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お疲れ様です。羊飼いの丸岡です。
今日も、人と羊が繋がることをテーマにお話ししていきたいと思います。
今日のテーマは、羊に服を着せる2つの理由というところでお話ししていこうかなと思っております。
まず最初に結論だけ伝えておくと、羊に服を着せる2つの理由というところで、
1つ目がスピナーのため、2つ目が羊を育てる側のため、この2つの理由のために私は羊に服を着せております。
本来というのかな、そもそも羊に服を着せるということが一般的ではないんですよね。
私は一応、羊を40頭ほど飼育しているんですけれど、みんな服を着せています。
年がら年中、春、夏、秋、冬、季節を問わず、服を着せているわけなんですけれど、
まず最初にスピナーのためというのがあるんですけれど、私が育てている羊というのは、
お肉用の子もいるにはいるんですけれど、基本的には羊毛、ウールを取るための羊というのがメインになります。
なので羊毛をきれいに収穫したいんですよね。
飼育環境がすごく広かったりとか整っていたりしていれば、
服を着せなくてもきれいに羊毛を維持管理することはできるんですけど、
ただ、うちはそこまで広いわけではないので、やっぱりどうしても汚れがついてしまうんですよね。
なので、服を着せた方が綺麗に維持管理しやすいというのが、うちの今の環境の結論になるので、
うちは服を着せて、汚れがつかないように維持管理して、それをきれいな状態で刈り取って、スピナーさんにお渡しするという目的の下、服を着せているわけなんですけれど、
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自分にとっては服を着せるというのが当たり前になりすぎてしまっているので、普通という感覚でどうしても話してしまうんですけど、
そうじゃない羊がほとんどですよね。服を着ていない羊というのがほとんどで、その子たちの羊毛が今どうなっているかというと、きれいな羊毛、汚れが少なくてきれいな羊毛に関しては、ちゃんと糸になって、製品になって、私たちの生活に使われていたりもするわけなんだけれど、
とはいえ、日本で使われている羊毛というのはほとんどが海外から輸入されたものになるわけで、日本の国産の羊毛というのは9割ぐらいですかね。
9割ぐらいは結局使われることなく、土に返したりとか、産業廃棄物として処理処分されていたりするわけなので、使われずにそのまま廃棄処分というふうにされているのが現状だったりもするんですよね。
その理由というのが、結局その汚れがついているから、糸にするまでの工程がどうしても、ちょっとこの品質ではできないよねというところで、なくなく処分しているというところが大きいかな。
スピナーと呼ばれている方たちが結構日本のあちらこちらにいるわけなんですけれど、スピナーというのはどういう方たちかというと、糸を紡ぐ方たちですね。
糸車とか、昔ながらのそういった機械を使って、道具を使って、自らその羊毛を洗って、きれいに整えて、糸に紡いでいくっていうのをお仕事としてされている方もいれば、趣味としてされている方もいたりとかするわけで、
結構その日本人っていうのかな、結構その手芸とかものづくりが好きな方が多かったりするので、結構こだわってね、もう糸から自分から紡いで、それを使って編み物したり折り物したりとかいうことをされている方も結構いるんですよね。
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そういった方たちに、羊毛を販売とか、私たちはしているわけなんですけれど。
そんな方たちにとって、この服を着ている羊毛、カバードウールって呼ばれているものに関しては、ものすごく希少価値がある。
なかなかいないじゃないですか。服を着てきれいに管理されている羊毛っていうのがそもそもいないので、とても皆さん喜ばれるわけなので。
そういったね、ゴミを取ったりとかする手間がないと、もう刈り取ったまんまでも、そのまんま紡げてしまうくらいの質のいい毛が取れたりするので、スピナーのために汚れない羊毛を作っていると。
そのために服を着せてますよっていうのがまず一つあります。
もう一つ、今日話してみたいのは、このもう一つの方で羊を育てる側の話。
羊飼いと呼ぶのか、飼育員と呼ぶのか、それは人それぞれなんですけれど。
全ての羊飼いとか、羊を育てている方に当てはまるわけではなくてね。
なんて説明すればいいかな。
みんながみんな羊毛に対して意識を向けているわけではないんですよね、この羊業界っていうのが。
もう全然その羊毛は正直お金にならないんですよ。
年に1回羊毛を借り取るわけなんだけれど、結局それが売れたとしても、その羊の餌代にもならないし、
キロ数百円とか、そんな世界ですよ。
1年間どれだけ取れるかって言ったら、2キロとかじゃないですか、きれいなところでね。
汚れているところは使えないので、それを落としたとしても、2キロ取れたら十分じゃないのかなっていう。
1頭あたり、年間にね。
それがキロ数百円ってなったら、そこに労力かける理由っていうのがほとんどないじゃないですか。
だったらもう、そっちじゃなくて、お肉とかそっちの方に意識を向けるっていうのは、流れとしては当然かなと思うわけなんだけど。
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そういった方たちが、日本で羊を飼われている方が結構多いイメージがあります。
もちろんそうじゃない人もいっぱいいます。
表に出てきている人たちは、基本的にはちゃんと羊毛のことも見てます。
見た上でやってるんだけど、そうじゃない方も、裏側にはたくさんいるので。
できたら、そういった方たちに、僕はこの羊毛の服、カバーを知ってほしいかなと思いますね。
なんでかっていうと、自分もそうだったっていうのがあって。
自分も羊に関わって、最初の十数年は、毛刈りの技術を高めるっていうところはすごく気にはしてたけど、
その羊毛をいかに使える状態を持っていくかっていうところには、全然意識を向けれてなかったんですよ。
なので、めちゃめちゃ気持ちはわかるんですよ。
羊毛に目を向けないっていうことに関して。
誰かもらってくれたらラッキーぐらいな感覚でいたんで。
別にそれが普通というか、それが悪いと思ってないんですよ。
自分もそうだったんで。
もちろん使えたら使えたで、そりゃいいんですけど、とはいえ使えなかったんで。
っていう中でね、自分が今こういう活動、人と羊をつなげようとしている活動をし始めたのも、
結局このカバーを着せたことで全てが始まっているんですよ。
羊毛っていうのがこんなに美しいものなんだっていう。
汚さないだけで羊が作り出すこの自然の美しさというか、
触った人にしかわからないことだと思うんだけど、
すごく優しいっていうのかな。
美しくて優しくて、ぬくもりがあってね。
全てにおいてね、羊毛の美しさっていうか、
全てにおいて愛おしいものなんですよ、羊って。
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本来は油でギトギトなものだと前までは思ってたんですけれど、
汚れとか干し草がいっぱいついてたりとかして、
じゃなくてちゃんと管理していれば、
触っただけで手が喜ぶというかね、
もっと触っていたいって自分の体が求める感覚が出てくるぐらい、
羊毛、羊が作る毛っていうのは本来めちゃめちゃ美しいものなんだっていうことがね、
羊を飼育し始めて十数年たった後ですよ。
やっと気づいたんですよ。
この感動というか、これを知ってほしいんですよ。
だから、羊に服を僕は着せてます。
それがすごく大きいかもしれない。
やっぱり知らないんでね。
羊をずっと飼育している人たちも、この羊毛に対する見方を変わるってだけで、
やっぱり変わってくると思うんですよ。
羊の飼育環境を、これだと毛が汚れちゃうしな、みたいなね。
もっときれいな羊毛を作ろうと思ったら、みたいな。
そういうふうに、ちょっと意識が変わってくれたら嬉しいなって思ってるんですよ。
なかなかね、これが難しい。
できたら動物園とか観光牧場さんにこそね、カバーを着てほしいんですよね。
やっぱり表舞台に立つところじゃないですか。
一般の方たちとか子どもたちが目にする羊たちが、
服を着てたらね、なんで服を着てるんだろうってなっちゃうかもしれないんだけど、
その服をめくって、きれいな羊毛を子どもたちに見せて、触らせてみてほしいんですよ。
めちゃめちゃみんな驚くと思います。
お父さんお母さんもびっくりすると思う。
こんなに美しいんだ。
これ、意図にして私たち身につけてるんだ。
そう思えると、多分ね、羊毛とかウール製品に対してもすごくね、
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使う側も意識変わってくると思うし、愛着も湧くんじゃないかなって思うんだよね。
なんか汚れた、汚れた服を着て、
全然、愛着が湧かなくても、
汚れた、うんちが付いてたりとか、
干草まみれであたる、コナコナしてたりとか油っこかったりする、
そういった羊毛をね、触って、これが糸になって服になるんだよ、って言ったところでね、
なんかこう響かないじゃないですか。
僕らこれ着てるんだみたいな感じになっちゃうぐらいだったら 汚れたこういうのを僕ら意図にして着てるんだねって思うぐらいだったら
綺麗なね 美しい羊毛をやっぱ実際に見せてあげて
これを着てるんだよっていう これ私着てみたい もっと触っていたいって思えるようなね
そういうのをぜひね 観光牧場さん 動物園さん
もし そこで働いている飼育員の方たちが聞いていたら
カバーありますので ぜひぜひお声かけください
ということで 今日は羊に服を着せる2つの理由っていうところをお話ししてみました
ではでは
今年もですね 人と羊がつながることを
一人でも多くの方に羊とつながることの感動を広げていけたらなと思っておりますので
コミュニティを運営しております 羊とつながるコミュニティっていうのがLINEでありますので
よかったら概要欄にリンク載せておきますので ご興味あれば覗いてみてください
それでは