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2024-03-06 20:03

32:【出会い】人生を決めた絵本「ぼくのロボット大旅行」【科学系ポッドキャストの日】

#科学系ポッドキャストの日
3月のテーマは「出会い」!

私と機械工学、工作機械との出会い
そのきっかけとなった絵本との出会い

■参考リンク
福音館書店紹介ページ
https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=487

■プロフィール
つねぞう
ものづくりが好き。工作機械メーカーで設計をしている。猫を飼っている。

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サマリー

続編も出ている絵本『僕のロボット大旅行』が、幼少期の常蔵さんの将来の夢を決めるきっかけとなっています。この絵本は、ロボットを作り、北極から深海や宇宙まで旅する物語で、詳細な描写と楽しいイラストが特徴です。彼の人生を決める絵本「ぼくのロボット大旅行」について話しています。

00:05
こんにちは、常蔵です。
デザインレビューFM第32回目、始めていきます。
このデザインレビューFMは、世の中の様々なもの、主に工業製品や、それに関わる出来事について、私の主観で、勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
前回は、技術コンサルティングハンドブックを読むの最終回、第5回目を配信しました。
今回はですね、3月の【科学系ポッドキャストの日】にちなんだテーマでお話ししていこうと思います。
この【科学系ポッドキャストの日】というのは、毎月、科学系のポッドキャスターが共通のテーマについて、それぞれの専門分野でお話ししましょう、というものです。
この企画はですね、毎月ホストが決まっていまして、先月2月は【ものづくりのラジオ】の渋調さんがホストで、共通テーマは【変人】でした。
この【デザインレビューFM】では、日本で初めて空を飛んだと言われている浮田浩吉という人を紹介しました。
そして、今月のホストは【町内細菌相談室】さんです。
こちらのポッドキャストはですね、【町から自分と世界を知る】を目指して、町内細菌や町内環境について、論文を根拠にお話しする番組です。
そんな【町内細菌相談室】さんが選んだ3月のテーマは【出会い】。
3月は出会いの準備の季節ですね。
科学を愛する科学系ポッドキャスターが、どのようにして自分の専門や好きな分野に出会ったかを共有することで、
リスナーの皆様が経験するであろう4月の出会いのヒントになればいいなという思いから、このテーマを選んだそうです。
私はですね、産業機械、その中でも工作機械というものを設計する技術士です。
大学では機械工学を学びました。
本日はですね、私とその機械工学との出会い、またそのきっかけとなった本についてお話ししてみようと思います。
では本編をどうぞ。
はい、本編です。
絵本『僕のロボット大旅行』の出会い
早速ですけれども皆さん、幼稚園の時の夢、将来になりたい職業は何でしたか?
サッカー選手、警察官、お花屋さんとかあたりが定番でしょうか。
私の将来の夢はですね、幼稚園の時にロボットを作る博士になりたいと思っていました。
三つ子の魂100までじゃないですけれども、このロボットを作る博士というのはですね、ずっと心の中にあって、
その熱量の定義は当然あるんですけれども、私のこの人生はですね、幼稚園の頃の夢で決まったと言ってもいいんじゃないかなと思っています。
このロボットを作る博士になりたいという夢はですね、ずっと頭の中で覚えていたんですけれども、そのきっかけが何だったかなというのはちょっと忘れちゃっていました。
ただですね、今回この科学系ポッドキャストの日のテーマ、出会いについて考えていたらですね、ちょっとそこを思い出しました。
きっかけはですね、一冊の絵本との出会いだったと思います。
その絵本はですね、福音館の科学シリーズである、僕のロボット大旅行という絵本です。
作者は松岡達秀さんという方ですね。
今回この絵本を紹介したいなと思いまして、Amazonで改めて購入してみました。
この僕のロボット大旅行という絵本ですけれども、福音館さんのホームページの紹介文を読んでみますと、
空を高く飛べて海にも深く潜れる僕の作ったロボット。
人工頭脳が頭のてっぺんに搭載されていたり、外の様子が見えるモニターやライトがついているのはもちろん。
ロボットの中には冷蔵庫やベッド、お風呂や研究室まであって、装備は万端です。
そんな夢のような僕のロボットに乗って、北極、北米、南米、オーストラリア、アフリカ、
それに深海や宇宙まで旅をする想像力が膨らむ楽しい絵本です。
表紙を見てみると、どーんと大きなロボットが描かれています。
オズの魔法使いのブリキの木こりみたいな外観と言ったらわかりますかね。
そんな外観の大きなロボットが川にザブーンと入っていて、
そのロボットの右肩にはトラ、左肩にはクマ、
そして腕には象だったりキリンだったりシマウマのような動物を乗せていて、
その周りもいろんな鳥だったり、川には何か魚のようなものがいるような絵が描かれていて、
そのロボットの頭の部分がたぶん操縦室になっていて、
そのロボットの目の部分が窓になっていて、
そこから主人公の僕と一緒に旅行するミオちゃんが外を見ていると。
ミオちゃんというのは僕の隣に住んでいる、よく遊ぶ同級生らしいですね。
そんな表紙になっています。
そしてパラパラとページをめくっていきますと、
最初の方にロボットを作る場面があるんですけども、
足場を組んで大きいドリルとかクレーンなどを使ってロボットを組み立てる場面があって、
次のページには完成したロボットの断面図があって、
さっきの頭の操縦室だったり、体の中にはベッドだったり、
研究室だったり、冷蔵庫だったり、お風呂があったり、
そして100万馬力のエンジンだったり、腕を動かすギアがあったり、
そういういろんなものは細かい描写で描かれています。
男というのはこういうのを渡しておけば喜ぶんだよと、
フリーレンに言われちゃうような、そんな絵が描かれています。
これの絵だけでワクワクしますよね。
そしてその後はロボットに乗って世界中を旅して、いろんな動物を見ていきます。
その動物の描き込みもすごい細かいんですよね。
まるで図鑑のような感じで、すごいたくさんの動物が描かれています。
各ページには僕とミオちゃんの四駒漫画のような描き合いもあったりで、
今大人になって読んでみても楽しめる、そんな絵本だと思います。
各ページの空の絵のところには、それぞれの動物の名前は書かれていないんですけれども、
絵本の最後の方にですね、各ページの白抜きの絵と動物の名前が書かれたおまけのページがあるので、
ちゃんとこの動物は何て名前かなっていうのもわかるようになっています。
そして最後はですね、お決まりの夢落ち。
僕がですね、机の上で寝ちゃってるような、そんな絵が一枚あるんで、夢落ちですね。
というところで、僕の大旅行は僕の夢でした、という感じでおしまいです。
ただ夢落ちなんですけれども、この僕のロボット大旅行の続編として、
僕のロボット恐竜探検というものもあるみたいです。
こっちはね、読んだことないんですけれども、続編もあるということですね。
この絵本をですね、何歳の時に読んだかちょっと覚えてないんですけれども、
たぶん幼稚園の夢ですね。
5歳とかそういう頃だと思うんで、
4歳、5歳の頃には読んだんじゃないかなと思っています。
幼少期の夢: ロボットを作る博士と出会い
この絵本を読んで、こんなロボットを作ってみたいなと思いまして、
そこで将来の夢がロボットを作る博士ということになりました。
この夢がその後の私のいろんな進路にですね、たぶん影響を与えていて、
まずは中学校を卒業して高校へ行くときにはですね、
その頃テレビでですね、よく光線ロボコンというのを見ていたというのもあって、
光線に行ったらロボットを作れるじゃんと思って、そこは迷わず光線に進学しました。
学科はですね、機械画でしたので、今の仕事にもつながる機械工学というものとの出会いもこの光線ですね。
そして本格的な工作機械との出会いもこの光線でした。
この光線に入ると1年生のときに工場実習という授業があるんですけれども、
この授業でですね、実際にその自分で工作機械というものを操作して、
いろんな金属を加工していくような授業です。
授業で使った工作機械は、まずは旋盤ですね。
旋盤というのは材料を回転させて、それにその刃物台につけたバイトという工具を押し当てて、
加工していく、そういう工作機械です。
旋盤とか、あとは型削り盤ですね。
これはバイトを水平に往復運動させて、
そのテーブルに固定した材料を平らに加工したり、水を掘ったりするような工作機械ですね。
あとは縦フライス盤、横フライス盤。
フライス盤というのは、刃がたくさんある工具を回転させて、
固定された材料をさまざまな形に加工する工作機械です。
工具が垂直にあれば縦フライス盤、水平にあれば横フライス盤というわけです。
そして最後はNCフライス盤ですね。
今まで名前を挙げた旋盤、型削り盤、縦フライス盤、横フライス盤というのは、
人間がハンドルを回したりして操作しまして、
バイトだったり工具、材料がついているテーブルというものの位置を、
送り軸を動かして、くるくるとハンドルを回して動かして加工するというような、
今でいうと汎用とかって言うんですかね。
人間が操作する、昔ながらといったらあれですけど、
そういう工作機械、基本的な基礎的なものでした。
一方このNCフライス盤というのは、NC、ヌメリカルコントロール、
今だとCNCですかね、コンピューターヌメリカルコントロールですね。
コンピューターのプログラムで、人間が操作するのではなくて、
コンピューターのプログラムでその機械を動作させて加工する。
そんな工作機械がNCフライス盤ですね。
ちょっと当時の授業で使っていた機械のメーカーが思い出せないんですけども、
このNCフライス盤というのが、今私が会社で設計しているものに近いものですね。
この工場実習では、工作機械の操作以外にも、
鍛造だったり、鋳造だったり、溶接など様々なものづくりについて、
実習で自分でやって学べる良い体験ですね。
なので、このものづくりとの出会いも、本格的なものづくりとの出会いも、
この工戦の授業でしたね。
何だかんだあって、工戦ではロブコンはやらなかったんですけども、
いろんなものづくりについて学べました。
工戦というのは5年間ある学校なんですよね。
高校と短大2年目が合体したような、そういう学校なんですけれども、
5年生の時に、大学のような卒業研究というものをします。
私の行っていた工戦の機械科には、ロボット系の研究室がなくて、
何をしようかなと思っていたんですけれども、
当時、好きだった先生のところでやりたいなと思って、
電熱研究室というところを選択しました。
そこでは、磁性流体という磁石にくっつく液体を使う研究をしました。
今でも題名を覚えているんですけれども、
寒温磁性流体を用いたマイクロ熱輸送システムの研究。
寒温磁性流体を用いたマイクロ熱輸送システムの研究。
そんな研究を工戦の5年生にやりました。
寒温磁性流体というのは、温度で磁性が変わる磁性流体。
磁性がなくなる温度、キュリー温度とか言ったと思うんですけれども、
そういう磁性流体を使って熱を運ぼうという研究です。
小さいコンピューターとか、今でいうとiPadとかiPhoneとか、
そういうものの中で熱を持つCPU、コンピューターから熱を奪って、
それを排熱するためにどこに運ぶと。
それを寒温磁性流体を使ってやろうという、そんな研究をしました。
でですね、ちょうど去年の5月ですかね、
再演トークのレンさんがやられているもう一つのポッドキャストである、
再演マニアというものに番組にですね、
ケコさんという研究者の方がゲストで出ていたんですけれども、
この方が紹介していたものに非常に近いです。
というかですね、ケコさんの論文をちょっと見てみたんですけれども、
当時私が高専でお世話になった懐かしい先生の名前がありました。
当時私の高専にいた先生なんですけれども、
その後、大学いくつか変わっていて、ケコさんと同じ大学にいたんですかね。
なのでおそらく同じ先生のもとで研究していたんだと思います。
私がですね、20年ぐらい前にその高専でその先生のもとでやっていた内容が、
ちょっと形を変えながら今も続いているというのは非常に面白いですね。
どんな研究か興味がある方は、そのポッドキャスト再演マニアの
115回、116回のケコさんゲスト回をぜひ聞いてみてください。
そして、その高専卒業後はですね、大学の3年生に編入します。
編入後の大学4年生の卒研はですね、ちょっとロボット系の研究室にはいけなくて、
また大学の卒研はですね、電熱系の研究室に行ったんですけれども、
大学院修士に行くときにはですね、ちょっと院士の勉強を頑張ってロボット系の研究室に入りました。
そこでですね、年賀のロボットの研究をすることができたんですね。
博士ではないんですけれども、ロボットを作る修士にはなれたので、
80%ぐらい幼稚園のときの夢を叶えられたんじゃないかなと思っています。
博士課程まで進もうとは思わずに就職するんですけれども、
教授から今の私が勤めている工作機械メーカーを勧められたんですね。
そのときにいろいろ検討したときに、
工作機械っていうのは人間が作ったプログラム通りに、さっき言ったようにNCフライスバイナリーですね。
人間が作ったプログラム通りに動いて働いてくれると。
ほぼロボットだなと考えまして、
よし、じゃあ工作機械メーカーに入ろうというところで今に至るわけです。
そして今はですね、ほぼロボットである工作機械を作る修士卒の技術者として働いています。
社会人力だとしてね、博士号を取れば幼稚園の夢をですね、
90%ぐらい叶えられることになるのかもしれないんですけれども、
ちょっとね、会社の周りで、私の会社の周りで社会人力だとやっている人たちを見てみると結構大変そうでね、
自分には無理かなーっていう気もしています。
私の人生を決めた絵本
ということで、私と機械工学との出会い、そしてそのきっかけとなった、
私の人生を決めたといっても過言ではない絵本について話してみました。
はい、クロージングです。
今週の気になる製造業ニュースですね。
3月1日金曜日のですね、金型4220型の無償保管は下請法違反。
厚生取引委員会が3連に勧告というものです。
このニュースを見てですね、我々工作機械メーカーも金型っていうのはあまり少ないとは思うんですけども、
工作機械にたくさん使っている芋の、その芋のを作るための木型っていうものを、
多分芋のメーカーで保管してもらってるんですけども、
これは大丈夫なのかなとちょっと不安になりました。
木型の保管っていうのもどういう扱いなんでしょうね。
ちょっと気になります。
ということで、今回ですね、科学系ポッドキャストの日、3月の共通テーマ、出会いということで、
私と機械工学との出会い、またそのきっかけとなったであろう本との出会いについてお話ししてみました。
ポッドキャストの感想、質問は、
デザレFM、デザレはカタカナ、FMはアルファベットで、
ハッシュタグデザレFMでお待ちしております。
そして各ポッドキャストアプリでの評価もお願いします。
ではお疲れ様でした。
ご安全に。
20:03

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