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ep.510 パンケーキの謎の黒いシロップに感動!スリランカ伝統の甘味「キトゥルシロップ」とは?
2026-06-23 35:54

ep.510 パンケーキの謎の黒いシロップに感動!スリランカ伝統の甘味「キトゥルシロップ」とは?

\スリランカ旅17/パンケーキにかかっていた“ハチミツみたいなもの”が、実はハチミツではなかった!その正体はスリランカ伝統の甘味!?午後は世界遺産・ダンブッラ石窟寺院へ。岩山をくり抜いて造られた巨大な洞窟寺院には、無数の仏像と仏画が広がり、2000年以上受け継がれる信仰の歴史に圧倒されます。


🧎ダンブッラ石窟寺院はシーギリアロックにつながる‼️

今回のダンブッラ石窟寺院は、ただ「仏像と壁画がすごい洞窟寺院」というだけではなく、スリランカという国にとって、王権と仏教がどれほど深く結びついていたのかを感じる場所でもありました。


本編でも話したように、ダンブッラ石窟寺院は、南インド系勢力に追われたワッタガーマニ王が身を隠した場所だったと伝えられています。

王は約14年にわたる逃亡生活のあと、再び王位を取り戻し、自分をかくまってくれた僧侶たちへの恩返しとして、この洞窟を大きな寺院として整えた。


つまりダンブッラは、追われた王が僧侶の洞窟に守られ、もう一度王として戻ってくる場所なんです。


そして、この話はyanakijiがこれから向かうシーギリヤにもつながっていきます。


シーギリヤを築いたカッサパ王の『父、ダートゥセーナ王』もまた、南インド系勢力によって揺らいだアヌラーダプラ王権を取り戻した王として語られます。


・ワッタガーマニ王は、王になったあとに王都アヌラーダプラを南インド系勢力に追われ、約14年かけて戻ってきた王。


・ダートゥセーナ王は、南インド系勢力による約25〜26年の支配のあと、抵抗勢力をまとめ、王都アヌラーダプラを取り戻した王。


つまり2人は、時代は違っても、どちらも「失われたアヌラーダプラを南インド系勢力から取り戻した王」なんです。


そして古代スリランカにおいて、アヌラーダプラを取り戻すことは、単に首都を取り戻すことではありませんでした。

それは、仏教を守る王権を取り戻すことでもあった。


南インド系勢力に王都を奪われる。

王、あるいは王になるべき人物が身を隠す。

僧侶や仏教勢力と関わりながら、時間をかけて力を蓄える。

そして最後には、アヌラーダプラの王権を取り戻す。


ここで大事なのは、これは単なる「王様同士の領土争い」ではないということです。


古代スリランカでは、王はただ国を治める人ではなく、仏教を守る人でもありました。

王が仏教を保護し、僧侶たちを支え、寺院を寄進する。

そのかわり、仏教は王の正統性を支える。


だから、アヌラーダプラの王権が南インド系勢力に奪われるということは、単に首都を取られるだけではなく、スリランカの仏教王権そのものが揺らぐことでもあった。


もちろん、南インド系だから必ず仏教を破壊する、という単純な話ではありません。

でも、少なくともスリランカ側の歴史の語りでは、南インド系勢力から王都を取り戻す王は、単なる軍事的勝者ではなく、仏教を守る王として記憶されていきます。


だからこそ、僧侶たちは王と無関係ではいられなかった。

王を守ることは、仏教を守ることでもあった。

そして王にとっても、僧侶に守られること、寺院に寄進することは、自分が正統な王であることを示す行為でもあった。


ダンブッラ石窟寺院は、その関係がとてもわかりやすく残っている場所です。


追われた王が、僧侶たちの洞窟にかくまわれる。

王位を取り戻したあと、その洞窟を寺院として整える。

信仰と政治が、岩山の中でひとつにつながっている。


そしてこれから訪れるシーギリヤロックでは、この構図が一気にひっくり返ります。


ダンブッラ石窟寺院は、王が僧侶の場所に逃げ込み、守られた場所。

シーギリヤロックは、王が自分を守るために、岩山そのものを王都に変えた場所。


しかもシーギリヤの物語では、カッサパ王の弟モッガラーナが南インドへ逃れ、のちに兵を率いて戻ってきます。

父を殺したカッサパは、仏教僧たちから強く否定される王として語られます。

でも一方で、そのカッサパを倒すために、弟が南インドの力を借りて帰ってくるという構図もまた、かなり皮肉です。


スリランカの王は、仏教を守る存在であるべきだった。

南インド系勢力から王権を取り戻すことが、仏教を守る物語として語られてきた。

それなのに、次のシーギリヤでは、王位を取り戻す側が南インドの力を借りて戻ってくる。


ここに、単純な善悪では割り切れない面白さがあります。


カッサパは父を殺した王。

でも、ただの愚かな暴君だったのか。

弟モッガラーナは正統な後継者。

でも、本当に聖人のような王だったのか。

そして僧侶たちは、なぜカッサパを強く否定したのか。


ダンブッラを知ると、シーギリヤロックはただの「天空の宮殿」ではなくなります。


あの岩山は、王位継承、仏教、南インド勢力、僧侶たちの正統性、そして王の恐怖が全部重なった場所に見えてくる。


シーギリヤロックに行く人は多いと思います。

でも、ダンブッラ石窟寺院を見てからシーギリヤロックへ向かうと、あの岩山の意味は少し変わります。


ダンブッラ石窟寺院で見たのは、王を守った仏教の洞窟。

これから見るシーギリヤロックは、王が自分の運命を変えるために築いた、権力と美意識と覚悟の岩山です。


💡シーギリヤ・ロックの回では、伝承や通説だけで終わらせず、カッサパ王の本来の魅力、そして表面的な「父殺し」の物語の裏側で本当は何が起きていたのかを、史実や残されたヒントをもとに掘り下げていきます。少し違った視点から見るシーギリヤ、乞うご期待ください!


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