1. 74才 薬膳&料理研究家
  2. #26 桜皮 桜餅 さくら
2023-03-20 06:43

#26 桜皮 桜餅 さくら

さくら     まど みちお

さくらの つぼみが
ふくらんできた

と おもっているうちに
もう まんかいに なっている

きれいだなぁ
きれいだなぁ

と おもっているうちに
もう ちりつくしてしまう

まいねんの ことだけれど
また おもう

いちどでも いい
ほめてあげられたらなぁ...と

さくらの ことばで
さくらに そのまんかいを...

#十味敗毒湯
#僕樕(ボクソク)
#華岡青洲
#長命寺

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00:08
こんにちは、72才 薬膳&料理研究家の木下賀律子です。
桜の開花が楽しみな時期となりました。
日本気象株式会社が発表した桜の開花予想マップによると、
全国的に平均より早い開花になりそうとのことです。
東京3月14日、名古屋3月18日、大阪3月21日、福岡3月18日とありました。
私は愛知県在住ですが、桜の開花はまだこれからという気がします。
今日は、桜に関するお話。
その1、桜と漢方。
その2、桜餅。
その3、窓道夫さんの桜の詩を中心に音声を収録していきます。
どうぞお付き合いください。
1、桜と漢方。
私は薬膳を勉強する中で、桜の樹皮が漢方薬になるという話を聞いたことがあります。
今回、収録前に中国医学の本や辞書を調べてみましたが、見つかりません。
結果、これは日本独自の小薬であることが分かりました。
小薬とは、漢方薬を構成する原料のことです。
主に、山桜の木の皮を使います。
桜の皮と書いて、扇と読み、古くから日本の民間療法として、
腫れ物などの皮膚病や下熱、咳止めなどに利用されてきた歴史があります。
そして、この扇には、柔味、排毒等という漢方薬に配合されることが多く、
腫れ物やニキビ、湿疹、妊娠などの治療薬として用いられています。
ちなみに、この柔味、排毒等は、江戸時代の下界、花岡聖州によって日本で作られた漢方薬です。
製薬会社によっては、扇の代わりに木束という、くぬぎの樹皮を用いているところもあります。
以上、扇という山桜から作る漢方薬のお話でした。
次にお話しするのは、桜餅のことです。
春になると目に留まる桜餅。最近は、時期になるとスーパー等でも気軽に買うことができるようになりました。
03:03
言うまでもなく桜餅は、もち米や小麦粉で作った桜色の生地であんこを包み、塩漬けされた桜の葉を巻いた和菓子のことです。
以前、12番の放送、雑二の回で、関東と関西ではそのスタイルが異なっているというお話をしましたが、
桜餅も同様で、関東、関西のそれぞれのスタイルがあります。
関東の方が歴史上は早く作られました。早いと言っても江戸時代です。
関東のスタイルは、発祥した地名、張明寺とも呼ばれる桜餅で、淡いピンク色に色付けされた小麦粉生地を薄く焼き、こしあんで、こしあんを巻いて作ります。
あんをくるくる巻くこともあれば、ふくさのように四角く包むこともあります。
つまり、焼くタイプの桜餅が関東では作られています。
そして、江戸で人気を博した桜餅は、やがて関西にも伝えられますが、関西の桜餅は、同名字粉を使います。
水に漬けたもち米を蒸して、乾燥させ、それをイシウスでひいて作ったものです。
何年たっても品質が変わらず、変色もしないため、同名字粉は保存食として、昔は戦いの時の食料や旅の携帯食として利用されていました。
あの織田信長もこれを持って戦に出かけたのかなとつい考えてしまいました。
現在では、もっぱら同名字粉として和菓子の材料に使われることが多いようです。
この同名字粉を蒸した後、粗熱を取り、餡を包んで仕上げたものが関西スタイルです。
今は、調理法として蒸す操作よりも、電子レンジで簡単に仕上げる作り方が好評のようです。
私も手軽に電子レンジで作ります。
桜餅、関東風、関西風、皆様はどのスタイルがお好みでしょうか。
最後に、窓道夫さんの詩をご紹介します。
桜、窓道夫。桜の蕾が膨らんできた、と思っているうちに、もう満開になっている。
06:05
きれいだな、きれいだな、と思っているうちに、もう切り尽くしてしまう。
毎年のことだけれど、また思う。一度でもいい。褒めてあげられたらな、と。桜の言葉で、桜にその満開を。ありがとうございました。
06:43

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