今回ね、たまたま田中健太、田中健太と呼びますが、
田中健太はいつも最近ブリュセルにいるということで、
たまたまタイミングがあって日本でワークショップができたんですけれども、
ブリュセル、いつ頃から行ってますかね?
そうですね、2、3年前で、
でも、2020年にベルギーの大学院を卒業していて、
そこでもサウンドを勉強していたので、
そこから考えると、結構長いことベルギーと東京行き来したりしてますね。
この前、実は田中健太、ブリュセルで会ったんですよ。
去年の9月に私が、私もブリュセルの大学に出てて、
ちょうど卒業した大学院のイベントで行ったときに、
田中健太に会いに行きました。
いいアパートに住んで、制作がっつりやってるなって思って見てました。
そうですね。
ベルギーは、もともと大学院でサウンドを勉強していたので、
そこに支援があったのは知っていたんですけど、
ベルギーのブリュセルに限らず、
マントアープとかゲントっていうベルギーの中の小さい町も含め、
あと近くではオランダもフランスもあって、
ちょっとずつ違う音の文化、サウンドスケールの文化だったり、
サウンドアートのシーンみたいなのがあって、
それが最近ちょっとずつわかってきたっていう感じです。
今注目しているシーンとか面白いアクションみたいなのありますか?
そうですね。
ちょうど確か5年前、このポッドキャストを撮らせていただいた。
5年前か。
5年前ですね。
その時にもロンドンとかパリで、
シアトラムムンディっていうNPO、非売り団体かな、
やっていたソニックアバニズムみたいなもので、
音を通して都市を変えたり、
音を通して都市の何が理解できるのかみたいなことが始まったのが、
2020年でコロナ始まるぐらいだったと思うんですけど、
それがだんだんいろんな都市で実際に活動が行われたりしているなっていう認識があります。
ベルギーもフランスもヨーロッパのいろんな都市だと思うんですけど、
建物とか建築自体は古いし、保全が結構強い流れとしてあるので、
新しく建て替えるんじゃなくて、
音とか匂いとかソフトな形で建築とか都市のあり方を変えるやり方っていうのは、
今でも強いのかなっていうのを思ってますね。
やっぱりブリュッセルとかだと歴史も結構いろいろ多言語だったり、
アーティストのルーツもそれぞれ違う、結構移民も多いので、
その中で新しい音の運動みたいなのがうつまれてきているのかなと思います。
山本さんはもともと今日のワークショップの前から音好きだったとか、
こういうサウンドスケープの分野が詳しかったりとかしたんですか?
それとも結構初めてみたいな?
一緒に企画をしている高田さんが、昔4CITYとやったイベントに参加していた。
そこで今回、この後話が出るかもしれないんですけど、
アーティストの方をちょっと紐解いていくと、
何か普段と違う音の見え方をするワークショップをやれるといいねっていうところから、
高田さんからこのイベントを教えてもらって、
いろいろ調べてみるとすごく面白そうで、
個人的にも録音したりするのは仕事から人のインタビューとか、
インタビューをその後、結構好きなアーティストとか俳優さんとかにインタビューした後、
聞き直したりもするので、
音を録ること自体はすごく普段から慣れ親しんでいるので、
面白そうと思ってオファーさせていただいたという感じですね。
ありがとうございます。
確かにその田中けんと最初にやった東京リズムアナリシスのアーバリストスクールの
2021年とかね。
コロナ禍ですね。
結構それも実験的にいろいろやって、
そこからのご縁でいろんな都市でもプロジェクトをご一緒しましたけど、
今ちょっと言っていたように、
コロナ以降はやっぱりこのワードとか概念とか取り組みって発展してきたのかもなと思っていて、
改めて私も今回サウンドスケープやるにあたっていろいろ調べていると、
それこそ4,5年前まではまだ概念とか論文レベルだったものが、
実践として結構絵が見えてきている取り組みとかが増えてきているのかもなという実感をちょっと感じていたんですけど、
そこら辺ベルギーに住んでたりどうですか?
そうですね。ベルギーは結構アンビエントとか環境音楽、
サウンドスケープを使った音楽とかのフェスティバルみたいなものが結構毎年少なくとも1,2コア大きいのがあって、
それを実際に街中で演奏したりとか、街中でインスタレーションしているみたいなイベントとかもあって、
去年だとベルギーのリエージでやっていたヒアヒアっていう、
聞くとここのヒアでいろんな教会とか、それこそ街の坂道とかいろんなところにサイトスペシフィックなサウンドの作品があって、
立体として置いてありますし、スピーカー置いてあったりもしますし、彫刻も置いてあったりもするし、
そういうフェスティバルみたいなものが街の中で結構定期的にあっていて、
市民としても街で音出てるよねみたいな雰囲気が受け入れられている土壌が育っている感じがあって、
それが実際にどういうふうなアーバニズムとか都市論につながるかみたいなところまでは理論化は全然されていないと思うんですけど、
音への注目とか、音で実験的なこともできるし、サウンドスケープの考え方みたいなのが再評価されているんじゃないかなっていうのは肌感としては感じています。
なるほど、街の中にそういった装置があるとか、市民もそれに結構親しんでいるみたいなのってすごい面白いなと思ったんですけど、
結構エリアによって受け入れられる音とそうじゃない音とか、
今日もサウンドマークっていうその場所らしい音みたいなのをワークショップで収集したんですけど、
今回は表参道だったけど、前回我々がやったときは池袋だったりとか、
またブリッセルでそれやったら全然違った結果が出てくるんじゃないかなとか、
なんかそういうエリアの比較みたいなのがすごい面白いなと思いましたね。
そうですね、今回表参道でイベントやらせていただいて、
でもやっぱり参加者ごとに全然違う視点で音を取ってくるのがやっぱり興味深くて、
いわゆる表参道のサウンドスケープってこういう音だよねみたいなショッピングモールとか、
ちょっと一本開けてる車道の自動車の音を取ってくる人もいれば、
もっとすごい裏道の自然を取ってくる人もいて、
その都市の多様性みたいなものを音を落とすとやっぱり人並みが見えるみたいな、
人隣が見えるみたいなのが面白いし、街ごとにも違うんだろうなっていうのを改めて思いました。
ということで、矢野さんからも今回の企画について教えていただけたらという感じなんですが、
このWays of Singingシリーズは今連続でいろいろやっていてということですよね。
はい、今回の方シリーズさんと田中さんの回で3回目になります。
1回目、2回目は今リナバネルジーさんの展示をやってるんですけど、
その前にアンディ・ウォールの展示があって、そこで2回やりました。
もともと隣にお付き合いがあって、
わりと普段からスペシャルビューイングって言って、
ちょっとお酒とキュレーターの方の会議の隣で、
ちょっとクローズドに見せていただける機会があって。
最高じゃないですか。ほんとお隣ですね。びっくりした。
だから仕事ないのにちょこっと行ってきたりとか、そういう関係性があった中で、
たまたまちょっと街づくりのプロジェクトを、
僕もシリーズさんほどじゃないんですけど、携わっていて、
そこにちょうど遊びに来てくださった時に、
こういう話をしたら、ぜひやりましょうということでやることになったんですけれども、
ウェイドシーリングっていうのは、アートのイベントってどうしても、
作品の解説みたいなすごくど真ん中のイベントがすごく多いと思うんですよね。
キュレーターの方とか美術評論家の方が来て、
このアートのこういう組み合わせで作られている理由。
もちろんそれもすごく楽しい話だなと思うんですが、
アクラムはちょっとそういうことはできないので、
逆にこういうことだったらできるんじゃないですかっていう、
そういうアートの外側にいる人たちに、
アートの楽しみを感じてもらうためのきっかけづくりができればなと思って、
このイベントを開かせていて、
まさに今回のシリーズさんたちの音を採取するやつは、
本当に皆さん、何て言うんですかね、
ちょっとチャクラ開いて、
みんな帰ってきたらすごく生き生きとしてて、
こんな撮ったんですけど、これとこれはあれでとか、
朝の皆さんの固いテンションが全然違うというか、
聞きとしてみんな撮ったところの話をしてくれるんですよね。
モデサンドヒューズの中でこうだったとか、
それってすごく、和尚石黒さんがコロナ禍の中で、
縦の移動、横の移動みたいな話をして、
すごく話題になったと思うんですけど、
まさにこうやって、
本当に自分の身近なところを旅するような体験になっているんだなと思って、
本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
いい企画でした。
なんかとても面白かったですね。
今回ね、音を通していつもの街を再編集するということで、
今音を撮ってきた話もあったと思うんですけど、
最初にね、ちょっとそういうサウンドスケープってそもそも何とか、
音と街の関係性とか、いろいろなプロジェクト、
今田中も言ってくれたように、
今起こってきてるけどどんなものがあるの?みたいなものをレクチャーした後、
今回ちょっとオリジナルでフィールドレコーディングのキットと、
耳を鍛えるためのエクササイズキットみたいなものを
欲しいで作らせていただいて、
それを持って皆さん個人で街に散り散りになり、
本当にそれぞれ小道入ったり、ビージング行ったり、
なんかお買い物しながら録音したりとか、
そんな感じで皆さん音風景を探してきてくれたなと思ってます。
後半はね、田中けんと一緒にその音をいじりながら、
どういう音の操作ができるかとか、
音によっても人によって感じ方が違うとか、
そういったところを話した流れになっております。
なんか印象的だった音風景ありますか?
そうですね、なんかもう作品みたいに綺麗だったのは、
表参道の音楽教室がある近くで、
ピアノを子供たちが結構思い思いに弾いていて、
その背後に表参道の街の音風景がちょっと聞こえる、
鳥の鳴き声もそうだし、自動車の遠くから聞こえる、
大通りの車道の音とかが上手く混じっていて、
そこに音的な音楽になりそうでならない破片みたいなのが散りばめられている音は、
すごく綺麗だなと思っていて、
すでにそこに作品があるみたいなのを参加者が撮ってきたことに結構驚いて、
本当にポストカードみたいに音風景を撮ってくれたっていう方もいましたし、
逆にもっとリサーチみたいに壁面を、
ファサードの音を比べてみましたみたいな人もいて、
そこのやっぱり視点の違い、感性の違いがどっちもあっているし、
どちらにも美しさというか、その人の詩的な視点があるのが興味深かったです。
どうですか、やむさんは。
そんなところ全然気にしたことないというところを結構撮っている方もいたし、
僕一番印象的だったのがコンビニの音。
ファミマのね。
普段使っているし聞き慣れている音なんだけど、
こんなに同時にいろんな音が出ているんだ。
音多かったですね、コンビニ。
自分の認知限界を超えた音の方があって、
こんなにうるさいところで、
なんか無意識に出入りしているんだと思ってすごく心配でした。
そういうのを気づけると面白いです。
私が印象的だったのは、犬の足音が一瞬入っているみたいな話があって、
あんま聞こえなかったんだけど、
録音した人が犬の足音みたいなことを言っていて、
人間の音に結構フォーカスしがちだけど、
犬とか鳥の声はたくさんあったんですけど、
それ以外の生物、人間以外の生物の音はあんまなかったかな。
でもそれも面白い視点だなと思いました。
それこそヨーロッパとかのサウンドスケープの話で、
今それこそ概念的なんで何をしたらいいかわかんないですけど、
人にとってのサウンドスケープじゃなくて、
動物にとってとか植物にとってどんなサウンドスケープがいいのかとか、
もちろん人にとってもいいし、動物にとってもいい、植物にとってもいいっていうのが、
全部揃えば一番いいですけど、もしかしたら一つ一つ違うかもしれないし、
それをどうリサーチするのかとか、
一人よがりというか人間よがりにならない形でサウンドスケープをどう考えるのかっていうのは、
今後考えていきたいし、何かできることがあるといいなっていうのは、
今日そういう話も聞いてもらいました。
サウンドスケープって人間にとってうざいだけじゃなくて、
もしかしたら猫とか犬もむっちゃ嫌がっているのかもしれないとかね。
植物にとってとかもあるのかな、振動なのかもしれない。
振動レベルだと思いますね。
人間の過長域を上回ってめちゃめちゃ高いとか、
それこそ振動みたいな地面の揺らぎみたいなもので、
植物の発育環境とかに影響があるかもしれないと思っていて、
僕そこの専門的なことをリサーチしたことないのでわかんないですけど、
あると思いますよね。
エアコンの排気口の上だと植物育つので、
程よい振動が水はけを良くするみたいなこと聞いたことあるけど、
もしかしたら発育が良くなる環境とかあるかもしれない。
ちょうど5年前一緒にワークショップしたときに話題になってた、
コロナ禍で人間の活動が下がって静かになって、
街のサウンドスケープが静かになったときに、
鳥とか昆虫たちの音程も音量も下がったっていう話が話題になったと思うんですけど、
それが本当に例えば動物だけじゃなくて植物とかにとって、
どんな影響を普段与えてるし与えられてるのかっていうか、
植物たちの音とか振動は出してる、
微かにですけど出してて、
それが互いにどういう影響を与え合ってるのかみたいな、
包括的なリサーチが必要になるのは大変ですけど、
サウンドスケープを真剣にやろうとするとそういう可能性もあるのかなっていうのは。
反響の話も面白かった。