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話し合いができない教室で何が起きている?
2026-08-24 06:57

話し合いができない教室で何が起きている?

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生徒どうしが話し合えないという悩みを扱ったアメリカの書評を取り上げます。生徒は反抗しているのではなく、話し合う技能を持っていないという見立て、その原因として挙がる4つの背景、つなぐ、根拠を示す、問う、聴くという4つの技能。そして、体で聴くことを教える、賛成の合図を作る、発言回数を指で示すといった、明日から使える手だてを紹介します。

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サマリー

本エピソードでは、生徒が話し合いに参加できない問題に対し、話し合いの技能そのものが不足しているという視点から、アメリカの教育サイトの記事を紹介します。記事では、デジタル化の進展や注意力の低下などを背景に、生徒が話し合いに必要な「つなぐ」「根拠を示す」「問う」「聴く」の4つの技能を習得できていないと指摘。具体的な指導法として、体のサインや合図、メモを取る時間の確保、発言回数の可視化などを提案しています。

話し合いができない教室の問題提起
教育カフェテラスの時間です。進行役の水野太一です。
アシスタントの高橋紗友香です。この番組では、国内外の教育の話題を身近な目線で取り上げています。
今日はどんなテーマでしょうか。
話し合いです。授業で話し合わせようとしても盛り上がらない。その悩みを正面から扱った記事を持ってきました。
アメリカのミドルウェブという教育サイトの8月6日の書評です。
書評ということは、本の紹介ですか。
はい。会話を取り戻すという題の本を現役の先生が読んで書いています。
書いたのは、バージニア州で8年生の数学を教えているトレイシー・グリーンさんで、教職18年の方です。
中学2年生にあたる学年ですね。数学の先生が話し合いの本を読むというのは意外です。
冒頭が印象的です。
自分の授業では生徒が自分と数学の話をすることはできる。けれど生徒同士で話させようとすると全く別の話になる。と書いています。
私も実習で同じでした。先生には答えるのに隣のことは話さないんです。
電子黒板に話し始めの言葉を写しておく工夫もしたそうです。それでもやりとりは雑談か悪口に流れてしまうと書かれています。
手を打っても崩れるというのは答えます。
そこでこの本の見立てが効いてきます。著者は生徒は面倒がっているのではないと言います。話し合うための基本的な技能をそもそも持っていないのだという見立てです。
技能ですか。性格や意欲の問題ではなく。
技能です。持っていないなら教えれば身につきます。逆に言えば教えていないのに話し合わせているのがこれまでのやり方だったことになります。
著者は背景を4つ挙げています。1つ目はデジタルの割り込みが多く目の前のことに集中しにくいこと。2つ目は気持ちと事実を区別するのが難しいことです。
自分がそう感じたということと実際にそうであることが勝ったまま話してしまう状態です。反論されると自分自身を否定されたように受け取ってしまいます。
それだと話し合いが怖くなります。
3つ目が短い動画になれて注意が続きにくいこと。4つ目が不安な背景にあって段取りを立てる力が働きにくいことです。
4つとも日本の教室でも同じことが言えそうです。
話し合いに必要な4つの技能
私もそう感じました。この本はその上で4つの技能に整理しています。つなぐ・根拠を示す・問う・聞くの4つです。
1つずつ聞きたいです。
つなぐというのは、読んだ文章と別の文章、文章と自分、文章と社会をつなぐことです。そしてクラスメイトの発言につなぐことも含まれます。
前の人の意見を受けて話すというのは意識しないとできません。
次が根拠を示すことです。この本には2つの合言葉が出てきます。
どこに書いてあるか見せてというものと、なぜ大事なのか分からせてというものです。
どこに書いてあるかはよく言います。でもなぜ大事かまでは求めていませんでした。
根拠を指させても意味が伝わるとは限りません。
3つ目が問うことで、内容を深める問いと互いに問い合う問いに分かれます。
最後が聞くですね。
明日から使える具体的な指導法
ここがこの本の一番具体的なところです。聞くを体で示すことと話し合いの流れを回すことに分けています。
体で示すというのはうなずくとかそういうことでしょうか。
そうです。表写の先生もまず取り入れたいと書いています。話している人に注意を向けるとは具体的にどういう姿なのかを中学生に明確に教えるのです。
合わせて机の並べ方を変えて生徒がお互いの顔を見られるようにします。
顔が見えないまま話し合わせていたらそもそも無理があります。
手立てがいくつも出てきます。私が面白いと思ったのは賛成の合図を手で作るというものです。
手を挙げるのとは違うのでしょうか。
発言を評価する挙手ではなく賛成の時に出す決まった指の形です。表写は現実の世界のいいねボタンだと表現しています。
あ、それは生徒に伝わりやすいです。普段の感覚に近いです。
もう一点、書くことの扱いも工夫されています。10分に1回書く時間を作ります。
話し合いの途中に書く時間ですか。
誰かが話している最中に書かせないためです。話を聞きながらメモを取るのは大人でも難しいです。書く時間をあらかじめ取っておけば聞くことに集中できます。
発表の間ずっと書かせていた気がします。あれは聞かせていなかったんですね。
最後の手立てが発言回数を指で示す方法です。自分が何回話したかを指で表して話した回数が少ない人から先に発言します。
話しすぎる子を止めるためでしょうか。
止めるというより役割を渡します。たくさん話した子はまだ話していない子の話を引き出す側に回るという考え方です。
注意されるのではなくて次の仕事をもらえるんですね。それなら受け入れやすいです。
この表写は褒めるだけで終わっていないところも誠実です。足りないものも書いています。
どんな点でしょうか。
実践への課題と今後の展望
考え方はわかるけれど、自分の教室でどう実現するかが思い描きにくい。
実際の授業でどんなやり取りになるのか、祝語の記録が欲しい。
学年元に初めの1時間をどう組むかの指導案が欲しいと書いています。
それは日本の実践書を読むときにも感じます。理念はわかるのに初日の45分はわからないんです。
この本が向いているのは管理職と国語や社会の先生だと表写は書いています。
技能が学年をまたいで積み重なる構造なので、学校全体で取り組むときくからです。
今日の話は私にとっては順番の話でした。話し合いをさせてから困るのではなくて、話し合う技能を先に教える。
それだけのことなのに全く発想はありませんでした。
話し合いは教えなくても自然にできるものと私たちは思い込みがちです。
読み書きや計算と同じように、教える対象なのだと考えると、うつてはいくらでもあります。
教育カフェテラス、今日はここまでです。
最後までお聞きくださってありがとうございました。また次回お会いしましょう。
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