仮説思考の重要性
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所。
井上先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ということで、今日は前回からヒントをいただきまして、
井上先生の伝えたいというかね、話すというふうにお話をしていきたいと思うんですが、
どうですか?テーマとしては何というふうに?
課題があるかないかとかっていうことはあるんだけど、
何かの答えを導き出さなきゃな。
例えば商談においても、このお客さんに対してはどの方向から攻めていこうかなとか、
どの点をアピールしようかな、これも何をいかにすべきかのことだし、
例えば会社全体でいうと、それこそこの間の例にもあったけど、
新しい事業方向性はどこなんだろう、何をすべきなんだろう、
みたいなことも含めて、例えば今の例でいうと、
そのために何をするかというと、
お客さんの例でも新しいビジネスを考えなきゃなときでも、
いろんな情報を集めるでしょ。
いろんな情報を集めて、その情報を検証しながら、
こうなんじゃないかって答えを導き出そうとする。
この情報って、実は360度方向性はまちまちにあるわけで、
そのときにいかに早く、ある種まず答えを作るっていう、
答えづくりのためのスタートとしては、たくさんの情報をまず分析しよう、
例えばアンケートを取ろうとか言うんだけど、
方向性の定まらない情報収集してもしょうがないよね。
なので、どの方向で集めるかっていうことが大事になります。
そこで大事なのが、それについて、
エンゲージメントの向上
おそらくここが答えの方向なんじゃないかという仮説を立てておくことが
大事ですよっていうことなんです。
前回の方の質問がね、新しく新任で課長になられて、
10名ぐらいを束ねるときに、社員さんのやりがいとかエンゲージメントが
ちょっと低そうだぞというふうに思ってるんで、
よくミッションビジョンバリューですか、というMVとか文化とかの話とかを
浸透させるための施策を打っていくべきなんじゃないか、
みたいな話があったと思う。
この今の例えばケースで言うと、
仮説にも抽象度の場所があるじゃないですか。
この方も仮説打ってますよね。エンゲージメントが低いんじゃないかっていうのも仮説。
MVが大事じゃないかも仮説だし。
この方のゴールは、自分が課長となって、
まとまって力強い組織にしたいなと思ってるんだと思うんですね。
でも現状があるでしょ。
で、力強い組織になるために何が大事かという仮説をこの方は立ててればいいんですよ。
でももう一個踏み込まなきゃいけないのは、
なんでやりがいとかエンゲージメントが低いのかっていうことに仮説をもう一個立てなきゃ。
やりがいとかエンゲージメントが低いなーは、
まだまだ高校生がばーっと拡散していて、収益度が低いって言ったらいい。
なるほど。やりがいとかエンゲージメントが低いだろうという仮説に対して、
じゃあMVVだの前に、
なぜエンゲージメントが低い、
そう認識している事実の背景にあるなぜのことなのかの仮説をもうちょっと深めるべきってことですか。
そう。それで、それは目的意識がないんじゃないかっていう仮説だったらMVVが大事になる。
でもそうじゃなくて、いや非常に繁忙で忙しすぎちゃうんだよね。
なるほどね。確かに。
いうことになったらMVPを落とし込もうと思っても落とし込めないのよね。
メンバーにお子さん育ててる、ちっちゃい赤ちゃん育ててるお母さんが、
環境が整備できてないとか、全然わからないですもんね、ここは。
だからおそらくこういうところなんじゃないかって言ったら、
これをみんなに問いかけなきゃいけないんだよね。
こういうことをしたいと思うんだけどどう思う?
例えばさっき遠藤さんが言ってた、お子さんがいる人のモチベーションを上げようとかやりがいを持ってもらおうと思ったら、
こういうふうにしたいと思うんだけどどう思う?みたいな仮説から来ることを投げかけて、
情報をさらに収集していかないと。
その仮説が違っていれば答えはたどり着かないので、違う仮説に行けばいい。
仮説ってのは問題解決、答えを出すためにまず最適解を最初から見つけるというよりも、
よりスピーディーに答えをまず導き出すためにはすごく大事な行為なの。
仮説って、ちょっともともとこうもないですけど、
問題解決のためのアプローチ
センスって片付けたら終わるんですけど、これどういう感じなんですか。
とてもいいところですよね。
とてもいいポイントですよね。
仮説を立てようと常に、なんでなんだろうっていうときに、
なんでなんでしょうねって聞いちゃうんじゃなくて、
こう思うんだけどっていう自論を作るでいいから、
自分なりの解釈をそこに置くってことなんだよね。
これちょっとお話しずれるんだけど、人との話の中でも、
あれ最近どう?彼らのことについてどう思う?みたいな話があったときに、
いや僕はこう思うんだよねっていうのがあったほうが会話は進むでしょ、どんどん。
そうですね。
どうなんだろうねって言い合ってても前に進まないね。
確かに。合ってる間違ってるじゃなくて。
関係ない関係ない。
自分としてはこう思うよっていうのは、意見と同じようなものになってきちゃうんだけど、
ここも大事なのはなぜそう思ったかも大事なのよ。
闇雲に何の情報もないのに勝手に推測しててもだめだから、
やっぱり仮説を立てるためのちょっとした情報の収集とかは必要なんだけども。
でも確かにそうですよね。部下がやる気がない問題。
前回ご質問者の方くださいましたけど、
やる気がないというかエンゲージメントとかやりがいって言い方されてましたが、
やる気がないんだとしたら、やる気がないとかってどこの会社だってみんなよくある話が、
じゃあどうしようじゃなくて、なんでなんだろうっていうほうが先いて、
私としてはこうだと思ってるがありきで、これがあれば、
俺はみんながやる気がないというこの環境はこういうのがあると思ってるんだけど、
どうなのかって投げかけが初めてそこで成立しますもんね。
そうなんだよ。
たとえばこの辺の質問者の質問に戻っちゃいすぎちゃうかもしれないけど、
この方は非常にエンゲージメント高いんですよ、きっと。
質問者の方がね。
前回の質問者の方は高いんですよ。
だってカチョンとなってやってみたかったことができるって思ってるのよ。
だとしたらもうひとつの考え方は、自分がなんでエンゲージメントが高いかな。
意外と考えられないことありますよね。
だからそれもひとつの仮説のための材料なの。
だったらみんなもこう思うことができれば、
エンゲージメントが高まるんじゃないかっていうひとつの仮説だし、
こういうときにみんな元気が急になくなるよねとか、
こういう議題のときに会議で沈黙するよねとかっていったときに、
あれもしかしたらやらされ感っていうのがすごくあるんじゃないかっていう仮説を立てたりとか。
そういうことをまず立てると、次の展開が、方向性が定まりやすいっていうの。
キーワードとしては仮説を立てるっていうのがすごい大事だなというのは、
ひとつ分かるというか、今提言いただいてますよね。
何なんですか。安易に解決策にいかないっていう言い方ではないのかな。
すごく抽象的な言い方をすると、例えば湖がありますと広い。
そっち?
いいから魚釣っていいよって言われて、どこ行くって話じゃん。
例えばだけど、こういう魚は浅瀬にはいないよって言ったら沖まで行くよね。
行きますね。
そういうこと。それが間違ってるかもしれないのよ。
仮説思考の重要性
どこ行ったらいいかって迷ってあっちこっち行くよりは、
まず一番深そうなとこまで行ってみようかっていうのが答えにたどり着く。
そこでやって、釣れねえじゃんってなったら、
沖じゃないじゃんって次じゃんっていう話。
だからバクとしすぎちゃうんだよね。方向性がない議論とか思考は。
いやでもすごくイメージ湧きますよね。やる気がない。
じゃあやる気が出るような仕事も渡してる。
やりたいって言ってた仕事も渡してる。
でもやる気がなんか引っかかってるのはなぜかって言ったら、
5年前の人事異動のときにどうしても腑に落ちてない納得のいかない、
あのときのやつが引っかかってるっていうのがあって。
当国だったのかみたいな話とかっていうのが人間ですもんね。
じゃあそのときに彼のやりがい、彼女のやりがいをもうちょっと出したいんだけど、
何なのかなって。
今みたいに遠藤さんにこういうこともしてあげてるし、
こういうこともしてあげてるのに何だろうなってところは、
実は違うところにあるっていうのはそこで感じとしてわかるわけじゃない。
そしたらもうここまでいったらわからないから、
本人と対話するしかないなっていうのがなるわけじゃない。
確かにね。
それは本人と対話しなければわからないっていう一つの結論が出てる。
なんとなく見えてきました。
それを闇雲に、じゃあ一回話してみるかって闇雲に話したら、
それこそ混乱するし、相手が全然違うところ触っちゃったら、
もしかしたら逆に怒りが起きるかもしれないよね。
そんなんじゃないですよって。
仮説ということの重要性をイメージする上でのエピソードというか、
ケースとしての話とかなんかありますか。
ごく最近の中の例で言うと、あるテーマについて、
情報収集で調査しようよなという場面があったのね。
だけど、じゃあどういう情報を収集すればいいかっていう話し合いになったときに、
まとまらないのよね。
なるほどね。
そのときに、「いや、どの辺だと思うの実は?」っていうふうにその場のリーダーが問いかけたのね。
そしたら、「いや僕はこのあたりに答えがあるんじゃないかと思ってます」とか、
「こんな答えになるんじゃないかと思ってます」っていうことが出たときに、
「どうしてそう思うの?」って言ったら、
いやだってこんなことを言ってた人もお客さんの中にいたとか、
こういうことのときにそう感じたとかって。
その仮説を検証する情報収集をするとしたらどうなるの?
って言うと、出てくるんじゃん。まとまるわけ。
だから答えの方向性を見つけたいから全方位的な質問をしても答えは出ないのよね。
この仮説が正しいかどうかっていう情報の投げかけをすれば、
見てる側もわかりやすいのよ。答えの見方が。
言葉としてはこういう感じなんですね。
課題だと思うものを出す。
じゃあその課題に対して答えがどうなのかって前に、
課題が課題だと思う理由の背景が仮説で、
こいつが何なのかを言語化して、だったらどうするかっていったここに対して
早く拘束でトライしてみたら、結果出ますからね。
チーム力とコミュニケーション
これね、面白いことにね、そういう思考をずっと回すようにしてると直感力が高まるのよ。
日頃の情報の見方が鋭くなるので直感力が高まる。
いやおそらくこうなんじゃないかっていう感がパーンと働くようになる。
この辺ってやっぱりあれですよね。目に見えない背景という方がいい。
背景を見てる人が、なんでそのアイディアとか気づきになるのっていうのは、
そこに仮説を常に立て続けてるんで、当て感が良くなってくるっていう経験値の話なんですかね。
今の遠藤さんは当て感が良くなるっていうことになる。本当にそこなのよね。
だとしたら何かを当てなきゃいけない。
それが仮説という言い方になる。
ということでね、あえて仮説ということに絞って、
こんだけしゃべれるかっていうくらいしゃべっていただきましたけども。
難しかったかもしれないですね。
いやでも大事です。
うん大事。すごい大事だと僕は思ってるので。
この議論というかそういった対話がメンバーチームでできるかどうかがチーム力につながって……
可能性ありますね。
じゃあ仮説を立てるとしたらみんなどこだと思う?
ここら辺りじゃないですかとか。
いうとこですかね。
というわけで前回のご質問者の方もきっと聞いてくださっているかなと思います。
これも併せてぜひまた検討いただけたらなということでしたいと思います。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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