愛の使い道と不幸
親愛なる友よ 気の毒な友よ
あなたは愛しうる 胸に愛を持っている
だのにその使い方を知らない 使い方を知らないということは、使い道を謝るということだ
愛の使い道を謝るということは、その先に不幸が生まれいずるということだ
謝った愛から生まれた不幸は、虐げられた幼子のように、行き場を求めて放行する
さまよえる不幸の足跡には、孤独と悲しみが潜んでいる 孤独と悲しみは、やがてさらなる無慈悲の足に踏まれて発芽する
芽吹きの時、それが初めて見る世界の色は灰色で 紅灰に沈み、傷ついている
もはや愛は探されない 愛の何たるかではなく、愛という言葉の綴りさえ失われてどこにも見つからないからだ
ゆえに、あなたの愛に安息はなく あなたを愛するものはない
かわいそうな私の友よ
友よ
