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こんばんは、72才 薬膳&料理研究家の木下 賀律子です。
今日は、二十四節気と春の食生活について音声を収録していきます。
今日、3月21日は春分の日、祝日となっております。
日常生活において、二十四節気という言葉を意識して暮らしている方は、あまり見えないかもしれません。
二十四節気は、一年で一番日の短い冬時と一番日の長い月時、その間の昼と夜の長さが同じ、春分と秋分を起点に一年を24等分したものです。
もっとわかりやすく言えば、春、夏、秋、冬にはそれぞれ6つの節気があります。
6×4で二十四節気となります。
春を見ていきましょう。
まず、立春が二十四節気のスタートになります。
各節気ごとの期間は15日です。
今年は立春が2月4日だったので、15を足して、2月19日が次の節気、雨水でした。
雨水とは雨水と書きます。
雪が春の雨に変わり、雪どけが始まる時期です。
そしてさらにそこから15日を足した3月6日、この日が景日です。
冬眠をしていた動物や虫たちが動き始める頃です。
ちょうどこの頃には、天が知らせるかのように春一番の風が吹いたり、雷がゴロゴロと鳴り響き、その音で一斉に虫たちの動きが活発になります。
虫や動物だけでなく、当然私たちの体も同じように閉ざされていた冬から動きのある春へと変化が起こります。
そして今日は3月6日から15日後の旬分の日となります。
この後の節季は、4月に生命・孤空があり、5月6日は立夏です。
暦の上では夏となります。
まとめると、春の節季は立春・雨水・景日・旬分・生命・孤空の6つとなります。
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なかなかね、こういう言葉ってあまりお聞きになったことはないですよね。
私はこの24節季を意識して暮らすようになってから、自然現象の移り変わりをより深く感じるようになりました。
3月になって葉の木が立ち始め、一斉に庭の草花や木々が芽を吹き始めました。
ひと雨ごとにその成長を感じます。
春はこのように活気あふれる季節で、生き物が目を覚ます時期ですが、
持病のある方にとっては、1年で一番厳しい季節です。
春の季節の特徴は風、風のことです。
わかりやすく風と言います。
これが病気になりますと蛇がついて風蛇と言います。
四季を通じて風はありますが、特に春の風は強く、風の持つ陽気が冬の陰気を吹き飛ばしてくれます。
その反面、病気のもとになる風蛇も強く作用しますので、体の弱い方にはつらい季節になります。
そして朝晩は冷え、昼間は暖かいなど温度差が激しい時期なので、急に症状が悪化する場合もあります。
この時期は風邪をひきやすかったり、胃痛、関節痛などの痛みも重くなりがちです。
病気のせいで体がほていやすかったり、のぼせや便秘にも注意が必要です。
また、肌関連ではジンマシンやアトピー、肌荒れなど、それらの症状を悪化させないように気をつけましょう。
では、そのためにどうすればよいか、食生活で見ていきましょう。
まず、体のエネルギー源を作り出す、消化器官を元気にすることが大切です。
春は陽気が良くなるので、血の巡りが良くなります。
血というのは血のことです。
これは五行節の目下土根水の目に関係する肝の働きです。
ちょっと難しくなりますが、肝の働きが良くなりすぎますと、肝と相互関係にある肥の働き、つまり胃腸の働きが弱くなりやすい時期でもあります。
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特に、この時期、レモンや酢のものなどの酸味の強いものを摂りすぎると、消化器官の働きが抑えられてしまうことがあることを覚えておきましょう。
余談ですが、反対に二日酔い、アルコールを飲みすぎて二日酔いの場合は、肝の働きが大変弱っているので、自然に酸味が欲しくなります。
食材でいうと、レモンや梅干しなどです。
話を元に戻します。
この時期、食生活のポイントは、肝の機能が上がりすぎないよう、その食材で調節し、消化を助ける食事を心がけることが大切です。
食材を少し挙げてみますね。
シソとかキクの花、セロリ、大根、菜の花、長芋、ラッカセ、ジャガイモ、牛肉、鶏肉、アサリ、シジミなど。
また、この他にも春の食材、タケノコは食物繊維が多いので、便秘症の人に、酸菜はその苦みが体にこもった熱を取り除いてくれるので、タケノコご飯や酸菜ご飯、おすすめです。
今日は旬分の日にちなみ、24世紀と春の食生活についてお話ししました。
最後までお聞きいただきありがとうございました。