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スピーカー 2
2冊目の本、教えてください。
スピーカー 1
田口香里さんの 絵画を見る、絵画を直す、保存・修復の世界 という本を今日はちょっと紹介したいと思います。
この本なんだけど、保存・修復をしている田口さんの 実際の経験だったりとかっていうのの話を元にされている本で、
スピーカー 1
例えば、レンブラントっていう昔の画家の 有名な夜景っていう、夜の警備っていうタイトルで、
暗い中に人が集まっている絵があるんだけど、
これ実は修復のために塗ったニスが 変色して黒い色味になっているだけで、
実際は昼間を舞台にしているものらしくて、 このタイトルっていうのは後付けらしいんだよね。
スピーカー 2
そうなの?そうなの?とか言っちゃった。
スピーカー 1
あんなに真っ暗で、真っ暗な中でじゃないの?っていう。
スピーカー 2
なんかそう、松明とかあってみたいな、 そういうイメージだったよね。
スピーカー 1
あれ?ちょっと私… あんな昼間の話?みたいな。
それはニスが変色してっていうことは、 もともとはもっと違う色味だったのに、
上から塗ったものが色が変わって あの色合いになったってことだよね?
そうそうそう。だから描いてる時点では、 全然そんななんていうか、
夜景っていうものじゃなくて、 もっと違うタイトルがついてたかもしれない。
スピーカー 1
だよね。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
なのでこの本は、そういう修復って何なんだろうっていう、
この修復家として活動してるタクチさんが、 今まで経験してきたこと、
なんかをご解説をしてくれてる本なんだよね。
じゃあ筆者のタクチさん自身がその修復家で、
スピーカー 2
そのお仕事を私たちに紹介してくれる本っていうのが こちらの本なんだね。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
じゃあキーボーが前好きって言ってた、 なんかお仕事紹介の本っていうことだよね。
スピーカー 1
そうそう。もうなんか未知の世界、修復家という未知の世界の、
の時見できるっていう感じ。楽しいんだよね。
スピーカー 2
いやーでも確かに未知の世界だし、
なんかね、夜景、じゃああの絵は本当は夜景ってタイトルじゃなくて、
しかも元の、元の絵を修復しようとしてなのか、
まあ保護しようとして、ああいう絵になってしまったっていうのが、
結構今なっしー的には衝撃なんだけどさ。
スピーカー 1
なんか良かれと思ってその時代の人がやってたことが、
後世になると、なんか思った意図とは違う取られ方をしてたりというか、
変化をしてたりとか、
っていうのかな、この、なってたりもするんだよね。
スピーカー 2
でもさ、じゃあ修復家っていうお仕事としては、
なるべく、なんかちょっとそういう手違いみたいなことも起こるけど、
どちらかと言うとなるべく元の姿に戻すとか、
そういう方のがやりたいことなのかな、
ごめん修復家私もよくわかってないから。
でもさ、たぐちさんはやっぱりそういう感じで、
スピーカー 1
どういう風に作られたかを解明するっていうのが大事で、
ただ綺麗にしたりとか、
元の状態に、完全に元の状態にしたり、
っていうことだけじゃないっていう風に言ってるんだよね。
え?あ、そうなの?
スピーカー 2
そっか。
スピーカー 1
元の状態に戻したりっていうのはちょっとまた別の、
この夜景とかの場合は、
スピーカー 1
どういう風に作られたかっていうのを考えて、
綺麗に元の状態に戻したりっていうのが、
いいことだとは思うんだけど、
違う意図で作られてるものだったりすると、
あえてその作品を戻さないっていうのも、
修復家の仕事みたいに言ってたりするんだよね。
スピーカー 2
あえてそれを戻さない。
もうちょっとそこを詳しく教えてください。
え?どういうことだ?
スピーカー 1
例えば、
今、ミロのビーナスとか、
スピーカー 2
腕がない彫刻で。
スピーカー 1
腕が欠けてる状態の。
あれとかも、
本当に直すって言ったら、
あの腕をちゃんと生やして、
スピーカー 1
どういう風に付いてたのかを調べて、
生やすっていうのが、
完全な修復家としての仕事なのかもしれないけど、
あの作品は付いてないからこそ、
今まで構成に残ってたりとか。
スピーカー 2
そうね。
いろんな人の想像を掻き立てて、
どうなったんだろうって思わせることで、
あれだけあの彫刻には、
なんだろう、
ある意味注目が集まって、
かつ、
世に知られてるっていうのはあるよね、絶対に。
スピーカー 1
そうそう。
タモトラ家のニケっていう、
頭が付いて、頭が欠けてたりする彫刻だったりも、
欠けてるから美しいというか、
この長い年月を生き延びたなっていう、
その歴史ごと、
その作品として評価されてるから、
それをなかったことにしちゃうっていうのは、
修復家の仕事なのかなっていう風に言ってる、
専門家の人とかもいるんだよね。
スピーカー 2
もうあの欠損部分も含めて作品であると。
スピーカー 1
そうそうそう。
スピーカー 2
え、じゃあ修復家としては、
今あるものを、
ダメージとかはなるべく戻してあげたいけど、
スピーカー 2
もともと欠けてたり、
いや難しいね、
ダメージって言葉は難しいなと思ったけど、
とはいえ絵も痛むし、
スピーカー 2
なんか経年での劣化はありつつも、
でもその、
時間を経たダメージをゼロにするのもまた違うっていう、
その絶妙なラインをやりつつ直していくのが、
修復家の仕事ってことなのかな。
スピーカー 1
そうそうそう。
だから結構年代によって、
現代の修復家の人たちは、
そういうのを直さないっていうことも、
選択肢だよねって思ってたりするけれど、
もうずっと昔の修復家の、
修復家っていうまだそもそも、
職業としてなかった時代とかは、
ただ普通に絵描きさんとか画家の人とか彫刻家とかが、
ちょっとこれ直してほしいんだけどって言って、
修復してたりして、
そういう人だと、
ちょっとここいけてないからなって言って、
自分でよく描き直しちゃったりとか。
スピーカー 2
良かれと思ってね。
スピーカー 1
ここちょっとこうした方がいいと思うよみたいな、
自分の味を入れちゃったりとかしてる時代もあったらしいから。
そういう、
スピーカー 2
自分の色を入れるみたいなことはなるべくせずに、
みたいな感じなのか。
スピーカー 1
うん、そうそう。
スピーカー 2
筆者の田口さんはそういうのを目指して、
修復してるって感じなのかな。
スピーカー 1
そうそう。
スピーカー 2
でもその絶妙なライン難しいね。
ちょっと色出したいとかも思っちゃったりしそうだもんね。
この私がやりましたよみたいなところをね、
スピーカー 1
構成に残したいとか、
ちょっとサインも入れちゃったりとかね。
スピーカー 2
入れちゃったりしちゃったら、
でもなんかちょっと上書きみたいになっちゃうんだよね。
スピーカー 1
そうそうそうそう。
スピーカー 2
いやー難しいお仕事だけど、
なんかでも、
なんかその絶妙なラインを、
自分で決めてそれに向かって修復していくっていうところが、
プロフェッショナルな感じだね。
スピーカー 1
専門的な人がいる一方、専門的じゃない人がやってるっていうパターンもあって。
スピーカー 2
そうなんだ。そういうパターンもあるんだね。
スピーカー 1
名修復、迷うほうの修復。
迷うほうの修復。
そうそう。スペインの教会においてあるイエスキリストの壁画を、
スピーカー 1
80代のおばあさんが修復したらしいのよ。
何年か前なんだけど、
スピーカー 1
それがもうあまりにもかわりすぎてて、
ニュースになったことがあるんだよね。
スピーカー 2
これなんかあれだよね、前キーボーが見せてくれたというか、
スピーカー 1
ムンクの叫びみたいな。
スピーカー 2
そうそう。あれキリストの顔違くない?みたいになってる画像のやつだよね。
スピーカー 1
本人は作ってる途中の絵がネットに拡散しただけで、
その後ちゃんと作るつもりだったっていう風に言ってはいるんだけど、
最初はすごい、歴史的な作品になんてことしたんだみたいな。
すごい叩かれてたんだけど、
その名修復、どんなものかって、
実際に見に来る人が、観光客がすごい殺到して、
グッズ販売、その絵のグッズ販売とかもするようになったりして、
スピーカー 2
あの絵のね、はいはいはい。
スピーカー 1
そうそう。ちっちゃな、誰も観光なんて無縁の農村が、
それで潤ったんだよね。
そんなことある?って思っちゃったけど、そんなことあったんだね。
修復の仕事がまさかそんな大きな話題になるっていうのもすごいよね。
スピーカー 2
すごいね。でもなんか、あれだよね、
意図せずしてというかさ、多分そのおばあさんもきっとちゃんと絵は修復しようと思ってて、
かつ作成途中だったっていうところを踏まえると、
本当にまだ下地を塗ってる段階だったとかさ、
そういう感じだったかもしれないけど、それが逆に注目を浴びて、
でもそれが観光資源みたいになったっていうケースなんだよね。
へー。
さっき言ってた爪痕残さないっていう意味ではちょっと逆の効果をしてしまったとはいえ、
二次創作だけど、すごい良い方に働いたみたいな例なんだね。
スピーカー 1
そうそう。結果的に歴史に残るっていうか。
スピーカー 2
いやー、でも、そういうレアケースもありつつも、
基本的にはやっぱ、大事な芸術品を後世に残すための技術と積み重ねていく仕事なんだろうね。
スピーカー 1
そうだね。特に現代の作家さんとかだと、
昔のものはそのまま綺麗に残したりとかをするようにっていう風に保存・修復とは考えてるんだけど、
現代の作家の人とかだと、逆にもう形に残らないことが芸術だっていう風に思ってる人たちもいて、
例えば地球温暖化とかをテーマにした作品で、氷を並べてこの溶けていく様を、
今の温暖化の問題提起として作品にしましたっていう人とかがいて、
スピーカー 1
それを逆にこの氷とかを溶けないように保存するのが作者の意図なのか、それは違うよね。
ただこの作品をここで終わらせていいのか、みたいなのもあったりするから、
そういうものは写真で残したりとか、文章で残したりとか、何かしかの形で後世の人が見れるように残していくっていうのも
修復家の新たな仕事ですよねっていう風に田口さんが言ってたりするんだよね。
すごいね、本当に幅広いね。
スピーカー 1
そうそう、今までやっていたことだけでは通用しない時代が修復家の人たちにもやってきているっていう感じ。
スピーカー 2
一本大事な根幹として作品を後世に残すっていう重大な使命があって、
それに対するアプローチが本当にいろいろあって、
だから形の残らない作品はそれ以外の形でうまく伝えられるように残すことが修復家の仕事なんだよね、今の場合で。
スピーカー 1
そうそう。
スピーカー 2
マジすごい、マジすごいとか言っちゃった。
あまりにもやることが多すぎて、アプローチが多すぎて、
本当に一個一個の作品に最適な残し方は何だろうって毎回考えないといけない仕事だね。
スピーカー 1
ね、常に違うこの選択肢を考えながら仕事をするっていう、
どんどんどんどん頭を切り替えていかなきゃいけないっていうのもすごい仕事だよね。
スピーカー 2
確かに見たことない世界だわ。
スピーカー 2
やっぱキーボーはその、今いつもの仕事と違う感じとか、覗けてる感じとかがこの本はすごく面白かったの?
スピーカー 1
そうだね。
絵自体は見るのは好きだったんだけど、絵を、私たちが何気なく美術館に行って見てる絵っていうのはそれだけ大変なこと。
スピーカー 1
いろんな人が携わったり、いろいろな人の手を、手というか修復家の人だったりっていうのをやってくれたことを経てここまでたどり着いてるんだなって思うと、
もっとちゃんと見ようって、ちゃんと見ようっていうかね。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
一枚一枚すごい貴重なんだなっていうのは改めて思うんだよね。
スピーカー 2
逆にこの作品はどんな修復がされたのかなっていう目で見たらもっと、作品を見る目もまた変わるんだろうね。
スピーカー 1
そうだよね。
たまにね、これは修復中で何月まで見れませんとかってなったりするものもあるから、
このビフォーアフターとかを見る機会とかがあったらすごい面白いんだろうなとかね。
スピーカー 2
確かにね。ちょっと見れなくて残念だなって思う気持ちあるけど、
いや、今これは修復家さんによってどういう修復がされてるんだろうって思ったらちょっと面白いかもね。
ね。楽しみになるよね。
スピーカー 2
いいね。
あ、そういえばさ、
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
そういえば、キーボーの前回の配信についてのお便りも来てたから、このタイミングで紹介してもいいかな。
スピーカー 1
はい、お願いします。
スピーカー 2
はーい。
じゃあ、お便り読ませていただきます。
ラジオネーム、さわちゃんから。
なっしーそらやん、お久しぶり。
13歳からのアート思考の回聞いたよー。
私この本好き。
というか、これ読んでこういう風に学べば高校の時美術が楽しめたんだなって振り返れた一冊なんだよね。
私、絵や工作イコール美術好きだと思って高校で美術選択したのにびっくりするくらい授業がつまらなかったっていう経験なので、今回のトークすごく共感でした。
っていうお便りもらったよキーボー。
スピーカー 1
おーうれしいですねー。
同じ本を読んで同じように感じてくれた人がいるっていうのがすごい嬉しいね。
スピーカー 2
嬉しいよねー。
美術、このさわちゃんはあれだよね、美術好きだと思って美術選択したのに美術の授業つまらなかったんだよね。
でもあの本みたいな視点でやったらもっと面白かったのになっていうことだよね。
でも私もそう思う。
スピーカー 1
私もそう思う。私もそうだった気がする。
スピーカー 2
高校の美術結構専門的だったよね。
スピーカー 1
そうそうそう。
スピーカー 2
キーボーも高校美術だった?
スピーカー 1
美術だった。
スピーカー 2
私も美術だった。
でもなんかやたらこう技巧的というかさ、この技術を学ぶためのこの絵を描きましょうみたいな感じだったよね。
あ、そうそうそう。
スピーカー 2
なんかもうちょっと自由に描かせてほしいのに、この遠近法を使ってみたいな感じだったのかな。
うん、ね。
スピーカー 2
割と高校の美術の先生も私は好きだったから、その先生としゃべるのも楽しかったけど。
スピーカー 1
あー、確かになんか美術の先生って他の科目の先生とちょっとキャラクターが違う人多かった気がする。
スピーカー 2
そう、なんかこの人だけちょっと変わってるなみたいなのが。
スピーカー 1
そうそうそう。あるある。
スピーカー 2
中学校もちょっとそんな感じだったな。美術の先生ちょっと変わってた。
でも変わってたっていう評判がいいかは分からないけど、でもなんか先生は大事だよね。馬が合うかどうかみたいな。
うん、そう大事大事。それによってなんか授業への興味だったりもね、だいぶ変わってくるよね。
スピーカー 2
でもそういう時にね、アート志向の先生みたいな。
スピーカー 1
ね、ほんとあの授業やってほしかった。
スピーカー 2
あの筆者の方のような教えがあればまた違ったよねきっと。もっと。
スピーカー 1
ねー。
スピーカー 2
沢ちゃんももっと面白くのめり込めたかもしれない。
ねー、そうだよね。
スピーカー 2
あのアート志向の回もリスナーさんからの反響をもらっておりますというところもキーボーに今日伝えてきて嬉しいぜなし。
スピーカー 1
いやー、私も嬉しいぜ。
スピーカー 2
ね、キーボーはこれで2冊アート系の本を紹介してくれたんだけど。
スピーカー 1
うん。
スピーカー 2
もし次に紹介するとしたらどんな本がいいんだい?
スピーカー 1
えー、なんだろう。アート系もね、楽しいけど、最近ちょっと仕事が忙しかったりして、本読めない時期があったりして、
で、またちょっと落ち着いてきたからやっと読めるみたいになって、本を読めなくなった人たちっていうのを読み始めてて。
スピーカー 2
あー、読めるようになったから本を読めなくなった人たちっていう本を読み始めてるのね。
スピーカー 1
そう、でも読めなくなるってどういうことなんだろうみたいな。
スピーカー 2
あー、なるほど。
スピーカー 1
自分、今の私は仕事が忙しいから読まないだけだったけど、そもそも仕事忙しくなくても読まない人とか、どういう人たちなんだろうとか、
そう思って読み始めてて、まあ確かになーとかって思うこととかがあったりするんだよね。
だからそれとかね、ちょっとまた話せたら面白いかなとかね。
えー。
この配信とか聞いてる人はみんな本好きだったりするけど、
じゃあ、もう読む必要ないですよねって思ってる人たちはどういうふうなことを考えてるんだろうみたいな。
スピーカー 2
どういうふうなことを考えてるんだろうっていうことを知るために、キーボーンはその本を読んでるんだね。
スピーカー 1
うん、そうそうそう。
相変わらず面白い本見つけてくるね。
スピーカー 2
すごい、キーボーンのそういうとこすごい素敵だなって思ってる。
スピーカー 1
ありがとう。
スピーカー 2
ね、いやでも本当に2回も来てくれて、2回目も来てくれて、ありがとうキーボーン。
スピーカー 1
いえいえ、楽しいですとっても。
スピーカー 2
じゃあまた来てねっていうことで、今日の配信は終わろうと思います。