藤井 涼
まだ多分ですね開始に時間があると思うので、ちょっと聞いてみたいなと思うんですけども、すでに皆さんの中で宇宙ビジネスなんかちょっとでもやってますって人どれぐらいいますか?
あ、ちょっといますね。 5人ぐらいいましたね。
ありがとうございます。 じゃあ、人工衛星とかロケットとか、ものづくりに関わっていらっしゃるって方は?
あ、2名いらっしゃいましたね。あ、3名いらっしゃいました。 えっとじゃあ衛星データとかスターリンク通信、衛星通信とかそちら系に関わっている方ってどれぐらいいらっしゃいますか?
あ、そうですね、天地人さんいましたね。 じゃあ皆さんこれから宇宙に参入しようと思って、今日は話を聞きに来ていただいているという。
新谷 美保子
興味持っていただいてありがとうございます。
野﨑順平
あ、じゃあ聞いてください。 すみません、じゃあこれから宇宙ビジネスやってみようと思っている方どれぐらいいらっしゃるんですか?
あ、でも。 3、4人ぐらい。
宇宙ビジネスやってて一番楽しい瞬間って何なんですか? ミッションの瞬間ですね。打ち上げる瞬間ですね。
打ち上げた後は辛いですね、精神的にずっと。 そうですよね。 打ち上げの瞬間だけはお祭りですね。
新谷 美保子
この1年で月面着陸っていろんな国がやったと思うんですけど、 ある意味ライバルのやっている瞬間も結構緊張してみるんですか?
野﨑順平
複雑な心境で見てますね。 成功しちゃったりすると。 業界としては成功してほしいですね、正直。
ただやっぱり競合でもあるので失敗を願うわけじゃないですけど、結構競合の目で見てますね。
藤井 涼
特に2月の米国のやつとかは複雑ですよね、あれはね。 あと1月の日本のスリムも嬉しい反面先にやりたかったなって思ったじゃないですか。
いやいや、内木さんいらっしゃるので嬉しいですよ。 そこでジャクサさんが今控えてるので。 もちろん嬉しいですよ。
嬉しさしかない。 じゃあみなさんこんにちは。
始まりました。宇宙ビジネスのセッション始まりました。 今回2部構成になってまして、前半が宇宙ビジネスのIPOについてのハードシングスについてお伺いしていきたいと思ってます。
後半がですね、宇宙、人類の課題解決に活用できるんじゃないか、貢献できるんじゃないかと言われてますので、
そちらにチャレンジされている皆さんのお話を後半は聞いていきたいというふうに思っております。
モデレーターを務めさせていただく宇宙ビズという宇宙ビジネスメディアの編集長をしております。 藤井と申します。よろしくお願いします。
前半宇宙ビジネスIPOのセッションを早速いきたいと思うんですけれども、豪華なお二人に来ていただいておりまして、
まずですね、ちょっと奥からなんですけれども、アイスペースの取締役CFOである野崎さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
野﨑順平
よろしくお願いします。野崎です。こんにちは。
藤井 涼
そしてお隣がですね、企業側の考えも理解してるし、政府側のお話も熟知されているTMI総合法律事務所のパートナー弁護士、新谷さんになります。
新谷 美保子
新谷美穂子です。よろしくお願いします。
藤井 涼
よろしくお願いします。
はい、ではまず最初にちょっと簡単に事業紹介とか自己紹介をお願いできればと思うんですけれども、野崎さんよろしくお願いします。
野﨑順平
はい、よろしくお願いいたします。これを使うんですね。
アイスペースという会社ご存知の方いらっしゃいますか?
ありがとうございます。ありがとうございます。うれしいです。
アイスペースはですね、月面ランダーという月着陸船を作っています。
最初のミッションを2022年に打ち上げまして、2023年に着陸を試みたんですけれども、
ちょうど今ご覧いただいているのはその時に撮った写真です。実際に撮った写真です。
これ高度2000キロから撮った月の写真なんですね。
もう一枚実はありまして、こちらもその写真です。
これ非常に貴重な写真なのはですね、地球が見えると思うんですけど、地球の下の方に黒い影が見えると思うんですけど、
ちょうど日食を捉えた瞬間なんです。オーストラリア大陸のあたりですね。
昔はこういう写真ってNASAとか宇宙機関しか撮れなかったんですけど、
民間企業としてこういう写真を撮れるようになった。
アイスペースのランダーっていうんですけど、そこから撮ったという写真を冒頭ご紹介したいと思います。
少し申し上げましたけど、アイスペースは2023年の4月に着陸を目指しました。
この最後の終わりの方ですね、マイルストーンでいうと、月に向かって垂直な状態で降りていくところまではしっかり実現できたんですけど、
残念ながら最後ですね、高度数キロのあたりでホバリングのような状態になってしまって、最後は燃料切れになって落ちてしまった。
高度計算にミスがあったんですね。高度認識にミスがあって残念ながら着陸できなかった。
非常に惜しいところまで行ったという状況です。
ただですね、技術R&Dがよくハイライトされて、一番もちろん大事なんですけども、
それだけではなくてですね、アイスペースはこれを事業としてやるということで、
ビジネス化をしているというところです。
なんでこんなことをやりたいのかというとですね、会社として月に経済圏を作りたいということがあります。
経済圏って何かというとですね、単に実験だけだと、冒険だけだとなかなか宇宙船が飛び交うような世界というのは作れないんですけど、
何機も何機も宇宙船が飛び交うような世界を作るにはビジネスの仕組みが必要なんですよね。
お金が回る仕組みが必要だということで、経済圏を作りたいというのをアイスペースがやっていることになります。
もうちょっと申し上げると、月の水資源です。鍵になるのが。
月には水があるということを皆さんご存知でしょうか。
もう確認されているところなんですけども、この水資源からエネルギーを作れます。
こないだH3ロケットというのが打ち上がりましたよね。
ああいうふうなロケット燃料を水から作り出すことができます。
月でこれを作れると、例えばもっと簡単に火星とか小惑星に圧倒的安いコストで行ける。
あるいは地球の周りの衛星がたくさん。
皆さんの生活にも欠かせないと思うんですけど、GPSとか気象衛星とか。
こういうものを今後維持していくときにも、この月の水の燃料というものが非常に有効活用できる。
これを使って経済圏、ビジネスの流れを作って、引いては人間の生活を豊かにしていきたい。
これがアイスペースがやりたいことです。
よく月に脱出したいんですかと言われるんですけど、そうじゃなくてですね。
地球の生活をよりちゃんと維持するために、そういう衛星インフラとかをちゃんと守るために、
アイスペースはこういう事業をやっているというのが紹介になります。
野﨑順平
最後のページかな。
具体的にどういうビジネスをやっているかというとですね、宅配事業です。
ペイロードというのはお客さんの荷物なんですけども、
月にいろんなものを持ってきたいという方がたくさんいますので、
それを今預かって月に届ける。
そのことでお金をいただくということを今やっていますし、
今後もっとやっていきたいのはデータをさらに活用して、
いろいろな刺激につなげていきたいということを考えています。
一番右にあるパートナーシップサービスというのはスポンサーですね。
見ていただいた通り、今日このユニフォームにもありますけど、
いろんな企業さんから協賛金をいただいてですね、ご協力をいただいています。
こういうことをやっている会社になりますが、
ごめんなさい、もう一枚ありました。
今ミッション1というのは2022年に打ち上げて終わったんですが、
今アイスペースはですね、3つのミッション実はやっています。
ミッション2というのは今年の冬に打ち上げます。
2回目のチャレンジで今度こそ着陸をしっかりしたいと思いますが、
同時に2026年のミッション3ですね、
これをアメリカの方でAPEX 1.0というランダーを作って、
より大型なランダーを作っています。
そして日本ではさらに2027年、さらに大型からミッション6に向けたランダーですね、
こういう開発をしているということになります。
今日いろいろとお話しできればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
藤井 涼
ありがとうございます。
新谷さんに移る前に一問だけ。
先日中国が試乗を始めて月の裏側のサンプルリターンというのが成功しましたけど、
あれはまさに月をやっていらっしゃる野崎さんから見てどれほどの衝撃だったんですか?
野﨑順平
あまり衝撃ではなくてですね、実は。
皆さんあまり知られていない事実かもしれませんけど、
月を今世界で一番アクティブにやっているのは中国ですね。
そして一番進んでいるのは実はアメリカよりも中国だと思います。
月に実際着陸無人機でしているのも3回していますし、
そして裏側で今回サンプル撮れるというのもある程度予想はできるので、
ただリアルになってきているので、どんどんどんどんやらないとやっぱり
中国が一人先行いってしまうんでですね、
実際そういうふうに月で水資源を取るというのは
iSpaceがやっていることだけじゃなくて、
皆さんどの宇宙機関もみんなが目指していることだというふうに思います。
藤井 涼
ありがとうございます。
じゃあ続いて新谷さんお願いします。
新谷 美保子
はい、よろしくお願いします。
なんで弁護士が出てきているのかなって思っている人もいるかもしれないので、
私の活動について本当に5分少々ですけれどもお話ししたいと思います。
めちゃくちゃ文字多いやつなんですけど、別に読んでもらわなくて大丈夫で、
私の所属している事務所は日本人弁護士だけで600人以上いるような
日本の最大手の一つです。
5個あるんですけどそのうちの一つで所属しております。
その中で何十人もスペースを扱うチームを率いているんですが、
それは当たり前のことでは全然なかったです。
今日こうして民間でスタートアップに関心がある人が
こんなに宇宙のセッションに集まってくれるって、
これは10年前とかでは到底考えられなかった話です。
私の何があったかの話をさせてもらいますと、
コロンビア大学という所に事務所から米国留学とさせてもらえるので
行ったんですけれども、2年目の研修の時に三菱重工で研修をした時に、
アメリカに行って初めて日本にスペースローヤーがいなくて
国益を損なうレベルだっていう話をアメリカで聞きました。
アメリカは当時2013年の段階でスペースXが創業10年だったんですね。
民間で定期度はやっていきますと、宇宙飛行士は民間が送るし、
定期度の経済圏なんて国は月とか火星目指すから、そこは民間でやってよと。
もう出来上がった技術でしょって、そういう世界でした。
でも日本は全然そうじゃなかった。
もう国が予算を取って衛星を作って上げていくと。
新谷 美保子
今私たちのチームはこんなに大きくなっていて、
一番稼ぎ頭は正直スタートアップ投資です。
大きい会社さんとかいっぱいプレスリリースされてるから分かると思うんですけど、
全然CVCとかじゃなくて、
事業会社本体からめちゃくちゃスタートアップにも100億円単位で
1個のディールで出したりしてます。
すごいたくさんの案件に関与していますし、
特に私たちが最近やってるのは海外の宇宙スタートアップ投資っていうのを
何件か連続してプレスリリースされたと思いますが、
それを扱っています。
それに加えて報道はされないんですが、山のように実は紛争があります。
ロッキー・ド・マーチンとかボーイングとか、
そういうところと日本の企業は戦っています。
それをもう絶対に裁判には出さないから、
機微な情報なので、裁判所には持っていけないので、
もう事業会社と私たち弁護士でガチンコで
もう交渉するっていうのが日々の生活です。
なので、私は大きいファームにいるから、
9割はクライアントワークやってるんですけど、
残りは政府員として政策の検討に関与しています。
それから今出てるいろんなメディアっていうのは、
やっぱりこの日本のエリート層とか知識階級の人に
宇宙ビジネスってもうちゃんとビジネスになるんだっていうことを
分かってほしいので、そういう層に訴えられそうなものだけは
出るようにしてます。
だからお昼の番組のひな壇で座ってコメントするとか
そういう仕事は受けないですけど、
こういうすごい知識階級が読んでくれそうな
日経ビジネスとかそういったものには出て、
これが世界を変える、少子化していく日本で、
技術があるっていうことだけが多分、
日本が世界の中でなくてはならない国になる
唯一のキーだと思っているので、
そこについて発信するようにしています。
やはり米国に留学して思ったのが、
日本ってものづくりめちゃくちゃいいんですよ。
だけどそれを外に出していったり、
それをルールメイキングの中に落としていく
ということがすごく苦手だと思うので、
私はそこの橋渡しができたらなというふうに思ってます。
やっぱりどんどん日本人が減っていく中で、
日本が世界の中でどういう立ち位置になるかというところは
ディープテック分野が変えていけるんじゃないかな
というふうに思ってます。
特に宇宙はまだ覇者が決まっていません。
これさっき宇宙ビジネスやりたい人って言ったときに
手を挙げてくださったの3、4人だったんですけど、
もう一回もうちょっと考えてみてください。
データとかITとかやってる人は、
すごい神話性がある産業です。
別に衛星作って打ち上げなくてもいいので、
降りてくるデータを使ってくれてもいいし、
通信を使ってくれてもいいし、
測位を使ってくれてもいいし、
いくらでも使いようがあります。
単に人間の活動領域がいくかいくから、
宇宙も広く広く広く広く広く広く広く広く広く
宇宙も広がってきたよっていう、
活動領域が広がったっていうだけの話なので、
ぜひ今やろうとしていることが、
宇宙でもできないかっていう視点を
持ってほしいというふうに思っています。
はい、私からは以上です。
藤井 涼
新田さんありがとうございます。
今おっしゃっていただいたように、
このセッション別に宇宙でビビらせたいわけじゃなくて、
実は皆さんに宇宙実は取り組めるんだよっていうところを
理解していただきたいというようなセッションになっております。
じゃあまず早速ですね、
一つ目のテーマに行きたいなと思うんですけど、
これあるのかな?あるんですかね?
ある?
どうしよう。
質問とかはあるのかな?
ない?
じゃあそのまま行きましょう。
まず第一問ですね。
まず何て言うんでしょうかね、
まず大きなテーマは宇宙スタートアップのIPOという
テーマで行きたいと思うんですけれども、
まず野崎さんにお伺いしていきたいと思います。
多分皆さんそのITのスタートアップというところは
イメージつくと思うんですけど、
そもそも宇宙のスタートアップ、
ちょっと当然特殊な環境だったりはするので、
まずそこのあまり怖がらせない程度に
特殊さみたいなところはぜひお伝えしていただきたいですし、
あと上場するってことは当然ブレイクスルーのポイントが
あったと思うんですけれども、
その辺りを思い出していただくといかがですか?
野﨑順平
ありがとうございます。
そうですね、皆さん上場企業で、
宇宙で上場している企業って何社くらいあるかご存知ですか?
日本ですね。
まだ本当に少ないんですよね。
アイスペースは2023年の4月に上場をですね、
当初のグローブ市場の方に上場させていただいて、
あとQPSさんですとか、それからアストロスケールさん、
この間アストロスケールさんが上場されましたけど、
何で上場するのかというところがあるんですよね。
やはり上場するとですね、当然大変になるんです。
今まさに我々もものすごい大変な中にいるんですけど、
なぜかというと、よりたくさんの株主の方と向き合わなくちゃいけないですし、
だけどやっていることはものすごい大きな研究開発のフェーズなので、
すべての情報を外に出せないわけですよね。
なのでなかなかそこが難しくてですね、苦労をしています。
何であえてそんな苦労をするかというと、
一家に答えはお金です。
これは怖がらせないようにという話がありましたけど、
宇宙事業というのはディープテックですよね。
いわゆるディープテック。
その中でも宇宙開発事業というのは、
自信持って私も投資家に言っているんですけど、
一番不確定要素が大きいと思います。
これは否めないと思います。
不確定要素だらけなんですよ。
ただそれでも開発を続けなくちゃいけない。
お金がかかるんだけどそれを何とか苦命しなくちゃいけない。
そのためにもしっかりと上場してですね、
いろんな投資家の方から投資を受けられる環境を作るというのが、
自分たちが上場した一番の目的でもありますね。
ただもちろんそれだけじゃなくて、
上場することによっていろんな大企業の方と連携しやすくなったりとか、
いろんな人にやっぱり参加していただきやすくなるとか、
そういうメリットはもちろんあるんですけど、
最大の理由は資金調達だと思いますね。
藤井 涼
宇宙ってやっぱり基本的に戦争と切っては離せないような領域で、
アメリカとか中国は軍事予算というのがものすごい投下されているというところがあるんですけど、
戦争しない日本においてそういう調達の難しさってどう感じますか?
野﨑順平
戦争という言葉を一回強いので置くと、
軍事安全保障ってどうしても近いですよね。
今、戦争する際の安全保障上にやはり宇宙のインフラって非常に大事になっているというのはあるじゃないですか。
軍事衛星、偵察衛星もそうですし、通信もそうですし、
なのでどうしても切って切り離せないところがあります。
しかも技術力もですね、
打ち上げるロケットとミサイルとかどうしても近いところがあったりするので、
そういう意味でも非常に機微に増える情報が多いことは事実ですよね。
ただ、これも会社さんによって違うと思うんですけど、
それは日本においても一緒だと思いますよ。
やはりアメリカ、中国だけではなくて日本も防衛上非常に重要になっているので、
ただここは会社さんごとのスタンスの違いはあると思っていまして、
アイスペースの場合にはダイレクトに軍事のところを何か変えるということはしていません。
ただ、やはり監視の衛星を持ってきたいとかですね、
カメラをそこに設置したい、そういうニーズっていろいろあると思いますので、
そのあたりは非常に気をつけながら事業をやっているところがありますね。
藤井 涼
ありがとうございます。
野﨑順平
なのでそこはやはり会社としては一つ、もう今2024年ですから、
結構会社としての人生半分ぐらいローバーがやってて、
もう後半に入ってきているような感じなんですね。
もう一つはやはりタイミングポイントはですね、
一番大きかったのは自分たちがミッション1で打ち上げたことですね。
開発2017年から始めて1号機はだいたい5年ぐらいなんだかんだかってるんですよ。
もう5年から6年の間ですね。
そうするとその間やっぱり実績がないので、
なかなか社会に示すことができないんですけど、
やはり打ち上げでちゃんと月まで行けたっていうのは最大のブレークスルーになっていると思いますね。
藤井 涼
そうですね、もう結果で示すっていうところで。
さらに去年ちょうど1年ぐらい前に上場されましたけれども、
それが月短先というものを作っている会社が1社目の上場っていうところで、
結構いろんなハードルがあったんじゃないかなと思うんですけれども、
上場まで大変でしたか?
野﨑順平
大変でした。楽ではなかったですね。
これはとある株主の方に言われたんですけど、
上場ってこんな大変じゃないですよ普通って言われたんですね。
もちろん簡単じゃないんですけど上場すること自体はどの会社も、
ただその中ではあまりに大変だったってことだと思うんですよね。
私もこれ1社しかないので比較感がないんですけど、
2つ理由がありましてですね、やっぱり不確定要素が多いんですよ。
上場の時に大体見られるのってもちろん3つありますからね。
例えば会社としての内部管理がしっかりできているかどうかとかそういうのはありますよね。
そういうところをやるとしても、じゃあ本当にこの事業ってちゃんとビジネスになるんですか?
お客さんいるんですか?
結構それは最初、競商圏取引所の方々にもとても冷たいコメントをかけられたんですよね。
やっぱりいやいや、そんな輸送事業とかって、そうは言いませんけど本気ですかって感じですよね。
本当にそんな事業生まれるんですか?30年後じゃないんですか?みたいな。
そんなやはりところからのスタートだったので、
それはもう本当に世の中も含めてどんどん始まることなんですよ。
10年どころか5年後にはどんどんお金が動いているので、今やらないと間に合わないんですよ。
そこを説得するまず旅だったっていうのが一つですし、
もう一つは、いやいや着陸なんかできないでしょっていうのがあるんですよ。
これは宇宙事業の結構共通の多分一番のハードルじゃないかと思うんですけど、
よくうちの社長の、さっきのフォーブスの写真で一緒に出てましたけど、
社長の墓村と登壇いただいたんですけど、墓村なんかよく言うんですけど、
宇宙で一番難しいのって実は人の思考だっていう話がよくありまして、
皆さんいろんな事業を話しながらも宇宙って聞いた瞬間に脳みそが停止してしまうんですよね。
もう難しくて無理無理無理みたいな感じになってしまう。
よく分かんないものになってしまう。
だからよく冷静に考えてみると、まず人類はもうアポロの時代に作ってますよね。
あれ1960年ですよ。60年代ですよ。
なのでもう4,50年前に開発しているものなんですよ。
それを一度確立されたものをスタートアップがどうやって安く、
速いスピードで作るかっていうチャレンジなので、
何かとんでもない未知なものを作っていると思わないでくださいっていうのを
まず理解していただく旅だし、
あと皆さんご存知か分かんないですけど、意外に宇宙って安定してるって知ってますか?
海の中とか地球上の方がよっぽど不安定なんですよ。
雨は降るし風は吹くじゃないですか。
でも宇宙って一度飛ばすと真空の状態なので、
もちろん放射線とかそういうのはあるんですけど、
割と安定なんですね。
実はアイスペースも2022年の12月に打ち上げてから、
ミッション1は特に長い時間かけて行くんですけど、
5ヶ月間かけて月面まで行ったんですよね。
これはいろんな理由があって、コスト削減だったんですけど、
この5ヶ月間の間いろんなことありながらも、
基本的にはものすごい安定してるんです。
大きな影響を受けずに天気の影響とかないので、
安定しながら行くことができるので、
そういう意味でも思っている以上にもっともっと宇宙は見えやすいところなんですよ
っていうことを説得する旅が一番大変だったっていうところですね。
野﨑順平
そうですね。
特に今はまだ全然月に行く人たちが少ない段階なので、今がチャンスなんですよね。
5年後、10年後にはもっといろんな人が月に行く状況ですので、
アイスペースさっきお見せした、
2027年までにどんどんまずミッションを打っているのは、
かなり無理してミッションを打っているんですけど、
とにかく今先行者メリットを取りに行って、
早い段階で月の上に痕跡を残したい、データを取りたいっていうのが、
藤井 涼
いずれ優位になると思っているのでやっているところです。
ありがとうございます。
ではそろそろお時間近づいてきましたので最後の質問に行きたいんですけれども、
今日お話し聞いて、たぶんほんの少しでもちょっとやってみたいかなって思った方がきっといるはずなんですよ。
そういう人たちに向けた、まずこれからやってみたらいいんじゃないかっていうアドバイスをですね、
それぞれの視点からいただきたくて、
野崎さん、月探査機いきなり作れっていうのは絶対無理だと思うんですけれども、
全くものづくりもできませんとか、ただデータはありますとか、
いろんな方いると思うんですけど、何かアドバイス、最初の第一歩いかがですか。
野﨑順平
第一歩って本当に人それぞれだと思うんですよね。
何かこれが正解ってのは多分何だと思ってて、
私の場合には例えば宇宙兄弟を読むところから始めたところがですね、
意外にそういうところから宇宙好きになるっていうのはありましたし、
本当それぞれだと思うんです。
ただ、第一歩を踏み出すときに、
ぜひあまり恐れないでいただきたいっていうのはものすごいやっぱりあります。
間違いなく宇宙はいろんな人からですね、きついことを言われること正直多いと思います。
例えば、やっぱりさっき言ったように難しいんじゃないかっていうマインドセットを変えるところからなので、
それって本当にできるんですかとか、そんなニーズあるんですかっていうような声に晒されること多いんですね。
ただ、今すごい面白いタイミングなのはですね、
我々いろんな民間企業の方とお話ししてるんですけど、
同じ業界でもですよ。
同じ業界5社いて、5社社長さん全然違うことをおっしゃるんです。
ある社長さんはもう絶対やりましょう。
これが20年後30年後の自分たちの生きる道です。
ある社長さんはいやいやいや、夢があっていいですねって終わりなんですよ。
この違いがチャンスだと思っていただきたいんですね。
今ものすごい変わるタイミングなので、そこで恐れずにやっていただきたい。
これがすごい大事なことだと思いますし、
もう一ついいことはですね、
いろんなこと言いますけど、でも皆さん応援してくれます。
信じてくれなくても、やっぱり何か我々ディスラプターで壊してるわけでもないですし、
皆さんやっぱり月とか地球から外に出てくるっていうのは皆さんワクワクしますよね。
やっぱり次の世代の100年後を作る大事な要素だっていう感覚は皆さんわかってますので、
応援してくれる人は多いんでですね、
ぜひ恐れずに入っていただきたいなと思います。
藤井 涼
ありがとうございます。
政府の立場とかいろんな立場からお話できると思うんですけど、いかがですか?
新谷 美保子
入ってくる人向けにアドバイス。
藤井 涼
入ろうかなと思ってる人。
新谷 美保子
入ろうかなと思ってる人。
入ろうかなと思ってる人。
何でしょう。難しいな。
入ろうと思ってない人は無理して入らなくていいと思います。
っていうのが正直なところです。あんまり甘くないです。
私やっぱり損害が生じて、それを解決する仕事をやってるので、
衛星ってめちゃくちゃ大きいやつがちょっとへこんだりして作り直すだけでも、
もう2桁多く3桁多くすぐ行きます。
支援金だけでも行きます。
脅すなよってこのセッション言われてるけど、
私はめちゃくちゃ怖い現実を見てます。
でも保険を適切にかけて、
政府の制度を適切に使って、
適切な契約をまけばそんな風にならないんです。
いくらでもやりようはあるんだけど、
やっぱりさっきの国益を損なうレベルにスペースロイヤーがいないじゃないけど、
やっぱりそこが全然マチュアじゃない産業だから、
そういうことが起きている。
まだまだ世界に負けている。
今、欧米はどうなってるかというと、
欧州はそんなでもないんだけど、
米国系のスタートアップとか、
スペースXとかロケットラボ含めですよね。
めちゃくちゃ契約書をこの10年でアップデートしてます。
私たちってもう10年近く民間で仕事をしてるから見てるんだけど、
彼らはどんどんどんどんいい契約書にしてるんです。
売れてれば売れてる企業ほどそこに力を割いてます。
きちんとリスクヘッジすればできるんだけど、
今はできてないからあんまり無理して入らなくていいし、
すごい装置産業だから最初にお金かかりますから無理しなくていい。
ただ私が言いたいのは最初にも言ったメッセージと一緒ですけど、
人間の活動領域が莫大に増えるっていうその瞬間に
たまたま皆さん生まれて生きてるんだよっていうことです。
自ら陸に人間が上がった時と同じぐらいのインパクトを
与えかねない今この瞬間だと思ってます。
本当に外に出ていく。
人がこの物質が出ていかなくても衛星が出ていって
そのデータを使えるっていうだけでも
人の見れるもの、使えるものは変わってきます。