【再】#782. elegant は「選ばれし」ではなく「えり好みする」では?
2026-09-10 15:33

【再】#782. elegant は「選ばれし」ではなく「えり好みする」では?

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に
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おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、 そして英語のなぜに答える初めての英語史の著者の堀田隆一です。
英語の語源が身につくラジオheldio。英語史をお茶の間におもっとうに英語の歴史の面白さを伝え、 裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は7月22日土曜日です。いかがお過ごしでしょうか。 本日お届けする話題は
エレガントは選ばれしではなく選り好みするでは? と題して、長年私が抱いているとある疑問についてお話ししたいと思います。
よろしくお願いいたします。本題に入る前にプレミアムリスナー限定配信のチャンネル、 英語史の話、ヘル話のお知らせです。
毎週火曜日と金曜日の午後6時、夕方6時に配信しています。 お聞きの毎朝6時の通常配信に上乗せする形で週2回お届けしている
プレミアムリスナー限定の放送です。 そちらでは通常配信とはちょっぴり異なったテイストでですね
お話をしているんですけれども、例えばですね、昨日金曜日だったので英語史の話の第15回を配信したんですが、そこでは名前に意味があるかないか論争
ということで固有名詞、人名とか地名ですね。 それには支持対象はある
だけども意味はないというような考え方があります。 それに対して、名前固有名詞にも意味があるんだっていう議論もあります。
このあたりの論争を紹介しています。 その他ですね、雑談的なものもかなり多いです。
そしてそのコミュニティにはコアリスナーが集まっているということもありまして、そこでいわばですね
ヘルかつ英語史活動の企画会議みたいなものを開いて、そこで面白そうだというような企画をこのヘルディオ通常回
レギュラー配信の方にも当てていくといったそんな企画運営会議みたいなこともですね
やっております。この英語史活動 英語史をお茶の間に広げるための活動ということで
このヘルディオも毎朝お届けしますが、その活動を応援したい方はぜひプレミアムリスナーになっていただければと思います。
月額800円の有料放送となっています。 参加方法はボイシーのアプリから入る方法とウェブブラウザから入る方法がありますが
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後者ウェブブラウザから入る方が手数料の観点からずっとお得となっていますのでおすすめです。
ぜひ参加を検討していただければと思います。 このチャプターに関連する記事へのリンクを貼っておりますので
プレミアムリスナー限定配信チャンネルの設立趣旨のようなことですね。 そちら書いておりますのでぜひ読んでいただければと思います。
今日の本題はエレガントは選ばれしではなくエリゴノミするでは?と題しまして、私が抱いている疑問についてお話ししたいと思います。
これはですね、先日水曜日でしたかね、779回ゆる言語学ラジオでエビデントについて触れなかったこと
現在文字なのに受け身の意味になっているぞと題して、エビデントという単語の語源に迫ったんですね。
ラテン語由来の単語でエビデントのentの語尾の部分、これは英語で言う現在文字の語尾なんですね。
ingに相当するラテン語の形がこのentなんですね。 ですので現在文字ということは意味的には能動なんですね。
受動ではなくて。それなのにエビデントが明らかな明確なという意味になっているのはちょっとおかしい。
現在文字でありながら受け身の意味になっているのではないかというような疑問を呈しました。
詳細はそちら779回を改めて聞いていただければと思うんですが、
今回の話題はですね、それと関連する話題で長らく私が疑問に思っていた単語、エレガント。
これについて皆さんと疑問を共有したいと思うんですけれども、このエレガントっていう単語は優雅なとか優美なという意味ですね。
名詞形はエレガンスということになります。 これもですね、エビデントと同じでラテン語に由来する単語なんですね。
そしてエビデントはentでしたが、今回はエレガントはantです。 ただこれもですね、母音が違うだけで、
元となる動詞の活用のタイプが違うだけで、このaかeかっていうのは大きい違いではないんですね。
つまりantも現在分詞語尾だということになります。 ラテン語の現在分詞なんですね。
では、元になっている動詞エレグの部分はどういう意味なのかと言いますと、これはエーリゲレ。
この動詞に基づいているだろうと言われてるんですね。
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aというのは瀬戸字でxです。ex。 英語でいうoutに相当する瀬戸字ですね。
それにリゲレという動詞互換がついているっていうことですね。 このリゲレというのは異形として
レゲレという動詞がありまして、これのちょっとした変異形だろうというふうに考えられています。
レゲレというのは集めるとかピックアップするとか選ぶっていうことなんですね。
つまりこの元となっていると考えられるエーリゲレというのはまさにチューズアウトと言いますか、ピックアウト、選び出すという意味の動詞なんだろうと考えられますね。
実際これと関係する単語としてelectというのがあります。 これは選ぶ、選挙するですよね。そして名詞形がelection、選挙。
さらにはeligible。 選ばれるのにふさわしいとか何々の資格がある。
そんな意味で使われる形容詞ありますよね。 あれなんかもそうですね。選ぶという意味になってくるんです。
選び出すですね。そうしますとelegantっていうのもなるほど確かに選ばれしものなんだろうと。
elegant ladyであるとかelegant restaurantとか
elegant style あるいはelegant argumentのような言い方で
上品な、優美な、拡張の高いといった意味でよく使われるわけですよね。
まさに意味的には選ばれし、極上のといった意味の発展なんではないかと疑われるかもしれません。
しかし先に述べたようにelegantの&っていうのは現在分詞語尾なんですね。
つまり選び出される側ではなくて選び出す側。
選ぶっていうのは人間の意図的な行為ですから、 選んでいる人のことを指すわけですよ。
選ぶ側の、選ぶ主体のことを指すんですね。 ですので私の考えではですね、
原義、元の意味はこれは選ばれしではなくて選び出す側、
選り好みする側の人間を形容する分詞だったんではないかということなんです。
ですのでelegant societyって言いますと上流社会、上品な階層、貴族社会のことを言いますけれども、
これはですね選ばれし階層ということではなくて、 選ぶ階層なんではないか。
選り好みする階層。いろんなものを選ぶ権利のあると言いますかね。
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選ぶ資格のある階層。 elegant personと言ったらですね、これは選ぶ目を持っている、選択顔を持っている、
つまり上流テイストを持っている人のことを指すんではないかと。 選ばれし人ではない。選ぶ側の人なんだっていうことですね。
違いの分かる人という言い方をしてもいいですね。 実際ですね、このelegantっていうのは基本的には良い意味、ポジティブな意味ですけれども、
やや皮肉に使うとfastidiousぐらいの意味。 つまりえり好みする。趣味にうるさい。
いろんなものを選ぶ、より分けてしまうっていう人ですね。 これ、よく言えば違いが分かる、
ものを見る目があるっていうことですが、悪く言えばただのえり好みする、 趣味にうるさい、わがままな人ということになります。
食べ物で言えば味の違いが分かる人なのか、それともただのふわず嫌いの変色なのか、
というようなことでポジティブかネガティブかって分かれると思うんですけれども、 このelegantの場合、基本的には良い方向に出た。
だから上級の上流のとか上品な違いの分かるというところから、 意味としてはスタートしたんではないかというふうに思ってるんですね。
ところが、意味変化の過程で本来の現在分詞的な意味ですね、 つまり能動の選ぶ側に位属している性質を表すのではなくて、
むしろ選ばれる側のものにつくようになった。
Elegant RestaurantとかElegant Style、Elegant Dress、Elegant Solutionのようにですね。
どうもひっくり返ってしまったんではないかっていうことなんです。
ひっくり返った原因、過程についてはですね、 もともと選ぶ側の人ということでElegantSociety、Elegant Lady、Elegant Personのように言っていたものが、
全般的にエレガントが良いというジェネラルな意味に一度なったんだろうと。
goodぐらいの意味ですよね。そうしますと、
形容詞としてですね、人だけでなく何にでもついて良いものっていうのを表すようになった。
Elegant Restaurant、Elegant Style、Elegant Dressのようにですね。
つまり一般化した良いぐらいの意味になってしまったんだと思いますね。
そして原義、語源的な意味というものは忘れ去られてしまったということなんではないかと。
そして改めて解釈するとですね、選ぶということが関わっているとなると、むしろ選ばれしぐらいの意味なんではないかというふうに再解釈されたと。
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いわば語源的に言えば勘違いの解釈なんですけれども、選ばれしというふうに解釈されるようになったんではないかということなんですね。
ですので、辞書の語源欄などでもですね、
ラテン語のエリゲレに遡ります。つまり、選び出すという動詞に遡りますというような記述まではあってもですね、その次に
よく選ばれたというような語釈がついてるんですね。
語源的にはこれは転倒した発想だと思います。
ただ私はですね、これを特にやり玉にあげてですね避難しようというつもりではないです。
対象が変わってしまうであるとか、今日の文脈で言えば、能動的な意味がむしろ受動的な意味になってしまうとかですね、
人を形容していた形容詞が物をも形容するようになる。
そうすると意味がですね、少しずれた形になってしまうっていうことは、いろいろ探してみるとあるんではないかなっていう気もするんですね。
エレガントの現在の境地的感覚としてはおそらく選ばれしであってるんだろうとは思います。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
本編の最初のところで水曜日の回779回、ゆる言語学ラジオでエビデントについて触れなかったこと、現在文詞なのに受け身の意味になっているぞを紹介しましたが、こちら非常に多く聞いていただいて、
明らかにですね、ゆる言語学ラジオを見ていただいた方、私の出演会見ていただいた方がこちらにも飛んできていただいたんだろうなというような盛り上がり方で実は多く聞いていただきました。ありがとうございました。
今日の本題もそれと関係するようなお話をしたわけなんですが、
こんなことも含めてですね、英語の歴史であるとか語源についていろいろと語っていますので、ゆる言語学ラジオから飛んでこられた方はですね、ぜひ配信会の一覧をご覧になってですね、面白そうなものから聞いていただければと思います。
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