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Yeah! みんなで交わる縦縦横横プラスプラス
楽しいという字に十字のせれば 草冠の薬になる
あなたの街の元気の元 まなべる八吉のトトラジオ
おはようございます。日曜日の朝、いかがお過ごしですか?
本屋とスタジオのある薬局、おっちゃん薬剤師高尾雅人です。
本日は、靴磨きは、薬かもしれない。
足元を磨くと、心も少し前を向く、というお話です。
みなさん、靴磨いたことありますか?
革靴でもスニーカーでも、中靴でも、何でもいいんです。
足元をちょっと整える。それだけで、不思議と気持ちが変わることがあります。
実は僕、靴磨きが好きなんです。
革靴にクリームを少しつけて、布でシャシャシャと磨いて、
ブラシもサッサッサーとかけて、ちょっと光ってくると嬉しいじゃないですか。
あの時が好きなんですよね。
靴ってしゃべらんのですけど、どんな風に歩いてきたかとか、
なんとなく残っている気がするんですよ。
つま先とかに小さな傷がついたり、かかとが減ってきたりとかですね。
革靴ですと、本当にシワですよね。
そういうのを見るとですね、
ああ、紺靴もよう頑張ってきたね、と思うんです。
今日はですね、その中でも一つの革靴の話をしたいと思います。
僕が二十歳の頃に、親に買ってもらった革靴があります。
35年も前の革靴です。
大人になったようなですね、まだ何もわかっていないような年頃だったんですけども、
その靴を履いた時、少しだけ背筋が伸びたのを覚えてますね。
どんな靴かというとですね、タッセルローファーって言うんですけど、
ローファーだからスリッポンですね、ズボッと入れるやつなんですけど、
リボンみたいなのがぺろんと二つ付いているやつですね。
妙に嬉しかったんですよね。
妙に欲しくてですね、もうこうで良かねって言って、
当時の私が思うには、やっぱ安か靴しか買ったことがない方からですね、
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まあそれなりにお値段したと思うんですけど、特別に高いというわけでもなかったですね。
それにそれが特別流行っているということもなかった靴だったと思います。
そうなんですよ。それでですね、どんな話かというとですね、
ある日息子がですね、いきなり言うわけですよ。
成人式で履く革靴ある?
滅多に履かんからお父さん貸して?
それで僕はですね、まあ良かよって言うので、革靴からもう何足か持ってますので、
何足か出してですね、この中から好きなのばらいいよって言って並べたんですよ。
するとですね、息子くんが選んだのがですね、その革靴だったんですよ。
僕が二十歳の頃に履いとったあの革靴ですね。
別に僕が勧めたわけでもないです。
これが思い出の靴なんよとか言ったわけでもないんですけど、
何足かある中で息子が自分で選んだんです。
そして履いてみたらですね、なんとぴったりでですね、びっくりしました。
僕は何か妙に嬉しくてですね、サイズも一緒やしもうやるよって。
スーツしか持たんけん、靴が無かろうっていうことで、もうやることにしたんです。
でもですね、その時ですね、何かスッと動いた気がしましたね。
靴渡しただけなのに、何か靴だけじゃないものが渡ったような気がしたんですよ。
僕が二十歳の時に大人になる入り口で履いた靴を今度は息子くんが履いて、大人の入り口に立つって。
なんだか不思議ですね。
同じ靴なんですけども、中に入る足は変わるわけで。
同じ靴なんですけども、歩いていく未来は多分全く違うんですね。
その二つがですね、靴の中でほんの少し重なったような気がしました。
いつも靴磨いてる時は、革を磨いてるつもりだったんだけど、
でも本当は思い出を磨いとったのかもしらんですね。
買ってもらった日のこととか、二十歳の頃の自分とか、
お父さんとかお母さんとかの言葉とかですね、それを思い出しよったんでしょうね。
だから靴磨きってただ汚れを落とすだけじゃないんですよね。
その靴が連れて行ってくれた場所をもう一度そっと撫でるような時間なんかもしらんですね。
そしてですね、やっぱり薬も体を治すもんですが、
でも心にも薬のような時間があります。
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僕にとっては靴を磨く時間がその一つです。
足元を磨いていると、過去の自分にも今の自分にも、
これから歩いていく息子君にもそっと声をかけたくなっちゃいますし、
自分自身になんか大丈夫、今日もちゃんと行きましょうみたいな、そんな気になります。
皆さんのお家にもなぜか捨てられないものとかありませんか。
見るだけで昔の自分を思い出すものとかですね。
もうもはやそれはただのものではなくて、人生を支えてくれた相棒なのかもしらんですね。
ということで、今日は靴磨きは薬かもしれない。
足元を磨くと心も少し前を向く。
今日はそんなお話でした。
来週もTOTOラジオでお会いしましょう。