1. 74才 薬膳&料理研究家
  2. #43 和菓子をめぐる小さなお話
2023-06-23 07:07

#43 和菓子をめぐる小さなお話

和菓子の簡単な歴史と日本古来の唐菓子、そして昨日買った和菓子について音声を収録しました。

#上生菓子
#南蛮菓子 金平糖 有平糖 ボーロ
#亀屋清永
#清浄歓喜団
#ハッカ ニッキ 丁子 白檀
#浮草
#涼風
#黒田清輝 湖畔
#水無月
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/634f581db4418c968d55a603
00:05
こんにちは、73才 薬膳&料理研究家の木下 賀律子です。
今日は、和菓子をめぐる小さなお話を収録していきます。
和菓子の流れ、歴史について、 寅屋さんのホームページに掲載されていましたので、
まずそちらを少しご紹介します。
歴史。今でも果物を水菓子というように、 本来菓子は木の実や果物を指す言葉でした。
甘い食べ物が少なかった時代は、栗や干し柿も貴重な甘みであり、
現在私たちの言う菓子に近いものと感じていたことでしょう。
また、日本の菓子のもう一つの原型として、 米や比叡、粟などの穀物を加工した餅や団子も考えられます。
これら日本古来の食べ物に外来の食べ物の影響が加わり、
和菓子の歴史は変化に富んだものになっていきました。
初めに伝えられたのは、飛鳥平安時代。
剣刀師などによって中国からもたらされた刀菓子です。
刀菓子の刀というのは剣刀師の刀という字です。
刀菓子の多くは、米や麦の粉の生地を形作り、油で揚げたものでした。
二番目は、鎌倉室町時代にかけて、 禅宗の僧侶たちがもたらした天心。
天心とは、朝夕の食事の間にとる消食のことで、 饅頭や羊羹の原型がこの時伝わったのです。
そして三番目が、ポルトガル、スペインとの交流を通じて、
室町時代末期から江戸時代初期に入ってきた南蛮菓子。
カステラ、コンペイトウ、アルヘイトウ、ボーロなどがありました。
これら三つの影響を受け、江戸時代、色、形、名前ともに、
日本独自の菓子が作られるようになります。
元禄期1688年から1704年頃には、
京都を中心に高価な白砂糖を使用し、
四季折々の風物にちなんだ衣装や名、名前ですね、 名を持つ菓子が広まりました。
これらは錠菓子と呼ばれ、現在の錠生菓子の原型とされます。
03:06
一方、江戸で大福や金唾などが作られたように、
各地でも独自の菓子文化が発展し、
ここに我が市は一応の完成を見たと言えるでしょう。
以上です。
ここから、我が市も江戸時代に完成したことがわかります。
私はこの中で最初に出てくる、
飛鳥平安時代に伝わったとされる糖菓子、
今の商品名で正常柑橘というお菓子を、
京都で買って食べたことがあります。
現在は、1617年創業の京都の老舗、
亀谷清永がこの糖菓子を製造・販売しています。
形は巾着のようなフォルムをしており、
そして小麦粉と米粉で作られた生地の中には、
清めのあんとして、発花や長寿、日記、白団などの
7種の香りが混ぜ込まれています。
お線香のような香りともとれますので、
京都のお土産として人に差し上げるのはちょっと躊躇しますが、
名前といい、味といい、インパクトの強いお菓子でした。
話は変わりますが、なぜ私が本日、我が市を取り上げたかと申しますと、
昨日、私の住む町の和菓子屋さんで常生菓子を2個買ったからです。
菓子名のことを通常は花名と呼ぶそうです。
一つは浮草、もう一つは涼風、涼しい風と書きます。
浮草は白い牛皮生地にこしあんが入っており、
上部に少しくぼみをつけ、そこに毛を表したと思われる緑色の寒天が流し込んでありました。
もう一つの涼風というお菓子は、しぐれ生地にこしあんが入り、
形は2センチの厚みを持った4、5センチの円盤状で黒文字がさしてあり、
まるで内輪の形をしておりました。
それを見て私は、黒田世紀の絵画にこはんという絵があります。
着物姿の女性が内輪を持って遠くを見ている姿、
涼風という菓子名からついその絵を想像してしまいました。
他にお客様の姿も見えなかったのでお店の方に、
06:01
この和菓子を作っている職人さんはいくつぐらいの方ですかとお聞きしたら、
今は代替わりで20代の方が主流ですとのことでした。
この内輪の形も昔はもう少し楕円形に近い形でしたが、
最近は丸くなりましたとのことでした。
形も時代によって変化するのでしょうか。
和菓子の名前って実に興味深いですね。
6月の和菓子といえば、みなづきが有名です。
次回はみなづきについて音声を収録したいと思います。
お楽しみに。
本日は和菓子をめぐる小さなお話について音声を収録しました。
いつもお聞きいただき、本当にありがとうございます。
07:07

コメント

スクロール