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この放送は、農業の常識を超越する、
メタグリをキーワードに活動する、
メタグリ研究所がお届けする、
Metagri Voicesです。
みなさん、こんにちは。
月曜担当の富山みかんです。
FarmersVoices🍊vol.27の放送になります。
よろしくお願いします。
ゴールデンウィークに入りましたね。
あまり長期連休関係ない仕事で、
楽しみがあったとしても、畑に行っているんですけれど、
今日は午前中、子供の幼稚園の作品の展示会が、
近くの高速道路のサービスエリアであるということで、
午前中だけ、子供たちと一緒に見に来ました。
こんな田舎のサービスエリアでも、
外国人旅行者が結構いらっしゃいまして、
やっぱりインバウンド需要ってすごいんだなって思いました。
でですね、そのサービスエリアに柑橘、
具体的に言うと、レモン、バンペイユ、スルガエレガントが売っていまして、
それがね、すごい、僕から見たら、
崩壊な値段なんですよね。
多分、サイズ的に規格外の果実が袋いっぱい、
多分1キロか2キロぐらいじゃないかなと思うんですけど、
それが1000円で売っていまして、
ちょっとこれを見ると、
僕もECサイトとかの価格設定を考え直した方がいいのかなっていうような、
すごい値段でしてね。
これが結構売れてるんですよ。
たくさん入ってるからお得じゃない?みたいな感じで買ってる人が、
買ってる人っていうか、そう言って買ってる人がいまして、
えーって感じで。
そういった重要なあるところに販売していくことが、
価格を高く設定するポイントなんだろうなって思いましたね。
だいたい例年だとゴールデンウィーク、みかんの花が満開になりまして、
今年もやはり例年通り満開になっています。
以前の放送でちょっと芽の成長、
芽が動き出すのが例年より遅いっていう話をしたんですけれど、
やっぱりそれ以降暖かく、例年より暖かかったので、
結局開花の時期も例年とほぼ一緒みたいな感じになりました。
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花が咲く時期になりますと、苗木の花を摂る作業があります。
これは花を咲かせて果実になるには結構栄養を使うので、
苗木は果実をならせるより木を大きくしたいので、
栄養を使われないように先に花を摂ってしまおうという作業です。
作業している最中、ブンブンブンブン、蜂が飛んでるんですよ。
ちょっとこれ危険だなって思ったら案の定刺されるんですよね。
結構この辺りの地域も養蜂が結構盛んなので、
みかんの花の蜂蜜を結構作っている方が多くて、
来年からは蜂にも気をつけながら作業していきたいなと思います。
それでは今回のテーマに入っていきたいと思います。
今回のテーマは、継ぎ木は沼というテーマでお送りしたいと思います。
何のこっちゃわからないようなタイトルですが、
果樹には継ぎ木という作業がありまして、
病気だったり成長が早い品種、
継ぎ木、もとと根っこになる木のことを台木と言いまして、
それにならせたい果実の枝を継いで大きくする方法を、
木にする方法を継ぎ木という技術、方法があります。
果樹以外にも野菜でもあるみたいで、
茄子だったりトマトも継ぎ木内は結構一般的にあるのかな。
調べたら普通にあるみたいですね。
この継ぎ木という作業は結構私好きなんですよね。
何でかちょっとわからないんですけれど、
中腰になって作業するのですごく腰が痛くなるんですけれど、
やっぱりちょっと技術的に難しいというか、
簡単ではないのでこれを挑戦するということと、
また成功した時には失敗した失敗というか、
難しいことが成功したという達成感みたいなのが感じられて楽しいというのがあるんですかね。
やっぱりあと、違う生き物と違う生き物をくっつけるという作業も改造しているみたいで楽しいとか、
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そういったところが改造なんて言うんでしょうね。
生命の神秘と言いますかね。
形成層と形成層がぴったりあってくっつくっていうなんて言うんでしょうね。
やっぱり生命の神秘と言いますか、そういったところが楽しく感じるのかな。
でも果樹農家、他の果物がちょっとわからないから、
柑橘農家は基本的にはあまり継ぎ木作業は行いません。
何でかというと、苗木屋さんから苗を買った方が楽で早いからです。
例えば、市から台木を作ってそこから継ぎ木をするとなると、
まず台木の育成に2年かかります。
そこで継ぎ木をして、また1年経ってようやく1年生の苗木として完成するからです。
苗木屋さんで1年生の苗を買えば1000円くらいで済むわけなので、
1年生の苗木を作るのに台木から作ると3年かかります。
台木を苗木屋さんで譲ってもらえば、継ぎ木すれば1年なので、
1年生の苗木を作るのには1年だけ必要なんですけど、
またその1年生の苗木を育てるまでに虫だったり病気だったりにやられてしまうとパンになってしまうので、
苗木屋さんで出来上がった1年生の苗とか2年生の苗木を購入した方が圧倒的にタイムパフォーマンスは良いわけですよね。
なんで私がこの継ぎ木に挑戦しているかと言いますと、
以前も放送で言ってないかわからないんですけど、
柑橘の台木は95%以上は空立ちという台木を利用しています。
日本の柑橘産業は空立ちに台木を依存しているんですよ。
この空立ちで本当に良いのかという疑問が湧いていまして、
台木の論文はあまり出てないんですけど、調べるとスイングルシトロメロが良いんじゃないかとか、
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品種によっては弱い品種にはシークワーサーが良いんじゃないかとかそういった論文がありまして、
じゃあちょっとそっちに挑戦してみようということで、
シークワーサーの台木とスイングルシトロメロの台木で継ぎ木をやっています。
もちろん守備要法があるので勝手に増やすわけにはいかないので、
農研機構の方に申請してお金を払って継ぎ木をしています。
一品種100円税込みで済むんですけど、50本単位でしか申請ができないので、
とりあえず申請して継ぎ木をしないといけません。継ぎ木をする場合は。
あとですね、スイングルシトロメロの台木とシークワーサーの台木は、
論文で調べると空立ち台に比べて糖度はどっちかというと低くなる傾向があるみたいですが、
クエン酸、酸度が低くなるので糖酸比という糖度と酸度の比率が良くなる。
何と言ったらいいかな。どれだけ甘かったとしても酸度が高ければ酸っぱく感じるんですよね。
それが糖度が低いけれど酸度も低いので、空立ちの台木よりもしかしたら食べやすい味になるんじゃないかという風にも言われています。
あと、空立ちの台木に比べてその二品種は成長が早いので、
それをスイングルシトロメロとシークワーサーを台木に使うことによって収量が増すという論文の結果も出ているので非常に楽しみです。
あともう一つ、僕が一番期待しているのは果実の香りに変化が出るんじゃないかなというところを期待しています。
シークワーサーの台木、シークワーサーに継ぎ木をする時に木を切ってそこに増やしたい品種の穂木を入れるんですけれど、
切るとすごいシークワーサーの香りがするのを今回初めて知りました。
すごい樹液がシークワーサーの匂いがするんですよ。
へーと思って、これがもしかしたら増やしたい品種。
今回、レイコウとシークワーサーにはレイコウとタマミを継ぎました。
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なのでそのレイコウとタマミの果実の香りが変わったらすごく面白いことになるんじゃないかなと期待しています。
結果が出るのは4年後、5年後なのでお楽しみに。
今回の放送は以上になります。
今日もメタグリボーシーズを最後までお聞きいただきありがとうございました。
あなたと一緒に新しい農業の世界を創造する旅を続けていけることに感謝しています。
次回もお楽しみに。
みんな、みかん食べてね。牛乳飲んでね。バイバイ。