【再】#811. 子供の言語社会化 --- 尾崎萌子さんとの対談
2026-10-09 23:46

【再】#811. 子供の言語社会化 --- 尾崎萌子さんとの対談

#heldio #英語史 #英語教育 #英語学習 #hel活 #英語史をお茶の間に #対談
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00:00
毎朝6時に配信しています。本日は8月20日日曜日です。 いかがお過ごしでしょうか?
本日は、先日水曜日の回でしたかね。807回に引き続き、尾崎萌子さんとの対談です。
今回は、子供の言語社会化に迫ります。 対談相手の尾崎萌子さんですけれども、もうこのヘルディオンにですね、数回出ていただいています。
比較的最近のものとしましては、747回、804回、807回、そして今回ということになります。
とりわけ、前回の807回と今回は尾崎さんのズバリの研究領域、言語社会化、LanguageSocializationにスポットを当てて、この領域について入門的に解説していただくと。
そういうシリーズの対談会となっておりますので、前回と今回合わせてお聞きいただければと思います。
前回は大人の言語社会化がメインでしたが、今日は尾崎さんのズバリの研究テーマです。
子供の言語社会化、こちらについてたっぷりお話しいただきました。
聞きどころはですね、研究の手法であるとか、いかに地道な努力を続けてですね、研究調査を行っているか、この辺りだと思いますね。
ぜひお聞きください。
カンパーイ!
はい、本日は先日に引き続き尾崎萌子さんにお越しいただいています。
尾崎さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回はですね、言語社会化の中でもどちらかというと大人に焦点を当てて、大人の言語社会化ということでお話をいろいろ伺ったんですけれども、
今日はですね、子供の、胎児から始まって、胎児、乳児、幼児っていうような、本当に人生の早い段階というところで、まさにこれまで中心的に研究されてきたのは子供の社会化なんですよね。
はい、一番私がメインでやっているのは1歳から4歳までなので、ちょうどドンピシャの年齢です。
そして、だいたい日米差ということで、日本人とアメリカ人の家庭に、尾崎さんが入り込むわけじゃないんだけども、データを、ビデオを撮ってもらったりして、読み聞かせっていう話ですよね。
03:00
前回か、前に出ていただいた時にチラッとお話したんですが、この辺の話を改めてじっくりお聞きしたいんですけれども、
絵本の読み聞かせというような修士論文で書かれたのはそうだと思うんですね。
今書かれている博士論文でももちろん関係してくるっていうことなんですが、どういう研究を行ったんでしょうか。
日本人とアメリカ人の親に、絵本を子供に読み聞かせてもらうんですね。
読んでもらった絵本がハラペコアオムシで、ハラペコアオムシの日本語版と英語版をそれぞれ、日本人の家庭とアメリカ人の家庭に読んでもらって、いつも通り読んでくださいとお願いして、その動画を携帯で撮ったものを送ってもらう、そういったデータ収集をしました。
分析としては、すごい地道な作業なんですけど、500本近かったんですね。
500本ということは、家庭の数は?世帯の数は500ってことですよね。
いやー、よく集めますね。集められるんですか?
すごい頑張りました。
営業努力っていうか。
何かを失いながら頑張りました。
いやー、これね。その中で、大体のものは利用できるって言いますか、っていう感じですか?
使えないんです。半分以上は使えなくて。
そうなんですか?
なんでかって言うと、最初から最後まで読んでもらわないとフェアじゃないので、全部のデータでちゃんと最初から最後まで読んでいると、やっぱり子供が他のものに切り替えていっちゃって、サササッといっちゃったりとか、
日本語の方だと、ハラペコアウムシの歌っていうのがあるんですよ。
で、その歌を歌い始めちゃうんですね、子供が。
ありますね。あれ、英語ないんですか?
ないんですよ、あれ。
そこだいぶ違いますね。
そもそも比較可能じゃないんじゃないかぐらいの。
歌った瞬間にもうアウトみたいな感じで、データとしては使えなかったりとか、
あとはバイリンガルの子供で、一応アメリカ人だけれども、片方はスペイン出身とかになると、家庭ではスペイン語も喋っているケースがあって、スペイン語に変わっちゃうと、また違う文化の影響があるということで、データとしては使えなかったりとか。
そうすれば、結果として残ったのは500のうちどれくらい?
250くらいです。
本当に?
本当に半分くらいです。
これ厳しいな。
だけどね、250って小さい数ではなくて、もちろんね、もっとあればいいっていうふうに思うかと思うんですが、今のフロー話も聞くと、250すごいな、残るんだっていうね。
今度は250本を全部文字起こしする作業が待っていて、
日本語対応それぞれね。
日本語対応それぞれ全部書き起こして、その中で私が見ていたのは、絵本の登場人物に共感しているような場面。
06:10
で、例えば親が可哀想だねとか、痛いよとか、なんとなく登場人物に寄り添っているような側っていうのを、全部、寄り添ったぺけ、寄り添ったぺけみたいな感じで一個ずつハイライトして、
タグ付けしていくんだね。
で、数をひたすら数えるっていう。
地道ですよね。
一番大変なのが営業活動と、その後はもうひたすら地味な作業ですよね。
でも私それが喜びなんです。
どっちが好きなの?両方得意なんでしょ?
どっちも大好きで。
そこがすごいのよ、聞いててさ。
普通どっちかだもんね。両方とも。
で、そのタグ付けが終わるまではすごい幸せで、終わって分析しなきゃいけないと思うと、はー。
分析苦手なタイプね。
どっか苦手がないとね。
途中でポチポチやってると無双モードに入るんですよね。
車強モードみたいなやつね、ひたすら。
すごいマリオのスターみたいな、スピードでポチポチできる時が来ちゃう。それが快感で。
僕も散々数え上げやってきましたから、その状況、ゾーンに入るみたいな。
だけどね、営業は大変だと思うんですけど。
年代幅っていうのは、子供といってもいろいろ読み聞かせの年齢もあると思うんですけど、どのくらいの幅があるんですか?
一般的には、普通は一つの年齢だけを選ぶんです。
これは終始論文で少し規模が大きかったので、
0歳から4歳までの変化っていうのをキーワードにして、
0歳から4歳にかけてどういう風に発話が変わるのかっていうのを分析対象にしていました。
なんで4歳にしたかっていうと、子供が一般的に他者に共感できるようになるのが4歳だって言われていて、
なので共感できるようになるまでの土壌をどう親が作ってるのかっていうのを見るために、
4歳を足切りにしています。
みんながみんなゴールにたどり着いたわけではないですね、4歳まで。
はい、じゃないです。もちろん2歳でも天才的な子もいれば、
大丈夫?っていう感じの子もいたりする。
いる、いる。
でも、そこは数で量がするというか、慣らせばある程度平均値は出るので。
なるほどね、0歳から4歳にかけてどのように成長していくかっていうのを日米の家庭で調べてみるっていうことで、
聞いている皆さんが関心があるのは、じゃあ日米でどう違うんですかっていうところかと思うんですけれども、
09:00
その辺り聞かせて。
私の研究では、0歳の時点で生まれてまだ2ヶ月で、本当、親としてもまだホヤホヤの状態ですね。
その時に日本人の親は浴びせるようにその共感的発話というものを子供に浴びせるようにずっと言い続けるんですね。
親がかわいそうとか、お腹が痛いよって次から次へと言うんですけど、4歳になるとパタリとなくなって、
今度逆に物に関しての質問、これ何?とか、りんごとか、りんご何個ある?って数えたりとか、そっちの教育的なところにシフトする傾向にあって、
逆にアメリカ人は0歳の時に数えられるわけないのに、How many pears?とか聞いたりとか、What color is this?ってまだ初歩も出てない状態で聞いてたりして、
逆に4歳になるとちょっとずつポツポツと、かわいそうだねとか、この時青虫はどんな気持ちなのかな?っていうのを子供に問いかけたりして、
そこが日本人とアメリカ人で交差しているっていう分析結果として出しました。
なるほどね。それは数値的には割と綺麗に出たっていう感じですか?
はい、結構綺麗に出ました。全部3プズル1個1個のデータをつけていくと、きれいに斜め下に向かうというふうに日本人の方が、アメリカ人の方は斜め上に共感的発話ができる。
もちろんその後はどうなるのかっていうのも、あれ結構もっと上まで読まれる絵本?
4歳くらいまでです。
この絵本選びっていうのもなかなか難しかったっていう話をちらっと伺ったりしたんですけれども、他いろいろ候補とかあったんですか?
他は本当は日本的な絵本を最初は使おうと思ってて、グリートグラとか、英語版の翻訳も出てるんですね。
翻訳版がちょっと英語版に寄せられすぎてて、かなり違約されているという。ちょっとそれだと比較として難しいかなと思って、なるべく直訳で訳されている絵本というのは、ハラペコアオムシかなっていうのを選びました。
そこの比較基準を揃えるっていうのもなかなか難しい話で、ハラペコアオムシはベストな選択だったっていうことですかね。
では、チャプターを継ぎます。
4歳までの幼児の話ということで研究されたんですけど、ちょっと思うのは、今、大経とかもあって、大児の段階からいろいろと読み聞かせも含めてやったりするっていうことがあったりすると思うんですが、
その辺の研究はまあ、さすがにあまりやられてない感じですか?
12:02
意外とすごくいっぱいあります。
みんなやっぱり関心があるんですね。
ありますね。一昔前も、ベートーベン聞かせるとすごい大経が多いと思うんですけど、
実際、大経にいいかはさておき、最初に発達するのは耳なんですね。
大児が。
ちなみに人間最後に残っている器官も聴力なんですよ。最初に発達して最後まで残っている。
耳いいんだ、人間。
聴力。どれだけ聴力が重要視されているかっていうことだと思うんですけど、
実際、子供が生まれてきて、実験で、お母さんの声とそれ以外の女性の声で、
何々チャーンって名前を呼びかけると、お母さんの声にだけ反応するっていうのが分かるので、
もう身についちゃってるんですね。
生まれるときって、この人は自分にとって重要人物なんだっていうのが身についているそうです。
それって、人間という種の赤ちゃんが、耳がいい、聴覚から発達していくっていうのは、
発達心理学とかいう、多分そういう話だと思うんですけど、
今回の言語社会化みたいな問題に、観点から見ると、どういう話になるんですかね。
幼児、胎児か。胎児の言語社会化?
胎児自体の言語社会化というよりかは、親がどういうふうに子供に言葉掛けしていくかっていうので、
親が親らしくなっていくのかっていう方が、どっちかっていうと多いです。
よく言われるのは、mother isって言われて、日本語なんですかね。
なんて言うんですかね。まあ、母親語?
いい感じですね。母親語ね。
母親語で、よく言われるのは高い声で、何々ちゃんとかゆっくり。
かわいいねーとか、あとは車をブーブーって言ったりとか、
そういうのって誰に教わったわけでもないのに、母親になると急にできるようになる。
確かにね。
小さい子に埋め込まれた潜在記憶的な記憶なのか、その前の人がやってて聞いてるのか、
そういう子を親として社会化されていくっていうのは。
そっちね。面白い。子供のことばっかり考えてる。
親ね。母親がいかにして母親らしくなっていくかみたいな話ですかね。
ちなみに英語でmother isってあるぐらいだから、
例えばアメリカなんかでもやっぱり同じ感じなんですか、声高くして話しかけるみたいな。
アメリカとか日本は比較的同じなんですけれども、一方でこれ世界共通じゃないっていうのはよく指摘されていて、
まさしくその1980年代に最初に言語社会化を提唱した研究者は、
アフリカかな、確か。ちょっと忘れちゃったんですけど、とある部族の言語を研究していて、
15:04
彼らは子供に対して全く語りかけないんですね。
子供はその場にいる傍観者と。ひたすら親が喋ってて、親が親同士で喋ったりしてると、
ただ傍観して、ただ聞いてるだけ。集団で育てていくと。
なので世界的に見ると、この親と子供っていうペアがいて、
親がそうやって子供に直接的に語りかけるっていうのはむしろ少数派の文化なんですよ。
世界的に多いのはグループで子育てするっていう。
集団で子育てしながら子供を子供として認識しないっていう方がむしろ多数派だったりします。
なるほどね。先進国の一種の子育てに対する考え方、教育観みたいなものっていうのが、
実は偏っているというか、分布的には偏っているっていうことですかね。
その場合は子供に対する言語社会化みたいな研究っていうのは、
それはそれで成り立つんですか。ある意味放っておいて、
大人同士のやりとりを聞く中で何か社会化されていくとか、
そういう話になってくるんですかね。
そうですね。それと同時に子供同士の社会も形成されていくので。
むしろね、大人から無視されるから。子供同士でやった方がね。
子供がどう子供を叱るかとか。
子供同士、お兄ちゃんがとか、例えば。
なるほどね。
兄弟っていう概念も。
そうか、集団でもとにかくね、いろんな人がいっぱいいるっていう状況ですよね。
だからもう普通に生活しながらにして、その場が学校みたいな、集団っていうところですよね。
それはだけど、現代でも多いということだと思うし、
欧米近代諸国だって昔は、特にヨーロッパとか日本だって、
そんな感じだったんでしょうね、きっとね。
そうです。あと抱っこの仕方も違ったりします。
日本だと自分の、最近だと子供を前向き、
相当な景色が見えるように抱っこの仕方が増えてると思うんですけど、
どっちかっていうと母親の胸にぺたーってくっつくような抱っこの仕方とか、
おんぶが多いと思うんですけれども、国によっては外に必ず向けると。
子供が母親の方向くんじゃなくて、世界を見えるようにするっていう抱っこの仕方をしてる時もあって、
そういうのがどう言語発達に影響してるかっていうのを研究したりする人たちもいます。
なるほどね。
言語を通じてどう社会化するかっていう方向性が言語社会化だと思うんですけど、
言語の発達って一つ大きな領域あるじゃないですか、別で。
そこ、そういうの、やっぱり接点はあるんですか、研究として。
接点はあるんですけど、根本的な考え方がちょっと違う面もあって。
やっぱりだいぶ違う分野なんですね。
18:01
要は言語獲得とかの正統派の研究では、どっちかっていうと文法の獲得がメイン。
そうですね。
言語社会化は社会言語学系なので、
どっちかというとアンチですよね。
社会からいかに影響を受けたかっていうのがメインになります。
じゃあ、融合するとか助け合いみたいなことならなさそうな雰囲気ですね。
たまになるんですよ。
融合しようよっていう、仲良くやろうよっていう意見がパッと出ては、
気がついたら淘汰されていて。
やっぱり合わなかったわけですね。
ハンドブックでも融合を試みたハンドブックが出ては、あんまり売れず淘汰されていました。
なかなか悲しい現実ではありますかね。
そうです。
ありがちな感じですけど。
ちなみに言語獲得っていう意味では、
結構子供の赤ちゃんって、子供の赤ちゃんがおかしいですね。
赤ちゃんって興味深くて、最初視力がすごく悪いんですね。
でもピントが合う距離っていうのが、
抱っこした時にお母さんの顔までの距離っていうのがピッタリピントが合う距離で追われてきてます。
なので他の視界は全部ぼやけてても、
自分を抱っこしてる人の表情とか何を喋ってるかっていうのは認識できてるんですね。
実際色も最初白黒の世界なんですけど、
次に見える色が白黒の次が赤で、
日本も乳上の絵本って白黒赤で描かれた絵本が多いんですけども、
それはやっぱり唇の色が際立つので、
人が喋ってる時の口の動きとかに敏感になるっていうので、
生まれながらにして社会化するための生き物というか、
社会化するべく生まれてきているっていう。
そういう風にできてるんですね。
それ赤を認識すると何ヶ月とかいうレベルなんですか?
そうです。
あ、そう。白黒なんですね。
最初は白黒の世界。
そっか、唇とか?
はい。
乳首とか?
そうですね。
よく男の子の赤ちゃんには青いものとか、
女の子の赤ちゃんにはピンクのものとかって言うと思うんですけど、
見えてない。
どっちにもあまり関係ないです。
距離もいいっていうのはね、
母乳をあげてる時とかのそういうのと、
うまくピントが合ってる。
めちゃくちゃよくできてますね。
よくできてますよね。
考えたことなかったですよ。
可愛い見た目、母が大きくて、
新しい赤ちゃんとも一緒だと思うんですけど、
もうやっぱり母親に愛されるために、
そういう可愛い。
赤ちゃんがそういう可愛い見た目になってる。
愛されて生かしてもらえるように、
可愛い見た目で生まれてきた。
だからその後どんどんブサイクになってくる。
21:02
成長したらどうでもいい。
勝手に自分で生きてくるみたいな。
めちゃくちゃよくできてますね。
よくできてますよね。
今回は子どもの言語社会化ということで、
尾崎さんに話を伺いましたが、
やっぱりいろいろ聞いてて、
営業がどうやって被験者を集めるかっていうポイント。
大変ですよね。
大変です。
本当にいつも被験者集め困ってるので、
もし皆さん被験者いらっしゃってもいいよっていう方がいたら、
ぜひコメントにお寄せいただければと思います。
切実ですね。
ありがとうございました。
エンディングです。
今日も最後まで放送を聞いていただきましてありがとうございました。
尾崎さんの子どもの言語社会化の研究ですが、
いかがでしたでしょうか。
研究そのものも面白いと思いますし、
研究手法といいますかね、
いかにして情報を集めるかという点で、
涙ぐましい努力をしているということがわかったかと思います。
そして本編最後で尾崎さんがじきじきに触れていましたが、
研究調査に貢献してみたい、
ぜひ協力したいという方は、
こちらにコメントお寄せいただければと思います。
尾崎さんもコメントバックくださいますので、
ぜひ皆さんですね、協力しますとか、
それ以外でもコメント一般ですね、
よろしくお願いいただければと思います。
尾崎さんこのようにですね、
研究も面白いし話も面白いということでですね、
これからもまた出ていただきたいと思っています。
尾崎さんまたよろしくお願いいたしますね。
さてこのチャンネル、
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たまたま聞いたという過去回も含めまして、
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コメントも常に待っております。
必ず通知が私の方に入ってくることになっていますので、
なるべく反応していきたいと思っています。
それでは今日も皆さんにとって良い1日になりますように、
ホッタリウイチがお届けしました。
また明日!
23:46

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