2026-03-03 16:05

#1738. 言語における数(すう) --- 基本編

【今日のひとこと】

文法カテゴリーとしての数の世界は奥が深い✨

【ハッシュタグ】

#heldio #hel活 #数 #文法カテゴリー

【参照URL】

https://amzn.to/4aeOhab


▼パーソナリティ,堀田隆一(ほったりゅういち)の詳しいプロフィールはこちらの note 記事よりどうぞ.

- https://note.com/chariderryu/n/na772fcace491

▼2026年2月25日に,一押しの伝説的な教科書が新装復刊されます

📕市河 三喜,松浪 有 『古英語・中英語初歩〈新装復刊〉』 研究社,2026年.

- 本書の公式HPよりどうぞ:https://www.kenkyusha.co.jp/book/b10155519.html

▼heldio 入口プレイリスト 最新版(上位10本)

1. 「#1171. 自己紹介 --- 英語史研究者の堀田隆一です」 https://voicy.jp/channel/1950/nsefrco7tl
2. 「#444. 英語史を学ぶとこんなに良いことがある!」 https://voicy.jp/channel/1950/xh5nkkivxg
3. 「#729. なぜ英語を学ばなければならないの? --- 中学生のための英語史」 https://voicy.jp/channel/1950/hzowkzzoaq
4. 「#1. なぜ A pen なのに AN apple なの?」 https://voicy.jp/channel/1950/eg1ffa2pn2
5. 「#705. ゆる言語学ラジオにお招きいただき初めて出演することに!」 https://voicy.jp/channel/1950/fmstk5sb6g
6. 「#1474. ゆる言語学ラジオの『カタルシス英文法』で関係詞の制限用法と非制限用法が話題になり…」 https://voicy.jp/channel/1950/4w2kl8zgfl
7. 「#1607. 英語帝国主義から世界英語へ」 https://voicy.jp/channel/1950/j8ktxr4px3
8. 「#1576. 英語に関する素朴な疑問 千本ノック with 小河舜さん」 https://voicy.jp/channel/1950/xg195k9qdq
9. 「#1581. 歯科医学×英語史 with 無職さん --- 『英語史ライヴ2025』より」 https://voicy.jp/channel/1950/4th1404k03
10. 「#406. 常識は非常識,非常識は常識 --- 私の海外体験の最大の成果」 https://voicy.jp/channel/1950/8q0i86tmgp

▼プレミアムリスナー限定配信チャンネル「英語史の輪」 (helwa) も毎週火木土の午後6時に配信しています

- https://voicy.jp/channel/1950/premium

▼heldio 2025年第4四半期のベスト回を決めるリスナー投票の結果が出ました

- hellog 「#6109. リスナー投票による heldio 2025年第4四半期のランキング」 http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2026-01-17-1.html

▼hel活のハブ The HEL Hub のホームページが2025年10月18日よりオープンしています

- https://user.keio.ac.jp/~rhotta/helhub/
- heldio, helwa はもちろん hellog や YouTube 「いのほた言語学チャンネル」などの様々な媒体での英語史コンテンツの新着が日々集まってくるページです.毎日複数回更新されています.

▼拙著『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』の第10刷が出ています(12月19日)

📙堀田 隆一 『英語の「なぜ?」に答えるはじめての英語史』 研究社,2016年.

- コンパニオン・サイトはこちら:https://www.kenkyusha.co.jp/modules/history_of_english/
- Amazon での予約注文はこちら:https://amzn.to/3EOWDWD

▼helwa リスナー有志による月刊誌「Helvillian」の第14号が公開されています

- 第14号(2025年11月28日):https://note.com/helwa/n/n128c1a0253e2?magazine_key=m82eb39986f24

▼2025年6月18日に新刊書が出ました

📙唐澤 一友・小塚 良孝・堀田 隆一(著),福田 一貴・小河 舜(校閲協力) 『英語語源ハンドブック』 研究社,2025年.

- Amazon 新着ランキングの英語部門で第1位を記録
- 発売3ヶ月で早くも3刷が決定
- 「本格的な語源本」としてご好評いただいています
- Amazon での購入はこちら:https://amzn.to/4mlxdnQ
- 本書を紹介するランディングページはこちら:http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/lp/hee.html
---
stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。
https://stand.fm/channels/650f4aef0bc9d6e1d67d6767
00:01
おはようございます。英語の歴史の研究者、ヘログ英語史ブログの管理者、英語のなぜに答える初めての英語史、英語語源ハンドブック、言語学ですっきり解決英語のなぜの著者の堀田隆一です。
英語の語源が身につくラジオheldio、英語史をお茶の間にを基に英語の歴史の面白さを伝え、裾野を広げるべく、毎朝6時に配信しています。
本日は2026年3月3日火曜日。 皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今日はですね、言語学における少し広派な話題をお届けいたします。 言語における数
数と書きますが言語学における 文法カテゴリーとしてのこの数のことは数というふうに音読みするのが普通なんですね。
グラマティカルナンバー、文法上の数の扱いについて考えてみたいと思います。
それではどうぞよろしくお願いいたします。 今日の話題は言語学の数という概念ですね。
文法カテゴリーと言っている範疇ですね。 数に関して言語はいろいろなところに情報を埋め込むものなんですね。
個々の言語によって埋め込み方であるとか頻度なども様々なんですけれども、
例えば最も簡単なわかりやすいところではですね、 英語では名詞に単数と複数、この2つの形態があるんですね。
数えられるもの、加算名詞に限りますけれども、 一方で不加算、数えられないというのもあって、
何をもって数える、数えない、数えられる、数えられないとするのかというのも、 これもですね、結局数の問題と密接に関わってくるわけなんですけれども、
そのような言語において当面数えられるというふうに位置づけられている単語ですね。
主に名詞になるわけです。ものなんで、数えるというのは大体ものを数えるわけですよね。 ものとか人っていうの。
加算名詞になりますが、これに単数形と複数形がある。 典型的には英語では語尾にsをつけると複数形になるということなんですね。
中にはそれ以外のマイナーな複数形の作り方をするものであるとか、 そもそも無変化であるもの、シープ、シープの類ですね。
このエルディオでも取り上げてきましたが、そのようなものはあるにせよ、 原則として英語という言語では1つのものか2つ以上のものかというのを
03:10
同じ名詞でも区別するという強い決まりがあるわけですね。 これがまあ最もわかりやすい言語における数の表れ方だと思うんです。
一方、日本語を考えてみますと、少なくともこれは必須ではない、ルールではないということなんですね。
単数形と複数形という区別、文法上には強くは埋め込まれていません。 もちろん人に対して人々であるとか、木に対して木々、山に対して山々などの表現があって、
いわゆる複数形に相当する表現が備わっているという場合もありますが、 繰り返せばいいというものではありませんね。
例えば本、これを繰り返して本本とか本本という形で、ブックスを意味することはできないんですね。
このように日本語の場合は複数形にすることが必須ではない、少なくともそのための文法上のルールは英語のような形ではないということになります。
つまり名詞における数、情報の埋め込みというのは日本語では必須ではない、 できるときでも任意であるということになりますね。
これだけでも数の扱いが言語によって異なるということがわかるかと思うんですね。
さあ、英語のように単数と複数を分けるという言語はあります。 しかしですね、上には上がありまして単数と複数、つまり1と2以上と分けるのではなく、
1、2と3以上というシステムを持っている言語があるんですね。 この場合、2を表す専用の形ですね。
2つのものがあった場合にそれを使うというのは、これは総数とか量数って言いますね。
双子の双とか両方の両ということで、1個形、2個形、そしてそれ以上の複数形というような分け方をする言語もあります。
さらにいくつかの言語では、1個形、2個形と3、4個形、5個形というのは、つまりa fewに相当するですね。
少数のということです。複数なんだけれども、ものすごく多いわけではない。少数の、a fewぐらいの数の範疇がですね、
設けられているというメンバーが、そういう言語があったりするんですね。
トーカルなんて言ってますね。 ちなみに英語の言い方、単数というのはシンギュラーって言いますね。
06:03
複数というのはプルーラーと言いますね。そして2個形がある言語、双数、量数はデュアルというふうに言います。
そして少数ですね。fewに相当するものが、トーカルという専門用語ですけれどもね。
このように、様々なんですね。つまり英語では、sがつくかつかないかというこれだけなんですが、
より複雑な数、範疇を持つ言語においては、同じ、例えばですね、
本だとしてもですね、1冊の場合と2冊の場合と、4、5冊ある場合と、例えば100冊ある場合ということで、
異なる語形、典型的には語尾をつけるということが多いと思うんですけれども、そんな言語があるんですね。
そのような非常に複雑に細かく数を分ける言語から見ると、日本語のように1と2以上すら分けない、明確なルールを持っていないという言語は、
いかにもズボラなように見えるかもしれませんし、逆に言うと、日本語、母語話者の目から見るとですね、
それいくつかのとかたくさんのという、いわゆる形容詞に相当する部分を補えばいい話なので、
何も語形をいじってですね、少数形とか多数形みたいな言い方をする必要はないのではないかと、
余計な手間が増えているだけじゃないかというふうに見えるわけですが、これは言語というのはお互い様ということでですね、
様々な言語があって、世の中面白いということだと思うんですよね。
実は英語でもですね、小英語ぐらいまでは名詞といいますか代名詞なんですけれども、代名詞において、
総数形あるいは行数形、デュアルというものですね、これは過労して生き残っていました。
つまりその前の時代には、さらにですね、しっかりした形でシステムとしてデュアルというのがあった。
つまり1個形、2個形、複数形というような3段階システムだったわけなんですが、
それが小英語の時点ではすでに廃れていて、もう名詞ではそんなものはありませんし、
代名詞でもですね、ギリギリ残っているかどうかというところですね。
具体的に言うとですね、IとWeの間に2人の、つまりあなたと私という2人の私たち、We2という意味ですね。
この表現がwithという形で存在していました。
ただこれもですね、死に現れるぐらいでですね、もう衰退の一途をたどっていたということは間違いないわけなんですけれどもね。
09:03
このように異なる言語によって、数の捉え方、文法カテゴリーとしての数の言語への埋め込み方というのは異なっているし、
その分け方もですね、ずぼらな言語から2つ、3つ、4つぐらいの非常に細かな分け方をする言語まであるという、通言語的にですね、バリエーションがある。
と同時に、英語の例で見たように、小英語にはギリギリですが、代名詞体系に総数がまだあった。
だけど今はないということを考えると通じ的にもですね、時間を通じてこのカテゴリーの分け方とか、どれくらい細かく分けるかというものも変化していく可能性があるということになるんですよね。
このあたりが数の話題の面白いところなんですね。
変化もすれば変異もある、チェンジもすればバリエーションもあるというのが同じ数というですね、いわば客観的にものを数えるときっていうのは、
どの民族文化でも1個、2個、3個、これはですね、特に人の場合1人、2人、3人というふうに非常に重要な概念、数という概念があるわけですが、これは共通に重要なんですが、
それを言語上どこまで細かく表すか表さないかっていうのはまた別問題っていうことなんですよね。
このあたりが数の問題の面白いところだなというところであります。
そして冒頭に述べました、仮算名詞と不仮算名詞、このあたりを区別するという言語も英語をはじめとしてあるわけですよね。
一方で日本語などではそのあたりはですね、ゆるくて、数えようと思えば何でも数えられるしというような態度でですね、ものを見ている、あるいは言語を運用しているということになるわけですね。
もう一つ数に関しては、general number、一般数っていうんですかね、これを持つ言語もあります。
これは何のことかというと、ズバリ日本語を考えるのが一番いいですね。
先ほどから話していることなんですが、一つなのか二つ以上なのかであるとか、その辺をですね、濁せる言語っていうことですね。
日本語、本があるって言ったときに、これは一冊あるのか二冊以上あるのかっていうことはわかりませんよね。
つまり数に対して何も情報を提供していない、ノーコミットメントっていうことですね。
一冊の場合もあれば二冊以上の場合もありますっていうように、日本語の数を考える際にはですね、このgeneral numberという考え方を導入するといいんではないかと思うんですね。
12:08
英語の場合、there is a bookかthere are some booksのような形で、必ず一冊か二冊以上かっていうのを、a bookかbooksというこの二つでですね、表明しないといけない。
数を濁したいときであるとか、特にですね、数が問題でないっていうときにも、濁し方がないっていうのが英語なんですね。
文法上、決まりとして埋め込まれてしまっているので、bookのお尻にsがつくかつかないか、これは数えられるものであれば必須なんですね。
なので、濁すことができないっていうことなんです。
濁そうとしたら両方言うしかないですね。
orで結んで、there is a book or there are booksという持って回った言い方をしないとですね、濁すことができないっていうことですね。
例えばですね、ある選択肢問題、試験の問題で、この中から正解を選びなさいっていうときに、複数回答があり得る場合ですね、1個とは限らない。
2つ以上答えがあるかもしれないっていうときに、日本語だと正しい番号を選びなさい。
これでいいんですね。これ1個かもしれないし答えは2個以上かもしれないっていうことを濁せるんですが、
英語の場合はcorrect answerという、これは正解ということなんですが、これをですね、数としては濁すことができないので、
give a correct answerというか、give correct answersというかということで、
これをorで結ばない限りですね、持って回った言い方をしない限り濁すことができないっていうことになるので、
時にgeneral numberという日本語のように数にコミットしない、あえてコミットしないというような表現があると便利なことっていうのもあるんですよね。
このあたり数の話題は話が尽きないんですが、今日はですね、まず言語における数、これ数と読まないで数ですね。
英語で言うとgrammatical number、numberということなんですけれども、この話題、基本編をお話しいたしました。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
言語における数について考えてみました。
この話題ですね、もっともっと引き伸ばしていくことができる。
なぜならばですね、私この問題を長らく考え続けてきた。
特に英語における数の表現の仕方、しかも携帯的にSがつくかつかないかみたいな話題なんですけれどもね、
15:08
この面白い言語一般にも広げてですね、考えていけるような大きな話題なんですね。
今後もまた取り上げていきたいと思います。
このチャンネル、英語の語源が身につくラジオヘルディオでは、あなたからのご意見、ご感想をお待ちしています。
Voicyのコメント機能を通じてお寄せいただけますと幸いです。
SNSでのシェアもよろしくお願いいたします。
昨年10月18日にオープンしたホッタリウイチの英語子ポータルサイトヘルハブの概要欄のリンク先より定期的に訪れていただければと思います。
数時間おきに英語子コンテンツの情報が更新されるヘルかつ最先端の場所となっております。
それでは今日も皆さんにとって良い一日になりますように。
英語子研究者のホッタリウイチがお届けしました。
また明日!
16:05

コメント

スクロール