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昔の映画の良いところってさ、もう疑いようもなく実際にこれをやって撮ってるんだよねって。
合成とかさ、CGとかありえないからさ、これ本当にやってんだよなーって見ながら思えるのって本当にいいと思うんだよね。
だからその、カーチェイスとかさ、クラッシュとかさ、よっぽど派手な映像なんてさ、向こうにいくらでもあるんだけども、
やっぱりこれは生の映像だって思うと、見る側の気持ちの入り方も違うなって感じるね。
ありがたみが増す?
増す。予告見てさ、これデスプルーフで乗ってたやつだってさ、順番が逆なんだけどさ。
あの映画最後のカーチェイスだけも何十回と見てるから、同じ車だって車に詳しくない俺でも分かったんだけどさ。
確か主人公のスタント・ウーマン・ゾーイが、あの映画に出てた車だって試乗させてさせてみたいな感じで乗ったと思うんだよね。
何十回も見てるとか言いながら、その下りのところはほとんど見てないから曖昧なんだけど、
長いもんね。
最後のカーチェイスしか見てないから、どういう下りで乗ったかは忘れたけども、
だからあの映画に出てた、バリシングポイントに出てた車だって言ってたと思うんだ、多分。
グラインドハウスの方もチャレンジャーだった?犯人の車が?
犯人じゃない。追っかけ回される。
あのガールたちが乗ってる車が、白いチャレンジャーだった?
白い。
あー、一緒なんだね。そこはこだわって用意したんだろうね。
多分ね。車によるスターシステム。
どうやってスターシステムって言うの?
知らないけど、もうあの車が出てきたらバリシングポイントを見た人はみんなそれを思い出すんだろうなと思って。
ピンってくるのね。
ひたすらにこう逃げて追っかけるだけの映画とも言えるんだけれども、それだけで十分面白かったね。
面白かったんだけど、うちがさ、私意味わかんなくてさ、
あのクラッシュして終わるってやつ?
そう。お前がバリシングするんかいってのって、
バリシングポイントに向かって一心不乱に走っていったんだね。
己の消失点、死に場所を求めてさまよっていた男がまっすぐ、自由?スピードイコール自由の世界観の人らしいじゃん。
魂の開放、スピードこそが魂の開放と信じる最後の英雄って言ってたっけ?DJは。
勝手に推測して言ってるんだろうけど、まあ、あえてそういうことを言われてるんだからそういうことだったんだろうね。
あのDJさんが何も根拠なくそう言ってんじゃなくて、
あのラジオDJブースもコワルスキーさんの記事を読んだ時にティントきて、
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なんかその名前をいただいて作りましてみたいなこと言ってたし、
なんかしらそういうヒーロー的な感じの人だったこともある。
なんか無責任にヒーローとして持ち上げてってムーブメントになっちゃうのかな?みたいに思ったんだけども、そうでもなさそうだよね。
結局その当時の文化的な背景がわかってないから、その最後の結末がどういう意味を持つのかっていうのはわからないけれども、
その黒人で盲目のDJさんが初めから反警察的な態度だったりとか、途中にヒッピーコミューンみたいなのを歌ってるシーンとか、
あとはヘビトリおじさんだったりとか、ゲイのカップルだったりとか、関わる人たちがどっちかというとマイノリティよりの人たちなのかなと思ってて、
そういう人にとっての反権力的な英雄みたいな描かれ方なのかなと思った。
警察に対して自分らを守ってくれたりとかしてるような、希望が持てるような。
守ってるっていうよりは、鼻持ちならない警察に立ってついてるすげー奴がいるっていうところで、みんなそれだけで英雄視されるみたいなところになってるのかなと。
ご本人は仕事も恋人もなくして、残りの人生寄せみたいな感じなのかな。
もう長く生きてる必要もないから、魂を燃やし尽くしてそのまま死んじまおうみたいなオチになったのかなと。
ベトナム戦争行って、負傷して名誉軍人とかで帰ってきて、その後スーパーカーのレーザーとして活躍した後、ちょっと働いて、
個人のフリーランスの車の配送屋なのかな。あれもシカゴまでお届けしますよっていう話なのかな。
商品なのにボコボコにしたし、最後には大クラッシュさせてるんだけど。
そこは届けろよって思ったわけ。
明日の朝までに届けたら、俺の勝ちみたいな。届けないよって。
今までのドラテックを見てるに、あそこのブルドーザーが2台構えてるところ、あそこを余裕で横スーって通って、抜けられるでしょあんたって。
どうなんだろうね。その路肩も普通の車止めて塞いでたけども、一番最初にUターンするじゃない。
最後に冒頭のブルドーザーのシーンに戻ってきてクラッシュになるわけだけども。
あれはさ、冒頭のシーンが繰り返されて、その後2日前って戻るじゃん。
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発煙塔が床にポロポロ落ちて、煙がたかれてる後にブルドーザーが寄っていくってシーンの時点に、なんだかんだあった後に、最後にまた最初に戻るんでしょ。
そうだね。だから最初のシーンはブルドーザーを見て、一回引き返して止まるじゃない。
その後、改めてブルドーザーに向かって突っ込んだってことになると思うんだけど。
引きを持ち直してもう一回突っ込んだの?
だからまあ、初めから命がけで走ってたわけではないけれども、ブルドーザーを見て引き返して一回止まった後、どうでもよくなったんだろうね。
そんなだったっけ?
そんなじゃないの?
ブルドーザーが設置されてるシーンの後、2日前に戻んなかったっけ?
だからブルドーザー設置、ブルドーザーの前に来る、ぶつかるかと思いきや一回ギュルッと戻って、
そうだったっけ?
もう荒野のところに車を止めると。
で、警察無線とかだとあいつがとっつかまるのは時間の問題だみたいなことをさ、言われてたよ。
じゃあ、とっつかまるぐらいならってことで。
かもね。
そうなんだ。
ブルドーザーとブルドーザーの歯の間にちょっと隙間があったから、あそこでワンチャン行けんのかと思ったら普通に突っ込んで爆発してたよね。
で、彼は何を言いたいのかだっけ?何を伝えたいのかみたいなお問い合わせが出てたけども、
特になかったんじゃないの?っていう、自分自身の渇きというか言葉尻的なものを満たすためだけに走ってるように見えるんだけどね。
虚しそうだったよね。
恋人はもう海で死んだって最後の方で新聞で写真見るけど、
おそらくブロンドの金髪の女の人?
途中さ、何人か金髪の女の人が現れるじゃん。
ガソリンスタンドと、あと全裸バイカーさん。
全裸バイカーさん。
あれ最初さ、全裸バイカーさん出てきた時にスピードでハイになっちゃったコアルスキーさんが見た芸学なのかと思ってたんだよね。
コアルスキーさんを最初、え?みたいな感じで。
いやーって感じの遠い目で見てたからさ。
うーんって思ったけど、その後協力してくれたアンちゃんがいたじゃない。
これサイレン使えるじゃんとか言ってた。
彼と普通に話してて、あれはさっきのはなかったことになってるのかなって思ったら、
おいって言って普通に来たから、あ、いたんだって思った。
全裸までは裸族ということでいいのかもしれないけど、いきなりバイクに乗ってご登場はちょっと笑けるよね。
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珍しいもの見れたね。
当時でしかできないって感じの映像はすごい見れたよね。
昔の映画のサービスシーンなのかね。
90年くらいまでの映画は割と結構おっぱい出してたなって印象があってさ。
なんならテレビとかでもおっぱい出てたからね。
ポロリもあったよ。ポロリどころじゃなかったけどね、今回。
そうね、全裸だからね。
昔の映像っていう意味で言うと、アメリカならではのただひたすらに道っていう映像好きなんだよね。
ズワーって走っていくのすごい多かったけどさ。
今よりもさらにただひたすら荒野。
荒野だね。
あっても電柱だけでさ。
木製の電柱のデザインと同じのがほんとにただただ並んでるとかさ。
ああいうのもすごく好き。
古いアメリカの風景っていうのがいいんですよね。
ものとして、警察の通信というかオペレーター室の謎のコンソールにいっぱい人がついててとかさ。
あそこの辺のオペレーションしてるのはみんな女性なんだよね。
当時の世相が感じられるなとか。
あと車の場所を示す地図よ。
アクリル板みたいなのに地図が書かれてて、その裏から電球が光ってさ、場所を示したりとかさ。
ああいう小道具大道具はたまらんですね。
小道具で言うとDJのヘッドホンとかさ。
あとはカメラね。
記者の人とかが、私物なのかな?
なんかいろんな密レンズがあるような縦型のカメラとかさ。
その当時の車なんかもその当時のものでしょ?
普通にわざわざクラシックカーを用意してきて当時を再現しましたじゃなくて、そのものが映ってるのがすごくいいなと思った。
そうやって走ってる車を横から追って撮ってるとかさ、こういうのもどうやって撮ってるんだろうなって思うのがね、
最近昔の映画を見るときの楽しみになってたりする。
グリーンバッグもないしさ、ドローンもないしさ。
確かにああいう環境でフィルムカメラで撮ってることを考えたら、もう本当に一発勝負じゃん。
だから殺感がめちゃめちゃ熱くなったりするんだろうなっていうのも、
バビロンであれ嫌だなって思いながら言ってたけれども、そういう風にめちゃ熱くなるっていうのもわからなくはないなということをちょっと思ったね。
やっぱりバビロン思い出すよね。走る車の横をカメラで並走させて、回せ回せ!みたいな。
そうそう、まさに回せ回せ!いいぞいいぞ!みたいな、そういうテンションにきっとなってんだろうなと思って。
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だってあれさ、フィルムだから撮った瞬間に映像の確認なんてできないわけだよ、現像するまでは。
ってことも考えるとさ、現場での緊張感っていうのは今と比べ物にならないんだよね、きっとね。
そう、だからそれこそ光の神様、光を台無しにしてごめんなさい、俺はクズや!みたいなことになりかねないなって思った。
私は思ったら砂漠をさ、警察が到着するときに、パトカーが来るときに車輪の跡がバーってつくんだけど、これ一発撮りじゃないとさ、跡がさ。
そうね、砂漠のところを走った時に私がズバーっと登って行って、その後引き返した後にさ、いい角度でクロスするところとかもさ、あれリテイクできないもんね。
いやーいい絵だって、あそこらへんの砂漠走ってるところとかもさ、風の音とさ、エンジンの音だけが響いてるんだけども、だから音はするんだけど静着がさ、表現されてて、めちゃめちゃかっこいい絵だと思ったね。
でなんだっけ、バビロンの話に戻るけども、バビロンみたいな撮影現場の話に戻るんだけど、分かるなと思いつつ、やっぱりバビロンのあれは嫌いだなと思う。
気持ちが分かることと過ぎ嫌いは別ですって話、あのパワハラ野郎は嫌だなって、今でも嫌だけども。
バビロンに出てきた当時の撮影監督のあいつは嫌い、それをするとして、あの当時の回してた環境みたいなものだったんだろうなーって想像できて。
気持ちは分かったんだけども、気持ちは分かった上でバビロンに出てくる奴らは嫌い。
わざわざ言及しなくていいと思うんだけど、そこ。どんだけ嫌いなんだよって。
さっきの話でバビロンを持ち上げ直したと思われると嫌だから。
後悔のなきようにと。バビロンの登場人物が好きってわけじゃないんでって。後悔しないでねって。
ああいう描写を当時の熱気とか熱さとか言われても、俺は嫌だねって。俺は嫌いだねってなるわけです。
でもなんかその、あんまいい絵を撮りたいがばかりに熱心になりすぎた結果、そういうふうな鬼監督みたいになっちゃったとか。
そうなんでしょうね。あると思うな。
あと、やむを得ず怪我人とかさ、相当出てると思うよね。あれね。車がゴロンするシーンとかさ。
そうだよね。さっきも言ったけども、あれをリアルにやってるっていうことだけは間違いないから。
あのね、競争しようぜおじさん。あれさすがにね。コアルスキーも一回止まって、あ、生きてるなオッケーって。
見に来てたもんね、心配。あそこは一応人の心はある人なんだなって思った。
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そうね。暴走だけでは思いつい身に問うのは難しいみたいなことも言われてたし、ラジオDJも何も悪いことはしてないとか言ってて。
まあ悪いことはしてるんだけれども、少なくとも他者に多大な迷惑をかけたりする悪人ではないわけだよね。
ただただすごいスピードでシカゴまで飛ばし…あれ?シカゴ?
シスコか。
シスコまで飛ばしてただけで、だよね。
まあ最初に白バイ、白バイではないけれども、バイクの警官に止まれって言われたけど逃げて。
逃げる過程でやっぱりちょっと反対車線に入ったりとか、他の車の前に飛び込んだりとか、危険運転っていうところで在場はどんどん積み上がってはいるよね。
何をしてたかって言ったら一生懸命走ってるだけなんだけどね。
シカゴへただただ目標とする時間までに着くためにぶっ飛ばしてただけっちゃだけなんだけど。
ただ目標とする時間に着くためにというよりはただ走りたかっただけだよね。
たぶん心の中にある何らかの虚しさ的なものを埋める術を探してただけだよね。
だから適度にスピードもとっていいかと思わないと思わない感じだったよね。
そんなにたくさん…うちいっぱいあるからこれも全部持ってっていいよって。
そんなにいらないんだなって言って適量をもらって。
ちょっと自分を範囲にして車で飛ばしてる時だけが生きがいというか、他に生きてる意味とかなくてもなしかったって感じなのかな?
見つからなかったんだろうね。
スピードだけが魂の救済って言われてしまったので。
DJさんが勝手に言ってるわけではなくて実際にそういうことだったんでしょうねと。
それの説明になってるわけか。
最後ボーンってなった後すぐさまエンディングになるんだけど、
エンディングの歌で気をつけて注意して見てたのにかかわらずぶつかっちゃって消えちゃったよみたいなさ、
なんか不注意で爆発したみたいな感じじゃなかった?
不注意ではない。
DJさんもやめろみたいなことを言ってたけど。
DJさんにはわかってたんじゃないかしらね。
バニシングポイントに消失へと向かおうとしてるんじゃないかっていうところを気づいてて、
ラジオを通して、あれラジオで話してたのかな?
なんか会話がつながってたけどさ。
なんかねテレパシーじゃないけどさ、一番最初にやかましいって言って、
コワルスキーがラジオを止める時にさ、待て待てって言ってたから会話できちゃってんだよね。
え、実は無線だったりする?
時々ちょっと混乱するけど無線じゃないと思いますよ。
18:03
最後の方普通に会話しててさ。
だからDJのウルトラソウルじゃなくて、
スーパーソウルか。
わかんない、なんかその感じの。
スーパーソウルで。
スーパーソウルで合ってる?
ウルトラソウルじゃビーツですよ。
スーパーソウルさん。
が、ものすごいコワルスキーの理解者になっちゃってて、
半ばテレパシーになっちゃってたっていう状態だよね。
ずっと追っかけてたんだよね。
コワルスキー好きな人。
好きすぎて。
ていうかスーパーソウルさんのノリノリのDJすげえよかったな。
だからDJとしては全米ナンバーワンみたいな名だたる人だったっぽいよね。
そんなこと言ってたっけ?
スーパーDJみたいなことを言われてた気がするよ。
ラジオでかけてる曲が暴走の時のBGMになっていくっていうのもよくある演出かもしれないけどいいよね。
当時のヒットナンバーとかさ、本当に時代の雰囲気っていうのを感じられていいなっていう。
あとは唐突に差し挟まれたゲイのカップルの強盗とかさ。
さっきの全裸バイカーさんは置いといて。
唐突感で言えばヘビ捕まえおじさんもそうだけどさ。
あの辺の下りは本当に何だったんだろうなっていうのはちょっと思うね。
ヘビを最後ヒッピーのキネクレ女祭司さんが自由にしてやるとか言って、
そこでフリーダムを表現してるのかもしれないけど、
お前普通に危ないだろ。
ヘビをぶちまける瞬間を大胆なコースで撮ったりして、
この絵は何?って思ったよね。
ヘビかわいそう。
やっぱり何らかを表現するためだと思うから、
そのゲイのカップルもそうだけども、
マイノリティの抵抗的なところを言おうとしてたのかなと思うけどね。
あと、ネバダのあたりだったかな。
無線を受けて見つけたら連絡しろって言われてた警察のコンビがいるんだけども、
そのたむろってる後ろにロバがいるんだよね。
いたね。
そのダッチチャレンダーを見つけて車に乗って行くときにロバがポツンと残ってるっていう絵があるんだけども、
こないだイニシェリントにも出てたけどもさ、
ほら、ドンキーって呼ばれてて、
ドンキーってマヌケとかそういうような意味合いがあるらしいんだよ。
だから警察はボンクラだとかマヌケだみたいな、
そういう意味で絵として入れられたのかなって思うんだよ。
マヌケ感を演出するために。
だからつまりは反権力とかそういうような、
21:03
当時のそういう雰囲気が背景にあってこの映画自体が支持されたのかなっていう、
あと最後のオチも当時の若者には刺さったのかなっていうのかなっていう想像も、
この時代の映画ってアメリカニューシネマっていうの?
その辺はもう全然わかんないからあれなんだけども、
こういう感じの若者のせいのほとばしりみたいな映画が多かったのかな。
今リバイバル上映されているのを、
現在の今の状態の私なんかが見てもいまいちピンとこないんだけど、
当時封切りされた時の若者なりその人たちが見たら、
ああなんかわかるわっていう風になったのかもしれないね。
ベトナム戦争なんかも実際やってる当時で。
まあそこら辺は全然わからないから、
わからないからあんまり共感ができないっていうね。
ほら最後、どっち待ったんすかコワッザーンってなっちゃったわけ。
コワッザーン。
コワルスキーさんだからコワッザーン。
コワッザーンがね、何?ってなって、
終わっちゃったよ。
ちゃんと調べてからしゃべればいいんだけれどもね、
調べちゃうと知ったような口が聞くことになっちゃうから、
そのまま思ったことをした方がいい。
わかんないなりにしゃべってから、
後でネットで解説を見ないとね。
だってわかんないじゃん。
わかんないね。
何これってなるじゃん。
でもまあそういう加工としたものをうんぬんはわかんなくても、
単純に映像自体がね、僕は好きだったので。
やっぱり実物で撮ってるって思うだけで、
そのセンターラインと道だけを映してズバーって流れてくるやつもさ、
すごくよく感じるよね。
あと周りに本当に何もない荒野だっていうところも、
道路しか映ってないけどわかるし、
いいなあこれって。
何でしょうね、その撮影シーンを想像してね、
なんかニヤニヤしちゃうね。
当時のアメリカのハイウェイでしかなし得ないロケ地だよね。
まあ今でもああいう場所は当然あるんだろうけれども。
いやでもさ、転がるあんなののさ、
まあ風吹いてなかったから転がってなかったけど、
あんなので車を隠してみたりとかさ、
してたじゃん。
サボテンを辿っていくと普通の道に出るよとか言ったりとかさ。
フィルムの映像もさ、
ダイナミックレンジが狭くて、
ダイナミックレンジって何?
暗いところから明るいところまでどのぐらい表現できるかの幅だという風に理解してください。
24:04
つまりダイナミックレンジが狭いっていうのは、
明るいところはすぐに白飛びするし、
暗いところは暗く潰れる。
それが昔のフィルム映画っぽい映像になってるんだけれども、
ビーカンの砂漠の中でも何となく映像としては暗いんだよね。
眩しいほどの太陽の光っていうのは表現できてないんだけれども、
それが何となく昔のフィルム映画の絵っていう感じがしてね、
謎のノスタルジーだよね。
田舎の映像とかなんてさ、
そこで過ごした経験なんてなくてもノスタルジーを感じるみたいなのがあるように、
昔のフィルムの映像っていうのもそういうものを感じさせるなっていう風に思った。
明るいところがあんまり明るくないって、
こないだエンドロールの続き見たときにも思ったんだけど、
ドピーカンの晴天のシーンでも眩しくないよね。
だから映像としてフィルムの中に残すことができる光の範囲が限られているから、
見やすいところでやってしまうと、
上のすごい明るい部分がどうしても削られてしまうから、
全体的に暗めになると。
そうそう。で、明るい方の話もそうだし、
暗いところもね、夜のシーン、
友達の店によってさ、
やっぱり覚醒剤もらっていくところあるじゃない?
で、かけして出てくるんだけども、
あそこもかなり暗いんだよね、絵としては。
夕方だもんね。
夕方だっけ?夜じゃなかったっけ?
真夜中に車を受け取って、
友達の店に寄って、薬もらって、
最初の影をした友達のところの話か。
そうそう、ゼンラバイカーさんがいるところではない。
あそこのシーンとかもめっちゃ暗いし、
その前の工場だってさ、かなり暗かったじゃん?
で、ちょっとだけネオンの光が入ってたりして、
その暗さがね、絵としては潰れてるんだけど、
いいなって思ったんだよね。
なんかそれこそ50年以上前の地方都市なんて、
こんな感じだったんだろうなとかさ、
アクション映画で暗いのはいただけないけれども、
ああいう静かなシーンとかだとね、
暗さがいいなって思った。
だから当時の撮影環境って、
あれでも頑張って、
明かりをなんとか照らして、
目いっぱい明るくした上で撮ってるんだろうけど、
それの中で精一杯頑張って切り取った絵が、
あの状態ですってよく撮ったよね。
マジで夜にさ、ライトアップしてさ、
ちゃんと撮ってんだろうよ。
でも、その潰れ具合が当時っぽいわけね。
そしてそれがいいと思った。
できないなりに頑張ってるなぁじゃなくて、
これこそがいいんだって、
27:01
なる人も多いんだろうなっていう風に思った。
だからこそわざとああいう風に最新のカメラでもさ、
加工した絵を作ったりするわけだし。
だから当時の最高の環境で、
撮って残した映像があれなわけじゃん?
ってことでしょ?
その独特の潰れてる。
今見たら、今の最新の技術で、
撮ったものと比べちゃうと、
細部とかが潰れてたりするけど、
その独特の潰れ具合っていうのは、
当時の環境でしか自然にできたものだから、
その特有の味があってことだね。
4Kリマスターをするにあたって、
ある程度復元して見えるようにしてるんだろうけどね。
だから映画そのものよりも、
その時の撮影環境に思いを馳せてしまうね。
そういう意味でさ、
またバビロンの話になっちゃうんだけどさ、
初っ端のネリーが、
飛び入り参加するパーティーのシーンあるじゃん?
超現代の画像じゃん?
映像映して。
鬼監督のローマ兵士みたいなのの、
ロケハンシーンとかさ、
あれも本当に潰れが一切ない。
パキパキの綺麗な映像だからさ、
ゴージャスだけどエモさはないわよね。
当時の、
当時味というか、
40年前のエモさとかさ、
そういう味を出す必要ないからさ、
当然なんだけどさ。
何みたいなのかまた分からなくなっちゃった。
古い映像には古い映像なりの良さを感じられるようになった。
分かるよ。
リマスターされてない状態だと、
レンタルビデオ屋さんとかで借りてきたまんまとかだと、
例えばこのバニシングポイント同じの見てたら、
なんじゃこれってなったかもしれないけど、
ユーネクストとかでさ、
時計仕掛けのオレンジとかさ、
ヒッチコックの鳥とかを見てみたらさ、
まあなんか綺麗なわけよ。
当時の感じなんでしょうよ。
色とかは鮮やかにしてくれててさ、
いいんだよね。
っていうのがバニシングポイントとかも。
映画監督とかにもさ、
今でもフィルム信者みたいな人たちはいるわけでさ、
タランティーノとかもそうだしさ、
ノーランとかもそうなんじゃないの?
フィルムカメラで撮るんだけども、
当時の自分の映画体験を再現するためには、
未だデジタルじゃダメだっていう信念を持って撮る。
こういう映画が現体験に強烈にあると、
そういう風になるのかなって思ったよね。
今日終わって後ろ振り向いたらさ、
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5年配男性のソロがすごく多かったのよ。
だから当時リアルタイムに見た方々が、
もう一回やるって聞いて、
久々に映画館に足を運んだみたいな
シチュエーションなんじゃないのかなって。
思ったけども、
当時のリアルを知っている人たちにはまた違う、
何か呼び起こされるものがあるのかなって思いながら、
後ろの客席を見たりしました。
ちょっと聞いてみたいよね。
当時見て、
我が事のように心に来るものがあったんですかね?
すごい失礼な言い方だけどさ。
ぶっちゃけ私は分からなかったんですよねって思ったんだが、
この間のトップガンの時もさ、
MA1ジャケットとか着てる立派なお兄さんとか、
お年頃立派になっちゃったけど、
当時リアルタイムで見たであろうお兄さんとかは、
特別な思いを抱いて見に来てるんだろうなって。
当時抱いた感動っていうか、
あるんじゃろうなと思って、
お話聞いてみたいわねってなったね。
映画知るかどうのこうのとか言う気はないんだけども、
昔の映画も、なかなかたまに見るといいもんだねというのは。
映画の話なんだけど、
左から右に砂漠を飛ばす時にさ、
白い煙がもうもうと上がってたの、あれは何?
砂ぼこり。地面の砂を巻き上げて。
そういう実際の映像っていうところで言うとさ、
最初にかげろうの向こうからパトカーが3台並んで、
走ってくる絵とかももう痺れたね。
リアルにいい感じのかげろうが出てて、
それをバッチリカメラで捕まえたんだよ。
もうその時の撮影監督は、
いいよいいよ、このまま回して回して、
みたいなテンションになるんじゃないかなって思いながら見てましたね。
最高だ!
きっと叫んでたと思う。
後でフィルム実際見てみて、やったーってなったのかな?
ちゃんと撮れてたってね。
うっひょーって。
いいえ、撮れてるなって思って。
それを言おうと思ってたんだ。
リアルで撮っているということを知っているからこそ感じられるさ。
その撮影現場のテンション的なもの。
勝手に感じているだけだけどさ。
思い馳せるわけね。
思わざるをえない。