1. ハナボウズの山ログ
  2. 場所に名前をつける
場所に名前をつける
2026-03-21 07:38

場所に名前をつける

新しく手に入ったハウスに名前をつけるという、小さいが決して軽くない行為について、中島はしばらく悩んだ。K はかぶる。では何か。山の上にあった庭園。山の上。Y。——決まった、と声に出したとき、それはただの記号ではなく、土地とのはじめての約束になっていた。


畑に名前をつけるのは、地図を読むためではない。ゴリラに見える岩、ぶら下がっていた水鉄砲、そして今度は山の上の庭園。名前はいつも、その場所で起きた何かの残像だ。中島の農場の地名は、だから記憶の地層でもある。


ホースはハウスの外に置いておくことにした。もう夜間気温は高い。前回凍らせた経験を踏まえながら、それでも今回は外に置く判断をする——それは楽観ではなく、季節への信頼に近い。


草取りはやる気がなくてもやり始める。皿洗いと同じで、始めてしまえばできる。できないことの方が多いけれど、と正直に付け加えながら、それでも今日は晴れで、風もなく、気分は4だった。


隣のキャンプ場にユンボと軽トラが行き来していた。しばらく動いていなかったあの場所が、また動き出すかもしれない。チェーンソーの音もそうだったのかもしれない。林が切り開かれれば、電波も届くようになる。向こうの声は聞こえるのに、こちらの声が届かない——そういう片方向の通話が、ここでは珍しくない。


図書館で野鳥図鑑を借りてきた。録音の中で鳥の声がする。胸が茶色で、白も混じっていた。名前は一度調べたのに、忘れてしまった。帰ったらまた調べる、とつぶやいて、今日のログは終わった。

感想

まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!

サマリー

このエピソードでは、新しく手に入れたハウスに「Y」という名前を付けることから始まります。これは、過去の場所の記憶や出来事に由来する名前付けの習慣が語られます。ホースを凍結から守るための判断や、気が進まなくても始めてしまえばできる草取りについて触れられています。また、隣接するキャンプ場の再開発の気配や、それに伴う電波状況の改善への期待が語られます。最後に、野鳥図鑑を借りてきた話と、見かけた鳥の名前を忘れてしまったため、帰ってから調べるという日常の一コマで締めくくられます。

新しいハウスの名前付け
今日も、ログを撮っていきます。
2026年3月21日
さっきね、
暮坂の借りてる、当選、抽選当たったハウスを閉めてきて、
あ、閉めてない。
抽選当たったハウスは、今水をジャブジャブ換水して、土を作る準備ですね。
準備中だった。
どうしよう、抽選当たったハウス、
何て呼ぼうかな。
このメインのハウスがある畑は、
Kって呼んでて、
暮坂と、あと、ここのね、事務士さんの名前が、
金子さんだったんで、それでK。
A、
Aがアトリエ。
今、現状の空き家を作業場にして買っているところが、
Aの畑と作業場がAで、
で、その空き家の事務士さんの畑が、
GとM。
Gの由来は、ゴリラみたいな岩が、
なんかちょっと、軽トラ乗ってね、道から行くと、
ゴリラの顔に見える岩があったんで、
それでG。
で、M。
そのGの隣にMがあって、
それはね、なんか開拓してた時に、
なんか水鉄砲がぶら下がってて、
それも水鉄砲のM。
で、当たった、
当たった、
抽選当たったハウス、
からくの里の隣だから、
Kかなって思う。Kだと被っちゃう。
だから何にしようかってちょっと今悩んでて、
なんか、いいアイデアないかな。
あ、水止めなきゃ。
カラク。
昔山の上庭園だったから、
山の上ってことで、
Yでいいかな。
Yに決まりました。
決めよう。
季節への信頼と日々の作業
Yで、
このあったかいからもう凍らないでしょ、ホースは。
ホース凍らない。
凍らない、きっと。
凍らないと信じて、
前も信じて、
あれだ、
凍らせちゃったんだけど、
もう天気がね、夜間もすごい高いんで、
凍っても、
いい。
凍ってももう10時ぐらいになったら、
ホースの色も濃いんで、
あったかくなって、
溶けてくれる。
という見込みで、
もうホースは、
山の上のホースは、
中には入れないことになった。
1本でも草は取らないといけないんだった。
よし。
ほんと、草取りとか、
皿洗いとか、
ほんと、
溜まっていると嫌なんだけど、
やり始めると、
なんか、
うん、できる。
マジで、やる気が出なくても、
とりあえずやってみるっていうのが、
良いなと思って、
心がけてるけど、
なかなかできないんですね。
できない。
こりゃ、
今日は晴れ、
あ、晴れた。
晴れで、
あったかい。
ほんと、気持ち、風もなくてあったかくて、
気分もいいです。
気分4だな、今日は。
隣接地の動きと電波状況
明日は、
明日は、アストランティア。
アルケミラの隣の、
このアストランティアを、
乾水してあげよう。
なんか、最近気になってたのが、
気になったのが、
いや、違う。最近じゃない。
今日、畑の隣に、
そう、茎の隣に、
キャンプ場があるんですけど、
しばらく、
そのキャンプ場動いてなくて、
なんか、今日、
ユンボとか、
ケイトラとか、ビュンビュン行ったり来たりしてたんで、
その授業を引き継ぐ人、
キャンプ場授業を引き継ぐ人、
引き継ぐ人が、
なんか、いろいろやってたのかもしれないですね。
それで、
ちょっと前のチェンソーの音とかも、
してたのかなって、
予想。
それだったら、
いいな。
前の林のせいで、
電波が届かない。
ちょっと、
それで、
やった。
そう、ここは、
本当、
なんだろう、
孤高の地みたいになってんだけど、
前の林を切り開いてくれたら、
キャンプ場さんが開拓で、
すごい電波くるようになって、
ごめんですね。
嬉しい。
よく電話が来ると、向こうの声は、
聞こえんだけど、
こっちの声が届いていかなくて、
ずっと相手が同じことを繰り返し続けるっていう、
ことがよくあります。
ほいでね、
野鳥図鑑と鳥の声
昨日図書館、
話めっちゃ飛び飛びだ。
いいか。
ログなんでいい。
今日、図書館もさっき、
締める前に、春風締める前に寄ってきて、
あれです。
野鳥図鑑を借りてきました。
なんで、このログを撮っている時に、
あれ何の野鳥だろうっていうのを、
またね、こんな鳥が見えたっていうのを、
少し入れられるかもしれない。
早速鳥がいる。
茶色の白のあれ。
あれ調べたやつだ。
胸が茶色で、
なんか白も入ってる。
鳥。
冬に、山林にいる鳥。
大きさだいたい20センチくらいの、
あれの名前。
前ググったのに忘れちゃった。
帰ったらまた調べます。
ではまた。
07:38

コメント

スクロール