トークンコミュニティの秘密
と、トークンだって?
3人は、同時に声を上げていた。
はい、トークンです。
みなさん、聞きなじみのある言葉ですよね。
そう、ユノートルと3人がコミュニケーションをしていたコミュニティこそが、
トークンコミュニティだったからだ。
あちらの世界のトークンと、私たちが守っているトークンとは違いますが、
なぜか不思議なつながりがあって、
私たち風の谷一族には、不思議な力があって、
概念を飛ばしたり、具現化する力があります。
概念を飛ばすことによって、みなさんとお近づきになれました。
ユノートルはそう言って、くったくなく話を続けた。
いや、風の谷一族というよりも、
この世界の住人には、昔からその力があったと思います。
たぶん、科学によってその能力を使う機械が減り、
多くの人がその能力を失っていったと思います。
そんな能力なのですが、
たぶんあちらの世界でも似たようなものがあったと思いまして、
たぶん、想像力とかクリエイティブとか言ってたような、
そう話したユノートルの言葉に、
彼ら三人は納得するような気持ちが出てきていた。
あなたたち三人なら、きっとこの世界も救ってくれるんじゃないかと思って、
うまくいくかわからなかったけど、実験してみました。
実験って、うまくいかなかったら、僕たちはどうなってたんですか?
そう詰め寄るのまに、
さあ、まあうまくいってよかったじゃないですか、
と返すと、ユノートルは続きを話し始めた。
あっちの世界で話していたように、トークンにはいろんな可能性があると。
おそらく、科学の世界の誰かもそう感じて、私たちのもとに来たと思います。
おそらくは、その力を悪しき方に使うであろうと。
もちろん、私たち守人はそんな力に加担することなどできず、
私たちの能力を使って追い返したのですが、
私たち一族の中に、そんな科学とトークンに新しい可能性を感じている者がいまして、
恥ずかしながら、いまトークンがそのものによって持ち出され、
この風の谷からはなくなってしまったのです。
私はそのトークンを取り戻さないといけないと感じています。
そのトークンにどんな力があるのかはわかっていませんが、
いまはそのものの行動を止めなければいけないと感じています。
そして、それを止めるのにはどうしても風の谷の一族以外から力を借りないといけないわけがあって、
三人は自分たちが選ばれたわけがなんとなくわかりつつ、
この世界のことについて自分たちなりに想像を広げ、
そのクリエイティブをいかんなく稼働させ始めていた。
そのトークンを持ち出した人物、その名をユジーヌ・エル・ユノートルといいます。
私の父の名です。
三人はその言葉にさらに想像を膨らませていった。
私の父の名はユジーヌ・エル・ユノートルです。