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#097 ボツにして授業にできていないアイデアたち
2026-06-01 19:47

#097 ボツにして授業にできていないアイデアたち

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第97回配信!
授業のアイデアって、思いつくことは結構あるんです。でも倫理面や時間数の制約で、踏み切れずにお蔵入りになってしまうものもある。今回は、自分がボツにしてきた3つの授業アイデアを供養します。


▼今回紹介したボツ案
①「生成AIで最強の言い訳を考えよう」
②「プレスリリースを書く授業」
③「プログナスマタ(古代ローマのレトリック練習法)」


▼参考書籍
・『もし幕末に広報がいたら 「大政奉還」のプレスリリース書いてみた』(日経BP)
・香西秀信・中嶋香緒里『レトリック式作文練習法──古代ローマの少年はどのようにして文章の書き方を学んだか』(明治図書/絶版)
・ペネロピ・ブラウン、スティーヴン C. レヴィンソン『ポライトネス――言語使用における、ある普遍現象』(研究社)
  ・滝浦真人『ポライトネス入門』(研究社)


▼教育系ポッドキャストの日
・開催期間:2026年6月15日(月)〜6月21日(日)
・共通テーマ:「はじめての学び」
・参加方法:ハッシュタグ #教育系ポッドキャストの日 をつけてエピソードを配信するだけ
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サマリー

本放送では、授業のアイデアとして思いついたものの、倫理面や時間数の制約などからお蔵入りになった3つのアイデアが紹介されます。生成AIを使った「最強の言い訳」作成、プレスリリースの作成、そして古代ローマのレトリック学習法「プロギュムナスマタ」の実践案です。これらのアイデアは、教育現場での実現可能性や倫理的な課題、時間的制約など、様々な理由で授業化に至りませんでしたが、実践してくれる先生がいれば協力したいという意向が示されています。

はじめに:授業アイデアのお蔵入り供養
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティのKasaharaです。 この番組では、Google for Education認定イノベーター、コーチ、トレーナーの資格を持つ、私、Kasaharaが、教育にまつわる様々な話を配信していきます。
6月に入りましたね。 2026年の上半期もあと1ヶ月でおしまいです。
30日ぐらいなんで、もうあっという間に過ぎちゃいますよね。 この配信は全国大学国語教育学会に行く直前の朝に収録してるんですけど、まあなかなかドタバタ日々が過ぎていくなって感じがします。
さて、いよいよ教育系ポッドキャストの日が2週間後、6月15日からスタートになります。 まだ申し込みをされていない方は、ぜひお気軽に参加表明していただけると嬉しいです。
全然真面目な話である必要ないですからね。 いろいろなポッドキャスト番組で言及していただけてるんですけど、なんだか真面目な配信じゃないとダメなのかなぁみたいなことを言われたりしていて、
いやいやいやいや全然そんなことなくて、軽く簡単に教育にちょっと触れているのであれば、あとは何を話していただいても全然構いません。
むしろご自身のポッドキャストの色を活かしていただけるのが、まあ一番いいんだろうと思ってます。 さて今日の本編は何を話すかというと、
没にして未だに授業にできていないというアイディアを紹介しようかなと思ってます。 自分のアイディアの供養会みたいな感じですね。
自分が扱いきれなかったアイディアたちをここで紹介していきます。 もし配信を聞いて、自分が授業にしてやるぜという先生がいたら、ぜひ授業にしてください。
そしてこんな授業をしましたよって教えていただけると嬉しいですね。 かなりぶっ飛んだことを言う可能性もあるんですけれども、実際にやるわけではないので、あの怒らないでくださいって先に予防線を張っておきます。
それでは本編をお聞きください。 さてここからが本編です。
アイデア1:生成AIで最強の言い訳を考えよう
一つ目のアイディアなんですが、これは生成AIが出始めた頃に考えていたアイディアです。 それが何かっていうと、生成AIを使って最強の言い訳を考えようっていう、そういう国語の単元考えてみたんですよ。
例えば遅刻をした場面で先生に対して上手い言い訳をするためにはどうしたらいいんだろうかみたいなことを、生成AIを使って考えさせる授業をやったら相当盛り上がるし面白いんじゃないかなって一瞬頭をよぎったんですね。
で、これそもそも生成AIを使わなくても人に対して言い訳をするという言語行為は、突き詰めて考えていくと色んな面で国語の題材として面白いんですよ。
あまり深入りして話すとわかんなくなっちゃうので深入りしませんけど、言い訳というのは一種の相手に対する説得を試みる言語行為なんですよ。
自分の意図を遂行するためにはかなり色々な戦略を取らないとうまくいかないわけです。
例えば相手の心に刺さるレトリックの問題かもしれないですし、相手との関係性だとか自分がやらかしてしまったことの大きさを踏まえて言語の表現形式を選ぶっていうコミュニケーションの問題でもあったりするわけです。
こういう相手との距離だとか自分がどれだけ相手に対してやらかしたかみたいなことを考えて表現形式を選ぶ話は、人間関係の在り方が言語に現れているポライトネスっていう考え方に近いものがあります。
だから自分としてはまさに大学大学院で勉強してきたポライトネス理論を下敷きに色々考えることができる単元なのですごい面白いんです。
例えばFTAっていう考え方フェイススレッティングアクトみたいなことが考え方としてあるんですけれども、そういうところに引きつけながら考えるとめちゃめちゃうまく整理できてワークシートだとか作れて授業できそうな気がするんですよ。
だから学校の文法教育の文脈で考えても、語用論とかコミュニケーションに関わるところというのが結構手薄だったりするので、そこを埋めるような学校文法の実践としても面白いかななんてことを考えたりもするわけです。
ただまぁこれ授業に踏み切る度胸は自分にはないですね。そしてやっぱり授業にはできないなっていう感じがしていて、特にAIを絡ませるとなるともう絶対に授業じゃできないなっていうふうに思ってます。
理由はシンプルで、AIを使って人に対して言い訳を考えようということが倫理的にどうなんだっていう。教育現場として授業者が教えていいことなのか、これはっていうことが一番最初に来るわけです。
普段からAIとの良い付き合い方を考えましょうとデジタルストーリングシップについて言っている自分が、生徒にズルを促すような方法を授業で扱うのかって話になっちゃう可能性が高いので、これはできないかな、やり方考えないとこのままじゃ無理だなって思っているわけです。
ただまぁ少しだけ本音を言えば、多分この授業で言い訳をAIと一緒に考えるということをやっていくと、言い訳すること自体が虚しいなぁとか、こういう場面でAIを使うことって本当に良いことなんだろうかみたいな問いに多分ちゃんと戻ってくるはずなんですよ。
一周回ってAIの使い方に関して、ベターな方に子どもたちは向かうんじゃないかなっていうのは普段教えている感じだと思うんですね。
とはいえ、教育という文脈に置かれてしまうと最悪のケースを想定して動くべきなんだろうと考えるので、まぁこういうちょっと一見するとグレーな使い方というのは授業では積極的にはできないですね。
わざわざそれを選ぶっていう理由もないかなっていう気がします。
多分大学生相手にワークショップだとか授業作りみたいなことをやるならばもう遠慮なくやっちゃうと思うんですね。
どんどん使ってアクラツにやってみようみたいなことまでやっちゃうと思います。
でも小中高高校生ぐらいまでであればやっぱり発達段階考えるとそういう使い方は望ましくはないだろうなぁと思うわけです。
でもどうなんだろうなぁ。
言い訳という言語行為自体がやっぱりいろんな可能性含んでいて面白いわけですよ。
だから何か言い訳というものをうまく扱う方法がないかなっていうのはずっと考えているところですね。
アイデア2:プレスリリースを書く授業
2つ目のお蔵入りのアイディアはプレスリリースを書くっていう実践です。
こちらは倫理的には全然問題がない実践なので、論理国語だとか現代の国語の文脈でこれはやれるんじゃないかなとは思ってるんです。
言い訳よりはずっと実現可能性高いと思ってます。
このアイディアにはネタ本がありまして、たしか日経BPだったかな?から出ている、
もし幕末に広報がいたら体制法官のプレスリリースを書いてみたっていう本があるんですけど、
これが読んでいても抜群に面白いんです。
この本を読んだ時に広報の立場になって、
人に伝わるプレスリリースという表現形式を選んで授業で扱えたら結構面白いんだろうなぁなんてことを考えたわけです。
授業にできないかなぁとは考えていたんですが、
今のところうまく単元に落とし込めるアイディアがなくてお蔵入りになっています。
さっきの言い訳を考えようとは違って、プレスリリースを教室で書いても大きな問題になる可能性はほとんどないわけです。
だからその意味では教材化の可能性はかなりあるなぁと思ってるんですね。
じゃあ自分がこの実践に踏み切れない理由ってどこにあるのかなっていう風に言うと、
単的に言って何のためのプレスリリースを書けばいいのかっていうのがわからないんですね。
子どもたちにとって必然性のあるプレスリリースってなんだっていうのが今のところアイディアとして思い浮かばないわけです。
元のネタ本みたいに歴史を題材に取り上げてプレスリリースにしてみようというのは、
もしかしたら世界史探究や日本史探究のような授業ならば結構面白くやれるかもしれないです。
でも国語の文脈だと、それだけだとやっぱり良くないかなと。
文章を書けばいい、面白く書けばいいというものではないかなと思うんですね。
伝える相手がはっきりしないし、伝えたいことが自分の中にないプレスリリースだけ書けっていう形だけの実践というのはやっぱり自分としては好みではないです。
少なくとも高校の論理国語の授業でもしくは現代の国語でもいいんですが、
プレスリリースを形だけなぞって書きました、面白おかしくフィクションについて書きましたっていう授業になってしまったら、
それは結構虚しいなっていう感じはします。
それこそ今プレスリリースってインターネットを通じてPRタイムズみたいなところで発表されるものがものすごく多いじゃないですか。
だからプレスリリースを書くという活動を考えるなら、
オンラインにおいてどのような発信をするか、誰に対してどんなことを配慮して発信しなければいけないのかっていうところまで含んでやらなきゃいけないと思うんですね。
つまりデジタルシティズンシップとして取り組みたいことのど真ん中にある実践だと自分は思うんです。
そう考えたときに果たしてこれも中途半端に面白おかしくプレスリリースで生徒にやらせていいのかっていうことで、
もうニッチもサッチもいかなくなって行き詰まってる状態なんです。
まあいろいろ実はこれは考えてるんですよ。
例えば三月期の里長が失踪したっていう話で、縁さんの立場になってプレスリリースを出しましょうみたいなことをやればまあ面白いものにはなりそうじゃないですか。
羅生門でもいいですよ。
物語が終わった後に朝廷から平安京に対して出されたプレスリリースを書いてみよう。
そこに下人の行方だとか運命がわかるようなプレスリリースにしてみようみたいなやり方をすれば、ちゃんと文学的な文章を読むことにもなるし、
あとは最近流行りの現代の国語や論理国語の中で文学教材を扱うみたいなことをある意味で正々堂々と正面から扱える方法にもなりそうで悪くはないなって思うわけですよ。
現代の国語や論理国語で文学教材をやりたい人にこの話をするとめっちゃ怒られる感じはするんですけどね。
でもフィクションのプレスリリースを経験させることのネガティブな面が気になってしまうわけですよ。
プレスリリースってまさにパブリックリレーションズの話じゃないですか。
デジタルシティズンシップとの関連で考えたときに、書くためだけの文章を書かせるみたいなことやごっこ遊びみたいなことをやらせるのは、
かえって自分の普段の主義主張に反してしまうので、これはやったらかえって自分にとっては良くないんだなっていうふうに思っているっていう感じですね。
自分のこだわりがちょっと強いところなんだろうなという気もします。
アイデア3:プロギュムナスマタ(古代ローマのレトリック練習法)
さて3つ目のボツアイデアです。
プロギュムナスマタってご存知ですかね。多分多くの方は知らないと思います。
プロギュムナスマタ。早口言葉ではないです。
これ何かっていうと、古代のローマの少年たちがレトリックを学ぶときに使った教育課程のことなんですね。
これはネタ本やっぱりあって、光沢秀信先生と中島香里先生が書かれている明治図書から出ているレトリック式作文練習法。
古代ローマの少年はどのようにして文章の書き方を学んだかっていう本なんですが、
この本もう絶版になってまして、明治図書の復刊投票というサービスで時たま復活する以外はもうなかなかニュース集難しいんです。
岩波新書の論理的思考とは何かでも引用参照されている本なので、もう間違いなく名著なんですけどね。
ちょっと話を戻すと、この本に書かれているのはレトリックを用いた作文の練習方法です。
もともとは古代ローマのレトリックの教本だったプロギュムナスマタを、
日本の教室向けに日本の教育の文脈に合わせてこういうやり方がありますよって紹介している実践しているそういう本なんです。
まさにこの内容を論理国語でやらなきゃいけないなぁなんてことはかなり強く思うんですね。
論理国語の論理が何かっていうのが全然あのコンセンサス取れないで揉めていることを考えると、
このプロギュムナスマタを題材に取ったこの本は絶対やった方がいいなって思っているわけです。
でもじゃあなんでこれがお蔵入りになっているかというと、自分の勤務校の事情ですね。
端的に言って授業時間数が全然足んないんですよ。
自分の勤務校だと論理国語は4単位科目なんですが、2年生と3年生での分割履修になるので、
つまり授業が週に2回しかないんですよ。
週に2回でこれをやろうとすると、生徒に宿題で投げなきゃいけない部分があまりに多すぎてちょっと厳しいです。
細かく分けて少しずつやっていくという手もあるんですが、自分が実際にちょっと試してみた感触だと、
毎週毎週とかある程度継続的にまとめてやるからこそ自分の成長がわかるようになるものだなっていうところがあって、
楽器に数回しか実践できないような形になるとちょっと意味ないかなっていうふうに感じています。
あとこれはやっぱり全員がちゃんと書いてみて、他の人の作品と読み比べをするとか、
腰を据えてやった方が絶対に効果が上がるっていう手応えがあるんです。
だから授業が週2回だと相当厳しいんです。
たぶん週に3回か4回は授業がないと回しきれないですし、本当の意味で定着させるのは難しいです。
だから今授業時間数の壁にやられてるっていう感じなんですね。
この本で紹介されているレトリックの方法は、偶和を引用して自分の意見を補強したり、
偶和を用いて意見を補強したり、非難と称賛を書き分けてみたりみたいなことをちゃんと細かく技としてやるんですね。
そうなってくると、実は題材として文学的な文章をかなりたくさんこの本の中でも使っていますし、
文学でなくても古典でもいいんですけれども、そういうような題材使えるんですよ。
だから論理国語の授業でやることを自分は想定していますが、
本質的には国語表現の授業でど真ん中でやられる話だと思いますし、
今、高校の国語の授業っていろいろな文章のジャンルが分断されていてよくないみたいな議論がありますけど、
論理国語の授業で正面切っていろいろな文章をちゃんと扱いながら、
論理とは何かみたいに取り組める可能性があるのがこの教材なので、ぜひともやりたいんですよね。
まあ本当は国語表現なんだろうなとは思います。
ただ残念ながら国語表現の授業というのが受験で使われないということもあって、
なかなか普通科だと選んでないという現実もあって、
まあそれも国語、高校国語の良くないところだなと思ったりもしています。
ということで、この本に関しては本当に何とかどんな形でもいいので実践してみたいなとは思っているわけなんです。
高校の国語の授業実践としていろんな可能性があると思うんですよね。
高校の国語の授業って本当に面白くないって言われることが多いことを考えると、
こうやって骨太でちゃんと力がつく上に何かしら魅力を感じる素材というのは深めてみたいなというふうに思うんです。
でもそれだけにハードルが上がっちゃってて、今のところ使い方に困っているというのが正直なところですね。
おわりに:アイデアの実践への呼びかけ
今回の配信はいかがだったでしょうか。
今日紹介した3つの授業アイデア、自分の話し方のテンションから伝わっていると思いますが、本当にやりたいと思ってるんですよ。
でもいろいろな条件のせいで、自生してしまってなかなか落とし所が見つからないっていう現実があるそういうネタなんですね。
だからこそこの放送を聞いて、ぜひ自分の学校でやってみるという先生がいたらどんどんやってみてください。
そしてやってみた手応えだとかぜひ教えてください。
本当は高校の国語の授業実践でやってくれたら自分としてはすごい嬉しいんですが、
でもやっぱり高校にこだわらず、中学校でも小学校でも別のコースで取り組んでいただいても全然いいかなと思いますね。
それぞれの講師で取り組んでみて、それぞれの実践の良さみたいなところが出てくるのも面白いと思いますし、
自分の考えているポッドキャストの実践というのも高校でやってもいいし、中学校でやってもいいし、小学校でやってもいいし、
それぞれの学齢でやる良さなんかがあったりもするので、それと同じかなと思ってます。
今日お話ししたアイデアに関しても、結構学校種によってそれぞれの良さが出るような、そういうような話だと思っているから楽しみなんですよ。
もちろん実践していただくにあたって、アイデアに対して自分が機嫌だみたいな主張はしませんから、
単純にどうやったら授業に落とし込めるかということを知りたいので、ぜひ本気でやってみたいという方はやってみてください。
むしろ授業作りから一緒にやっていきますから、興味持った人は個別に連絡をぜひください。
一応この単元をやってみたいなと本気で思っているから、資料だとかも一応揃えていたりはするので、壁打ちの相談なんかはできます。
ぜひお気軽にやってみたいと思ったらお声掛けいただければというふうに思います。
本日のポッドキャストの裏話は、私のボイス入れ朝6時半に配信しています。
ボイス入れは毎日の授業実践の話やちょっとした雑談もしていますので、ぜひそちらもお聞きください。
ここまでお聞きくださりありがとうございました。
今回の配信を聞いて何か参考になったことがあれば、いいねをしてもらえると番組作成の励みになります。
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この番組は毎週月曜日に1回配信されます。
次回の配信もお楽しみに。
ではまた。
19:47

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