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2025-10-29 13:47

03_“動かないリスト”を動かす秋の再活性シナリオ

動かないリストを動かす秋の再活性シナリオ(3ステップ)


ステップ1:ターゲットの特定とリスト化(土台の整備)

再活性化の第一歩は、誰に、いつ、どのようにアプローチするかを明確にするための準備です。

1. 休眠客の定義と特定:

    ◦ 休眠客(離脱客)とは、最終購入から一定期間(業種に応じて1ヶ月〜1年以上)購入がない顧客です。

    ◦ すべての顧客の「最後にいつ来店/購入したか」という情報を把握し、離脱アラートに気づけるようにリストを整理します。エクセルや手書きでも構いませんが、いつでも確認できる状態にしておくことが重要です。

    ◦ この休眠客(離脱客)は、リピート客やVIP客とは異なるグループとして明確に分類し、販促計画の対象とします。

2. 連絡手段の確保:

    ◦ お客さんへの連絡手段が確保できていない場合、ビジネスは受け身の状態となり、緊急事態や消費の落ち込みに対応できません。DMやメルマガ、LINEなどの連絡先を今すぐ取得するための段取りを始めましょう。

    ◦ 郵送DMのコストを懸念する場合、まずは優良な顧客から絞ってDMを送り、反応を見ながら送付対象を拡大することが推奨されます。休眠期間の長い人にはそもそもDMを送らなくてもいい、あるいは年に1~2回に減らすという考え方も有効です。

3. 販促計画への組み込み:

    ◦ 休眠客は、お得感の強いキャンペーンでないと動きにくいため、年間販促計画(イベントカレンダー)の中で、大きな割引などの理由を用意できそうな月(例えば、新春キャンペーンや決算セールなど)にキャンペーンを行うよう計画に落とし込みます。

ステップ2:抗いがたいオファーの設計(メッセージと特典)

動かないリストを動かすには、顧客の購買意欲を掻き立て、かつ購入に対する心理的な障壁(リスク)を取り除くメッセージが必要です。

1. 強力なキャンペーンオファーの設定:

    ◦ 失った顧客を取り戻すには、「高価で、抗い難いほど素敵な特典(さらにプラスアルファ)」を気前よくプレゼントすることが有効です。

    ◦ 休眠客向けには、通常よりもお得感の強い低価格の商品やサービスをオファーとして利用することが最適です。

    ◦ オファーには必ず有効期限を課すことで、行動を促します。人は先延ばしにする傾向があるため、期限の設定は不可欠です。

2. 安心感を与えるリスクの肩代わり(保証):

    ◦ お客さんは購入時に「期待外れだったらお金の無駄になる」という金銭的リスクを負っています。特に一度離れた顧客は、この不安が強い可能性があります。

    ◦ このリスクを取り除くため、会社がリスクを肩代わりする大胆な保証(全額返金保証など)を提供しましょう。

    ◦ 良質な商品である限り、返金を求めてくる人はほとんどいないため、全額返金保証をつけても赤字になることはまずありません。ただし、保証には「購入から〇日以内」などの条件を付けることは可能です。

3. メッセージの訴求力強化:

    ◦ メッセージは、あなたがどのように「新しくし、改良していくか」について知らせる「エキサイティング・ニュース」を導入することで、再訪の動機付けを行います。

    ◦ 可能であれば、彼らが顧客になってくれた一番の理由を思い出してもらうようなメッセージを添えることも有効です。

ステップ3:実行と未来の売上基盤構築

短期的な再活性化で終わらせず、今後の消費落ち込み期(例えば、2月)に負けない安定したビジネス基盤を構築します。

1. プッシュ型の再販売(リマインド):

    ◦ お客さんは「なんとなく忘れてしまう」のが主な離脱理由であるため、お得な権利があることや、「今月中に買わないと損しますよ!」という**「損しますよ」というアプローチ**(損失回避の心理)で積極的にリマインドします。

    ◦ リピート客への案内は、最低でも約15日間隔で手紙を送付すべきです。

2. 継続課金モデルへの誘導:

    ◦ 再活性化した顧客に対し、継続課金システム(サブスクリプション)を提案し、安定的な売上を確保します。継続課金があれば、毎月1日には一定額の売上が確定し、ビジネスの底上げが図れます。

    ◦ 誘導策として、初月に大幅割引をするなどの「定期購入の初月限定キャンペーン」を戦略的に打ち出し、将来的な安定収入の種まきをしましょう。

3. 効果の測定と改善:

    ◦ この再活性化キャンペーンが効果的だったかどうかを判断するため、必ず他のキャンペーンとは分けて効果を計測します。

    ◦ クーポンに番号を付けたり、オンラインであればクーポンコードを用意したり、あるいは顧客に直接「何を見てきましたか?」と聞くなど、反応を追跡し、今後の施策の精度を向上させます。

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