00:04
こんにちは、工業高校農業部、牛飼いの牛若と、農家のますぼうです。
この番組は、工業高校を卒業したにも関わらず、なぜか農業をやっている2人が、農業のあれこれや気になるトピックについて緩く話していく番組です。
ということで、第1回なので軽く自己紹介をしましょうか。
冒頭でもお話ししましたが、兵庫県の山奥で牛飼いをしている、牛若と申します。
まだ研修生ですが、同じく兵庫県内でブドウや水耕栽培で葉物野菜を作ろうとしています、ますぼうです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、実はね、僕たちは同じ工業高校のクラスメイトなんです。
はい。
卒業後ね、普通に会社員として就職していたんですが、気がついたら不思議なことに違う地域でお互い農業をやっていたと。
はい、そうなんです。不思議ですよね。
その辺の経緯なんか、また別のお話ということで、
はい。
というわけでどうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
では早速本題です。
今日のテーマである牛飼いって何なの?
はい。
牛飼いとは簡単に言いますが、詳しいことは僕を含めてみんな知らないと思うんですよね。
その辺どうでしょうか?
はい、そうですね。僕たちは同じ農業者なんですけど、自分の専門外、文字通り畑違いのことはお互いさっぱりわからないと。
うん。
僕もね、ますぼうがどんなことをしているかっていまいちよくわかってないんですよね。
あ、そうなんですね。
はい。これについても今後聞きたいんですが、今回は牛飼いについて話していきます。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、早速ですけど、そもそも牛飼いって単語、この時代あんまり聞かへんですよね。
うん、確かに聞かへんかも。
ハイジとかペーター、あれ牛飼いじゃない?
あれはね、ヤギ飼いですね。
ヤギですか。
はい、まあそんなもんです。身近ではないんですよね。
ところでますぼうがね、牛についてどんなイメージ持ってますか?
牛は牛乳とかお肉とか、まあおいしいっていうイメージですかね。
ですね、おいしいイメージですよね。
牛って一口に言ってもいろいろあるんですけど、家畜としての牛は大きく分けて2種類います。
はい。
乳用牛と肉用牛。
03:00
えー、家畜じゃない牛っていうのは何?
はい、家畜じゃないってことは野生になるんですけど、ヌーとかバイソンとか聞いたことないですか?
ヌーとかバイソンってあれも牛なのね。
はい、実はね、牛なんですよ。めちゃくちゃでかいらしいですけどね。
えー、なんかイメージ牛のフォルムしてないからまた別の生物かと思ってた。
なんかね、ケムクジャラですけど。
まあ、家畜で飼ってる牛っていうのね、2つあるって言いましたけど、まず乳用牛の方からちょっとお話ししたいかなと。
はい。
乳用牛っていうのは父の用の牛って書いて、牛乳をとる牛ですね。
うんうん。
これは聞いたことあるんじゃないですかね、ホルスタイン種。
ホルスタイン種。
はい、あの白黒の牛です。牛っていうやつ。
あの牛乳パックとかに書かれてるやつね。
あー、そうですそうです。もう間違いなくそれです。
あとは次ね、ジャージー種っていうのがいるんですけど、これ聞いたことないですかね。
ジャージー種、どっかで聞いたことあるような気はするんだけど。
これはね、白黒じゃなくてもう茶色牛なんですけど、日本で言うと岡山とか北海道で飼われたりしますね。
なるほど。
あんまり茶色い牛からお父が出てくるイメージはあんまり想像できへんかな。
そうですね、白黒のイメージが強すぎるんですよね。
うんうんうん。
はい。
では次ね、肉用牛の方ですね。
はい。
これは肉用の牛って書いて肉用牛。
はい。
もうお肉をとる牛ですね。
私が飼ってるのはこっちの肉用牛でして、種類がいろいろいます。
はい。
日本でよく飼われている黒毛和牛。
黒毛和牛、はい。
海外で飼われているのがアンガス種とか。
アンガス種は聞いたことあるよ。
はい。
あの、いきなりステーキや。
いきなりステーキ、いきなりステーキでアンガス種食べれます。皆さん言ってください。
いきなりステーキで聞いたことある。
ヘレフォード種とかね、ありますけど、この辺ね、全部原産はスコットランドとかイングランドなんですよね。
いわゆるイギリスですね。イギリスの地方になるんですけど、牛ってね、結構アメリカとかオーストラリアとかのイメージがね。
確かにね。
強いと思いますけど。
あんまりイギリスのイメージはないかも。
なんかそんなにイメージないんですけど、それぞれ違いがあるんですね。
黒毛和牛はこの後またちょっと説明させてもらうんですけど、アンガス種とかは肉質が柔らかいなっていう傾向ですね。
ステーキとかに向いてる。
確かにおいしいもんね。
おいしいでしょ。
ヘレフォード種っていうのは僕食べたことないんですけど、なんかどうやら育てやすくて大きくなりやすいっていう傾向があります。
もう家畜向きですよね。
06:00
なるほどね。
やっぱこっちの方が安かったりするのかな。
そうですね。お肉の国内で販売されている感じでいくとこっちの方が安いですよね。
黒毛和牛は高いですよね。普通にスーパー行っててもね。
霜降りのやつですね。
今から国内で飼われている肉用牛のお話にちょっと放り下げていこうかなって思うんですけど。
お願いします。
肉用牛の中で国内で飼われている2本の種類のことを肉用和牛、いわゆる和牛ですね、いいます。
これの中には4種類今いるみたいなんですけど、この中で先ほども名前が出ました黒毛和牛。
いわゆる黒毛和牛なんですけど、国内で飼われている肉用牛の95%がこの種類です。
95%!?
めちゃくちゃ多い。ほとんど黒毛和牛。
逆に95%以外の3種類はなんなんってなっちゃうけど。
そうですね。
問答出されすぎじゃない?
もう黒毛和牛が強すぎてしょうがないんですけど。
すごいな、絶滅危惧種。
レッドリストに入っちゃうやつですね。
あとはね、赤毛和牛って言って熊本とか高知でいわゆる赤牛って言われて育てられたやつね。
全く聞いたことがない。
ないですよね、ないんですけど、食べるとすごい美味しいんですよね、赤毛。
あとこの辺は僕食べたことないですけど、2本短角種って言って、短い角の種と書いて短角種岩手県にいるそうです。
最後1つが無角和牛。角がないって書いて無角。これは山口県にいるそうですね。
面白い。
はい、いろんな種類のがね、いるんですけど。
食べ比べとかしてみたい?
したいですね。僕もすごい気になってるんで、1回取り寄せてみようかな。
牧場で買ってほしい、全種類。
全種類買ってみて、食べ比べセットみたいなの出してほしい。
もうそこに居てるやつを食べちゃうっていう。
なかなかあれですけど。でもちょっと育ててみたいですよね。育て方も違いがあるのかなって思いますけど。
また社長にお願いしてもらって。
社長ね、社長許してくるかな。
国内でね、国内でね、飼われてるほとんどはこの黒毛和牛になってるんですけど、
うちではこの中でも田島牛って言われる黒毛和牛を飼っています。
この和牛の歴史とかは別のお話させていただこうかなと思うんですけど。
09:00
今からはね、肉用牛を飼う人、実は2パターンあるんですよっていう。
皆さん意外と知らないかもしれないお話していこうかなと。
2パターンあるんですけど、1つは繁殖農家っていうものです。
繁殖農家はお母さん牛をいっぱい飼ってて、その牛に子牛を産ませて、
この子牛を9ヶ月ね、育てて出荷していく。
市場に出荷するっていうお仕事です。
9ヶ月。
9ヶ月。
まあまあ9ヶ月って赤ちゃん?
9ヶ月にもなると子牛はだいたい300キロ近い大きさになりますね。
すごい、想像よりだいぶ大きいけど。
ぶつかられるとこっちが吹っ飛びますね。
300キロは、そうね。
怖いな、近くにおったら。
ちょっと慣れんと厳しいですね。
もう1パターンのやつが肥育農家と言います。
肥育農家さんはさっきの9ヶ月まで育った牛を牛市で買ってきて、
それからあと2年ほど育てて太らせて、お肉にするとこに出荷すると。
そういうところまでがお仕事ですね。
なるほど。
そうですね、繁殖農家とか肥育農家とか言いましたけど、
これだけでは皆さんの手元にお肉はいかないんですよね。
はい。
肥育農家さんはお肉手前のところまで、
土地苦情っていうところまで牛を連れて行って、
そこでお肉になった牛を競りにかけます。
競りっていうのはオークションですね。
競りにかけてそれをお肉屋さんが買います。
お肉屋さんが買って帰って切って売ったのが皆さんの手元に届くって感じですよね。
なるほどね。
そのお肉の競りをする時っていうのは、
例えば競馬とかやったら、
親が何とかっていう馬でっていうので子供に価値がつくと思うんですけど、
お肉の場合もこの親から生まれた子牛やからっていうので、
価値がつく場合もあるんですか?
すごい質問ですね。
まさしくそれがあって、
こういう血統だったらいいな、
おいしいお肉になるとか香りがどうとか、
まことしやかにささやかれてまして、
実際お肉になった牛を見て取引をするわけなので、
全くどんなもんか分からずに取引するわけではないんですけど、
おいしいって言われてるのはやっぱ口コミで広がるので、
それをめがけてこのお肉が欲しい、
12:01
この血統のお肉が欲しいやって言って、
生肉店が買っていったりしますよね。
なるほどね。ある程度の決定基準にはなってるんですね。
もちろんです。
なるほど。
なんやかんや言いましたけど、
繁殖農家はどんな仕事してるかとか、
肥育農家はどんな仕事してるかっていうのをちょろっと掘り下げますね。
お願いします。
最初に言った繁殖農家なんですけど、
主に母牛を飼っているという話をしました。
はい。
この母牛に人工受精して子牛を産んでいただく。
その子牛をなんとか大きく育てて、
9ヶ月まで育てて、
それを販売して利益を出すっていうスタイルですね。
そもそも人工受精なんや。
人工受精ですね。
完全に自然でやろうと思うと、
母牛をあっちへこっちへ連れていかないといけないので、
なるほど。確かにそうです。
すごいコストになってしまう。
なるほどね。
人工受精に使われる、
選ばれしお寿司みたいなのが兵庫県に10棟とかいるんですけど、
この辺についてはまた詳しくどこかでお話ができたらなと思います。
なるほど。いろんなお話ができますね。
はい。いっぱいありますね。まだまだあります。
繁殖農家は毎日そうやって子牛に産まれた子牛の体調管理、
餌やり、あと鯛ひとりって毎日うんこするんで、
牛はそれを始末したりとかもやることめちゃくちゃいっぱいありますね。
鯛ひは私たち農家も大変お世話になっているので、
ありがとうございますといったところですわ。
発酵した牛糞で鯛ひとか言ったりしますけど、いわゆる肥料ですよね。
もうトラックで何本でも持って行ってくださいってくらい出るんで、
助けてください。
肥育農家なんですけど、牛市で子牛を飼って2年ほど育てるって話をしましたけど、
この肥育農家がすごい大変でね、
餌をどうやるとか、どういうところで飼うとか、
全然肉質とかに影響するんですよね。
例えばすごく柔らかいお肉を作るためには、
どういう餌をあげればいいかとかっていうのは決まっているものがあるってこと?
大体決まってはいるんですけど、
もうそれぞれ農家さんの経験と感みたいなところがあります。
こういう餌はやればいいなとかあるんですけど。
なるほどね。
うちはメインが繁殖農家やってるんですけど、
少量ながら肥育の農家もやっているんで、
ちっちゃい牛もおったり、大きい牛もおったりしますね。
15:01
お肉手前の牛なんかになると700キロとかのサイズ感になってくるので、
軽トラで引っ張らなあかんぐらいみたいな。
すごいな。
軽トラで引っ張ったことはないんですけど、
大体ね堂々堂々言いながら歩いてもらいます。
じゃあ自分のところで飼っている牛のお肉を実際口にするっていうこともあるってこと?
たまにはあるんですけど、
肥育農家がお肉を作ってるわけではないんですよね。
肥育農家様と畜生まで牛を持って行って販売して終わりになって、
その先お肉になった牛は生肉店とかが持っているんですよね。
なるほどね。
生肉店と仲良い農家さんとかは、
この間売ったうちの牛肉食べたいんだけどって言って買わせてもらって食べたりとかはしますけど、
牧場でお肉を作って食べ放題っていうわけでは全然ないです。
なるほど。
はい。
強いね、もう経力のある農家さんとかは牧場から生肉店とか焼肉店まで直営で経営してて、
安くていい肉を販売できたりするんですけど、
かなりお金とかリスクとかかかってくるんで。
確かにそうやね。
一貫してするとどっかであかんくなっちゃうと、その後全部ひびってきちゃいますもんね。
かなり少数派ですね。
難しそう。
こういう流れを経って皆さんの食卓へ牛肉は届くってわけですね。
なるほど。
そのスタートになっているのが我々牛会です。
繁殖農家とか育農家、土地区城西肉店とか、いろんな業界の人が協力して成り立っている仕事ですね。
なるほど。
美味しいお肉が食べられているのはこの皆さんの協力があってこそ、お仕事があってこそということですね。
はい、そうです。
なるほど。
はい、ここまで牛と牛会の仕事について話ししてきましたけど、どうですか?
知らないことが盛りだくさんでしたね。
特に黒毛和牛っていうのが日本国内において95%っていう圧倒的なメジャーな牛っていうのがすごい意外だったかな。
はい、ものすごいマジョリティですよね。
他にも追ってええんちゃうかなと思いますけど。
そうですよね。
びっくりしました。
とにもかくにも美味しくいただいている命に感謝ということで。
はい、そうですね。
まだまだ話したいことはあるんですが、今日はこの辺で。
次回は僕が飼っている田島牛と和牛の歴史についてお話しします。
18:00
田島牛、地域の名前がついている牛ってすごい高級なイメージあるけど、なんで高級なの?
その辺も詳しく話したらと思います。
楽しみです。
お聞きいただきありがとうございました。
工業高校農業部では皆さんの温かいコメントをお待ちしております。
Twitterへのコメント、Spotifyでのレビューなどガンガンお寄せください。よろしくお願いします。
ではまた次回お耳にかかりましょう。
お相手はマスボート、牛若でした。
ありがとうございました。