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2021-06-28 15:28

6_1フリーランスで仕事を続ける極意(ゲスト:美術監督の部谷京子さん)


ゲストは引き続き、美術監督の部谷京子さん。
部谷さんは40年以上フリーランスとして第一線で活躍し、様々な映画の美術を担当。最近ではMVの美術監督や地元広島で映画祭を実行するなど様々なお仕事をされる美術監督の部谷京子さんにお話を聞いていきます!

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大作から小さなものまでやるんですけど、
インディペンデントの作品だと、本当に美術だけやってるっていうことでは収まらなくて、
もうマルチスタッフとして何でもやるみたいなことがあるんですね。
でも、そういう時こそ、この映画に参加してるっていう気分が本当に味わえて、
完成してからも、本当に愛おしい可愛い作品、我が子のようにみたいなことで、
いつまでもその上映会場を追いかけていくみたいな、そんな気持ちになります。
黒木瞳の映画ここだけバナシ
こんにちは、ひまらへで配信始めました。
黒木瞳の映画ここだけバナシ、今回も聞いていただきありがとうございます。
そして、この間に引き続き、今回のプロフェッショナルは、
数々のヒット作で映画美術を手掛ける美術監督の部屋京子さんです。
部屋京子と申します。
今回もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
やっぱり美術の方って本当大変だなーって、本当に思います。
しかもフリーランスでしょ。
はい、そうです。
どこにも所属せず。
はい、学生時代からやっていてアルバイトだったので、
卒業してすぐに日米合作映画の将軍っていうのをやったんですよ。
それがもうアルバイトやってる時に決まっていたもんですから、
もうどこも就活をすることもなく、そのまま一途にフリーランスをやってます。
そして45年。
あまり言わないでくださいね。
そういう話を伺うとやっぱりたくましいですよね。
そうですかね。好きなことをやれてるので、本当に嬉しい人生だなと思います。
私、浅木夢美氏を拝見させていただいたんですけど、
それは私も十二単位を着た悪魔という。
そうですね、同じ時代ですもんね。
内容は近いものはありますけど、浅木夢美氏は光源氏がもちろん主役ですけど、
こちらの私が撮ったのは光源氏はほとんど出てこないという。
そうですね、そうでしたそうでした。
という内畑真紀子さん原作の男の子が平安時代、それこそ源氏物語、フィクションの世界にタイムトリップするというお話だったんですけれども。
とっても面白いお話だなと思いました。
なので拝見した時にまず、黒木さんはやっぱりこの原作が好きだったんだろうなってすごく分かりましたね。
私からちょっと質問があるんですけどいいですか。
もちろんです。
長く女優さんをやっていらっしゃる中で、いつ頃から監督を目指されたんでしょうか。
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監督を目指したわけではなく、一本目の桂信さんの嫌な女という小説を読んだ時に、
これが映画になったら素敵だろうなと。
映画自体は6年前なんです。
読んだ時に何も考えずに出版社にプレゼンして原作権を取りに行って。
すごい積極的。
そこから始めて、脚本家の西田さんと2人でずっと本作りをして。
それで3年ぐらい、とにかく配給も決まらない。
プロデューサーは来ても逃げていくみたいな。
ありますあります。
繰り返して。
あるあるですね。
それでずっと2人で、とにかく脚本家の西田さんと私2人でずっと。
その時は自分が出演するという感じで作っていってたんですけれども。
あたと気がついたら、その世界観は私が一番分かっている。
じゃあ撮ったらってことになって、そんなバカなって言ってたんですけど。
結局こうあんだこんだあって。
それでそっか、おろかなっていう。
とにかくいろんな方に相談したりしてリスクを負うことはないでしょうと言われたんですけれども。
今日の景色と違う明日の景色を見たかったら一歩前に足を出したらって言った方がいて。
それでうちの姉なんかは一度きりの人生だからね。
もうよかやんねと。失敗してもよかよとかって言って。
なんとなくというか気持ちが傾いてきて、じゃあ撮るってことになったんですけど。
2本目のショートムービーはそれをご覧になった方が撮ってくださいってことでショートムービーを撮って。
3本目は何か撮りたいものがあったら言ってねというプロデューサーがいらして。
幸せですねそれは。監督としては。
はい。
もちろん本業は女優ですけども、でもやっぱりその全然その女優をやっている時の景色とスタッフ側から見た景色ってまるで違うので。
この両方見れたことっていうのは私にとっても財産なんですよね。
でも本当に感謝以外の何者でもないんですよね。スタッフに対して。
素晴らしい。
でそのスタッフ側にいると役者さんってすごいなーって思うわけですよ。よくセリフ覚えられるなっていう気持ちになってしまうので。
本当に両側から映画に携わることができて良かったなというか、本当におっしゃったように恵まれてるなと思います。
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でもまだまだこれから囮になるっていうことですね。
それはね何も考えてないんです。
また素敵な原作との出会いがあった時にはやっぱり一番わかってるのは私だからってことで是非撮られてください。
そうなる日が来るか来ないかわかりませんけれども。
でもあの一本目撮った時ちょうどジョディ・フォスターさんがマネモンスターでちょうどプロモーションで見えて対談をしたんですね。
素敵。
その時今まで撮られた映画はご自分が出演なさってた。
でマネモンスターだけはご自分は出演なさってないんですよ。
その話をちょっと質問したら結局自分が出演すると自分のイメージ通りの芝居しかできないと。
自分が監督だから。それじゃ広がりがない。
だから私は出ないことにしたんだと。
でも映画というものがやっぱり好きなので撮ろうが出ようがやっぱり映画の中の一人参加者っていうんですか。
すごくわかります。
という思いでいるので撮ろうが出ようが同じですとおっしゃったので私も本当にその気持ちを共感してますし同感というか。
ですのでやっぱり考えることは一緒だなと思ってちょっと嬉しくなりましたことがありました。
日本映画の場合には欧米ほど細かく食文が分かれてないじゃないですか。
なので特にインディペンデントの作品なんか私結構大作から小さなものまでやるんですけど。
インディペンデントの作品だと本当に美術だけやってるっていうことでは収まらなくて。
マルチスタッフとしても何でもやるみたいなことがあるんですね。
でもそういう時こそこの映画に参加してるっていう気分が本当に味わえて。
完成してからも本当に愛おしい可愛い作品我が子のようにみたいなことでいつまでもその上映会場を追いかけていくみたいなそんな気持ちになります。
そうですよね。
ちょっと浅木ゆめみ氏の話に戻りますと。
全員あれ宝塚の生徒でしたよね。
そうなんですよ。宝塚の花組さんが総出演でした。
ですよね。不思議な映画だなと思って。
本当に不思議な。もうなんて華やかな映画なんでしょうって感じです。
でも私浅木ゆめみ氏をやって本当に良かったなって思うのは宝塚大劇場に伺えたことなんですね。
それ初めてだったんですか。
初めてだったんです。
広島から近かったのに。
近かったんですけどなかなか行く機会がなくて。
衣装合わせが劇場の衣装室でありまして、その時に本当にひっくり返りそうになるくらいに衣装部屋が広くて、過去の衣装が全部取ってあるじゃないですか。
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それを見るにつけ本当に宝塚の歴史だとか、そのステージの華やかなステージの裏側の一端がここにあるんだっていう、本当にワクワクするような気持ちが抑えられなかったですね。
だからその日に見た公演が本当に今でも忘れられない。
愛香みれさんの。
ではなかったと思います。
別の方。
別の方でしたね。
舞台にじゃなかったと思うんですよね。
衣装合わせではもちろんいらしてましたけど、もうその頃には多分舞台は出られてなかったと思いますね。映画のために。
あれはどのくらいの期間でお取りになったんですか。
2、3週間ですかね。
1ヶ月弱だったと思います。
セットではなくて、藤原の里っていうオープンセット。
もう平安時代っていうとあそこしかないっていう。
あそこで撮りました。
そうなんですよ。
我々も一つ案にあったんですけども、季節がちょうど撮る時期が2月だったので。
雪ですね。
もうまるで撮れないということで、もうセットを組むしかないということで。
あそこ寒いですから。
でセットを組んだんですけど、私は絵巻きの中にタイムトリップするから、絵巻きみたいなセットを組んでほしいってお願いしたんですよ。
なるほど。
どの絵巻き見ても、名古屋の徳川美術館でちょうどその源氏物語の展示をやっていて、それも見に行ったりとかして。
天井がないなと思って。
そうなんですよね。
天井がない、さらに上から神の目線で描かれてますよね。
そうなんですよ。
雲があったりとかするんですよ、絵巻きに。
これがなんとか表現できないかなって。
なるほど、そういうことだったんですね。
全てが金なんですよ、絵巻き。
それこそ美術館の三松さんという美術監督が、玉砂利が普通ですけど、玉砂利にしますか、どれくらいの大きさにしますか、砂にしますか、どうしますか、お庭をね、いろいろ提案してくださったんですけども。
パンチにしてくださいって言ってたの、私。
パンチだったんですか?
はい。
すごい。
で、みんな目が点になって、パンチですか?って何度も聞き返されて。
よくマンションとかで、絨毯を張る前の。
一番私たち的には安価なカペットというか。
そういうことですね。
でもその予算のために言ったのではなく、金のパンチにして。
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金のパンチってあるんですか?
ないから近いオイルオイル。
なるほど、なるほど。
そうすると、住人一重も汚れないし、カメラワークも動けるし。
なるほどね、素晴らしい。
あと天井なかったらいろんなワークもできるしとかって言って、まずパンチというところで目が点になって。
パンチ。黄金色のパンチ、これすごいキーワードですね。
本当ですか?本当ですか?って言われて。
いや、それ私が聞いてもびっくりしてます。
だから敷くとき、見に来てくださいとかって言われて。
大丈夫ですか?って。
あとは照明と、それから撮影と、みんな技術スタッフに何とかしてくれるだろうっていう自分の中での自信というかがありましたので、絶対なんとかなりますって。
すごい、それはすごいですね。でもチャレンジですね、本当に。
知らなすぎて、それでそういうことを言えたって言ってます、スタッフは。
でも素晴らしいと思います。そういう発想が大事なんだと思います。
そうですか?
ジャリでなきゃいけないっていう理由は何もないですもん。
でもやっぱ平安神宮とかありますと歩きにくい玉砂利じゃないですか。
どうしてもそういうのが、規制概念みたいなものがあるので、知らない人がそういうことを言うと面白い。最後は面白がってくださったので、よかったなとは思ったんですけどね。
でもファンタジーの中の出来事ですもんね。
そうですね。もちろんいろんな、十二単位の勉強をしたり、現地物語の教授をやってらっしゃった方と勉強会をしたり、ものすごい勉強会があったんですけれども。
でもやっぱり最終的におっしゃるのは、誰も見たことのない現地物語だから。
そうなんですよね。あの時代に生きてた方一人もいないですから。
現地物語ってフィクションじゃないですか。だから平安時代というものではなく、こういうお話ですよという話なので、あとは好きにやってくださいって言われたので。
十二単位から何からすべて入れるのも、全部私が決めて楽しかったです。しんどかったけど。
楽しかったでしょうね。見ててその楽しさ伝わってきました。本当に見終わって拍手したくなるような。
ありがとうございます。
なんか現実に帰ってきた時に、え?って、なんかまだ見たいよみたいな感じがしました。
でもやっぱりそういう時代ものもやらなきゃいけない。平安さんね。
はい。
本当明治時代、こないだもお話しなさってた。明治時代もやらなきゃいけない。昭和もやらなきゃいけない。21世紀もやらなきゃいけない。
そうなんですよね。
日々いろんなものを美術を研究して。
浅く広くです。目を配ってるのは浅く広くですね。普段は。
でも一冊の台本を受け取った時には、その時だけ深くなるんですよ。
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ただまた終わると忘れちゃうんですね。これが。作品を見て思い出すみたいな。
それが何よりですよね。
まだまだお話しつきませんので、次回も引き続き美術監督の部屋京子さんにお話を伺っていきます。さよなら。
はい。よろしくお願いします。
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