ワークショップの概要
エヴォーグウィークリー!
海底から湧き上がる確信の泡、エヴォーグウィークリー!
進化する組織の波に乗って、みんなで未来へダイブ!
今週もキラキラ輝く知恵の真珠を探しに、一緒に深海へ潜りましょう!
こんにちはみなさん、エヴォエモン!
エヴォーグウィークリーの特別編へようこそ!
6月13日15時30分より、報酬について考えるワークショップが開催されます!
このイベントでは、組織と個人の新しい関係性、
報酬という切り口から探究します。
どうやって価値を分かち合うか、という根本的な問いに向き合い、
私たちが当たり前に思っている、
労働の対価、の概念を解体して新しい可能性を探ります。
ご興味のある方はぜひエヴォーグのメンバーに声をかけてください!
限られた人数での開催となりますので、お早めに!
リスナーのあなた、こんにちは。
今日はですね、報酬、お金の話なんですけど、
これをちょっとユニークな形で考えるワークショップ、
その設計と、あと実際に試してみた、という資料がありまして、
これを深掘りしていきます。
はい、よろしくお願いします。
このワークショップ、根底にあるのは、
自分で給料を決めるという自己決定型の報酬制度ですかね、
それを探究して、その難しさとか面白さを参加者に体験してもらうと。
そうなんです。資料には、そのワークショップをどういう考えで作ったか、
設計思想ですね、それから具体的な構成案、
実際にやってみた記録が含まれています。
今回のミッションとしては、この試みのコンセプト、
それからどんな体験ができて、どんな価値があるのか、
というのを一緒に見ていきたいなと。
ロールプレイングの体験
なるほど。じゃあ早速そのコンセプトと設計から、
これは小人数、3人から5人くらいでやるんですね。
はい、基本はそうですね。拡張も可能とは書いてありますが。
前提として、未来の世界でタスクが終わるごとに、
自分で自分の給料を決めるみたいな、ショートショートを読むところから始まると。
参加者はまずその物語の世界に入り込んでもらうと、
それで役割が与えられるんですね。
例えば管理職とか栄養エンジニアみたいな。
あとちょっとした背景設定もあって、
共通の予算、例えば100単位の中で活動すると。
役割はジェンダーレスに設計されてるけど、
試行の時には参加者が性別を勝手にイメージしちゃったみたいなこともあったとか。
そうですね、そういう記述もありましたね。
無意識のバイアスというか、そういうのが出る可能性もあると。
で、中心活動はロールプレイング。
あなたはもうこのキャラクターになりきってくださいと。
それで自己紹介して、予算の中からこれだけ欲しいです、なぜならこうですっていうのを提示する。
そうなんです。それを1回じゃなくて複数回繰り返すんですね。
最初の提案と理由説明の後、他の人の主張も聞いて、じゃあもう1回考え直してみようと。
ここで交渉とか、あるいは感情的な動きみたいなものが見えてくる仕掛けになっているんです。
なるほど。で、実際に試してみたと。これが面白そうですね。
資料を見るとかなり白熱したって書いてありますが。
そうなんですよ。試行では3人の参加者で、役割は管理職のAさん、営業のBさん、エンジニアのCさん、予算は100単位。
で、ちょっとリアルにするために、前期の給与っていう目安みたいなのがあって、Aさんが50、BさんとCさんは25だったと。
ふむふむ。前期はAさんが高めだったんですね。
そうですね。で、ロールプレイングが始まって、最初の希望額の提示ですね。これがAさんが50。
1ですね。
A、Bさんが31、Cさんが35。
おっと、これは?
はい。合計すると116。予算は100ですから、もういきなりオーバーしているわけです。
うわー、これは揉めそう。理由はどんな感じだったんですか?
これがまた様々で、Aさんは管理職としての責任の重さとか金属年数みたいなことを言う。
Bさんは自分の営業成績も良かったし、あと個人的な状況、実はシングルペアレントなんだみたいな。
あー、なるほど。
で、Cさんは、いやもうとにかく忙しいと。週60時間働いてるし、自分の市場価値を考えたらこれくらいはっていう主張ですね。
いやー、どれも一理あるというか、現実でもありそうな理由ですね。
そうなんです。で、予算オーバーしてるから調整が必要になるわけですけど、ここがまた興味深くて、
BさんはCさんが辞めちゃうかもしれないっていうのをちょっと心配して、要求を少しだけ下げたんですね。31から32。
ほほ、でもわずかですね。Cさんも、いやこれだけ働いてるし市場価値があって言って35を譲らない。
うーん、これは結局合意は?
ええ、この趣向では結局合意には至らなかったんです。
あ、そうなんですね。でもそれ自体がもしかして狙いでもある?
まさにその通りなんです。このワークショップの一番のポイントは、合意形成の難しさそのものを体験することにあるんですね。
わざと金属年数とか業績、個人の必要性、市場価値みたいにそれぞれに最もらしい、でも対立し得る正当化理由が生まれるようなシナリオにしてるんです。
なるほど。
趣向ではやっぱり参加者が役割に入り込んで、結構リアルな、時にはちょっと気まずいような人間関係の力学?
例えばCさん本当にそんなに働いてるの?みたいな疑問が出たりとか、Bさんの個人的な状況の開示とか、そういう普段なかなか正面からは話しにくいようなやり取りが生まれたと。
いやー、それはきついかもしれないけど学びは深そうですね。
だから単に数字を決めるんじゃなくて、そのプロセスで感じるモヤモヤとか緊張感とか、あるいは正当に評価されてないっていう感覚とか、そういう感情の動きを体験して、それを後でしっかり振り返ることが重要なんです。
参加者への提案
その振り返りのためにOIRDっていう手法を使うんですね。
はい、そうです。オブジェクティブ、客観的に何が起きたか。リフレクティブ、どう感じたか。インタープレーティブ、その感情の背景にある価値観は何か。リシジョナル、じゃあ次にどうするかっていう、この4つの問いで体験を深く掘り下げていく。
ふむふむ。
ちょっと深いかもしれないけど、ロールプレイングに深く没入すればするほど、その後の振り返りでの学びが大きくなるっていうのが思考からの洞察ですね。
シミュレーションの中で、みんなが納得する合意に至るのがそもそも難しい、あるいは不可能なのかもしれないって知ること自体が、現実の報酬の公平性を考える上ですごく重要だと。
おっしゃる通りです。
改善点としては、なんか事前に互いの背景をもっと共有して共感を促すとか、予算上限は厳しく、借金は無しにするとか、あとはやっぱり議論と振り返りの時間を十分に取るっていうのが上がってましたね。
そうですね。特に振り返りの時間は大事で、思考の時は60分だったらしいんですけど、ちょっと短いと。90分くらいは欲しいかなっていう意見がありましたね。
なるほど。ではこのワークショップ、どういう人に体験してもらうと特に良さそうですか?
そうですね。資料からは、特にこれまで自分の報酬を主張する側だった人が、これから管理職とかリーダーになってチーム全体のリソース配分を考える立場に移行する、そういう人にはすごく響くんじゃないかなと。
ああ、視点が変わるタイミングですね。
ええ。あとは組織の設計とか公平性、あるいはみんなで協力して何かを決めていくプロセス、そういうことに関心がある人にとっても多くの気づきがあるんじゃないかと思います。
このワークショップ、一般公開も予定されてるんですか?
はい。資料によると、6月13日の木曜日、午後3時半から5時半日本時間を目標に準備を進めているとのことです。
おお、それは楽しみですね。
ええ、こういう複雑な力学をご自身で直接体験できるいい機会になると思います。
さて、今日のこの話を聞いてあなたはどう感じましたか?
公正な報酬って、なんか計算式でパッと決まるものじゃなくて、もっとずっと人間周囲、価値観とか感情がぶつかり合う交渉なんだなっていうのが見えてきたんじゃないでしょうか。
最後に、あなた自身に問いかけてみてほしいことがあります。
もし、あなたがすぐ隣で働いている同僚たちと一緒に、お互いの仕事ぶりとか、もしかしたら個人の状況なんかも全部テーブルの上に出して、自分の給料をこう、正当化しなければいけないとしたら、その会話ってどんな感じがするでしょうか。
そして、最終的にあなたは何を判断の基準にするでしょうか。
ご視聴いただき、ありがとうございましたふわ。
エヴォーグウィークリーは、進化型組織を探求するコミュニティ、エヴォーグが毎週金曜日にお届けしていますふわ。
新しい組織のあり方に興味を持たれた方、もっと詳しく知りたい方は、ぜひ、エヴォーグハイフンナボ、ドットコムをチェックしてくださいふわ。
次回もまた、新しい発見と学びをお届けしますふわ。
それでは、また来週ふわ。