デザインレビューFMの始まり
こんにちは、Sunezoと申します。
デザインレビューFMというコトキャストを始めました。
このデザインレビューFMは、世の中の様々なもの、
主に工業製品について、それに関わる出来事について、
私の主観で、勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
簡単に言うと、何でこんな設計をしているんだろうとか、
こういう設計にした方がいいんじゃないかという話を無責任にしていきます。
なので、気軽に聞いていただければ幸いです。
今回は、第1回目なので、自己紹介も兼ねて、色々話していければと思います。
まず私は、産業機械を設計する設計者です。
設計と言っても色々あるんですが、私はメカだったり機械を設計しています。
工業大学の修士を修了して、今の会社に入って10年経ちました。
10数年ですね、経ちました。
個人的な活動としては、ツルゾーという名前で、
Twitter、今Xですね、こちらで情報発信というか微妙ですけれども、
日々思ったことをポストしていますので、
こちらもチェックしていただければ嬉しいです。
なぜ今回ポッドキャストを始めたかというと、
私はポッドキャストを聞くのが大好きで、今30番組ぐらいフォローしているんですけれども、
技術系や科学系の番組が多いんですけれども、
その中でも機械設計者がやっているポッドキャストというのはほとんどないんですね。
Twitterの技術界で有名な渋調さんのものづくりのラジオというのがあるんですが、
これが技術じゃないかなと思います。
これ毎回欠かさず聞かせていただいているんですけれども、
他にも色々な話が聞けたらな、
もっと他の機械技術者のポッドキャストが増えたらなと思っていました。
その時に自分でやってみればいいんじゃないかと、
悪魔の囁きじゃないんですけれども、
そう思いまして、マイクとか機材を持っていないので、
スマホとSpotifyのポッドキャスターというアプリをダウンロードして、
今こうして話しています。
ですのでお聞き苦しいところがあると思いますが、
改善していければなと思っておりますので、よろしくお願いします。
ということでここから本編になります。
ポッドキャストを始めた動機
今日のデザインレビューのテーマは、
あの水を止めるのはあなたです。
和田彦さんのあの鐘を鳴らすのはあなたにかけてみました。
今日は8月12日なんですが、
ここ2日くらいタイムラインで話題になっているニュースがあります。
読みますね。NHKのニュースです。
プールの水6日間出しっぱなし、小学校教諭に弁償を求める。
今年5月、川崎市の小学校で教諭がプールに水をためる際の操作を誤り、
6日間にわたって水が出しっぱなしになっていたことがわかりました。
無駄になった水道料金は190万円余りで、
市は教諭らに半額の弁償を求めています。
川崎市教育委員会によりますと、
今年5月17日、多摩区にある市立稲田小学校で
30代の男性教諭がプール開きに向けて水をためようとした際に操作を誤り、
水道水が出しっぱなしになったということです。
業務員がプールを訪れるまで6日間にわたって注水が続き、
プールおよそ6倍分、2200立方メートルは無駄になりました。
水道と下水道を合わせた損害額は190万円余りで、
市は半額のおよそ95万円について男性教諭と校長に弁償を求めました。
男性教諭は、多くの人に迷惑をかけてしまったことを大変申し訳なく思っていますと話していることです。
皆さんどう思ったでしょうか。
私は先生は水道の蛇口を締め忘れちゃったのかなと最初思いました。
うっかりミスかなと。
それでも先生に弁償を求めるのはかわいそうだなと思いますけどね。
その後川崎市が出した私立小学校のプールにおける水の流出事故という報道発表資料を見て少し考えが変わりました。
この資料には流出事故の経緯が書かれていました。
読みますね。
まず事故の原因としてプール開きに向けて教諭がプールに注水し、
後に注水スイッチを切って止水したつもりだったが、
ブレーカーを落とした状態であり、注水スイッチの電源が喪失していたために線が閉じず注水が継続した。
なお止水作業時、プールの排水口を確認して止水していることを確認しなかったと。
次に経過として時系列で何が起きたか書いているんですが、
まず5月17日水曜日11時頃、教諭が注水スイッチを操作し線を開いて注水を開始したものの、
注水と同時にろ過装置も作動させたために教諭室の警報音が鳴った。
教諭は警報音を止めるためにブレーカーを落としたと。
この時に注水スイッチの電源も喪失していた。
17時頃教諭が止水のために注水スイッチを切ったが、
実はブレーカーが落ちた時に電源が喪失していたため、注水スイッチが機能せず線が閉じず注水が継続していた。
5月22日の月曜日の15時頃、プールでの作業を予定した業務員の指摘により教諭がプールの排水口を確認し注水が継続していることに気づいた。
おそらくですけど、プール開きのために去年から溜まったままだったプールの水を一貫抜いたと思うんですね。
それでプールをきれいに掃除して再び水を溜めようと注水スイッチを操作して水を入れ始めたと。
その時間違ってろ過装置も作動させてしまった。
お風呂の追い出しのようにプールに水が溜まっていないと、ろ過装置に水が流れないので警報が鳴ったんでしょうね。
ここで先生は焦ってしまってきっとろ過装置だけを止める方法があったと思うんですけど、メインのブレーカーを落としてしまったと。
そして水を入れ始めてから6時間後にプールに水が溜まったのを確認して先生は水を止めるために注水スイッチを切ったと。
切ったんですがブレーカーが落ちていたので動作しないで水が出たままになってしまったと。
5日後、業務員の方が異変に気づいて発覚したということですね。
まず思ったのがプールの水が溢れているのを検知しないのかなとですね。ろ過装置のように警報を鳴らせばいいんじゃないかと。
しかしプールではわざと水を溢れさせるということがあるらしいですね。
学校のプールというのは大体外、屋外にあることが多いので木の葉っぱとかゴミが入って水面に浮いていることがありますよね。
それらのゴミをきれいにするためにわざと水を溢れさせると。また衛生面でも水を入れ替えるために溢れさせるということは必要らしいです。
次に思ったのがブレーカーが落ちたときに自動で水が溜まるようにしておく仕組みになっていればよかったんじゃないかと。
そうすればブレーカーを落とした段階で水が全然溜まらないので異変に気づくことができますよね。
水道のような設備に詳しくないんですけど、そんなバルブがあるんじゃないかなと思うんですよ。
重力で閉じるとか水流で閉じるとかバネで閉じるという仕組みが作れると思うんですよね。
それがフェールセーフな設計じゃないかというツイート。今はポストでしたね。
ポストしたところコメントいただきまして、プールは防火水槽としての役割があるので、注水、水を入れる方を優先したんじゃないかと。
なるほどと思いましたね。このコメントをもらうまでは危険なことイコール水が溜まらないことだと思ってたんですけど、
防火水槽として考えると危険なことイコール水が溜まらないことなんですね。
何を危険な状態とするかというところでフェールセーフな設計が変わってくるんですね。
ということで、今日はあの水を止めるのはあなたと対して川崎市のプール流出事故について考えてみました。
先生が責任を取らなくていいような結果になればいいなと思います。
本日はこんな感じで終わりにしたいと思います。
今後も不定期かもしれませんが、こんなお話をしていけたらなと思っています。
以上、水槽でした。