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田村
コース管理の現場。この番組は、トーナメントコースをはじめ、数々のコースを渡り歩いた元グリーンティーパーの畑さんと、そんな畑さんを裏から担う私、田村が、コース管理の現場で見えることをいろいろと語る番組です。
畑
はい、よろしくお願いします。
田村
よろしくお願いします。
はい、死ぬほど暑いね。
日射量が増えている?
田村
暑いな、なんかさ、ここから先ずっと暑いから始まることになる。
畑
そうよ、前回も言ってたところね。
田村
暑い。
畑
暑い、もう焦げるよ。
田村
焦げてるもんね、本当にね。
畑
焦げてる。あのね、今日の朝は、まだマシだったけど、汗ものすごかった。
昨日と一昨日は、ちょっと尋常じゃない?
そうだよね、私いつも寝るとき、クーラー切って寝るんだけど、それでも朝まで寝れたもん、起きずに。
だから今日は涼しかったなと思って。
畑
涼しい・・・。その言葉が、その言葉でちょっと涼しげになるわ。
いや、本当に、もうね、腕がヒリヒリして痛い。
田村
本当、真っ黒だもんね。
畑
首も。
今年の梅雨は、雨がそこそこ降ったにもかかわらず、そのギャップが激しすぎて。
田村
あれかな?気温も去ることながら、日射が強くなったとかってこともあるのかな?そんなことはない?
畑
いや、そんな感じがする。なんか、体を突き抜けてるんじゃないの?っていうような痛さを感じる。
ちょっと表現わかる?
まあ、だいたいさ、通常の時はパパパーって跳ね返る程度なんだけど、なんかこう、体の中に入ってドーンと抜けていくみたいな感じ。
田村
でも私、夏はわりといつもそういうのを感じてるかも。
太陽の光に弱すぎるんだよね。
畑
人それぞれあるけどな。
けど、もうみんなそんなんやもん。みんな一緒やで。本当に。
田村
みんな一緒だと思うけど、私は多分特段弱いなと思う。
畑
そうかもしれない。まあ、そりゃわかるわかる。
田村
雪山行くとさ、必ず雪目になっちゃう。
ってことは、紫外線に弱いってことでしょ、きっと。
すぐ頭痛くなるし。
畑
自分なんかでも最近やっぱりサングラスをしないと、お昼ぐらいになったらもう涙目になっちゃって。
田村
そうだね、私いつも最近泣いてる。
やっぱ日射が強くなってんだよ。
畑
そう思う。全て良くない。
田村
うん、そうだね。
畑
今は快適なとこでちょっと収録してるけど。
田村
そうだね、私も快適だよ。
田村の失敗
田村
話全然違うけどさ、私先週のエピソードで大失敗してさ、マイクつけてるじゃない?
そのマイクの音じゃなくて、外の音を拾う設定になってて。
畑
意味がわからん。
田村
めっちゃ音が悪くてさ、これはちょっと無理だなと思って、自分の声のとこだけ全部撮り直した。
畑
撮り直した?
田村
うん。
畑
すごいじゃん。
田村
ちょっと聞いてみて、ちょっとなんか…
畑
違和感ある?
田村
ちょっとって思うけど、もちろん私の演技力の限界がそこまでだから。
先週のやつ。
畑
なんかわざとらしいってやつ?
田村
聞き直したらわかるかもしれない。
「あーつまりー」とか言ったりして。
畑
なんか読んでるなーみたいな?
田村
そう、そんなこともありますよ。
畑
あるある。
自動散水システムの限界とグリーンの生育ムラ
田村
今日はね、話したい話があるんですよ。
先週、夏の水のこと話したじゃん?
散水の仕方みたいな。
あれでさ、なんかそもそもの前提を話してないなって思って。
なんでそこまでして自動散水使わないの?
まあその、水がかかってるとことかかってないとこがあるっていう問題もあると思うんだけど、
手で散水するとかってすごい手間じゃん。
なんでそこまでしなきゃいけないんだろうと思って。
畑
なんでしないと?
田村
かかってなかったら困るのはわかる。
理由はそれだけなのかなって。
例えばかかりすぎが良くなかったりとか、そういうこともあるのかなと思って。
畑
スプリンクラーっていうのは、
グリーンのどの部分が水が多くて、どの部分が少なくて、どの部分が適量でっていうのをわかって、
スプリンクラーのヘッドって回ってくれて、回転してくれて、水量調整しながらやってくれるのがものすごくいいんだけど、
そうじゃなくて、スプリンクラーっていうのは一定の距離を一定の量を
満遍なく全体的に撒くシステムだよね。
それが1本ではなくて、どのグリーンでもだいたいヘッドの数が4本とか5本とか6本とかついてる。
それがオーバーラップって重なり合って撒いて成立させるようにセッティングがされてるんだけど、
結局グリーンの床の構造って均等にはやってるんだけど、
どうしてもバラつきが出てくるのよね、生育に。
その中で根が浅いところがあったり、根が深いところがあったり、
横に集中して根が張ってるところがあったり、同じ根の量なんだけど上の成長が違ったり。
いろんなケースがグリーンの中って同じように見えてバラつきが出てるよね。
田村
え、それはなんでなの?肥料がちょっとそこだけ二重に撒けちゃってたとか。
畑
そうそう、肥料って…
田村
環境もあるか。
畑
環境もあるし、造成した時の微妙な違いのところがあったり、中に改良剤を入れてるところの配分が偏ってたり。
それってわからないよね。
田村
わかんないね。
畑
どっかで鳥が上からうんこしたり。
ただそこの部分とその隣の部分ってやっぱり違うから。
田村
そうだよね、そうだよね、確かに。
畑
だから水の量を手散水で変えないとダメかって言ったらそうじゃないんだけど、
生育の違いがやっぱり出てくるから、やっぱりもろにこの外部の環境の影響を、気候の影響をもろに受けてくるよね、全部が。
その時に寒さに強かったり、暑さに強かったり、いろんなところの状況とか環境の状況の違いで、
生育の状況の違いで、ばらつきが出てくる。
一定に水をやっていて、きれいに揃えばいいんだけど、そうじゃなくて、
水はやってるんだけど、ある部分は過散水になり気味になったり、ある部分は乾燥気味になったりする。
この乾燥気味になっているところをいかに揃えるか。
逆に過散水になっているところをいかに少なくできるかっていう操作をしないとダメだよね。
夏になるとどちらが強く現れてくるかっていうと、過散水のところの減少よりも水が少ないところに対する悪影響っていうのが顕著に出てくる。
田村
枯れちゃうってこと?
畑
極論言ったら枯れてくる。乾燥して枯れてしまう。
さっきの元に戻って話すれば、スプリンクラーって均等にしか撒けないから、スプリンクラーをスポンと入れます。
入れたところで過散水になっているところはより過散水になって、乾燥外の進んでいるところは水の量が少なかったり、
多く撒いてるんだけど、芝生が弱ってきてたり乾燥してたり。なんかこう顕著に現れてくるよね。
だから気温が高いこういう夏っていうのはどちらかといえば水の少ない乾燥気味のところがより乾燥してくるから、
スプリンクラーを撒いたところでその乾燥を解消することはなかなか難しくなってくる。
田村
畑さんは夏以外の時も、例えば冬に乾燥状態になった時とかも自動散水は使わないの?
畑
使わない。
田村
それも手散水っていうか全部水分計で測って。
畑
測って少ないところに補う。
田村
なるほどね。
畑
多くなりすぎてるところをいかに水が早く抜けるかっていうことも考える。
グリーンの地下構造と排水問題
田村
前にゴルフ場でさ、グリーンの下の構造、下の地盤っていうのがすごく硬くてさ、水が抜けないみたいなことあったじゃない。
水が抜けないと過散水になるっていうこと?それともまた違うの?
畑
いや、過散水っていうのは上から撒くことの量のことを言うよね。
過水分っていうのか、土上の水分が過剰に多い現象が起こってるっていう表現であれば下に溜まってるみたいな。
同じなのかもしれない。
田村
それっていうのは分かるのか。水分計させばあれ同じだけ水撒いたのに、ここは3しかないけどここ8あるなみたいな感じになる。
畑
分かるよ。
大前提がグリーンってUSGA方式っていう、全部がそうはなってないとは思うんだけど、基本的に今日本の世界のグリーンの作り方ってそれが基準になってるのかね。
どのぐらいのゴルフ場で採用してるのか分からないけど、それを大前提にするなら水は必ず排出されるという作りを作ってるよね。
田村
下に配管が通ってて、その上砂地みたいなやつ?
畑
そうそう、極端に言ったらそういうこと。下にパイプがあって、その上は砂利があって、その上には砂があって。
だから必ず水が通って落とされる。
だから基本的に水分計で測れば、下は少なくて上が多いっていう現象が当たり前なのね。
単純だけど。
田村
水マイクからね。
畑
下が抜けるようにしてある。
田村
抜けるからね。
畑
それが何かのあれで、そういうUSGA方式をやってないとか、いろんな不足の事態が起こっていて、
水分計を指したら下の方が多くて上が少なかったりする。
そういう現象が水分計を使うと分かるようになってくるよね。
それ以上にカップを切れば、下がベタついてる水分が多いっていうのも明らかにそういうグリーンって分かるよね。
そうすると単純に排水が排水不良を起こしてる現象があるのかなと。
それは排水が詰まってるのか、下の採石層が完全に機能してないのかっていう結果になるよね。
田村
私が思ってる下に硬い層があるって言ってたゴルフ場は、採石の代わりに違う石じゃないのを使ってたから、それが固まっちゃってっていう話か。
だからUSGA方式で作ってるけど、配管に行く前に硬い層ができちゃってるってこと?
畑
そう。使う資材の違いによってそういう現象が起こったりする可能性はあるよね。
田村
なるほどね。
硬い層がUSGA方式はどのぐらい下に配管が通ってるのか分かんないけど、
硬い層があると水が抜けないっていうのは分かるんだけど、水が抜けないとそこに水が常に溜まってるから、
夏、暑くなるとそれがお湯になっちゃう。
畑
下が健全に排水されている状態であれば、上から追い足す冷たい水と入れ替わることになるよね。
冷たい水に押されて温かいのが下に下がるっていう現象。
ところが溜まってると温かいものがどんどん溜まっていく。そんな現象になってくる。
で、最終的に排水せずに排水不良を起こしたところから水が必要以上にグリーンの表面まで溜まってしまってる。
ひたひたに溜まってしまった状態になると、それが停滞水になってグリーンの表面が50℃、60℃になった時に下はお湯になってくるっていう現象。
水温が40℃くらいのお湯の中に芝生を浸してやってる感じ。
田村
それは死ぬわな。
畑
で、上から撒いてコールダウンすることはできるんだけど、多少冷たい水が入ってくるけど、下があったかいからまたお湯になるよね。
だからお湯を撒いてるわけじゃないのよ。
冷たい水を撒いてるんだけど、下で排水されてない水が溜まってるからお湯になっちゃう。
しかもお湯になったものが排水されずにずっと溜まった状態に気温が下がらないと、あったかいままで溜まっちゃうから上から追い足してもさらにあったかくなるよね。
だから撒いちゃダメよ。昼間に撒いちゃダメとか。
田村
あ、昼間にね。
畑
できるだけ気温が下がってから撒いたほうがいいとか。
田村
そうだよね。
畑
ある意味、排水がちゃんとされてるグリーンであれば、昼間に撒けばある程度蒸散される現象と、
下に重力で落ちていく現象で、土の中の温度を下げて、芝生自体の体温を下げることができるみたいなね。
いろんなメリットがあるんだ。
田村
改めて聞いてみると、自分のところのグリーンの特効状況っていうのを知っておくのってすごい大切だなと思った。
大事よね。
田村
それはカップ切りとかでくり抜いてみたらいいの?
畑
まずくり抜いてみたら分かるよ。だいたい。
田村
特効の悪いところが、カップ切りって何センチくらい深さいけるの?
畑
30センチくらいは落とせるからね。何回か切ればね。
田村
あ、いけるんだ。30センチくらいまで切って、そこから棒とか刺してみて固いところがなければ大体大丈夫?
畑
大丈夫。
田村
USJA方式って配管は何センチ下に入ってるの?
畑
今はどのくらい下かな?最低30センチ以上下に入ってる。
田村
じゃあ30センチ切った後に金櫛とかでブスブスやってみて、柔らかかったらOKだね。
固いときは抜けないもんね、その手前でね。
畑
30センチくらいカップ切りを入れて取って、砂の層だから、その下は砂利層が入ってるから。
関西でボラ層とかはないと思うんだけど、砂利層、採石層があるからね。栗石になるのかな?
それが例えば10センチ引いてあって、その下にパイプが入ってる。
肋骨排水っていうのが取ってるからね。
田村
この前のとこなんて12センチで硬かったもんね。
畑
そうよ、12センチでダメで、9センチくらいから硬い層になってるからね。
田村
それだと本当に水撒いて直射日光浴びたらすぐに大変。
畑
大変、大変。
田村
お湯浴びてる。
畑
温かいものがそこで停滞するよね。そうすると根が刺さないよね。
田村
刺さないよね。
畑
悪循環になるよね。
田村
あとあれか、臭いとか嗅いでみればいいのか。水が停滞してたら絶対臭いもんね。
畑
絶対とは言わないけど、有機物が根腐ってしまってさ、発酵して、ブラックレイヤーの下みたいな無酸素状態でさ。
だからそこに肥料なんかがいたら逆に障害を起こすよね。
田村
そういうことか。
畑
薬剤も溜まるし、そこに。
全てが良くないよね。
田村
そうだね。
基本は土壌を健全に排水とかね。
畑
そうよ。だから基本的には上の生育っていうのは下の層の状態でいかようにでも変わるけど、
やっぱり同じ芝でも密集度合いで成長度合いが変わったりする。
それとやっぱりスプリンクラーの撒く機械的な撒き方っていうのは考えてやってくれないから。
あとは強弱を自分たちで見て手散水するから、結局手散水大事なんだよ。
AIと未来のコース管理
田村
そのうちAIで制御できるようになるんだろうね。
畑
なるやろな。
田村
ドローン飛ばしてさ、グリーンの水分の足りてるところとかそういうのをカメラで判断してさ、
プログラムでつながってて、
散水そこにかかるように調整して撒いてくれるみたいな。
畑
いや、たださ、水を撒いたから健全に育つんかって言ったらそうじゃないから。
部分的に言ったら水がない方が良かったりする。
グリーンもあったり、場所があったり。
田村
だから下がそういう状態だったりとかしたら、水ない方がむしろ良かったよみたいなことはあるよね。
畑
そうそうそう。だからAIが芝生と会話ができるかって言ったら、そこはなかなか人間しか無理なんじゃないか。
ところが人間なんかは会話ができてないんだけど、感じることができる。
田村
その考えはもうおじいちゃんの考えかもしれないよ。
多分ね、10年後とかにこのエピソード聞いてごらんよ。
まだこんなこと言ってる?この時は?
畑
いやいや、けどさ、AIなんかはって言ったらあれかもしれないけど、その感情的な部分がね、やっぱり問題じゃん。
田村
でもさ、レタス工場とかあるじゃない。
オフィスビルでレタス育てるみたいなのが完璧に管理されてて、全部なんかそういう風になっていくのかもしれない。
畑
環境整えてやな。
田村
土もいらない。
畑
いや、それなら素晴らしいよな。
田村
必要なやつを必要な分だけ流してあげるみたいなさ。
畑
けどね、俺はもう絶対思うの、このAIの時代になって自動刈り込み機がどんどん出てきてるじゃん。
芝生に代わる芝生ができると思う。
天然じゃないのよ。天然に見えた人工芝。
田村
できるかもね。
畑
俺はね、もう前から思ってるの。絶対に今の技術を駆使したら、天然芝と誰しもが間違う人工芝を作れると。
田村
もうさ、それで育ってきちゃったら天然芝の良さとかさ、そういうのも感じないし、多分おじいちゃんぐらいが昔は良かったなって思うだけで。
畑
けどさ、やっぱり何でも進化するから馴染むんよ、人間も。
田村
古き良き時代忘れちゃう。
畑
わー、良い芝だねーってやってるんだよ。
田村
愚か。
畑
しかも伸びたりしてない。
田村
伸びるようには作らない。
畑
いや、そんなことはないんだよ。
AIの意志を持った芝生が出来上がるかもしれない。
田村
でもさ、やっぱりそれでも鳥はうんこするしさ、種は飛んでくるから、コース管理はいるだろうね。
畑
どうかな。
田村
あ、それもAIが言ってくれるんだ。うんこするから種に一回は全部洗わなきゃみたいな。
畑
あの何番の床に一箇所うんこがあります。はい、すぐ除去しましょうって言って、ロボットが行ってさ、そこピッピッと掃除するみたいな。そうなっちゃう。
田村
まあいいよ、そしたら人間は余暇だけ楽しむんだから。
畑
ちょっと散水の話とかけ離れてきよんだよ。
まあ、最後は散水はいらないと。
田村
そういうことだ。
畑
丸く収まった。
田村
丸く収まったから終わりにしちゃおう。
いつものお知らせ
田村
今日の話は畑さんの経験をもとにお話ししています。
芝草学的に異なる解釈もあるかもしれませんが、一つの視点として楽しんでいただければ幸いです。
感想や質問もお待ちしています。概要欄にあるお問い合わせフォームからお送りください。
はい、以上です。
畑
はい、ありがとうございました。