▼今回の内容
第572回 ベテラン社員の「見えない仕事」を、どう引き継ぐかの続編です。
・「属人性を排除しましょう」は、本当に正解なのか
・標準化・仕組み化は確かに正しい。しかし・・・。
・AI時代に、人に残るものは何か
・あるリサーチ会社の社長が気づいた、伝えていなかった大切なもの
・中小企業だからこそ、消してはいけないもの
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サマリー
本エピソードでは、「属人性の排除」という考え方が、企業の文化まで消してしまう可能性について掘り下げています。標準化や仕組み化は重要ですが、それによって個人の経験や感覚といった、目に見えない大切なものが失われていないか問い直します。AI時代において、人に残る感覚や違和感を感じ取る能力の重要性が増す中で、中小企業が失うべきでない「属人的な価値」とは何かを、具体的な事例を交えながら考察します。
「属人性の排除」は本当に正しいのか
こんにちは、遠藤克司です。 秋山ジョー賢司の経営者のマインドサプリ、秋山先生、よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。 さあ、ということでね、今回はちょっと前回からの続きというか、前回からこの話をしたいというふうな話に、秋山先生が至ったって感じですかね。
キーワードは属人的ということになりますが、ちょっと復習がてらいきますと。 そうですね、前回は、ベテラン、長く管理部を担当してくれている方が、
あと数年で定年を迎える。 次の方に引き継ぎたいんだけども、
次の方が心配ですという話から、やっぱり見ていただきたいのは、長年やってきた方がしてきたお仕事についてしっかりと見ていきましょうと。
それは仕事の中身もあるかもしれませんけども、その人が長年やってきた中で得た経験だとか、感だとか、
例えばこのお客様にはこういう配慮が必要じゃないか、みたいなところっていうのを、やっぱりしっかりと抽出していかないと、ただ引き継いだだけでは、
会社が今まで大切なものがなくなっちゃうかもしれませんよという話でした。 タスクとしての業務の引き継ぎだけじゃ足りないものがあるみたいなテーマでしたよね。
その中でちょっと私の中で出てきたのは、やっぱりその会社の中で、
ベテランの方とか長年の方がやってきたことの中で、よく組織で俗人性は消していきましょうみたいなお話があるじゃないですか。
これについてちょっと私も最近思うところがあって、
まず俗人的なものをなくしましょうとか、誰でもできるようにしましょうとか、仕組み化しましょうというのは、これはやっぱり間違いじゃないし、すごく大切なことだと思っています。
その人じゃないとわからないとね。やっぱりその人がいなくなると止まってしまったり、
あとは判断基準が見えないとか、引き継げないというのは、これはこれですごいリスクがあると思うんですよね。
ただ、やはりその会社の中で、その人が実は人知れずというかね、
その人の視点で見えていた会社の欠点ですとか、ちょっと届かなかったものっていうのを支えてくれているとするならば、そこまで消して、それも消してしまっていいのかなという気はしてるんですよ。
AI時代に残る人間の感覚
で、それを何と言ってるかわかりませんけど、個性と言っていいのかわかりませんけども、今AI時代に入ってきて、とにかく標準化できる仕事はどんどんどんどん支援してもらえるわけですよね。
資料を作るとか、文章を整えるとか、情報整理していくとか。
俗人性って話なら俗人よりも能力高いですからね。
そうなんですよね。
そうすると、そういう仕事はAIがかなり助けてくれるというか代替していってくれる。
そうすると、だからこそ実は人間に残っていくっていうのは、現場での感覚のね、何に違和感を感じるのかとか、何を見落とさないのかとか、どこまで踏み込むとか、何を守るのかってことがすごく大切になってくるような気がするんですよ。
見えない価値の継承の重要性
これも別の私のお客さんの話なんですけども、ある調査系の仕事をやってる会社があって、その経営者の方がやっぱり今調査員の方の質が落ちちゃってるってことを悩んだったんですよ。
なんで彼らは私たちが今までやってきたこと、大切にしていたことをやってくれないのかなってことをすごい疑問に思ったんですよ。
で、あるときふと彼が社長が気づいたんですよ。
実はその彼も仙台事業省系なんですが、仙台がこのある調査機関なんですけども、調査をするときに大切にしていたことっていうのを引き継いだ直接言葉として話を聞いていたのは、僕ともう一人の専務しかいないんですって。
僕とその専務は、その仙台がどういうことを大切にしてこの仕事をやってきたかってことを言葉にしたことはなかったんですって。
あっ、だったらば今の社員の方に何も伝わらないよねと。手順とかはマニュアルあるんですよ。
ただそれ通りやってるんだけども、何かが足りない足りないって思ったときに、そのことに気づいたんですって。
その作業的なものじゃないものを継いでたってことですか?
そうですね。それをただ、自分は継いだのに社員に対しては何にも伝えてこなかったんですって。
なかなか具体的には言えないんでしょうけど、社訓的な?そういう話ですか?
近くなってくると思いますよね。
属人的な価値と企業文化
ですから、どんどんAIが入ってくることによって合理化とか効率化、標準化っていうのはどんどんやっていくってすごい大切だし、仕組み化をしていきましょうと。
その中で、何か人間として感じたものとか、その人が見ていたものっていうのが、やっぱりそれが個性なのか分かりませんが、そういうものがめちゃめちゃ今後重要になってくる。
これって、ある個人の方が大切にしていたものっていうものが、後輩に引き継がれることってあるじゃないですか。
そういう個性がチームとか組織に広がっていくと、会社の文化とかそういうものに広がっていくんじゃないのかなって最近思うんですよ。
ですから、やっぱり私たちは合理化とか標準化ってことを進めていく中で、改めて何を残さなくちゃいけないのかとか、今までの会社を支えてくれてた見えないものって何なのかなっていうところにも同時に目を向けなくちゃいけないし、
その時にやっぱり、今日は俗人性っていう単語なんですけども、その人だから生み出せている価値、経験からくる違和感の築きなのか、顧客ごとの情報を踏まえた判断なのか、手順とか作業だけでは拾えない何かそういう感覚なのかっていうものを、やっぱりしっかりと見ていく必要があるのかなと思ってます。
なるほどですね。ちなみにその方は、先代から継いできた自分とその役員の方しか継いでなかったものっていうのは、他の社員に伝えたくなかったわけじゃなくて、あれなんで伝えてなかったんだろうみたいな気づきだったんですか?
当たり前すぎて伝わらなかったもの
そういう感じですよね。つまり自分の中では当たり前すぎちゃって。
ああ、そういうことか。なるほど。当たり前すぎて、認知に上がってきてなかったレベルの話だったんですね。でもその逆に社員が何か違うんで繋がってたってなったってことですか?
はい。だからなんで彼らがそれができないのか、不思議でしょうがなかったんです。
なるほどね。そういうことか。
もう一人の幹部の方と二人で、なんでこの人たちはできないんだろうね、なんでできないんだろうね、じゃあもっとできる人を採用しなくちゃみたいな視点でしかなかったんですね。
なるほど。言ってなかったら俺らの責任じゃんってなったってことですね。
そうですね。
じゃあそれじゃあ何を継いだのかってことを文章化しようと思ったらまたなかなかできなくて。
また先代はご存命なので、その先代に話を聞かなくちゃいけないとか、また役員の方、彼の方がそれに気づいたんですが役員はまだそこまで気づいてないんですって。
なるほど。
じゃあこの話をどうやって役員の方に共有しようかっていうところも今悩んでる感じですかね。
言葉に沈むことが大事そうなテーマですね。なるほどね。確かに面白いですね。
中小企業の強みとノレン
ですから私自身もそうなんですけども、皆さんが組織の中でいろんなところでいろんな方がお仕事をしていると。
その作業とかタスクの部分でこの会社は成り立っているっていう側面は必ずあるとは思うんですけども、それ以外の部分で成り立っているってところを見ないと、やっぱりその会社に今ある良いところっていうのがどんどんどんどん失われて、
一生懸命DXした組織記者社、それはすごい立派なことなんですけども、ふと気づくと他社と何も変わらなくなってしまったりね。
確かに。AIみんな使ってて、そこの部分全部削ぎ落としたら、全く一緒になっちゃいますね。本当ですね。確かにね。
ですからそういうところが、逆に言うと中小の強みって何かなってことを考えるときに、資本力では大きいところに敵わないので、
やっぱりその少ない人数の中ね、みんな人足りてないけども、誰かが何かを気を使ってくれたとか、誰かが何かを支えてくれたみたいなところが文化になったり、
もしかするとそれがノレンって言葉なのかわかりませんけどもね。ノレンになったりしていくことが今すごい求められているというか、特に中小企業の中ではより重視されていくべき問題なのかなと思っています。
なるほど。株価的な意味でのノレンじゃなくてね。見えない資産って意味のノレンってことですかね。
その辺ってほら、それこそ10分でM案内の白川さんとかでもそういう話って結構出てますよね。
そうですね。ノレンって言うと計算できちゃうんで、ちょっと誤解があるかなと思っただけで、見えない方のところですよね。
そうですね。
口伝承と本質的な価値
この間、民族情報工学という民族学をやっている井戸さんという方とちょうど対談をさせてもらって、こととことプラスにものけさせてもらったんですけど、
伝統、口頭伝承って言うんですか。口伝いで残ってきたもの。それがいろんな地域に物語とか歌とかで残っているじゃないですか。
ああいうのって結局、人が世代を越えて何百年と語り継いできたものの方が書き残してある言葉よりもよっぽど本質的だから残っているのよっていうね。
言われるより当たり前だけど、そうだよなという話とね、さっきの話が少し繋がる感じがするので、
その方もきちんと見えない文化的なものを継いだものがあるなら、言葉にして継いでいかないといけないよねっていう話が重なるなと思いながら聞いてました。
いやーそっか。名文化の時の意味が少し今聞いて深まってきましたね。
なんか単純に言葉にして文字にしてそこに表現するだけではない何かがあるのかもしれませんね。
伝えたいという思いが皆さんあるから伝え残してきてるはずなんでね。
それが伝え残したいものなのかってところがすごく大事なんでしょうね。
玄米を食べない文化の考察
遠藤さん、先日私も聞いたんですが井戸さんとお話しされたじゃないですか。
はいはい。
それは遠藤さんの方のコトコトプラスの方で収録されたってことですか?
収録して多分この配信の時にはもうアップされてます。
今それ聞こうと思ったんですけど、配信いつですかって。
もう配信されてるんですね。
配信されてますされてます。なので概要欄に貼っておきますね。
片田舎のカフェでですね、すごい人がたくさんいるところで収録してしまったので若干ノイズ入りつつなんですが、それも味わいだと思ってぜひ楽しんでいただけたらと。
内容面白いですよ。玄米食べちゃダメらしいですよ。
ちょっと待ってください。
食べてください。
割と体に良いと思い込んで食べてますよ。
玄米はダメなんです。
それこそ先代というよりも先祖代々の文化、歴史、民族を掘り起こしていくと、日本人の過去の歴史で玄米を食べてた歴史はどこの地域見ても残ってなかったんですって。
それがなぜなのかって話があるんですけど、これが衝撃的でですね。
ぜひ聞いていただきたい。
聞いてみます。
聞いたら周りの人たちにちょっと食べるのやめた方がいいかもって言ってあげたくなるし、言った方がいい感じの内容ですよ。
やっぱりそれが本当に私たちは何に守られてきたのかなっていうのがあるのかもしれませんね。
本当そうですよね。先ほどの見えない族人的だからこそ残してきた。
族人性が残してきたものの価値の話ですよね。
属人性から生まれる価値
たぶん秋山先生の話。
そうですね。
そこに目を向けるのは確かに聞いてて改めて大事だなと思いましたね。
はい。
というところですかね。
はい。
というところで今日のところ族人的ということで終わりたいと思います。
秋山先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
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13:46
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