で、今回の農業描写探偵会では何をやるのという風な感じなんですけども、今回からはですね、今回からというか今回はですね、1986年公開の映画、フィールド・オブ・ドリームスを扱っていこうと思います。
34年前の映画になるのかな。
私は生まれておりまして、公開当時見れるようなタイミングにはあったんですけども、内容的にはね、農業と野球とかね、そういう風なのがテーマになってくるような映画となっておりますので。
ちなみにこれね、農業と野球がテーマのように見えるような映画なんですけども、実際のテーマはですね、夢とかそういう風なものに関わるような映画なのかなとは思っております。
これ詳しく内容はね、本編の方でいろいろと話をしていきたいなと思っておりますので、よろしかったら今回もお付き合いのほどよろしくお願いします。
というわけで今回も参りましょう。
A農とサブカル。
この番組は北海道在住の米農家にして、個々のポッドキャスター、ジョンがお送りするオーディオSA番組となっております。
今回は当番組のメインコンテンツの一つ、サブカル作品の中に現れるほんの少しの農業描写から、作品世界の食料事情や農業事情をディテクティブしていく。
作品の見え方がちょっと変えられたらいいな、農業描写考察プログラム、農業描写探偵のお時間となっております。
今回扱いますのは、1989年公開のアメリカ映画、フィールド・オブ・ドリームスを扱っていこうと思います。
冒頭で86年つちあいましたけども、まあ89年公開のアメリカ映画となっております。
こちらの映画、現在Amazonプライムとユーネクストで無料配信されておりますのでね、
こちらの方に加入されている方は是非こちらの方からご視聴いただけるとありがたいなと思っております。
レンタルやら何やらも出ておりますし、
あとこの映画見たことあるやっていう風な当番組のメインリスナー層でありますところの、
35歳より上の男性の方はですね、もしかしたら何かしらの機会で見てるかなっていう風な、そんなような映画となっておりますね。
あとここ最近ちょこちょこ話題になるような映画でもあったりするんですよね。
例えば2020年なんですけどね、この作中で作られた野球場の近くにですね、
新たに野球場が新設されて、そこでメジャーリーガーが試合をするっていう風なのが2020年の方でニュースになってきてたりしておりました。
そんな感じでですね、長らく愛されている映画作品でもございまして、
それで覚えてらっしゃる方も多いのかなと思います。
あとここ最近ラジオネタで言うと、オールナイトニッポン、オードリーのオールナイトニッポンで若林さんがちょくちょくこの映画の話をしてたよとかっていう風なのがね、
うちの妻経由で聞いてたりしておりますので、もしかしたらラジオリズムの方でもですね、なんとなく話題に上がってるのを知ってるよっていう風な方もいらっしゃるかなっていう風な、
そんなような映画になってるかなと思います。
どんな人が作ってるのかと言いますと、まず制作をしておりますのがユニバーサルピクチャーズとなっております。
それで監督をしておりますのがフィルアルデンロビンソン監督。
原作付きのものとなっておりまして、元々の原作はビリアム・パトリック・キンセラという風な方が書いている。
それを映像化したような作品となっておりますね。
主演をしておりますのは当番組の以前、ウォーターワールドでも扱っておりました。
ウォーターワールドのマリナー役をしておりましたケビン・コスナとなっております。
ウォーターワールドより前に撮影されている作品となっておりますので、
ケビン・コスナの髪の毛がCGを使わなくてもフサフサしているねという風な、けれども生え際来てるねという風な状況になっております。
なんでですね、ちょっとそれが若いような時期、一応作品の設定というか、冒頭の方ではですね、35歳という風に説明しております。
なんですけども作中で1冬を超えておりますので、もしかしたら36歳ぐらいになっているのかなという風な、
そんなような年齢の頃のケビン・コスナが出ているよという風な作品ですね。
こちらの作品どんなようなお話になるのかというと、
舞台になりますのはおそらく1980年代後半のアメリカはアイオワ州が舞台になっているかと思います。
主人公になりますのはケビン・コスナが演じておりますトウモロコシ農家のレイ・キンセラという風な方となっております。
この方35歳、奥さんと娘が一人間がおりまして、
それでトウモロコシ農家としてですね、特に自分からやりたいって言ったわけではないと思うんですけども、
奥さんがこのアイオワ州のトウモロコシ農家の生まれとなっておりましてね、
それを結婚したのをきっかけに農場を買って新規収納してトウモロコシ農家になってしばらく経っているよという風な、
そんなようなおじさんとなっております。
このレイ・キンセラさんはですね、このトウモロコシ畑の中でクワを使って除草作業をしている際にですね、
畑の中で突如として不思議な声を聞くんですよね。
それを作れば彼らがやってくるっていう風な不思議な言葉がですね、
頭の中で聞こえてくるようになりまして、
それで何度も何度もこういう風な声が聞こえているうちにですね、
畑の中に野球場が建っているイメージという風な、
まあそういう風なものがビジョンとして見えるようになってしまったがばっかりですね。
このレイ・キンセラさん、何を思ったか。
もうちょっとで収穫ができそうだという風なトウモロコシ畑を潰して、
そこに野球場を建てるという風なところからお話が始まるんですね。
で、この野球場を作ってどうするんだという風な部分ではあるんですけども、
実際にこの野球場を作ったらいいんですけども、
特に誰かに貸したりするわけもなく、
野球チームをそこで作ってどうこうするという風なわけもなく、
ただ最初のうちにはですね、この作った野球場を、
野球場いいなという風な感じでただただ見続け続けるという風なことをやってたりはするんですよね。
で、こうやって眺めていくという風な生活をですね、
およそ一冬を超えて1年後ぐらいまでやっていくとですね、
そのうちこの野球場の中にシューレス・ジョー・ジャクソンという、
本来だったらもうすでに亡くなっているはずの野球選手が、
往年の姿で現れるようになりまして、
それで実際にレイと話をしてキャッチボールをするようになるという風なことになるんですね。
で、それでシューレス・ジョー・ジャクソンという風なのはですね、
作中でも一応説明はされるんですけども、
元々八王朝事件やら何やらをやらかして、
野球界から追放されたメジャーリーガーだったりはするわけなんですけども、
この野球界から追放されたメジャーリーガーたちを呼び寄せて、
野球の試合がしたいという風なことを言い始めまして、
そこからこのレイの野球場にはですね、
もうすでに亡くなっている野球選手が、
往年の姿でたくさん現れるようになってきて、
日がない一日、草野球ですとか野球の練習を繰り返していくという風なところが、
描かれる、描かれるというか出てくるようになってくるという風な状況になるんですね。
で、レイはですね、これを見ながら、
仕事をしてんだかしてねぇんだかという風な状況でですね、
これを楽しく眺めていて、
で、この野球場に出てくるお化けたちというか、
野球選手のお化けみたいなものですね、
レイ以外にも、例えばレイの奥さんですとか、
レイの娘ですとか、
そういう風なのを見て試合が展開とかを楽しみられたりするんですよね。
けれども、この野球の試合を見られないような人も存在しているとかっていう風なのがありまして、
その辺で結構不思議な果たしだなという風な感じになるかと思います。
で、そんな感じでレイはですね、
こうやって畑を作って、野球場を作ってという風なことをやっていくと、
今度はどんどんですね、また別の声が聞こえるようになってきて、
で、レイはそれを乗っかって、
本来だったらする必要もないような不可思議なことをやっていくんですけれども、
それに伴ってですね、
野球場を作ってしまったがばっかりに経営を圧迫されるようなことという風なのが、
映画の中でも徐々に徐々に描かれていってしまいまして、
それでどうなっていくのかなという風なのが、
そんなようなあらすじのお話となっております。
あらすじだけ聞くと、なんだそれという風な話でしょ。
私自身も各種映画サイトやら何やらであらすじ等を読んでですね、
なんだそれって思ってたんですけども、
映画を見ている時にはですね、
そんなに違和感なく受け止められるような映画となっております。
で、この映画、野球とか農場とかそういう風なのがですね、
映える感じで出てくるような映画となっておりまして、
野球がわかんないと見れないのかなという風な感じだったりはするんですけどね。
その辺の部分は全然気にしなくてもいいかなと思っております。
っていう風なのも、この映画は夢をテーマにしたファンタジー映画だからなんですよね。
だから、主人公のレイの、
例えば、もともとこういう風な夢を持ってたか、
自分家の周りに野球場を作りたいという風な夢がどうなのかという風な部分ではあるんですけども、
現実には起こり得ないような、
あったら楽しいよねっていう風な夢を見始めて、
それを叶えようとしていく人っていう風なのと、
あとは、実際に夢を叶えてしまったんだけども、
その叶えた結果、傷ついてしまった人と、
あと、夢に囚われ続けてはいたんだけども、
それでも現実社会の中でなんとか立派にやってきた人っていう風なところが、
出てくるような映画となっておりまして、
その三者三様の夢やら何やらを、
どういう風な季節になるかっていう風なのをですね、
どの人物に関しても優しく包んでくれるような、
そんなような映画となっているんですよね。
だから、映画の内容としてはすっげえ変な映画なんですけども、
ある程度以上のおじさんになると、
ルフィセンにとにかくくるような映画となってたりはするんですよね。
だから、今回の映画、
なるべくだったらいろんな人に見てもらって、
話を聞いてもらいたいなとは思ってるんですけども、
でも、未見の方はですね、
できれば35歳とか、結婚した後で、
俺の仕事こんなんでいいのかなとかね、
思うようになってから見ると、いろいろ思うことができるような、
そんなような映画になるかなとは思っております。
だから、本当に35歳を超えたおじさんおばさんが見るとですね、
いろいろと思うところがあるような映画なんじゃないかなとは思っております。
野球のルールとかその辺の部分とかもね、
作品の中には全然関係がないような感じとなっておりますのでね。
それこそ、今年すっげえ盛り上がってたWBC。
私は別に興味がないので、何の興味もなかったんですよね。
チームのメンバーがいまだにヌートバーとオオタミニー以外が出てこないということなので、
おなじみの人もそれなりに分かっているような内容にはなっておりましたので、
そんな感じでちょっと見てもらえるといいかなとは思ってたりはしておりますね。
今回ちょっとそういうような映画でどんなような話をしているのかといいますと、
今作の中ではですね、こんな感じで、
レイが農場の一部を潰して野球場を作ってしまった結果、
農場が家を売るとか売らないとかっていうふうな話に、
映画の中ではどんどんなってきてたりするんですね。
その部分がですね、タイムサスペンス的に機能するというふうな部分も、
ちょっとうまいなと思ってはいるんですけれども、
その辺の部分が現実のアメリカの当時の状況と考えて、
どういうふうなことが起こってたのかっていうふうなものを、
今回のAノートサブカルでは解説をしていきたいなと思っております。
今回はじめに言っておきますけれども、
この映画のシナリオ、かなり農業描写の部分に関しては、
しっかりと作られております。
なので、違和感とかそういうふうな部分っていうふうなのは、
ほとんどありません。
なのでね、例えばレイが持っている農具とか、農業機械とか、
その辺の部分とかでも違和感もないし、
あとはレイが置かれている経済的な状況っていうふうなのも、
多分違和感なく、
で、あとこの作中の中に出てくる嫌なギリのお兄さんとかが出てくるんですけども、
このギリのお兄さんが何考えてたかとかね、
まあそんなような部分とかその辺の部分を踏まえて、
色々とちょっと解説をしていこうと思います。
で、この辺の部分はですね、
映画を見ていりゃ分かるよっていうふうな部分にしかならないんですけどね、
まあでもその辺の部分がしっかりしてたよっていうふうな部分はちょっと話をしていこうと思います。
で、私が今回独自解釈として付け加えたいなというふうに思っておりますのが、
レイが幻覚とか変な声とかを聞いて野球場を作ろうと思ってしまっていた理由は何なのかっていうふうな部分をですね、
農業者の目線とあと私の状況を照らし合わせて、
まあちょっと考えていきたいなと思っておりますのでね、
まあそういうふうなものを踏まえた上で、
ちょっと今回の農業病者探偵会お付き合いいただけるとありがたいです。
で、お品書き的にはですね、
まあいつも通りのパターンで、
映画の中に出てくる農業病者の網羅的に洗い出すのと、
あとはそれに合わせて、まあ付随して雑談にお話をしていこうと思いますので、
えー、こっからあと30分から40分間ほどお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
では、農業病者探偵本編の方入ります。
では、こっからはこの映画の何とかに出てくる農業病者についていろいろとお話をしていこうと思っております。
で、作中の展開についてはですね、
ちょっと端折れる部分は可能な限り端折っていきたいなと思っておりますので、
あらかじめご了承いただけるとありがたいです。
で、まずレイの農場の状況について、
まあ作中の病者からわかるような部分をいろいろとお話をしていこうと思っております。
で、まずレイがどんなような形で農業をすることになったのかっていうふうなのは、
冒頭のモノローグシーンでまず語られております。
まあ、奥さんと結婚することになって、
で、そして本当はギリの実家の方に入るかなっていうふうな状況になったんですけども、
ギリの農場とは反りが合わなくて、1日でその状態っていうふうなのを解消してしまいます。
で、その後レイは、ただあのギリの実家の近くには住みたかったらしくですね、
その近辺にある農場を買い取って新規収納する形でトウモロコシ農家になっていくというふうになっております。
で、作中の中ではですね、レイはたびたび自分のことをローンを抱えた中年男というふうに呼ぶぐらいにはですね、
まあとりあえず農場を買って、その借金を買いしつつトウモロコシ農家をしているよっていうふうな、
まあそんなような状況になってたりするそうなんですね。
で、これね、アメリカの農場自体がそうらしいというか、
あの相続法とかその辺の部分でそうらしいというふうにあるんですけども、
アメリカって親族とかそういうふうなものであってもですね、相続税がガッツリかかるそうなんですね。
だから親の事業を引き継ぐとかそういうふうなことをやるってなると、
親からその事業を持っている資産価値分のやつを全部買い取らなきゃいけないというふうなことになるらしいんですよね。
まあだからアメリカの方ではですね、結構農家の方も高齢化していていろいろと大変というふうなものになってたりするんですけども、
100ヘクタールとか200ヘクタールとか300ヘクタールとか、そんな大それたような面積の農場とかになっちゃうと、
それを一括キャッシュで買いますというふうなことがまあなかなかできないというふうなことになりまして、
それで世代高齢化がなかなか難しくてうまくいってないよというふうなのも高齢化の方に拍車をかけている要因の一つだったりするとかいうのも言われてたりしております。
で、マレーはその当時はね、とりあえずそこまでこの土地の価格ですとかそういうふうなものが高騰していなかった時期なので、
まあおそらくある程度安い値段で農地を買って農業やら何やらを始めていたんじゃないかなというふうに今現在私は考えております。
この辺の部分はですね、後で詳しく説明をしておりますので、とりあえずそんなようなもんだと思っていただいてください。
で、レイはそんな感じで新規収納を農場を買い取る形でやってたりしておりますので、
おそらく当時のトウモロコシ農家の経営面積と比べると平均よりは下回っていたんじゃないかなとは思っております。
っていうふうなのも、レイの持っている農地の農地価格っていうのは基準の農地価格と比べると結構高めだったりするんですね。
作中の後半にですね、ギリのお兄さんからお前が野球場にした農地の価格1エーカーあたりいくらだと思う?
2200ドルだぞっていうふうなことを言ってたりするんですね。
で、当時、野球場の面積っていうのを今回私調べたんですけども、およそ3から4エーカーぐらいらしいんですね。
でかい球場になるとこれが5エーカーぐらいになるよという感じなんですけども、
だいたい3から4エーカーというふうに言われております。
で、これが2200ドルというふうな形になりますと、土地の価格としては偉く高かったりするんですね。
で、当時のアメリカはアイオワ州の平均的な1エーカーの単価というふうに言われると、1エーカーあたり1000ドルぐらいなんですね。
だから2倍ぐらいの値段がついてるんですね。
ちなみにこの2倍ぐらいの値段の差は何かというと、アメリカは日本と比べて雨がそれほど降らなかったりするので、
灌漑設備のあるなしでお金の値段とかは結構変わったりするんですね。
これ日本国内に直すと、例えば水田か純バタかっていうふうなので、値段の差があるような感じっていうふうに思ってもらえると間違いはないかなと思いますけども、
そんな感じで灌漑設備のあるなしで結構値段差があって、
多分状況時にも結構良い農地をレイは飼ってるんですけれども、
けれどもその良いような農地を飼っちゃってるがばっかりに、耕地面積っていうのはそれほど多くなかったんじゃないかなとは思います。
そんな感じで農場やら何やらを飼って、実際にその耕地面積の少なさを表すような描写としてはですね、レイの乗っているトラクターだったりしております。
レイは劇中でジョンディアのキャビンなしのトラクターっていうふうに乗ってるんですよね。
で、レイはそんな感じで農業をしてたりするっていうふうなのがありましたので、
まあローンの支払いやら何やらでカツカツしていて、
そもそも野球場やら何やらを建てなくても結構厳しいような状況だったんじゃないのかなと私は考えております。
実際に作中の中でも野球場を作ってしまって、
でそして貯金をはたいて野球場を作っちゃったばっかりに貯金もなくて、
でその時の収益は差し引きゼロだっていうふうなのがですね、
劇中のセリフの中でも出てくるんですよね。
もう本当に野球場を無理して作ったんだなっていうふうなのが作中の中にも出てきたりしております。
でそれで払うのが払えねえと、この銀行の方から差し押さえやら何やらが入っちゃうよっていうふうなところで、
定当権がどうのっていうふうな話が出てきてたりしておりました。
でそういうふうなのが出てきちゃうのも経営がカツカツで、
で野球場やら何やらを作ってしまったがばっかりに、
補助金と品代が入らなくて経営を圧迫したんだろうなあっていうふうに私自身は考えております。
でねこの定当権自体はですね、銀行から義理のお兄さんの農場に売り渡されることになりましてね。
まあそれでひともんちゃくあるっていうふうなのがあるんですけれども、
まあこの辺の部分についてもちょっと後で詳しくいろいろと話をしていこうと思っておりますね。
で、そんな感じであの例の農場、まあ面積もなくて借金を払いながら農場をしていて、
野球場もないような野球場を作っちゃったばっかり収益が減ってっていうふうな感じなんですけども、
ここでアメリカの農家がどんな感じでお金をもらっているのかっていうふうな話をね、
ちょっと説明をしていこうかと思っております。
でアメリカの農家の主な年収とかその辺の部分はですね、補助金が多く出ているっていうふうなものになっております。
でこれねアメリカのUSDAという農業の国勢調査みたいなサイトがあるんですけども、
これでですねちょっと1987年の愛媛州の統計というふうなのが出てきたので、
まあそれでちょっといろいろと話をしていこうと思っております。
でどんな感じの所得を得ていたのかというふうな部分になりますと、
まず平均的な農作物の品代としてもらっていたのは3万ドルとなっております。
でこれにかかっている生産費が7000ドルというふうになっておりますので、
まあ年間の農業所得は大体2万ドルぐらいなんじゃないかなとは思っております。
でこれに政府からの支払いというふうな補助金でですね平均して1万5000ドルほど払われておりますので、
1987年の平均的なトウモロコシ農家の所得はざっと4万ドルくらいっていうふうになっております。
でちょっとね、その当時のアメリカのバイオワ州の世帯年収みたいのも調べれたらよかったんですけどね、
ちょっとこの辺調べるのが難しくて調べられなかったんですけども、
現在の統計の方を出しますと、
アイワ州の一般的なサラリーマンの平均年収というのはですね3.8万ドルぐらいとなっております。
なんで、あれ物価が上がってないのかなというふうなことを考えると、
当時でいうと一般的なサラリーマンよりも儲けていたのかもしれないなというふうなのがここら辺は出てきてたりしております。
ただこれはあくまで平均値となっております。
で、だいたい当時のアイワ州の平均的なトウモロコシ農家の経営面積300エーカーぐらいとなっておりますね。
まあヘクタールになるとだいたい120ヘクタールというふうなのが平均値となっております。
で、一応どのぐらいのものが多いのかというふうになりますと、
とりあえず260エーカーから499エーカークラスの農家というふうなのが一番多くて24%。
次に500から999エーカークラスというのが15%という感じで、全体の4割ぐらいが120ヘクタール以上の耕地面積を持っているよというふうなものになっております。
で、10から49エーカークラスが10%、140から170エーカークラスというふうなのが平均以下の農家というのはだいたい20%ぐらいになっておりまして、
ここに例は多分分類されるだろうなというふうに思っております。
ちなみにこの当時の統計の段階でですね、5000エーカークラスというのが18県いて、
1県で2000ヘクタールを耕す農家がいるというふうな辺りがですね、アメリカすげえなというふうな部分になってるかなと思います。
で、こんな感じでね、当時としては高級取りな部類になってたかなとは思うんですけども、
でもこれは平均値を超えているような農家だけだったというふうに言われるんじゃないかなと思っております。
実際にこの年の農家の方で統計を出したりしておりますと、この100、300エーカーを超えるような農家に関しての品代とかその辺に関しては黒字になってるんですけども、
これ以下の農家に関してはですね、赤字になってるんですね。
だから年間の差引収支がマイナスになってるけれども補助金でなんとかしてたというふうな感じになっております。
で、これね、ちなみに品代の話を先にしとこうか。
このトウモロコシの値段に関してなんですけども、トウモロコシって我々の方で作ってるシジトウモロコシとかその辺についてもそうなんですけども、
農家がやってる方だったらわかると思うんですけども、全然穀物とか飼料用になっている作物ってお金にならないんですよ。
実際この当時のアメリカのアイオワ州の平均収料っていうふうなのは1エーカーあたり126ブッシェル。
で、1ブッシェルあたり大体2.5ドルで買われたりするそうなんですね。
で、平均的な収料で出すと1エーカーあたり315ドルっていうふうな形になりますので、
日本円で換算すると1エーカーあたり5万円弱っていうふうな感じになるのでね、すっげー安いんですね。
品代とかその辺の部分はどうしても値段的にはあんまりなかったりしますので、
とにかくこれをですね、アメリカの農家の皆さんは面積をたくさんやることにしてカバーするっていうふうなことをやってたりしております。
で、この面積やら何やらでカバーはしていくんですけども、品代が安かったりしたり、
あと今年みたいにこの年みたいに平均するとマイナスになっていることが多いような低所得な農家はどうしてたかっていうと、
これは政府からの支払いでどうにかなるような支持制度っていうふうなのが存在してたんですね。
で、この当時のアメリカのトウモロコシに関する融資制度というか、補助金の制度っていうふうなのが2つありまして、
まず1つがですね、価格支持融資制度っていうふうなのがあります。
で、これざっくり言うと政府が生産物を担保にしてお金をくれる制度っていうふうになっております。
で、どういうふうな形でお金が入るのかというと、まず政府が生産物を担保にしてお金を融資して市場価格が融資単価を上回る場合は、
融資額を返済して生産物を返してもらって自分で市場で売るという、そういうふうな形で利益を得るよっていうふうな仕組みになっております。
ただ、市場価格が融資価格を下回ってしまった場合は、融資を引き流しして返済を免除して、生産物を政府に引き渡すっていうふうな制度だったりするんですね。
だから、大体この価格では出回るよねっていう、もし利益が出そうだったら自分で売ってくださいねっていう、
ダメだったら最低限この価格は保証してあげますよっていうふうな、そんなような制度だったりするんですね。
そんな感じでですね、価格支持融資制度っていうふうなところを使いまして、いろいろとやってたようなものなんですね。
で、銀行のね、銀行というか政府がこういうふうに団体を作って、こうやってお金を融資してどうこうするっていうふうな制度っていうふうなのが、
アメリカの方では昔からありました。これでどうにかやってたよっていうふうな感じになります。
あともう一つがですね、不足払い制度っていうふうなのが1970年代にあったりするんですね。
で、これが政府の支持価格、これはさっき言った融資する額を決める単価だったりするんですけども、
これのおかげでですね、輸出する際の単価が高くなっちゃって、他国に輸出で売り負けるっていうふうなことは1970年代に起こってたそうなんですね。
なのでその支持価格を引き下げて、代わりに不足する分を補助金でおきなよというふうな不足払い制度っていうのが1973年にできております。
日本国内で言うところの下駄とか直接払いとかそんな感じのやつなんですけどね。
そんな感じのものを組み合わせてアメリカの方では補助金やら何やらっていうふうなのが行われていたのではないかというふうに考えられると思います。
で、レイの農場に関して見てこれがどういうふうに影響があったのかというと、
この支持価格制度とかを決めるのは当然のことながら作付け面積とか、あとは農地とかその辺の部分だったりするんですよね。
だからレイの農場に関して言えばですね、おそらくその野球場を作る前はですね、野球場を作らない前提でこの支持価格制度に乗せるような形になるとは思うんですけども、
で、あと別のところに仕事をしに行くっていうふうなところもあって、まあ単純にこの辺でね、大して働きもしないで農場も野球場にしちゃってふざけてるなっていうふうなぐらいのことをやってたおかげでですね、
窮地に立っていたんじゃねえかなというふうな部分があるかなと思います。
実際この二人ですね、ヒッピーの出みたいなね、そんなような感じで農業をしておりますので、その辺の部分が大きく働いて農場経営を圧迫したんじゃねえかなとは思っております。
実際に作中の中でもこの主人公のレイはですね、お前は農業が好きではないしやってることは素人当然だっていうふうなことを義理のおじいさんにいろいろと言われてたりするわけなんですね。
で、それもこれも多分レイ自身がですね、なんとなくの気持ちでこういうふうな農業を始めてしまってたからなんじゃないかなとは思うんですね。
私はこの辺の部分でですね、すごくレイに共感をしております。
農業ってね、特に今現在の日本国内の新規就農者さんとかそういうふうなものを見ていると、かなりやる気を持っていろいろと頑張ってやられてるなとは思うんですけども、なんとなく始めてしまうっていうふうなことがあるようなものも、
人によってはなんとなく始めてしまうことが多いような仕事でもあるようなというふうな部分もあります。
特に当時のレイの状況とかを考えてみると、やっぱりなんとなく始めてしまった職業なんだじゃないかなと思うんですね。
で、ここら辺は映画の中では描かれてない部分で、私の想像する部分なんですけどもね。
おそらくレイが農業を始めるきっかけになってきたっていうふうなのは、義理の実家が大きく関係しているんじゃないかなって私は思います。
っていうふうなのも、この義理のお兄さんと、あと義理の実家さんはですね、まあ昔から愛媛州で農家をしておりますと。
義理のお兄さんっていうふうなのは、パートナーがいるっていうふうなことを言ってたりするんですね。
これ現代風な意味合いで言うと、なんとなく配偶者的な意味合いになるんですけども。
この義理のお兄さんが言ってるパートナーっていうふうなのは、パートナーの農場という、要は家族協定というかビジネスパートナーみたいな農場っていうふうなことを指してたんだなと思うふうに思っております。
で、当時のアメリカの農家さんの状況っていうふうなのは、さっきも話した通り、このね、トウモロコシ農家をひたすら続けていくっていうことを考えると、
いかに多くの面積を少ない人数で回していくかっていうふうなところで、利益を上げていくというふうな作物になっているので、とにかく農地が出たら農地が欲しいしっていうふうなところで、人でも欲しいしっていうふうなのがありまして。
で、それでこのレイに農場を買って、そして農業をするように仕向けたっていうふうなのも、この義理のお兄さんとか義理の実家の方が大きく絡んでるんじゃねえかなと思いますね。
一緒に暮らすのはきついけれど、とりあえず言われた義理の実家の関係もあるし、やってもいいよっていうふうなところでレイは始めるんですけどもね。
けれども、やっぱりその辺で始めたはいいけど、そんなに思い入れがあってやってるわけじゃないんだろうなっていうふうなのもね、描写やら何を見てても思える部分かなと思います。
なんせね、このレイはですね、作中の中では農業について相談をしたりとか話ができる相手っていうふうなのが一人もいないような描写がされてたりするんですよね。
実際に畑の中で変な声聞いたことあるよっていうふうなことを話したらですね、周りの人に白い目で見られるというね。
で、軽口を叩いてもらえるとかそういうふうな関係性を築けないぐらいには周囲から浮いてる存在なんだろうなっていうふうなのが、あの描写の中ではうまく描かれてたかなとは思います。
そんな感じでですね、レイは一応ギリの実家に言われて、いいダクダクと従って農業やら何やらを始めたはいいんだけれども、けれどもそんなに楽しんでるわけでもなく、真面目に取り組んでるわけでもなく。
とにかくそんな感じで、色々とね、周りやら何やらを見ていて、ついていけないんじゃねえかなっていうふうに私は思ってたんじゃないかと思うんですね。
特に本当に土地を規模拡大して、面積やら何やらをやって儲けていくっていうふうなところをやらないと、農場自体が運営できなくなっていくっていう危機感が多分当時のアメリカの農家にはあったんじゃないかなと思います。
だからレイの農場やら何やらっていうふうなのを銀行から率先して買い取ったのはギリのお兄さんだったりするんですけどね。
これギリのお兄さん、家の定当権だけ残してあげたいために可愛い妹のためにやってやってるんだみたいな雰囲気を作中の中では出してたと思うんですけども、
単純に好きあらば買い取ってやろうとかっていうふうなことを考えてたんじゃねえのかなとはちょっと思うんですね。
とにかくそんな感じでですね、規模拡大の意欲が多いような周りの農家っていうふうなのがいっぱいいて、そこに自分の農場を規模拡大していくっていうふうなのが難しいともレイは考えていたんじゃないかなと思います。
どうしたってね、面積があればあるほど大きくできるというふうなのはあるんですけども、今現在の状況もそうなんですけども、資本が大きくあればあるほど簡単に大きくするというふうなことはどんどん出てくるんですけどね。
小さいところから大きくしていくっていうのがなかなかに大変だったりするんですね。
だからレイにとってみれば、そのアメリカの当時の農業の状況というふうなのは、自分が蚊帳の外に置かれているような状況に感じられてたんじゃないかなと思います。
そんなような状況になってくるとですね、途端に一発逆転の手法というか、あとはこの仕事についてどうでもいいような方に思うようになってくるんじゃないかなと思います。
1エーカーあたり2200ドルの結構条件の良い畑であるというふうな状況にはなってたんですけども、ただレイ自身にはですね、それほどまでして力を入れなくてもいいようなものになっているというふうに感じられてたんじゃないかなとは思うんですよね。
こんなふうにやけっぱちになるような状況というふうな、そうそう、自分の農場のことなんか真剣に頑張れよというふうに思うような方もいらっしゃるかなと思うんですけどね。
けれども、やっぱり好きでもないようなものを仕事にしてしまって、そして半分投げているような形で仕事を続けてしまうというふうなことって大人になるとはありませんかねというふうに思うんですよね。
実際、私自身がここ最近あんまり自分の農業についてモチベーションを持てないなというふうに思いながら日々何とかやってたりするわけなんです。
自分の名前の借金とかそういうふうなものがあるような状況になるとですね、なんか辞めるに辞められないなというふうな状況にもなってくるんですよね。
会社の借金だから別にいいじゃんとかそういうふうにはなるんですけども、何とだけ役員をやっているともう辞めようがねえよなとかそんなふうなことを思っちゃうような状況になるんです。
なんですけれども、そんなような状況にあってでもなかなか辞めるにも辞められないし他にも行けないしというふうな状況になってくると、何となく別の仕事とかそういうふうなものを抱えていきたいなというふうな気分にもなるかなと思うんですね。
なんでレイはこうやって農場やら何やらを急遽作るというふうなむちゃくちゃなことをやっちゃうんですけども、実際にそのビジョンを見て、それがそういうふうにやってみたらやれるんじゃないかというふうに思っちゃったからやっちゃったというふうな部分ではあるんですけども、
その辺の部分に大きく関係していたのが、こういうふうなアメリカの農業の情勢とかそういうふうなの中で自分が蚊帳の外に置かれているから、やらざるを得ない、なんかこういうふうなことでもねえと夢がねえよなというふうに思ったんじゃねえかなって私自身はちょっと考えたりしておりますね。
そんな感じでレイは自分のやりたいこととしてこの野球場を作って、夢みたいなことなんですけども、それが実際に現実になってしまって、実際にこの夢みたいなことになっちゃったものはですね、ギリのお兄さんですらも後半の方には見れるようになってくらい現実を帯びてくるというふうな感じになってきております。
それでレイの農場とかがどうなってしまうのかというふうなのは映画を見てのお楽しみというふうな部分ではあったりはするんですけどね。けれどもこの映画ねファンタジー映画なのでその辺の部分はすごーく優しく受け止めてもらえるような作りになっているかなとは私自身ちょっと思ってたりしております。
なんですけどね、現実はこういうふうにはいかねーよなーっていうふうなのをちょっと映画を見ながら思ってた次第でございます。でね、あとこの映画の中で一番ファンタジーだなというふうに映画を見ながらちょっと思っていたのがですね、このレイがこうやって野球場を作ったりするですとか、あとは声に導かれるように不可思議な行動というふうなのを映画の中ではどんどん撮っていくような形になるんですよ。
で、その行動やら何やらっていうふうなのをレイの代わりに銀行とかギリのお兄さんのセッションとかをしながら受け負ってくれる奥さんの存在っていうふうなのがですね、一番ファンタジーだなっていうふうにと思ったところで、今回のお話は締めさせていただきたいなと思っております。
というわけで、今回も長々とお聞き下さいまして誠にありがとうございました。当番組の感想コメントはTwitterのハッシュタグA-Aにサブからのサブ、Aサブとつけてコメントやら何やらをお寄せいただけるとありがたいです。こんな感じでこれからも地道にやっていこうかなと思っておりますので、今後ともご協議にしていただきますようお願いいたします。
というわけで、長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。ではまた2週間後にお会いしましょう。お相手はエノとサブからのジョンでした。