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2020-11-29 11:46

#199 「どうすればよいか?」という問いについて

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人間の感情は思考を阻害する。良い意味での動物らしさも悪い意味での動物らしさもここに集約される。瞬発的に結論を出そうとする。良い場面ならそれでかまわない。「なぜ、今楽しんでいる自分がいるのか?」などと考え始めてしまったら楽しくなくなってしまう。感情の赴くままに身をまかせダンスを踊る。なぜ楽しかったのかを知りたければ、せいぜい後から振り返ればよい。しかし、悪い場面ではそうもいかない。つらい今こそ、なぜつらいのかをじっくり考え始めたほうが効果的である。私たちは、世界有数の治安のよい国に住んでいる。自然災害、火事、犯罪などをのぞけばネガティブなものごとで瞬間的に判断すべきことはまずない。つまり、感情に身をまかせダンスを踊るような感覚で課題を乗り越える機会は滅多にないということだ。それにも関わらず、日常で困ったとき、仕事で壁にぶつかったとき「どうすればよいか?」とアクションから考え始めるような問いを自分に投げかけていないだろうか。残念ながら、これは瞬間的に解決したがる感情の悪いクセだ。課題解決はダンスではない。/サイコパスのラジオは、サイコパスがサイコパスの視点で語るラジオです。斜め上の視点に触れたり、サイコパスについての理解を深めるきっかけとなることを目的としています。/番組の感想や質問は、ハッシュタグ「#サイコパスのラジオ」をつけて、ぜひTwitterでつぶやいていただけると嬉しいです!今後の番組の参考にさせていただきます。/パーソナリティ:うえみずゆうき https://note.com/y_uemizu/
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皆さんこんばんは、上水優輝でございます。 サイコパスのラジオ、ぜひ最後までお付き合いください。
今日は、どうすればよいかという問いについて、お話ししたいと思っています。
何のこっちゃって感じかもしれませんけども、結構ね、まあ日常的に、それは生活レベルでもいいし、仕事レベルでもいいんですけども、
壁にぶち当たった時にですね、それを大きな壁も小さな壁も含めて、どうしようとか、
じゃあどうすればいいだろうかとかっていう感じで、いきなりね、解決策を考える人っていうのが本当に多いですね。
まあなんか、いろんな企業さんともお仕事するので、そこで何か会議とかに参加すると、
じゃあどうすればいいと思いますか?みたいな感じで、いきなり解決策の話になったりとかする。
でも、課題がまず明確に設定されてないっていうことが多いんですよね。
例えば、日常に落とすとすごいわかるんですが、
北九州に行くためにはどうすればいいでしょうか?みたいなところから始まるわけですね、例えば。
北九州に行くにはどうすればいいでしょうか?皆さんどうですか?答えられますか?
答えられないですよね。なぜなら、これを聞かれている皆さんがどこにいるかもわからないし、
そもそも、北九州に行くにはどうすればいいでしょうか?って言っている方が、どこから北九州に向かうのかってこともわからないし、
もっと言うと、その方がどれぐらいの時間で着きたいのかとか、いつ着きたいのかとか、
手持ちの金額がいくらあるのかとか、例えばバス用意とかする人じゃないかとか、
なんかわかんないけど、いろんな要素で初めて手段とかタイミングとか、いろんなものが決まってくるわけですよね。
全体像、そしていろんな情報がないことにはどうすればいいかなというのは決まらないわけですよ。
ところが、実際多くの人はね、何か問題が起こったときに、どうすればいいかってすぐ考えちゃうんですよね。
これ不思議なことに。で、それなんでなのかなって思ったときに、気づいたのは、
それってやっぱり感情なんですよね。ちょっとやばいとか、なんとかしなきゃっていう瞬発力で
思ってしまって、なんとかしなきゃ解決策ってなってるんだけども、
なんとかしなきゃって解決できること、乗り越えられることっていうのは、基本的には火事が起こったとか、
なんか今地震が起こってとか、もしくはすごい強盗みたいな人に襲われてとかという、
いわゆる本当に動物的な危険というか、生命の危機みたいなところで反射的に動く場面では有効だと思うんですけども、
現代社会のほとんどの場面で、それって使えないじゃないですか。
確かに日本って地震あるけども、毎日地震が起こってるからそんなことないわけですよね。
って感じで、イレギュラーな方法を日常的に使っちゃってるんですよ。
で、それは緊急事態だからそうするだけであって、我々が住んでる今の日本の社会の中では、
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これ聞かれた方が日本にいないかもしれないですけども、文明社会においては、
治安の悪いところを除けばですよ。そんな日常的に命の危険を恐れる必要はないと思いませんか。
ということは、感情的に、脊髄反射的に解決策を考えるとか、その課題に向き合うっていう、
そのスピードよりもじっくり考えて適切な答えを出す方がどう考えてもですね、
今のこの世の中にというか、今生きている社会にはマッチしてるんですね。
それはもう普通に考えればわかることですよ。北九州にもう1秒でも早く行かなきゃいけない、もう一刻も早くという状況なら確かに何ふり構わず、
もう行ってもいいのかもしれない。けども、そんな場面ないじゃないですか。北九州に行くための方法って何があるだろうか。
というか、自分って今どこにいるんだっけとか、いつ行くんだっけとか、いろいろ考えることってあるじゃないですか。
北九州に行くのと、課題解決っていうのは基本的には同じことなんですよ。
そのサイズが違うから、北九州に行くほど簡単じゃないだけであって、基本的には北九州に行く、
じゃあ自分は今どこにいるのか、北九州と自分の間にあるものが課題で、その課題を埋めるのが解決策ですよ、というだけの話なんですよね。
なので課題解決って一見ね、頭のいい人のすることというか、難しいことをしているように見えるかもしれないですが、
順を追って考えれば、何ということもないんですよ。そしてそれを阻害しているのが感情であるということなんですね。
実際、感情は優位になると、論理的な思考というのは低下する、いわゆる思考をすることが阻害されてしまうと。
逆もまたしっかりで、論理的に考えているときっていうのは感情みたいなものがちょっとしぼむというか、いわゆる感情が阻害されるんですよね。
なので、これを逆手に取ればですよ。逆手に取ればというか、うまく使えばですよ。
楽しいことについては、論理的に楽しさを分析する必要はないと思うんですよ。例えば、友達と食事をしていて楽しいなというときに、
なぜ今自分は楽しいんだろうかと考え始めたら、急に楽しくなくなってくると思うんですよね。
それよりも、その回が終わって、振り返って、いわゆる楽しい一時期が終わった後に、
なんであんなに楽しかったのかなと分析することは良いと思うんですが、楽しいときに分析的な思考を使って楽しい気持ちがしぼんでいくというのはあまりお勧めできないんです。
楽しい方が良いじゃないですか。なので、感情を優位に働かせてやった方が良いこともたくさんあるんですよ。非合理な方が良いこともたくさんある。
でも、ネガティブなこと、今辛いんだとか、これってすごく問題だと思うんだってことを感情で反応しても別に良いことはないじゃないですか。
逆にむしろそこで論理的思考を働かせれば、辛い気持ちもしぼむ上に思考が働くから、
辛い気持ちをしぼませて思考しながら、その辛い状態から脱するという、ある種ネガティブな時ほど論理的思考を働かせて課題解決をしていくというのが良いんじゃないかと思うわけですね。
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なので、感情が絶対悪いとかいう話じゃなくて、感情はとても良いものであり、良いものというか人間特有の素晴らしいものでもあるし、論理もまた人間特有の素晴らしいものじゃないですか。
要は、いつでも通用する論理はないし、いつでも通用する感情がないから、そこは使い分けようねってことですね。ポジティブな時は感情でいいと思うし、
ネガティブなことについては、もうちょっと論理的に考えてそのネガティブな要素を排除していくっていうのはとても合理的だよねっていうことですね。
で、もう一回丁寧にご説明しますけども、問題が何かある時にどうすれば良いかっていうのはナンセンスですってことですね。
なぜならば、さっきの北九州の話です。北九州に行く、どうすれば良いだろうかって言ってるけども、いやいやいやと、何をその時に整理しないといけないかというと、
北九州って今ゴールみたいなのが設定されてるんで、一旦ちょっと忘れてください。課題解決する時に3つの要素が僕は必要だと思ってるんですね。大きなね。
一つはゴール、理想の状態。例えば今の、さっきの例で言うと北九州に到着するってことが理想の状態というかゴール地点ですよね。
で、次、現状ですね。現状。まあ色んな課題が、会社の課題であれば自社のとか今の部署のとか色々あると思うんですが、
現状の情報がたくさんいる。北九州に行くために、例えば自分は手持ちが今、手持ちがというか、北九州に行くのに使えるお金が5000円だけですとか、
5000円でどう行くかみたいな、5000円以内でどう行くかみたいな。あと、なるべく急ぎなので早く着く方法で5000円以内でとか、条件がどんどん増えてくるわけです。
現状の情報を足していけば。そうするとですよ、現状、例えば僕は今福岡市の天神エリアにいますけれども、
天神から北九州に行くために5000円以内で、そしてなるべく早く、みたいなことをしていくと、
まあ、なんだろうな、その北九州までの距離、何キロあるんだろう、百何十キロくらいあるのか、それと何十キロか、ちょっと分からない、距離から分からないですけども、
その距離がまず数字で分かるし、北九州までの目的地までの距離も分かるし、そしてそこの行ける手段がこのパターン、このパターン、このパターンとかもあるし、
もしくは北九州に行くまでの道ってこんな道だよね、とかとことが分かってくると、それが、なんていうのかな、ごめんなさい、さっきナンパったんですけど、解決策のほうだ。
だからその道ですよね、北九州までにこういう道があるよねっていう、これぐらいの、例えば山があるよねとか何とかあるよねっていうのが、いわゆる課題なんですよ。
北九州というゴールと、現状、福岡市天神という私がいて、その福岡市と北九州をつなぐものが課題であると。
それで理想と現状と課題が見えてくる。
で、その課題を乗り越えるために、じゃあどうやって行くかっていうのを始めて、じゃあバスなのか、電車なのか、車なのか、タクシーなのかとか知らないけども、方法論が出てくると。
つまり方法論って最後なんですよ、どうすればよいかっていうのは。
北九州がある、今自分はここにいる、これぐらいの距離とかこういった道がある、じゃあどうしようかって最後に考えなきゃいけないことを一番最初にどうしようかって言ってる人が多いから、
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それがまずいよっていうお話です、今日のお話はですね。
で、課題解決は、本当はもうちょっと丁寧に説明して、こうしてこうしてこうするのがセオリーですよっていうのもいいんですけども、
まずはどっちかというと、気持ちで反応してすぐ解決策を考えてしまうっていうその癖をなくすと、その癖が出た時に、いやいかんいかんと。
まずは、理想は何なんだったっけ、現状は何なんだったっけ、課題って何だっけ、っていうその3つを整理するということを大事にしてほしいと思います。
その整理の仕方とかはですね、それこそいろんなビジネス書とかにも書いてあるし、わざわざここでね、長い時間を割いて言うようなことでもないし、その整理の仕方もね、課題によっては違ったりするからということで、反応性がないと。
ただ、僕が言っていることは、これはもうあらゆる課題に適応することです。
何か問題があるなと思った時に、いやいやそもそもどこに向かいたいのか、自分は今どこにいるのか、そこのギャップって何なのか、そのギャップが課題ですよ、じゃあそのギャップを埋める、その課題を解決する方法は何なのか、この思考の順番をやってもらえれば、課題解決っていうのはそんなに難しいことじゃないです。
しかもそれ感情でやってないじゃないですか、論理でやってるので、論理っていうのは再現性があるんですよね。
皆さんが日本語を書けるのは、あれが論理だからなんですね。ロジックで日本語の文法みたいなのがあるから、それは誰にでも習得さえすれば、日本語の文章を書けるわけじゃないですか。
でも僕の感情を再現してくれたら無理でしょっていう話なんですよ。感情っていうのは再現性がないけれども、論理っていうのは再現性がある。
そして今日お話しした理想と現状とギャップ、つまり課題、その課題を解決策を考えるっていう、この4つ、まあ3つなんだけど、理想、現状、課題っていうその3つがあって、だから解決策を考えることができる。
この思考というのは基本的に論理的に考えられるかなと思いますので、ぜひ問題が起こった時にどうしようって言ってしまいがちな人々ですね、今日のお話参考にしていただけたらいいかなというふうに思います。
細かい方法が何とでもなるんですよ、どっちかというと思考のフレームの方が重要で、そこの理想ってなんだっけ、現状ってなんだっけ、課題ってなんだっけってことを整理する。
1回止めて考える。気持ちで反応しない。急がない。ここを重視していただければいいかなと思います。
本日は以上でございます。どうすればよいかとか簡単に言わないように気をつけていきましょう。本日は以上です。またお会いしましょう。さよなら。
11:46

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