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こんにちは。教育カフェテラス、進行役の水野太一です。 国内外の教育の話題を一つずつ持ち寄ってお話しする番組です。
アシスタントの高橋紗友香です。今日は不登校のお話と聞いて、少し背筋が伸びています。
東洋経済オンラインの9月9日の記事です。書いたのは、公立中学校で19年間、通級指導教室を担当してきた先生です。
今はクリニックに移って、学校と医療をつなぐ仕事をしています。
学校の外に出てから見えたこと、という視点でしょうか。
そこが出発点です。クリニックに移って、改めて学校の疲れが見えたと書いています。
特に6月は、学校から相談の依頼がとても多かったそうです。
一人の先生が30人から40人を一斉に教える形のままでは、会わない子が教室を飛び出してしまいます。
それを受け止める場所も人も、校内にほとんどないのです。
実習先でも、授業中に廊下へ出ていく子がいました。
担任の先生が追いかけると、教室に残った子たちはざわついて、先生は一人で両方を見ていました。
まさにその状態を、筆者は限界と呼んでいます。
ただ、記事の中心は嘆きではありません。
19年前に、すでにこの問題に答えを出していた公立中学校がある、という話です。
19年前というと、私が3歳くらいの頃です。そんなに前からですか?
埼玉県熊谷市の藤見中学校です。
2007年度から3年間、文部科学省の研究開発学校として取り組みました。
合言葉は、「みんなが資源、みんなで支援」です。
みんなが資源というのは、先生だけでなく、友達や教室の外の場所も含むのでしょうか?
半分は当たっています。友達というより、校内の場所と人です。
すべての生徒が通常の学級に在籍して、その上で、必要に応じて校内のいろいろな場所を使います。
特別支援学級、通級、それに保健室や相談室、学年の支援室まで、
その子に合う場所と人と教材を組み合わせるのです。
保健室まで生えているのは意外です。
私は、支援というと特別支援学級と通級のことだと思っていました。
そこがこの学校の画期的なところだと、筆者も書いています。
決めるのは、毎週開く教育相談の会議です。
教室で苦戦している子がいれば報告が上がり、校内のどこなら安心して学べるかをみんなで考えます。
毎週というのは先生たちの負担が増えそうで、少し心配になります。
そう感じるのは自然です。
ただ、担任一人で抱えるより会議で分けた方が結果として軽くなります。
それがこの学校のやり方でした。
印象的な場面が一つあります。
研究が始まった頃、生徒たちはそれまで特別支援学級にいた子が朝の会にいるのを見て、
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先生、どうしてあの子がいるの?と聞いていたそうです。
3年たってその質問は消えたのでしょうか。
私は慣れて気にしなくなるくらいかと想像しました。
それより一歩先でした。
研究が終わる頃には、どうして今日はあの子がいないの?に変わっていたそうです。
いるのが当たり前になったのです。
いないことに気づくのは仲間だと思っているからなのでしょうね。
聞いていて少し胸が熱くなりました。
数字にも現れています。
通級で学んだ132人の卒業生は全員が高校に進学しました。
不登校も大きな学校だったのに、全体の1%ほどだったそうです。
今、全国の不登校はおよそ35万人で、中学校では7%に迫っています。
35人の学級で考えると7%は2人か3人、1%は3学級に1人くらいでしょうか。
そう置き換えると差の大きさが実感できます。
いい置き換えです。
筆者は不登校の多い学校ほどうまくいっていないと感じてきたそうです。
多くの学校が教室に戻りなさい、教室の他に居場所はないという発想なのに対して、この学校は逆をやったのです。
でもそのやり方は校長先生が変わると続かないのではないかと少し気になります。
鋭いところです。
研究が終わると学級の在籍は元の形に戻りましたが、支え合う体制は受け継がれたそうです。
そこで筆者が挙げるのが校長の資質です。
当時の校長は特別支援教育の特別を取るべきだと話していたそうです。
特別を取るというのはすべての子を支援の対象にするという意味でしょうか。
そういう意味です。
筆者が見てきた校長には共通点がありました。
いつも笑顔で校長室にいることが少なく、毎日特別支援学級や通級の教室に足を運んでいました。
生徒にも先生にも直接声をかけて話を聞いていました。
そして、制度に子供を合わせるのではなく、子供に制度を合わせる仕組みを考えられる人でした。
校長室にいない校長先生は実習先では想像しにくいです。
私が校長先生とお話したのは挨拶の時だけでした。
だからこそ筆者の心に残ったのだと思います。
もう一点、学校の外の力を引き込むことも挙げています。
クリニックには医師や心理の専門家がいて、一人の子をいろいろな角度から見られます。
今は学校と保護者と医療機関をつなぐ医療教育コーディネーターという専門職もいるそうです。
学校だけで抱えなくていいという話を聞くと、これから働く私は少しほっとします。
最後に筆者はこう問いかけています。
不登校の数は学校ではあまり話題にならず、地域で公表されることもありません。
学力調査の平均に一騎一遊するのと同じ熱量で、不登校の数にも関心を持ってほしいと書いています。
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水野先生、私は今日、どうして今日はあの子がいないの?という言葉が一番残りました。
遅延する場所を作る話だと思って聞き始めましたが、最後はいるのが当たり前になる学校の話でした。
子供を学校に合わせるのではなく、学校を子供に合わせるという発想です。
今日は19年前の中学校から不登校と多様性の方説を考えました。
最後までお聞きいただきありがとうございます。
身近な学校でどんな場所が子供の居場所になっているか、ぜひ一度見てみてください。
また次回お会いしましょう。