「取れない疲れは『脳疲労』が原因かも?」シリーズの後編です。前編・中編で脳疲労のメカニズムと、身体動態瞑想の入口までお話ししてきました。今回はもう一段深く、宮本武蔵が示した「ゆるみ」の深さと、それを日常に織り込んでいくところまで、お話ししています。
後編(今回)でお話ししているのは、こんな内容です。
・宮本武蔵『五輪書』にある一節──「心を静かにゆるがせて、其ゆるぎのせつなも、ゆるぎやまぬやうに、能々吟味すべし」
・武蔵が要求しているのは、深層筋・肋間筋・大腰筋・横隔膜まで届くゆるみ。お風呂で気持ちいいレベルでは、まだ表層にすぎない
・「ゆるむ」と「たるむ」は違う──だらーっとたるむ状態と、ギュッと締まる状態、その両方を最大限に自由に行き来できる状態こそが、身体合理性が高い状態。自由度の問題である
・生理学的にも、筋肉が「ゆるんでいる」状態は何もしていない状態ではない。ATPというエネルギー物質を使い続けている。死後硬直──ATPの供給が止まった瞬間に身体が固まる現象──を思い起こせば分かりやすい
・努力の方向を「気持ちよさを引き出すこと」に置き換える──座るときも、移動も、食事も、お風呂も、ベッドに入るときも、心地よさを最大限に味わうように生きる
・落とし穴:今の自分の身体の小余りを前提とした気持ちよさしか感じられない。背中が丸ければ、その状態の中での気持ちよさしか拾えない
・だから理性があり、他者がいる。身体動態瞑想は、解剖学的な構造の側からその落とし穴に補助線を引く実践。胸をさすると、肋骨を通じて背中の丸さに届く
身体に蓋をして頑張り続けてきた人にこそ、聴いてほしいシリーズの締めくくりです。日常の所作のひとつひとつに、気持ちよさを引き出す姿勢を織り込んでいくきっかけになれば嬉しいです。
ソマティックスタジオでは身体動態瞑想を詳しく解説する場や、一緒に実践する場を用意しています。興味のある方はぜひ覗いてみてください。
【参考文献】(後編で言及)
・宮本武蔵『五輪書』
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大沼鍼灸 宛
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