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2022-05-03 12:49

今日の10分de1テーマ「性犯罪被害にあうということ」①

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。
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はい、というわけで始まりました。本日はですね、 図書館で偶然見つけて借りてきたんですけど
性犯罪被害に遭うということ。小林美香さんという方の本で、この本について話したいと思います。
この本はですね、多分発売当時も結構話題になってたらしいんですけど、僕は全然知らなかった。
2008年、観光、結構前なんですけど、僕も結構読んでですね、すごい衝撃を受けたというか、今年一番迫ってきたというか、すごい重要な、僕にとって重要な本だなと思ったんですね。
かなり夜中、今もうそろそろ3時になろうとしてるんですけど、
読み終わって、これはちょっともう、なんとか、すごい自分にとって重要なんで、今の間に話して、自分の中にもちゃんと残したいなと思って話すんですけど、
まあ、その性犯罪という問題自体のことも、すごく普遍的に描かれてますし、
あとですね、この大きい傷を受けた人というのは、傷とどう向き合っていくのかということですよね。
それは、その性犯罪を超えて、めちゃくちゃ普遍的な内容でですね、そこも含めてすごく響くものがあったなと思って読んだんですけど、
まずこれ、図書館の本棚で見つけてですね、タイトルが背拍子で見えて、ほうと思って手に取ったらですね、
表紙が女性の写真で名前が入ってると、こっち向いてる写真なんですけど、それ見てる目線、反射的にちょっと驚いたんですよね。
で、一瞬ですね、これすごい女性写ってるけど、そういう被害を受けた人じゃなくて、この視聴者の人は調べてる人かなんかなのかな、
いや、でもそういう写真の撮り方じゃねえな、この撮り方はご本人ってことなのかなっていうことでですね、
まあ、そんなことを一瞬の間に思ったと思うんですけど、言ってしまうと反射的にちょっとギョッとするとか、驚いたんですよね。
でですね、つまり性犯罪被害者がご本人ですっていうので、写真で顔出して、名前を出して、本を出しているっていうことに対して、ちょっと軽く驚くと。
でですね、軽く驚いたことに対して、驚いた自分がですね、なんでこんな軽く驚いたのかっていうことに、ちょっとどういうことやろっていうのもちょっと思ったんですよね、その時に。
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でですね、まあこれを言ってしまうと、顔も名前も出して、この本を出す、その自分がレイプされたっていうことを描いている本を出すっていうのは、まあ難しいことだと、ハードなことであると本人にとってと思ってるんだなと思ったと。
で、それは何でかっていうと、本人にとって恥ずかしいことだからと思っているんだな、その自分がですね、と思っているから驚いたんだなと思ったんですよね。
まあこれをですね、もうちょっと意地悪く突き詰めるとですね、つまりちょっと驚いた俺というのはですね、それは本来黙っとくべきことなんじゃないの?とちょっと思ってるから驚いたと思うんですよね。
で、それは何で黙ってるかっていうと、やっぱり恥ずかしいことだからと。
まあこの本にも描かれてるんですけど、性犯罪の被害に遭った人が、そのこと自体をですね、すごい恥ずかしいことだと思う。
何だったら自分に火があったとかですね、落ち土があったとか、恥ずかしいことだから言ってはいけないというふうに思ってしまうっていう部分もあるし、周囲もそれを思っているということがあるんですよね。
で、みんながみんなですね、こういう被害は恥ずかしいことだから言ってはいけないよみたいなことをなんとなく了解する中でですね、回っている何かがあると。
で、まあそういう、もちろんですね、恥ずかしいことだから言ってはいけないよとか言うようなことを被害者本人も思うし、周囲も思っているということがですね、被害者をものすごく、さらに罪悪感とかまで抱かせることになるんですけど、そうすることで何かが守られてるんですよね。
で、僕がですね、ちょっと驚いたと。この人、顔と名前出してそのことを書くんやって、ちょっと反射的に驚いたということは、僕自身ですね、守られている中にいるんですよね。
ここにですね、すごく重要な問題があるなというふうに思ったんですけど。
でですね、本当に本を取ってですね、顔と名前出てるすごいって驚いた後にですね、ちょっとギョッとした自分を図書館で取り繕いながら、
次に思ったのが、こうやって顔と名前を出しているというからには、それなりの意志とか勇気を持ってこの行動に及んだってこと?と思ったんですけど、
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その0.1秒後ぐらいにですね、いや多分これでも、おそらく勇気とかじゃねえなと。多分ですけど勇気とか、勇気があるねとか言っちゃいけないやつだなっていう感覚がしたんですよね。
この時点でまだ本を開いてないんですけど、本開いてないけどもう6分以上経ったんですが。
でですね、この本を全部読んでですね、なんでこういうふうに顔と名前を出して本を出したかっていうことも大体語られてたんですけど、
勇気を生むとかっていうよりは、ものすごい傷で死ぬかっていうところに追い込まれて、生きるためにこうしてるって感じだったんですよね。
でですね、やっぱり直感的に勇気とか問題じゃねえとこでって思ったのは、やっぱりそうだったんだなって思ったんですけど。
でですね、結構薄い本なんで、多分200ページもあるかないかぐらいの本なんでですね、
図書館の本棚からパッて取って、その場で本棚の前でバッと立ち読みして閉めようかなと思ったらですね、
冒頭にですね、レイプされた時の描写があるんですけど、それがもうすごいんですよね、厳しい描写で。
でですね、それがすごい、なんていうか、そこでですね、ちょっと読みながら立ち尽くしちゃったんですけど、
で、これはちょっとその場で、どこやかな、半分、三分の一くらいまで読んだらこれはダメだ、借りてかないとって言って借りていったんですけど、
この本は本当にすごい本だと思ってて、
こういうことにありました、という題材の本ってですね、何か一つの主張みたいなのになっていく。
私はこういう目にあったからこういうことをすべきである、みたいな主張みたいなのになっていくってことはあると思うんですよね。
昨日話してた話で言うと、大きい物語になるというか、
例えばですけど、ある種のフェミニズム運動とか、なんかわかんないですけど、そういうものに回収されていくっていうことも主張としてですね、
こういう事件に巻き込まれた人のある種の気欠的な主張としてそういうものになっていくってことも、内容としては想像し得るじゃないですか、あり得ることだと思うんですけど、
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この本のすごい良いなと思ったところは、そういう大きい物語にならないことなんですよね。
それがですね、自分の今感じていること、つまりその執筆時点で感じていることとか、事件当日とか、事件後にその時感じていたことっていうのが、ものすごく率直にですね、ある種素朴に語られているんですよね。
これ以上は難しいんじゃないかっていうくらい、よく本当に率直にその時の、この方の自分の心の中を表現する率直さはすごいなと思うんですけど、ものすごくてらいなく語られていると。
この方の脳内を覗いているくらいの感覚ですね、ぐらいな感じで率直に語られているんですけど、そのですね、語り口で、冒頭は自分がレイプされた時の描写っていうのが入るんですけど、
それが厳しいんですよね。それぐらいの率直さなんで、全体像は全然わからないんですが、目とかタオルで縛られていたみたいな感じだったらしいんで。
ただですね、追体験できるぐらいのVR感覚があるんですよね。手に取るように伝わってくるようなところがあってですね、これ本当に、このですね、破壊力の恐ろしさみたいな言葉ですね、すごく伝わってくる言葉があってですね。
そのレイプされている最中にですね、この小林さんという方がバスケ部の部活を学生時代頑張っていたこととか、受験勉強を頑張っていたことっていうのを思い出していたらしくて、それを思い出しながら、もうこれで全部水縄だって思ったっていうんですよね。
これを聞いた時にですね、これは本当に恐ろしいなと思ったんですよね。もうそれぐらいですね、自分のそれまでの来歴が全て無しになるぐらいのその時ですね、ダメージと衝撃を受けたってことでですね、本当に破壊具合が伝わってくるんですけど。
ということですね、そんな目にあってしまった小林さんがですね、その後どういうふうなことを思ったり、のたうち回ったりしながらですね、ある種の回復というか、この本を出すに至るのかということなんですけど、またちょっと明日続き話したいと思います。
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なかなか内容がすごい重いんで、あれなんですけど、この本のある種の一つのメッセージでもある、重いものにしてくれるなっていう、重いとされると突き放された感じがするみたいな一文があって、それにもですね、ちょっと敬意を払うじゃないですけど、
そういう、何て言うんですかね、その著者の方もそう言ってるんで、僕もちょっとですね、重いものではなくですね、なるべくフラットにちょっと紹介したいなというふうに思います。
というわけで、続きは明日です。よろしくお願いします。
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