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13日月曜日です。新しい一週間の始まりです。いかがお過ごしでしょうか?
本日お届けする話題は、【farewell】と【welcome】の微妙な関係です。 どうぞよろしくお願いいたします。
本編に入る前に、昨日日曜日にアップしました【note】の記事の紹介です。
私は、英語史に関して書きたいことがあれば、英語史ブログのほうで書いてしまうということなんですけれども、
最近【note】を始めまして、こちらにはブログに書くほどではないと言いますが、その他雑多な記事を載せようと思っていまして、
昨日アップしたのは、記事と言っても、これはヘルディオの一覧なんですけれども、
先週、この一週間のことなんですけれども、3月6日から12日の間によく聞かれたヘルディオの過去解ですね。
こちらをVoicyのアナリティクスのほうから調べまして、ランキングとして50位まで上げてみたということなんですね。
こういうことをしようと思い立ったのは、最近、私、皆さんにも呼びかけていますけれども、書く放送回、日々の放送回について聞いた後に、
これ関係する過去の回を覚えているという方は、その過去の回をコメント欄で紹介していただく、シェアしていただくということで、
有機的に、例えば今日の放送と1年ぐらい前の別の放送、関係する話だということを、私自身も覚えていないことが多いので、
むしろリスナーの皆さんのほうで、一人でも誰か覚えていたら、その1年前の過去回っていうのをコメント欄で紹介していただくと、
内容的に関係づけられた放送回を聞いていくということになりますよね。これがどんどんジャンプして、複数の過去回に飛んでいくということができると、
これ、学んだ内容が定着しやすいはずなんですよ。こういうシステムを作っていきたいというふうに考えているので、皆さんにもシェアをお願いしているということなんですね。
関連する回があったら、ぜひコメントで寄せてくださいということなんです。そして、この活動、関連過去回リンク共有プロジェクトというふうに呼んでいますが、
これを数週間これまで続けてきて、リスナーの皆さんにも本当に協力いただいてきたということなんですが、その結果が少しずつなんですが、
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このアナリティクスに現れてきているように思うんですね。よく聞かれた関連過去回というのをランキング作りますと、やはりリスナーの皆さんに
推薦いただいたと言いますか、言及していただいた過去回がやはり上位に上がってくるようになってきています。確実に。
これ私ですね、数ヶ月続けていれば少しずつ効果が出てくるかなと思ってきたんですが、この過去回のランキング、よく聞かれたランキングということで整理してみますと、
この2、3週間だけでもすでに出ている、結果が出ているということがわかったので、これを皆さんにフィードバックしてお知らせしたいと思った次第なんですね。
そして一覧ということですので、これはノートなりにその一覧を載せることでお示ししたいと思った次第です。
こちらのチャプターにそのノート記事へのリンクを貼り付けておきますので、ぜひ訪れていただければと思います。
ですので、最新回のみならずですね、皆さんがいいと思った放送会であるとか、あるいは関連するのでお勧めといったこの推しの放送会が上位に上がってくるというようなシステムがですね、もうすでに少しずつ出来上がってきているということなんです。
ですので、これはですね、皆さんにお礼を込めてこの場でですね、紹介したい、この一覧を紹介したいと思った次第で、その一覧をアップしたという次第です。
これ毎週できるかどうかはわからないんですけれども、随時という頻度でですね、このような一覧もノートに載せていきたいと今後思っています。
ということで、まずはこちらを訪れていただければと思います。
関連過去回リンク共有プロジェクトの参加貢献への感謝とですね、そしてその報告ということで一言述べさせていただきました。
今週もどうぞよろしくお願い致します。
今日の本題なんですけれども、フェアウェルとウェルカムの微妙な関係というお題です。
これはですね、実は一昨日の放送との関係でお話ししたいなと思った話題なんです。
一昨日、649回ですけれども、卒業、グラジュエーション、コメンスメントという題でお話ししました。
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この放送につきまして、コメントをいろいろと寄せていただいたんですけれども、やなもんさんよりこんなコメントをいただいたんですね。
読み上げさせていただきます。
放送を拝聴して言葉に付帯される感情的な面で後ろ髪を惹かれる気持ちと新しい未来への紅葉感とか、同じ節目を示す言葉でも色合いが異なるんだなと学びました。
追い出しコンパとフェアウェルパーティーも同様に言葉が示すニュアンス、イメージが二分されている気がしました。
晴れて卒業される方には両方の感情を大切に、希望を持って新しい世界に飛び込んでもらいたいですね。
ということでですね、卒業と絡めてフェアウェルという表現、英語の表現を出していただきました。
これはですね、もともとフェアっていうのはgoの意味なんです。なので、go wellということで元気で行けという命令文ですね。
つまり、さよなら、元気でなというぐらいの意味でですね、フェアウェルとかフェアウェルパーティーなんていう言い方を英語でもするわけなんですけれども、
それを受けて私自身がですね、このようにコメントバックしました。
ヤナモンさん、フェアウェルパーティーは面白い表現ですね。
フェアはgoの意味なので、ウェルカムはまさに反対語。
3月はフェアウェルパーティー、4月はウェルカムパーティー。
ちょっと忙しいんですけれども、酒飲みには楽しい季節といった返事をお貸ししました。
これを受けまして、ヤナモンさんから改めて返信をいただきました。
4月になればウェルカムって先生のおっしゃる通り対になってて綺麗です。
意味も言葉の順序も逆さまです。
ウェルフェアとバッティングしたからフェアウェルなのかなと少し調べたら、
ご英語からちゃんと違っている感じでした。
というフェアウェルとウェルカムの対比について、思っても見なかった議論がここで始まったんですね。
私もあまり気にしたことがなかったです。
ですので、これは反対語だという言い方でコメントバック差し上げましたし、
しかもヤナモンさんが指摘くださったように、フェアウェルの場合は動詞のフェアでウェルという副詞、動詞副詞の順なんですが、
ウェルカムっていうのはウェルが先に来てますよね。
副詞が先に来てカムという動詞が後ろに来ているっていうことで、これひっくり返っているっていうことなんですね。
これなんでひっくり返っているんだろうということなんですね。
レトリカルにこれは綺麗だ、この順番がひっくり返っているのが面白いというふうにヤナモンさんはおっしゃいましたね。
これも確かに面白い点だと思うんですね。
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ただなんでなんだろうっていうのは気になりますよね。
それからもう一つですね、フェアウェルの場合はウェルがですね、W-E-L-LというふうにWLなんですね。
ところがウェルカムの場合はW-E-LということでシングルLなんですよ。
この辺も何なんだろうっていう感じがしたりするんですけれどもね。
ちなみにウェルフェアっていう第3の単語も挙げてくださいましたが、これはですねW-E-LということでやっぱりシングルLなんですよね。
この辺はですね、なかなか難しそうなつづり字のLの一つか二つか問題っていうのは必ずしも綺麗に解決できないんですけれども、
今日のお題に挙げました、そもそもフェアウェルとウェルカム。
私自身がコメントバックで反対語ですよねみたいな言い方をしてしまったんですが、その後でしまったと思いまして、
これ厳密な意味での反対語ではなくて、ちょっと訳ありな微妙な関係なんですね。
ですので、これは改めてお話ししておかなければならないというふうに考えまして、今日のトピックとして取り上げようとそういうふうに思った次第です。
導入が少し長くなりました。
次のチャプターで本格的にお話ししたいと思います。
まず3月ですので、お別れの季節ということでフェアウェルの方から始めたいと思います。
この単語は先ほども述べましたようにフェアという単語ですね。
これは行く、ゴーと同じ意味です。
少し古めかしい単語なんですけれども、ゴーの意味なんですね。
それにウェルという副詞ですから、元気に行けということで、元気に行ってらっしゃい、さよならということで、さよならの意味になるっていうことは日本語で考えても比較的自然かと思うんですね。
そしてフェアという動詞もウェルという副詞もですね、古英語からある極めて本来語的な古い優秀正しい単語なんですが、この2つが合わさっていわゆるさよならの意味になるというのは、実は中英語期になってからなんですね。
1つ1つの単語はあるんですが、これが組み合わさって挨拶表現、さよならという意味になるのは14世紀後半です。
ですので、中英語もですね、後期になってからの話なんですね。
OED Oxford English Dictionaryによりますと、最初の例が1377年ということでですね、既に一語として綴られています。
つまり空白を置かずにフェアウェルという形で綴られているんですね。
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ウィリアム・ラングランドという作家が初めて使っているんですけれども、同時代のジェフリー・チョーサー、英史の父と呼ばれるジェフリー・チョーサーも使っていますし、さらにそのチョーサーの友人であるガワー、ジョン・ガワーも同じ代に使っています。
14世紀後半になって初めて現れた表現ということになりますね。
さよならという関東詞としても使われますし、さよならという言葉という名詞としても使われますし、さらにずっと遅く18世紀になってからのことなんですけれども、形容詞的に用いられてフェアウェルなんとかということですね。
フェアウェル・ブレッシングスであるとか、フェアウェル・パフォーマンスであるとか、そしてフェアウェル・パーティーのような言い方もですね、近代・現代になって現れてきています。
ということで、フェアウェルっていうこのさよならを意味する単語については割とストレートにですね、難しいことなく理解できる小英語から要素としてはあって、ただこの組み合わせ自体は中英語の後期に生じて、そして今に至るという流れですね。
このようにフェアウェルの方はストレートなんですが、次、4月バージョンはですね、ウェルカムになるわけですよ。ウェルカム・パーティーの季節ということで、新年度ですね。
ウェルカムの方がちょっと癖があるんですね。そもそもなんでウェルという副詞が先に来ているんでしょうか。
しかもですね、カムっていうのは明らかに動詞っぽいわけですが、これ皆さん、歓迎するという動詞で使った時の活用を思い浮かべてください。
カム単体だとですよ、来るという意味ですね。これだったら、カム、ケイム、カム、これ皆さん当然知ってます。ところが、ウェルカム、歓迎するという意味はですね、ウェルカム、ウェルケイム、ウェルカムにならないんですよ。
実際上、あまり過去形とかあるいは過去分詞形とか使わない単語だと思うんですよ。そんなに頻繁に使わないので。なので、あまり考えたことなかったかもしれませんが、実はこのウェルカムという動詞は規則活用なんです。つまり、ウェルカム、ウェルカムドゥ、ウェルカムドゥという形なんですね。
そうすると、明らかにカムなのに、なんで規則活用なのと思いませんか。そして先に言ったようにウェルという副詞が前に来てる。先ほどのフェアウェルというのは後ろに来てるわけですよ。なんか怪しいんですよね。
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この辺りがですね、ちょっとややこしいことになっているので、丁寧に説明していきたいと思うんですけれども、まずですね、この単語は古英語からある非常に古い単語であるっていうことは確かなんです。古英語の形ではウィルクマという形なんですね。ウィルクマです。
古くからあるのは確かなんですけれども、この最初の要素がまずウェルではなくウィルなんですね。この点でまずですね、私たちは思い違いしていたっていうことに気付かされます。
これはフェアウェルのあのウェル、元気にとかよくというあの副詞ウェルではなくあくまでウィルなんですね。これは現代英語で言うところのまさにウィルということで、これ名詞としての意思とかですね。
昔はですね、意思という意味にとどまらず、願望、希望、欲望という少し強めの意味があったんですね。これなんですよ。そして第2要素のクマというものですね。これは確かに語源的には来るを意味するcomeですね。これと関係があります。
ですが、動詞そのものではないんです。来るを意味する動詞のいわば派生語なんですね。クマというふうに最後にaの文字がついてます。このaの文字がつくと何々する人というような行為者を表します。
現代英語的に言えばerに相当するようなあの役割をaという音ですね。1音1文字が小英語では果たしていたんです。これ現代にはほとんどないんですけれども。
ウェルクマというのはつまり願望プラス来る人というようなそんな意味になってるんですね。つまりこれはですね私たちが望んでいた来るべき人が来たというそういう人のことなんですね。望んでいた客人ぐらいの意味になります。
ウェルクマですからいわばdesire comerと言っているようなもんなんですね。望みの来る人みたいな語形成になっているんです。
とするとこれはですねもともと名詞っていうことになります。つまりですね小英語の人々は来てほしい人がやってきた時を望むべく来てくれた人よぐらいの意味でウェルクマと言ったわけですよ。
よくやってきたあなたみたいな意味ですよね。ですから感動詞になりますよね。これよくやってきたあなたみたいに叫ぶわけですよね。あくまで人を表す名詞なんです。
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そしてこの人を表す名詞がすでに小英語記に品詞転換を起こして動詞になります。よく来てくれた人を動詞に強引に変えるとどういう意味になるかというとよく来てくれたなというふうにもてなすつまり歓迎するという意味になるわけですよね。
そしてこれはあくまで名詞がベースとなってそこから派生してできた動詞です。このように派生してできた動詞っていうのは基本的には弱変化動詞という小英語の動詞区分になります。
これはいわば規則変化です。EDをつけて過去形を作るという規則変化に相当するものになったんですね。なので今の今に至るまでWelcome、Welcomeed、Welcomeedということになります。
このカムという形ですね。これは現代の英語で言うと確かに動詞カムと全く同じ形なんですけれども小英語に遡ると起源的にはこれはクマという形でカムに由来する後遺者を表す名詞なんです。来る人という。だからこそそこから品詞転換して動詞になったものっていうのは規則動詞にならざるを得ないんですね。
Welcomeのカムは動詞由来ではないっていうことになります。このような経緯でwillもですねその望む願望という名詞に由来するわけなんですけれども中英語になってこのwillの母音がwillに変わるんですね。これはやはり一つ誤解があったんだと思うんですね。
よく来たというような言い方です。つまり我々が最初思っていたようなWelcomeの語形性であるとか語源の解釈これがですね中英語の和歌にもですねやはりですね同じような発想が浮かんだんだと思います。
それでwillの母音を少し変えてwillに持ち込んだと。そういう意味ではfarewellのwillと結果的に同じような解釈をしたということに中英語ネイティブもですね同じような結論に至ったということなのだろうとは思います。
この微妙な語源わかっていただけましたでしょうか。
エンディングです。今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
驚きの語源ということでfarewellとwelcomeというのがもともとはかなり違う形成の仕方語源であったということはですねわかったかと思います。
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ただ最後に述べたように中英語くらいからはですねやはりwillプラスcomeという風に分析されていた形跡が強いということも確かなんですね。
フランス語のbienvenueっていうのもまさにwelcomeこの場合comeっていうのは過去分詞なんですけれども
bienですからwillという風にこれを捉えていることになります。
このあたりの関係がですね言語間の関係というのはもう少し深く探る必要があるとは思うんですけれども
結果としてみれば現代ですねwelcomeというのは私たちが最初に想定したようにfarewellのwillと同じつまり
欲とか元気にというあのwillと強く結びつけられているっていうのは教示的感覚としては間違いないと思うんですね。
今日お話ししたのはむしろ通じてきにはwellではなかった途中からwillが合流してきたという風に考える必要が歴史的には通じてきにはあるということを今日はお話しした次第です。
最後に一つですけれどもthank youに対してyou're welcomeという提携表現がありますね。
これ自体はなんと非常に新しくて20世紀に入ってからの表現なんです。
welcomeという単語自体は小英語からずっとあったという風に今日お話ししたんですけれどもthankyouyou're welcomeのこの言い方自体は極めて新しいこれなんかも英語史の面白いところだと思いますね。
語源的に言えばまさにあなた我々の期待の下に来てくれた人なんだねということになります。
ということで今日はですねfarewellとwelcomeのちょっとごちゃごちゃした語源の話でしたが厳密に言えばきれいな反対語ではない。
ただやはり関連はしてあるいは歴史の途中から関連してきたという言い方が許されるのであればやっぱり関係はしてるんだというなんともですねまとめにくい話になりました。
それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますようにほったりうちがお届けしました。また明日。