1. ブックカタリスト
  2. BC065「英語・数学・プログラ..

今回は好例の三冊セットでお送りします。

* 『英語は10000時間でモノになる ~ハードワークで挫折しない「日本語断ち」の実践法~』

* 『こころを旅する数学: 直観と好奇心がひらく秘密の世界』

* 『プログラマー脳 ~優れたプログラマーになるための認知科学に基づくアプローチ』

書誌情報などは、以下のページ(のリンク)からどうぞ。

ブックカタリストBC065用メモ - 倉下忠憲の発想工房

『英語は10000時間でモノになる』

ポイントは、知識英語ではなく感覚英語を身につけよう、という姿勢です。言い換えれば「英語を使おう」ということ。英語を「学んで」使えるようになるのではなく、使おうとすることを通して使えるようになる、という道筋はしごくまっとうなものと言えます。

で、その「使おう」という姿勢を維持するならば、「日本語を極力使わないようにする」というアプローチもごく自然に思えます。日本語が使えるから日本語を使う→英語を使わない、が起こるのですからその日本語使用を抑制すれば英語を使うようになってきます(≒使わざるを得ないようになってくる)。ちょっとした背水の陣です。

さらに「学ぶ」のではなく、「使う」ことを考えたら、なるべく楽しい対象を狙うことが必要でしょう。楽しいことでなければ「使おうとすること」は続かないからです。

頭に「知識」をどんどんストックし続けたら、いつか「英語」がマスターできる、という感覚だとその道中は苦しいものになるでしょうし、試験以外の日常的な場面で英語を「使う」ことはそんなに簡単にはならないでしょう。

不完全でもいいからともかく英語を「使ってみる」こと。それを続けていけば英語が「使える」ようになる、というのは私たちの母国語学習のやり方からみてもごく"当たり前"なやり方と言えるかもしれません。

『こころを旅する数学』

ポイントは、数学は身体活動である、という主張です。論理や公式を暗記すれば、いつか「数学」がマスターできるというのではなく、子どもがスプーンの使い方を学ぶように数学の「やり方」も後天的に学習できる、という主張は上記の英語学習と重なる部分が多いでしょう。

著者は、とにかく直観が鍵なのだと何度も主張します。まずパッと閃く直観がどれだけ適切に機能するのか。それによって数学の世界における成果が変わってくる。しかし、直観というのは間違いやすい(バイアスを持つ)と散々言われていて、頼りにするにはあまりにも不安定な存在だと昨今では認識されています。

そこで著者が提案するのが「システム3」です。システム1とシステム2を独立的で不干渉な存在だと捉えるのではなく、システム1の直観をシステム2のフィードバックによって鍛えていく、というやり方。でもってそれはあらゆる学習の基本的な在り方であり、数学的直観にも適用できる、というのが本書の面白い主張です。

本書は数学を題材にしていますが、実際は「人の知性とはどのようなものか」を扱う非常に射程の広い話です。その分、少し分厚めになっていますが、通して読むだけの価値がある本です。

『プログラマー脳』

プログラミングの教材では、プログラミングの基礎知識を教えてもらえます。四則演算や変数の宣言、forやifといった構文の書き方。あらゆるプログラミングは、そうした基礎の組み合わせでできているのは間違いありません。

では、そうした知識があればどんなプログラムでも書くことができ、どんなプログラムでも読めるようになるかというと、これが無理なのです。「ちょっとわからない」から「まったく意味不明」のレベルまで、読めない困難はさまざまに登場します。

で、プログラム(≒コード)が読めないと、それを使うことも、一部分だけ拝借することも、多少カスタマイズすることもできません。「使え」ないのです。

本書の著者はそうしたコードの読解における三つの困難を提示しました。長期記憶、短期記憶、ワーキングメモリ、の三つの記憶に関係する困難です。それぞれの困難を意識し、具体的な対策やトレーニングをすることで私たちのプログラミング読解力があがり、引いてはそれがコーディングの能力アップにもつながっていく。そんな期待感を持つことができます。

現在は、ほとんどコピペだけでプログラムが書けてしまう時代ですが、だからこそ「コードを読めて、書ける」という基礎的な能力が存外に大切になってくるかもしれません。細かい部分ではなく、大きな部分で差を生むのがそうした能力だからです。

というわけで、今回は三冊の本を紹介しました。どれもビビッドに「学び方」についての考えをゆさぶってくれる良書です。



This is a public episode. If you’d like to discuss this with other subscribers or get access to bonus episodes, visit bookcatalyst.substack.com/subscribe
英語学習のタイミングと手順について
スピーカー 2
面白かった本について語るポッドキャスト、ブックカタリスト、第65回の本日は、「英語・数学・プログラミングを学ぶ」です。
はい、よろしくお願いします。
スピーカー 1
はい、今回はクラスターのターンということで、久々の3冊セットでお送りします。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
テーマが、英語・数学・プログラミングを学ぶということで、それぞれの学習を紹介した面白い本を、ちょうどたまたま連続して読んだので、その3つを合わせて取り上げようと思います。
スピーカー 2
勉強系が3冊。
スピーカー 1
勉強系が3冊で、それぞれ、総合的な学習法というよりは、個別の学習法ですし、それぞれ流度がだいぶ違うんですけど、この分野を学びたいと思っている人は結構多いだろうし、僕自身も興味がある分野なので、それについての本を紹介しようかなと。
で、Learn Betterとか、総合的な学習法は紹介してきましたし、英語の学習はいろいろ言及してきたんですけど、数学とプログラミングはあんまり取り上げてなかったので、この機会に紹介できたらなと思います。
スピーカー 2
ある意味で、そういえば数学とかプログラミングは言ったら人文的なものではないやつで、そうやって考えると割と異色なやつかもしれないですね。
スピーカー 1
そうですね。でも、案外僕らの興味範囲ではありますよね。
スピーカー 2
そうですね。数学は脱熱という言い方をあえてしないんですけど、何回も興味が出ては戻るっていうことを繰り返している。プログラミングは時々熱が出てあって、おっしゃーって言ってやって、そこでもう一度戻ったりするみたいな流れですね。
スピーカー 1
プログラミングはパソコンを使っている以上ある程度実用に関係してますし、数学はその延長線上にある興味なんですけども、現代的なテーマですし、学ぶのが難しいというか挫折しやすい分野でもあるので、この3冊がちょっとした補助線というか、学び方の考え方が変わるんじゃないかなという本ですね。
スピーカー 2
学校的なものではない。
スピーカー 1
これまでの学習のイメージを刷新、特に英語はそうじゃないかなと思うんですけど、結構書き換えてくれるような3冊になっていると思います。
一冊目なんですけど、タイトルが英語は1万時間でものになる。著者が橋本大也さんと。橋本大也さんは古き良きブロガーの方で、最近やっとポッドキャストのついてるブッククラブの4人のうちの1人の方で、結構毎週面白い本を、毎回面白い本を紹介されてるんですが、
その方が書いた、自身の英語学習の体験を振り返って、こういうやり方がいいんではないかなと紹介された本です。
スピーカー 2
1万時間なんですよね、タイトルは。
スピーカー 1
はい、1万時間で。そもそも技術評論者から出てて、多分英語の方もこれが初めてじゃないかなと思うんですけど、そこも1冊で。
1万時間でものになるというところが、個人的には好感を得られたというか、いい本だなと思ったんですけど、こういう学習って学ぶのが難しいから、簡単に学べるという方向に行きがちなんですね。
1万時間英語学習に必要な方法
スピーカー 1
で、その究極が睡眠学習ですね。要するに寝てる間に聞いてるだけで。でも実際そんなもんで学べるはずはなくて、1万時間というある道に精通するぐらいの時間をかければ、おそらく誰だって身につくだろうと。
究極の再現性がある方法だと言われてるんですけど、実際そうですよね。もし1万時間続けられるんであれば、おおむね身につくっていうのは、例えば海外に行って英語しか喋れなかったら誰でも英語喋れるよねっていうのと同じくらい当たり前な話なんですけど、
そこに至るまでのメソッド、つまり1万時間英語に浸かり続けるための考え方っていうのがあんまりノウハウとして語られてこなかったと思うんですけど、本書は真正面からそれに取り組んでいるという感じです。
スピーカー 2
つまりその英語を学ぶんじゃなくて、1万時間英語が学べるようになるためにはどうしたらいいか。
スピーカー 1
っていう観点から様々なノウハウが紹介されていると。本書3つポイントがあると思って、1つ目のポイントがとりあえず英語を学ぶ時間を増やすんじゃなくて、日本語を使う時間を減らしていくと。
日常に、僕らの日常は日本語に囲まれてるんですけど、それを英語に切り替えられるものはどんどん切り替えていこうと。iPhoneとかタブレットとかの設定を英語にする。例えばパソコンでも使うツールを、使ってるツールの日本語表示をやめて英語表示のままにするとか、あとその同僚に送るメールを英語にするとか。
スピーカー 2
なかなか社会的に難しそうな感じはするんですけど、それは。
スピーカー 1
そういうことを、かなり難しいハードルを乗り越えると、1日で、あえて勉強する時間を取らなくても英語を使ってる時間っていうのが増えていくよと。
それを数年続けると1万時間になるし、それによって英語が、タイトルでは物になるって書いてますけど、使えるようになるという、もう何のひねりもない真っ直ぐなことが主張されてるんですけど。
実際、著者の橋本さんも英語の学習を何度もやられて、結局挫折する経験を積み重ねられて、45歳のときに1年を発揮して、新しいやり方を試してみたと。
そのときにやったのが、うまいこと言って、だいたい6年ぐらいで英語の本がペラペラに読めるようになったと。
で、実際、今月か先月か出た、早川からアナロジアという本が出てるんですけど、それの翻訳もされてると。だから、一つプロとして。
スピーカー 2
翻訳できてるんだ。英語のプロですよね。
英語学習における感覚英語と知識英語
スピーカー 1
英語のプロとしてもできるようになっていると。そこまでいけちゃう。だから、6年ぐらいでっていうのが、長いか短いかは人の感覚によりますけど、でもそこらへんの時間をかけられて、英語のスキルが読み書きができるようになれば、結構ハッピーですよね。
スピーカー 2
まあそうですね。大学行くの4年間なんだから、6年ってそれより長いんですもんね。医学部と同じ長さだもんな。
そうですね。でも逆に言うと、6年間。 6年で医者になれるもんね。
スピーカー 1
だから、6年間医学につかりっきになったら、医者になれるし。僕らは短期的に効果を求めすぎて、結局大きな成果が得られないままになっているんじゃないかなという感じがするんですけど。
だから、6年ぐらいのタイムスパン。あれはもっと時間を、1日英語を使う時間を詰め込めば、もっと短い単位になるでしょうけど、それぐらい英語を使っていけばいいと。
そういう、日本語を使う時間を減らして英語を使う時間が結果的に増えていくことを目指そうというのが1つ目のポイント。
それを補佐する2つ目のポイントがあって、それが感覚と知識っていうのを分けていると。感覚英語と知識英語っていうのをまず分解した上で、感覚英語を増やしましょうと。
あるいは感覚英語を身につけましょうという提案をしているのが本社の2つ目のポイントで。先に知識英語っていうと、要するに文法とかですよね。教科書で学べるような知識をどんどん蓄えていくっていうのが知識英語。
おそらく僕らがイメージとして持っている英語の勉強ってそれなんですよね。でも結局、そういうものって使えないんですよね。その会話レベルにおいて。
スピーカー 2
深体化されてないってやつですよね。
スピーカー 1
むしろ言葉が使えるっていうのは、深体化されていること。つまり感覚英語であると。これをどれだけ鍛えられるか、育てられるかがポイントだと。
だから教科書とか参考書を学習すると、知識英語は増えていくけど、感覚英語ってほとんど増えてないよねと。
英語学習のポイント2
スピーカー 1
だからそういう使い方じゃなくて、もっと実際に英語を使っていく人の話を聞いたりとか、自分で英作文をするっていうことをして、先ほど言った深体化につながるような英語の使い方をすることで実際に使えるようになっていくだろうと。
ここはもうなんか、当たり前といえば当たり前けど、日本の教育に慣れていると、結構そのパラダイムシフトを僕はちょっと感じましたね。
スピーカー 2
一個イメージとして難しいのが、日本にいて、読んだり聞いたりは余裕だと思うんですよね。書いたり話したりってどういうふうにこの人は使ったっていう感じなんですかね。メールとかそういうところ。
スピーカー 1
まずその仕事で使うメールっていうのが一個と、あともう一個はそのいわゆる英会話教室。1対1でやるような教室に通って、そういうとこって何も話題がなければ教科書とかを使うらしいんですけど、
そういうのを教科書が、先生が教科書を使わないように、もう自分で何か言いたいことを作文していくとか、文章を書いて持っていくとかして、これって合ってますかとかおかしくないですかっていうのをチェックしてもらうように使ってたとおっしゃってましたね。
スピーカー 2
まあ、あれか。自分が言いたいことが正しいかどうかを確認してもらうために。
スピーカー 1
実際のネイティブな人たちを利用するというか、そういう使い方をする。あともう一個は、自分が英語の本を頑張って読んだ後に書評を英語で書く。英語圏で有名なのがグッドリードやったかな。書評サイトみたいなのがあるんですけど、そこに英語で書評を書くようにすると。
そうか。
著者から返事が来たりとかして、なんかすごいハッピーになって続いていくみたいな話もあったんですけど。だから自分でアウトプットの場を作って、そこでも英語を使うようにするみたいな工夫が紹介されてました。
スピーカー 2
別にあれか。当たり前だけど自分のブログに書く必要ないですね。言われて気づいた。アマゾンレビューでもいいんですよね。
スピーカー 1
アマゾンレビューでも全然いいし、グッドリードの場合は全員英語で書いてるから英語で書いてても別におかしくはないし。おそらくそうやって他の人のレビューも英語で書かれてるから、それを読むことにさらに英語力、実際にリアルな英語力が高まっていくと。
そのSNS的なものの英語をうまく活用すればいいのか。 そうですね。例えば僕、現代的にディスコードとか英語でしか会話されてないディスコードに英語に乗り込むとか、そういうのもあるでしょうけど。
そっか、思い出した。オブシリアンの英語サイトとかに英語でぶっこんでいけばいいんですね。 そういうのを恐れずにやっていくことをすれば、必然的に英語を使わざる得なくなって、英語勤力みたいなのが高まっていくと。
結局、知識的な英語っていうのは、文法とかを知っておくと、例えば自分が発言したときに間違ってることを確かめたりとか、書かれた文章がすごい難解なときに読むときには使えるけど、確認のためでしかないんですよね、結局。
スピーカー 2
で、僕らも日本語を使うときってそうじゃないですか。まず発話しますよね。で、その後あれなんかちょっと変だったかなって修正するじゃないですか。 だから。 あの、あれかな、ちょっとちるい感じですね、みたいな用語とかも一瞬で日本中に広まって。
スピーカー 1
だから、口にできることっていう、身体化されてるってことは知識フィルターを通して作ってるわけじゃなくて、構築するわけじゃなくて、まず出てくるんですよね。で、外部の知識によってそれを確認したりとか修正したりするっていうところで、だから文法とかは学ばなくていいというよりは、階段で言うと2階なんですよね、本性のイメージで言うと。
スピーカー 2
まず、口から英語が出てくるようになる。で、英語を読むときも日本語に変換してから読むんじゃなくて、まず英語として意味が取れるようになる状況をずっと続けていくと。だから、これをしてたら絶対に英語は使えるってありますよね、そりゃ。で、逆に僕。 おそらくあれですね、向こうの人たちが覚える覚え方はそれですよね。
スピーカー 1
またその通り。ネイティブのやり方と同じやり方です。で、僕らはどうしても日本語を挟んでやってしまう。例えば英語の、英語っていう学問の試験とかも、この文章を日本語に直しなさいっていう問題が絶対あるじゃないですか。だから日本語に直す癖がついてしまう。そういうのじゃなくて、英語レベルでの日常生活することで日本語が挟まらなくなる。それがだから日本語をどんどん削ぎ取っていくっていうことですね。
で、著者はそういうのを脳内留学と呼んでるんですけど。脳内留学をして英語づけの生活を送ろうと。それを続けていけば、どこかで生き地を越えて普通に使えるようになると。
英語学習のポイント3
スピーカー 2
あれですね。だから目的を持ってYouTubeの英語チャンネルを見ろっていうのは十分に理にかなってるってことですよね。
スピーカー 1
で、そういう時に日本語の翻訳を極力見ないとかいうのも、だからそれですよね。そこで頼ってしまうと脳が怠けるので、理解できなくなる。
スピーカー 2
字幕をオンにしたくなる。英語の字幕をオンにするだけでもすげえ楽なんですよね。
スピーカー 1
英語の字幕は別にいいと思いますよね。それ読むときも日本語として理解。だから英語の字幕ぐらいの速度だと、日本語に変換してる時間がないんで、たぶんむしろいいと思いますけど。
あれ、日本語の字幕をオンにすると、途端に脳が怠けるので、英語のままで聞くか英語の字幕をつけるっていうことをすればいいと。
で、その知識から感覚へのシフトが2つ目のポイントで、3つ目のポイントがね、勉強において一番重要かなと思ったんですけど、その英語の学習はそれ自体が目的であり、楽しいものでなければならないのですっていう一文があって。
スピーカー 2
それ自体が目的かすればいいと。
スピーカー 1
だから、それがやるのが楽しいから英語に触れるっていう状況にする。だから、勉強のための勉強っていうのは結局続かないんですね。勉強のための勉強を1万時間続けるなんて無理なんですよ。まあ、おそらくは。
でも、自分の好きな話、番組とかを英語で聞くっていうのは、それ自体が目的になってるから、全然続けていけると。
だから、そういう学ぶっていうことを、あるいは学ぶことに付随する辛さっていうのを減らしていく。でないと1万時間続けられないと。だから、すげえはぎしりして1万時間続けるっていう勉強スタイルじゃなくて、1万時間も続けられるようなことをすればいいってことですね。
で、それを続けていく先に、日常的に使える英語にたどり着くという、この3つのポイントが、僕らが抱いている英語学習のイメージを転倒させるような内容だと思います。
スピーカー 2
できるだけ英語を使わない、あ、じゃあ日本語を使わない生活。そこがどう適応できるかですね。イメージして思ったのが。
スピーカー 1
とりあえずその日本語を間に入れる癖をやめるっていうことだよね。基本的には。
パッて見たときに、まず英語で文章が最初に浮かぶみたいなイメージになれば、あとはもうその爆発の問題ですけど。だから僕らはついつい日本語を頼ってしまうんですね。何か表現しようとするときに。
そこをどう変えていくか。それを日常レベルで英語に触れると、何か言いたいフレーズが日本語じゃなくて多分英語で思いつくようになるでしょうね。
それは結局インプットを増やすしかないんで、結局は。で、使われている実際の英文にどれだけ触れられるかっていうところがポイントで。
スピーカー 2
で、本書ではとりあえず本を読みましょうと。で、本っていいですよねって話があって。これは著者が読書好きだから言われてることではあって。
スピーカー 1
珍しいですよね。言ったら大抵テレビとか映画とかになるのに。
そういうのも紹介してもいいですけど、著者自身が英語で学習してきたっていうのと、あと小説とかは面白さで毎日読者をドライブしてくれますし、
あとレベル分けが結構あって、小学生、小学生とは言わないけど、低学年向けの読みやすい英語の本とか、レベル分けが結構されてるのもあって。
で、自分のレベルに合った教材を選びやすいというのも一つ、文章として、本で学習するメリットだと思いますが、
スピーカー 1
僕語りしそうなので、これ聞いてる人は読書が好きな方も多いでしょうから、苦手な英語に、英会話に行くよりは、読書で学べるんだったら、それに越したことはないかなと思うんですけど。
ちょっと脱線になるんですが、英語の本を読みましょうと、それで英語力をつけましょうという話があるんですけど、その中で英語の本の読み方みたいなのがあって、
最初の1年はどんな本を読んでも、その本を完全にできるとは思わないようにしましょうと。
数学の学習法
スピーカー 1
その、文が分からないとか単語が分からないっていうところが出てきても、それは初心者から当然ですと。
で、続けていったら、その英語の学習を続けていったら、ある時急に分かるようになりますと。
だから最初のうちは、ほどほどの理解でいいと。分からん部分は飛ばしていったらいいっていう話をされてて。
で、これって結局、英語だけじゃないようなと思ったんですよ。
スピーカー 2
これ、本を読む時の、前回のやつですよね、まんま。
スピーカー 1
これだから、読んでてこの本と同じことが、あそこに詮読本に、いやいや、採読本に書かれてるなと思ったんですけど、まさにそういうことなんですね。
どれだけ飛ばせるか。で、不完全なりにもちょっとずつ意味をつかんでいくことを続けていけば、いつかちょっと分かるようになってくるっていう尺度で捉えればいいんだなと。
で、これ結局その短期間で効果を上げるノウハウって、この時間のスパンが取れないんですよね、結局。
人間語に分かるようになりますねっていう勉強法はできないわけじゃないですか、結局は。
だからその短期的に成果を求めてしまって、さっき言った感覚英語を育てられない。
いつまでだってその知識のやり取りって、非常に短期間で行えるから、バリューを手にしたいな気がするんですけど、
でも結局身についてないっていうことを、ちょっと考えさせる本だなと思います。
スピーカー 2
読書を切り口にしてしまえばいいというのは、なかなか意外と見かけない新しい感じというか。
スピーカー 1
そうですね。あと、著者が別に英語学習の専門家でもないですし、英語教育者でもなくて、一ブロガーだった人が。
もちろん、おそらく専門分野があって、そちらの方ではプロの道ですけど、
いわゆる一素人が、読書好きの一素人が翻訳レベルまで行けたっていうのも、なんか新しいですね。
スピーカー 2
そうですね。読書好きの人が、だったら読書で英語をやってやるっていう、それをやったっていうイメージなのが面白いというか良いですね。
スピーカー 1
一番続けられるものを選ばれたということで、興味が続くものっていうのでは当然ですし、
だから僕らもその方針でいけばいいんじゃないですかね。
というところが1冊目。英語は1万時間でものになるで。
2冊目なんですけど、これがね、まず、書紙からいくと、オーブン社から出てて、心を旅する数学のダビット・ベシスさんが書かれてる、ちょっと分厚めの本なんですよ。
ページ数もね、400ページ、450ページぐらいありまして、数学の学習の本であり、著者の考えを提示する本でもあるんですけど、
知られざる数学三過剰っていうのが最初に書かれてまして、数学は身体活動であると。
2番目が数学が大得意になる方法があると。3番目が偉大な数学者も、私たちも、脳は同じように動いていると。
この3つのポイントが本書を支えてまして、それを補強する内容とか、著者がどうやってその考えに至ったのかが語られてるんですけど、
一つ目のポイントですよね。数学は身体活動である。数学が大得意になる方法が存在している。
3つ目が偉大な数学者も、我々一般人も、脳は同じように働いていると。
スピーカー 2
三個目以外は全く新しい。
スピーカー 1
でも3個目も世間一般の考え方で言うと、やっぱりちょっと違うみたいですけどね。
あの人たちは違うように考えてるのではないかというイメージがあって。でも、著者は違うんだよと言って。
一つ目の数学は身体活動なんですけど、これもさっきの話と一緒なんですけど、数学を学ぶっていうのって、知識を学ぶこととか論理を学ぶことのような気がするんですよね。イメージとしては。
スピーカー 2
ひょっとしたら学校で数学をやらせてる意味の論理のためだぐらいの言い方ですよね。
数学の訓練による直感の身体化
スピーカー 1
でも著者が言うには、数学のやり方を学ぶっていうのは、歩き方とか泳ぎ方とか踊り方とか自転車の乗り方を学ぶのとほとんど一緒だと。
そういうのって生まれたすぐにはできないけど、ある程度訓練したら大抵誰でもできるようになりますよね。そういうものであると。
だから、知識とかを何か記憶するとか暗記するとかいうことじゃなくて、身体の動かし方を覚えるのとほとんど同じようなもので、誰も最初はできないけど訓練したらできるようになるっていうことが第一、この知られざる数学三カ条の一つ目。
それが二つ目につながるんですけど、あるやり方をすれば、その数学、さっき言った能力を伸ばすことができる。それが本章で語られてるんで、それは後ほど述べますけど。
で、三つ目は別に、数学者も私たちの脳も同じように働いてる。特別な数学的機能の機関があるわけではない。当たり前ですけど、イメージとして特別な脳を持ってるかという思いきや、別にそうではないというところ。
だから、要するに誰でもできるということが言いたいわけですよ、この三つで。で、一つ誰でもできる例として、例えばゴルゴさん、円を頭でイメージしてもらえます?
円、丸。 サークルですね。できました? できました。 これ次世代がもう数学の能力がある証拠だというんですね。で、確かにこれは結構すごいことなんですよ。すごいこと、抽象概念が描けるから? そうそうそう、抽象概念を描けるっていうことがもうすごいことなんですね。だって円なんかどこにもないじゃないですか。
円という形状的なものは現実界には存在していない。 で、今頭に思い描いた円を小さくしたりとか大きくしたりとかグルグル回すこともできますよね、イメージ。 できるできる。それが数学の基本的なことなんだということなんですね。
で、そこには今論理何も開在してないですよね。 イメージ操作だけですよね、今のは。どこにも論理出てこないですよね。 ロンリーでそんなことはやってないっすね。どっちか、そのあれかも直感の方でやっているかも。 そうそうそう直感の方ですよね。で、例えば一つの直線は円と3点で交わるかどうかって聞かれたら、交わらないって答えられますよね。
スピーカー 2
2点でしか交わらないですね。 感覚でならそうだよねってなる。 それは論理的思考じゃなくて、さっきのイメージ操作で確認できますよね。その円を描いて線引いたら、こことここしか交わらないよねって確認できますよね。 うん、あの曲がらないと無理だよなっていうイメージはできますよね。
で、多くの偉大な発見をしているような数学者も基本的に全部同じことをしているんだと。脳内のイメージでまず考えている。 で、それを証明するためにいわゆる数学なことをやっている。
スピーカー 1
だからそれを論文を書いたりするときにいろいろその数式とか展開とか説明とかが必要になってくるけど、一番最初のそういうような発見とか思いつきとか問題解決のアプローチっていうのはすべて直感でやってるんだというところ。
直感と訓練を組み合わせた数学のアプローチ
スピーカー 1
ここが大きい。その直感と論理がさっき言ったように、最初が思いつく直感でそれを発表する、確認する論理という組み合わせで覚える。だから僕らが数学を論理なものとして考えていると、それは一生身につかんよっていう話なんですね。
そのむしろ直感をどう鍛えるのかっていうところがポイントで、それがさっき言った数学が大得意になる方法ですね。だからどんだけ法定式の解とかを覚えても、それは数学ができるようにはなってないわけですね。
【佐藤】数学のテストで点が取れる。 【岡田】それだけ。だから数学ができるとか数学者として活動できるっていうのとは全然別の次元の話で、著者は最初その論理を学習すると思って数学者を続けてきたけど、結局それではダメで、直感方式に切り替えたときに初めて自分なりの大きな発見ができたというふうに書かれてまして。
でも直感って呼ばれているものって、行動経済学的に言うとあまりよろしくないじゃないですか。直感っていうのは間違えるものというか、バイアスがかかるものとして扱われてまして、本社でもシステム1とシステム2が紹介されてるんですけども、そこはもう今回はあえて説明しませんが、本社の特徴はね、そこにシステム3を付け加えることなんですね。
スピーカー 2
その直感と論理のその次。
スピーカー 1
次。あるいはその人定勢。つまりカーネマなどの実験で、僕らがバイアスを持っているという話があって、バイアスは統計的に同じ結果が出るという話がされてるんですけど、著者の疑問曰く、その直感って変えられるもんじゃないですかと思われてるわけですね。
スピーカー 2
変えられる直感を。
スピーカー 1
たとえば、行動経済学でよく話したけど、バットとボールがあります。片っぽが110ドルです。
で、差額がこれこれでっていう問題を出したときに、人は間違えてしまうと。
確かだから、5ドルって答えなあかんのに10ドルって答えてしまうみたいな感じだったと思うんですけど。
スピーカー 2
合計で100ドルとかだったかな。
スピーカー 1
で、それは間違えてしまうという話なんですけど、著者は直感で間違えなかったらしいですね。
で、数学を親しんでいる人っていうのはむしろ直感で間違えないらしいですね。
で、たぶんそれは直感的な処理が、図に書いてあったんですけど、棒の長さでパッとイメージされて、そこの差を見つけるみたいな感じだから、
僕らの数字を把握する感覚というか直感とは違った直感が働いてると。
で、ということは直感って変えていけるもんじゃないかと。ある種の訓練によって。
で、実際例えば、消防士の方とかが火事現場に行ったときに、直感で紐とか見つけるみたいな話があるんですけど、素人が同じ現場に行っても見つけられないですよね、絶対に。
スピーカー 2
ああ、それでいうと訓練で身につく直感ですね。
スピーカー 1
だから訓練でその直感っていうのが身についたりとか改善されたりしていく。
で、その改善されたものを目指すのがシステム3で、まず人は思いつく直感があると。
システム3による数学のフィードバック
スピーカー 1
それを直感を論理によって検証すると。
で、良かったら良しでいいし、悪かったらどこが違うのかを考えて、その直感そのものをフィードバックを与えてバージョンアップしていく。
そういう道のりがあるんじゃないかと。
で、まさにそれこそが数学の訓練である、数学が得意なる一つの方法であると。
それがシステム3と名付けられてるわけですね。
スピーカー 2
システム3、それが。
スピーカー 1
これがシステム3という考え方で、これは非常に後を置いてるというか、まさにそういうことだと思いますね。
スピーカー 2
スキルによってというか、学習と訓練によって身体化された直感。
スピーカー 1
だから直感っていうのは確かに当てにならないけど、実はそれがほとんどのことの思いつきのというか、問題解決の源泉で。
だから直感をそのまま使うんじゃなくて、直感を鍛えていくことで、より有能になっていくっていうビジョンが本書では示されてます。
スピーカー 2
それがあれですね、一定程度効果が出てくるんだとしたら、
その行動経済学的な資本主義の罠を回避できるようになるかもしれない。
スピーカー 1
ということも言えると思います。
これはだから結局学習と訓練の問題なのだと。
もちろんその例えば、避けがたいものはあると思いますが、サクシってあるじゃないですか。
見えないように見えてしまうとか、あれはもう避けがたいと思いますけど。
でも今自分がサクシしてるのだというのは多分理解できますし、となればその対応も変えていきますから。
さっきの計算式のような抽象外に扱うものは、恐らく訓練によってバージョンアップ、脳内だけの処理ですからバージョンアップできるでしょうし。
だから行動経済学から見られる人間ってダメだよねっていう説は、
ある時点訓練されてない人間はダメだよねっていう話に置き換えることができるし、
ということは新たな道のりを描くことは恐らくできるでしょう、これは。
スピーカー 2
たしかにな。
スピーカー 1
これは数学の話で、数学者がどう考えてるかっていう話ですけど、これはもっと広く、人間の思考っていう、
まず人間の思考において直感っていうのがめっちゃ大事で、その直感は間違ってることも多いけども、
期待できるよと定義しているところが本書の優れた魅力ですね。
スピーカー 2
たしかにな、まだ直感というレベルには届かないけれども、
いろんなバイアスみたいなものは、知識と考え方によって免れることができるようになったというか、
そういうのはあるから、それも身体化されるまで訓練しろってことなんですよね。
スピーカー 1
一回身体化された後も適切にバージョンアップしていきましょうと、学び続けていきましょう、修正し続けていきましょうと。
もうちょっと偉大な学者さんが出てきて、それたちは結構明け助けに、
ちょっとわからないんですけど、もっと詳しく説明してくれませんかってはっきり言うらしいんですよね、偉い人のように。
そういう開かれた心、自分が分かってるっていうんじゃなくて、分かってないという視点で、
自分の理解そのものをアップデートしていく姿勢っていうのが必要であろうと。
スピーカー 2
やっぱできる人ほどちゃんとそうやって素直に分からんって言えるんですね。
スピーカー 1
分からんっていうことが分かるために必要なことだということを分かってるっていうことなんでしょうけど。
本章では後半でディープラーディング的な話もちょっと触れられていて、
人間の脳の学習との近さが語られていて、そこも面白いんですけど、
概念っていうのは柔らかいよねっていう話で、これ前回の体を行くにちょっと近いんですけど、
象ってあるじゃないですか、エルファント。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
で、象の鼻は長いですよね。
うん。
じゃあ、象の鼻は長いとしたとして、じゃあその短く鼻が切られた象が出てきたら、それ象じゃないのかどうかって話になりますよね。
スピーカー 2
どこでその線を引くかですね、象じゃなくなる線。
スピーカー 1
で、例えば地球上に生態している象の99%が鼻が長いから、象は鼻が長いですけど、
もし何か覚醒遺伝とかがあって、その鼻が短いことが生存に有利になっていったら、おそらく少しずつの鼻が短い象が出てきますね。
そこの後、象の鼻が長いっていう定義そのものが変わってきますよね。
うん。
だから、僕らが何かを認識している、それが象だっていうのは生物学的にというよりは、
僕らが認識しているその個体としての象っていう概念は、イリアンに固まっているものじゃなくて、
現実の出来事に整合するように毎回調整されていくものだと。
それは結局、ディープラーニング的な学習とほとんど似ているだろうと。
データが入ることによって少しずつその概念が変質していくと。
それは結局、システム3的なモードと一緒なんですよね。
スピーカー 2
学習によって直感をアップデートしていく。
スピーカー 1
だから、その学習っていうのは、象の鼻が現実的に長いものが多いか多くないかみたいな現実の出来事に合わせて、
そのシステムをちょっとずつ変えていくっていう、動的な在り方というのかな。
性的なものじゃなくて、概念とか直感っていうのを動的に捉えること。
概念の柔軟性と動的な在り方
スピーカー 1
っていうことの大切さを、本章では数学という題材を通して語っている。
数学というのが一番抽象的だからこそ、こういう話ができるんだろうなとは思うんですけども。
スピーカー 2
勉強感というか知性感について、結構示唆を与えてくれる本になっておりました。
なんかあれですね、良い意味で数学じゃないですね。
スピーカー 1
全然数学の射程ではないね。
例として上がっているのがたまたま数学というだけで。
そういう本って結構多い。
数学者がよく考えているからか、数学という学問が頭の中でしか起こらないから、
よりそういう分野に興味が集まるのかどうかわからないけど、
著者は結構不満やったらしいですね。
偉大な人たちはどう考えていたのかが明らかにされてこなかったと。
考えた結果が論文として出てくるのがあったけど、
その思いつきとか処理がどんな感じで出てきたのかが、
今まで言語化されてなかったから、自分が頑張って言語化してみたみたいな感じですね。
スピーカー 2
でもあれですよね、思いつきはだいたいが直感なんだから、
それを言語化するのは確かに難しいんですよね。
後から言語化できるけれども。
スピーカー 1
それをかなり頑張ってやられた。
だから、頭の中で例えば円が描けることが抽象的な能力だって僕言われてはってしたんですけど、
確かにそうだよなと。
で、何でもいいですけど、例えば1たす1がっていう数式を見たときに、
パッて2が答え浮かぶのは計算してないですよね、たぶん僕らは。
もうパターンですよね、これは。
で、数学の文章題も見たときに、
このアプローチで解けるなって、まず思いつくのは直感ですよね、絶対に。
スピーカー 2
あれですね、算数文章題が解けない子供たちとかが、そうだったな、めっちゃ確か。
スピーカー 1
だからこういうふうに直感、論理を教えれば答えが出せるというよりは、
学校教育と試験の限界
スピーカー 1
いかに思いつくのかっていう直感を鍛えるのが大切だっていう話は、
さっきの感覚英語とたぶん近いものがあって、
やっぱりその身体性なんですね、これって結局のところ。
知識っていう外部のものじゃなくて、
取り込まれた身体性の中で初めて使えるものになっていくという感じがします。
スピーカー 2
どっちもあれですね、やっぱその学校で勉強してるのは本当の勉強じゃないんだって言っている感じっていうか。
スピーカー 1
まあ不十分足りない部分があるというのはあるでしょうね。
で、特に数学と英語はそうですよね。
だから地理もたぶん、例えば山の名前とか知ってた試験は取れますけど、
国同士の関係がどうなっているのかとか、
気候がこうなっているからこうみたいな、
いわゆるこれまで農家学の端で言ったモデルがたぶんできてないと、
地理ができるとはたぶん言わないでしょうね、きっと。
スピーカー 2
モデルを理解するにはおそらく、まず歴史が必要で、
さらに言うならそこの言語だって当然必要で、深い理解のためには。
って言うとやっぱ地理なんていう一分野には留まらないですもんね、地理で学ぶことは。
スピーカー 1
あらゆる学習がそうですけど、だから頭の中でどう動く関係があるのか、どう動いていくのかっていうモデルができているかどうかっていうのは、
ある単語を知っているかどうかだけでは測れないので。
だから学校の精度が問題というよりは、たぶん試験が問題なんでしょうね、きっと。
知識の問い方が間違ってるか、正確ではない。
たぶんあれは、ある教科ができるかどうかは測ってないですよね、要するに。
覚えてるかどうかだけは測ってるわけじゃなくて。
スピーカー 2
思いついたんですけど、AIが採点ができるようになったら、
テストのあり方が変わり得るかもしれない。
スピーカー 1
確かに、そりゃそうだ。
スピーカー 2
チャットGPTで算数の文章題が出されたら、
ちゃんと適切な評価の仕組みさえあれば、
より本質に近づいた採点ができますよね。
スピーカー 1
そうだよね、だからあれ、問題に対してただ数字の答えを返すんじゃなくて、
考えていくプロセスそのものをチャットとやり取りしながら進めていくことができるでしょうし、
実際そうやって、ここ間違ってますよって言ってもらえたら、
そのテスト直前までは分かってなかったけど、
テストしながら分かっていくこともあり得るわけで。
だからそもそもテストっているのかって話になってきますからね。
スピーカー 2
テスト自体はできるようになるために必要な行為ですからね。
スピーカー 1
だから別に点数をつけるってことを無視したら、
例えば全員があるテストを100点取れるまでちゃんとやるってこともあり得るわけですよ、別に。
評価と格付けについて
スピーカー 1
でもそれをしないですよね、基本的には。
それは結局点数っていう差がつかないと試験にならないからなんで。
だから評価っていうものが学習内容と結びついてしまっているところにちょっといびつさがあるのやもしないですね。
スピーカー 2
まあね、そこは今度は社会化による社会の改変みたいなところを考えないといけなくなってしまうので。
スピーカー 1
たとえばその点数評価、人に点数をつける標識がどこ、源流はどこなのか、源流というか逆か、上流か。
つまり入社試験みたいなところを変えたらその残りも変わっていくのか。
逆に幼稚園が変わっても変わらへんやろうな、きっと。
結局どっかの段階で社会に適合せなあかんわけやからな。
スピーカー 2
1個は生存バイアスじゃないんだけど、そこに入った人たちは俺たちはこれをやって入ってきたから、お前たちもこれをやれって言いたくなるっていう問題はあるかな。
スピーカー 1
そうはやっぱ誰かが大なたを振るわないと変わらないでしょうね、きっと。
それこそトップダウンでないと多分変わらないかな、多分。
スピーカー 2
例えば試みの一つがそういう一芸入試みたいな、そういうやつなんでしょうね、それで言うと。
スピーカー 1
そういうのは全然いいと思う、結局。
そうやって興味が入って何をするかが問題であるから、実際試験って得利分けの話でしかないはずやのに、格付けの話になってるからね、あれ結局。
スピーカー 2
まあ、格付けは多分本能だと思うんですよね、人間の。
スピーカー 1
でもそれもバージョンアップできるかもよ。
スピーカー 2
そう、直感を変えることはできるかもしれない。
スピーカー 1
だから、おそらく格付けをゼとする文化に浸ってるからそうなってるんじゃない?
スピーカー 2
格付けをする、やっぱあれなんじゃないかな、選ぶという行為が非常に脳に負荷がかかるので、格付けは楽なんじゃないですかね。
スピーカー 1
まあ、サルの集団は確かにそういうのって重視して、それは餌を取り合わないために、無駄な争いをしないために必要だとは言いますが。
スピーカー 2
何かを買うときにどっちがいいだろうって、やっぱ、例えば、何て言うんだろうな、人参の値段が一本一本違ったら結構辛い気もするし。
スピーカー 1
いや、どうやろうな、どうやろうな。逆にだから、グラム単位で測りより?
スピーカー 2
グラムは、だからグラムという格を付けているので楽なんですよ。
スピーカー 1
うーん、ちょっと難しいな。値段を付けることは、商品の売買において値段を付けることは有効だと思う。だって、そもそもお金っていうのがそういうものだからね。
スピーカー 2
とはいえ、農産物である限り完全に均一なものは作成できず、さらに言うと今だとその都合によって形がいびつな農産物は、既に前の段階で排除されてしまっている。
スピーカー 1
そうだね。でも実際売って、そういういびつなものも別に売れるわけですよね。だから市場の都合によって省かれているだけであって。
で、例えばそういうデカボコしたものを、僕らが日常的に買ったら、買うようになったら、むしろ僕らは気にしなくなるのではないかということよね。
スピーカー 2
まあ、このんで今で言うとそういう直売系とかが増えてきているので、それで言うと価値観はアップデートされているのかもしれない。
スピーカー 1
うん、売ると思うけどな。確かに僕らはランキング大好きだけど、でも例えば僕はあんまり気にしないし、ゴリゴさんどうですか?そのものを買うときにランキング気にする?
スピーカー 2
えーと、どういう言い方をしたらいいかわからないんだけど、絶対影響は受けていると思う。
スピーカー 1
影響は受けているけど、決定的ではない気がするんだよね。参考情報の一つぐらいに落とし込めてる?落とせてるかな?
スピーカー 2
でもね、面倒なものになればなるほど、たぶんね、そのランキングとは言わないんだけど、そういうことに頼りますよね。
コードの読み方
スピーカー 1
それはわかる。それはわかる。それは脳の情報処理としては適切だと思う。だから、でもやっぱり支配はされていないじゃないですか。行動全てが。
スピーカー 2
一応そのつもりではいる。
スピーカー 1
だからやっぱ部分的な改変っていうのは絶対できるし、それはやっぱりどっかでランキングに頼るだけではいいものを得られないなという直感の補正が生まれて、自分の行動が変わってきているからではないか説をちょっと唱えたいんやが。
スピーカー 2
まあそうだよな。社会の常識というものによって考えが凝り固まってるってことは、たぶんめっちゃありますからね。いっぱい。
スピーカー 1
僕らの身体そのものが拡張性のある概念であって、自分自身ですら変わるんだから、自分が構成している様々な概念は普通にアップデートができる。
ただし、アップデートできるって言ったって、何か新しい知識を仕入れたら変わるということじゃなくて、さっき言ったようにフィードバックを積み重ねることで少しずつ直感が変わっていくという感じだと思います。
だからそういうアップデートにどれだけ身を浸せるかでしょうね、きっと。
スピーカー 2
そうですね。あと少なくとも、全部じゃないにしろできるという可能性があった方が、何て言うんだろう、やる気になるっていうか。
スピーカー 1
それは間違いないですね。人間はそれを信じるとはもうその効果が生まれるということがあるので、変わりうると信じといた方が得ではありますね。
スピーカー 2
そうですね。そう信じてしまうと意外とできてしまうらしいですからね、人間は。
スピーカー 1
そういう信念の力は有効に活用していきたいし、ずっと変わらないよねっていうのはやっぱりちょっとだるいからね、変わっていけると感じた方が良いと思います。
これが2冊目で、最後3冊目がプログラマーの優れたプログラマーになるための認知科学に基づくアプローチということで、プログラミングの本プラス認知科学の本です。
スピーカー 2
優れたプログラマーになるための認知科学に基づくアプローチっていう、そのサブタイトルから良いですね。
スピーカー 1
そうでしょ。もうそれだけで即売なんですけどね。一応中身あまりよくわからないので、僕はこの本を手に取ったんですけど。
一応半分くらい、半分もいいんやけど、仕事上で自分で使う分くらいのプログラミングはしているので、なるべくプログラミング力っていうのをパージョンアップしたいなと思って、この本を手に取ったんですけど。
一番最初にコードをよりよく読むためにということで、コードの書き方じゃなくてコードの読み方が解説されているのが本書の最大の特徴で、
僕これまでいろんなプログラミングの解説書を読んできましたけど、最初にコードの書き方を紹介している本ってね、たぶん一冊もなかったですね。
スピーカー 2
読み方の紹介?
スピーカー 1
最初は大体変数とか指則演算とか、場合によってメモリー、Cとかいったらメモリーの話になるかもしれませんけど、
コードそのものの構造的な知識、プログラミング言語の構造的な知識から入ることが多いんですけど、
コードの読み方、書いてあるコードはこんな風に読んだらいいですよって書いてある本ってなかなかなかったんですけど、
でも実際体験として、僕、コード、プログラミングするときってほぼコードを読んでるんですね。
スピーカー 2
初心者であればあるほどそうですよね。
スピーカー 1
まずその自分が書いたコードを読まないといけないし、他の人が書いたコードを読めないとアレンジもできませんし、使うこともできませんし、
だから意味、そのコードが何をしているのかっていう意味を取るためには読まなければならないし、
その意味がわからないとコードを書き換えたりとかもできないので、全て読むにかかって、でも読むのが案外難しくて、
どうなるかっていうと、自分が何か書いたコードがあって、時間が経ったときにそのコードがもう読めないんで、
もういいか新しく書こうかみたいな無駄な再生産をいつもしてしまうんですけど、
やっぱり読む力がないからなんですね。読む力がないから無駄な書きが発生してるというのがあって、
だからとりあえずよく読めるようになった方がいいよということが最初に提示されて、
で、なぜ読めないのかと。コードを読むときに起こる困難っていうのが3つ紹介されてて、
知識不足が1つ、情報不足が2つ、処理能力の不足が3つ目で、
で、この中身説明するよりも、それぞれ長期記憶、短期記憶、ワーキングメモリーに問題があるっていう対応になって、
それを説明した方が本、ブロック語り数は多分わかりやすいと思うんですけど、
長期記憶が不足してるっていうのは、もうだから、例えば、4分が何をしてるのかがわからなかったらコードなんて読めませんよね、そりゃまあ。
最低限4はこういうことをしてるっていう長期記憶がまず必要やと。
で、例えば短期記憶で言うと、何かしら関数が定義されてると。
で、その関数はなんか見覚えはあるけど、中で何してたのかがちょっと思い出せない。
いう時が、まあ短期記憶不足。これもうできないとコードの全体がわからない。
で、最後のワーキングメモリーはそのコードがややこしすぎる。
例えば、if分が4つぐらい入れ子になってたら、もう読み解けないですよね。
これ人間の処理能力、つまりマジカルナンバープラスアルファの制約に引っかかってるような複雑なコードは読めないと。
この3つがあるから、逆にこの3つを意識してコードを書くようにすれば読めるようになるし、
そのコード不足を例えば、長期ワーキングメモリーの不足だったら、
そのコードを紙にプリントアウトして、その線でここはこれをしているっていう風にコメントをしていけば、
読む能力も上がっていくよというようなことが結構実践的なことが書かれてて。
この本だけだと思うんですけど、コーディングに関する長期記憶を高めるためにフラッシュカードを使いましょうっていう話が出てくるんですね。
これ暗記ですよね。そういえばやったことないなと思って。
これまで覚えるために真剣にやったことがないなと思って。
僕はいつもJavaScriptの即実行関数っていうのの書き方が思い出せないんですよ。
思い出せないからどうするかっていうとググるんですね。で、コピペしてるんですよ。
一生これの繰り返しなんですよね。結局。覚えようとしてないから。
本紙はそういうことがあるたびにフラッシュカードにその明点を書いて、
自分があるタイミングで思い出せる、自分に試験を出して答えられるようにしましょうっていうことが、
プログラミングと英語、数学が似ている理由
スピーカー 1
つまり暗記的なことが、アルファベットの暗記的なことが書かれてて。
そこも結構、コーディングの本としては斬新でしたね。
スピーカー 2
これもまた進退化につながっているっていうところが面白いところですね。全部。
スピーカー 1
だから基本的に進退化すること、コーディング、だからフランス語が勉強できるんだら、
プログラミングを勉強できるみたいなことが書いてあって、
結局その自然言語の使う方と一緒やっていう話だよね。
スピーカー 2
それがあれですよね。数学も一緒ですよね。だから英語ができるなら数式も読める。
スピーカー 1
本書ではその脳の動きを見た時にもやっぱり似たところが活性化するらしいですよ。
コーディングの処理と外国語の言語処理している時って似たところが活発になる。
だからメタファーとしてじゃなくて、実際に僕たちはそれを言語的に処理してるらしいですね。
スピーカー 2
言語的に処理しているか、そうか。
スピーカー 1
だから言語を学ぶ方法と同じ方法が使えると。
スピーカー 2
プログラミング言語って言ってますからね。
スピーカー 1
言語って言ってて、その言語はなんちゃってでついてるわけじゃなくて、実際にそうなんだと。
逆に僕らがプログラミング言語っていうメタファーに引っ張られて、脳の働きがそっちに寄ってるのか、どっちかわからないですけど。
そういうところで共通性があるというところが、後半の話はもうちょっと書き方の話なんですけど、
前半部分がその記憶力をどう使うかによってコードの読み方っていうのが変わっていくと。
コーディング力と効率的な学び方
スピーカー 1
コードが読めるようになったら書けるのもおそらくできるようになるだろうというところで、
その辺は英語の本の話とだいぶ似てますね。
スピーカー 2
面白い。全部進退化で。さらにコーディングのアンキーカードの話はですね、
かつて読んだ、ちょっとパッと名前をアンキーできていないんですが、
そのアンキーカードを使って論文を読めるようにするっていう物理学者の人が実際にやってた方法ですね。
その人は本一冊で自分が絶対に使わんっていうコードを除いて、
全部アンキーに登録して、いわゆるバッシュコマンドみたいなやつ一通り使えるようにしたって言ってて、
自分も真似してセットとかは何個か思いつくコマンドとかをやってみたんですけど、確かに思い出せる。
スピーカー 1
思い出せるというのがポイントやね。
スピーカー 2
パッと出てくる。
スピーカー 1
コードを書くときに、あの処理がしたいっていうときにパッと出てくるっていう進退化。
これ結局直感的処理ですね。要するに論理で構成しているわけじゃなくて、
パッと思いつくっていう状態になれることが、それが分かるとか使えるというレベルで。
そのために一定の訓練というか、脳に苦労をさせない限り覚えないので、
だからやっぱり効率的な学びって全部こう近道してるようで遠回りしてるんですよね。
スピーカー 2
プログラムに関してはすげえ面白かったのが、それを問題にできるには相当理解できてないとダメなんですよね。
スピーカー 1
思う、それはそう思う。
スピーカー 2
そのSEDっていうコマンドを覚えるためには、何を暗記したらよいのか。
まずそこから考えて、分かったのはストリームエディターっていうのの省略語らしいんですよね。
スピーカー 1
そうなんや。知らんかった。
スピーカー 2
しかもエディターのEDですからね。すごい略し方でしょ。
スピーカー 1
ほんまやな。
スピーカー 2
SEDってすごい大雑把に言うと、テキストを書き換える系のもの。
ストリームをエディットするやつなんですよね。
なるほどね。
っていうことが分かった上で、あと例えばマイナスiっていう引数が何を意味するものなのか。
スピーカー 1
オプションのやつね。
スピーカー 2
iは上書き保存かな。
マイナスmっていうのが何を意味するものなのか。
確かマイナスmっていうのは正規表現を有効にするモード。
みたいなやつっていうのを自分がいるものをまず精査して、覚えておきたいなっていうやつを問題にしておくと、
少なくともその3個が今こうやって出てくるんですよね。
スピーカー 1
確かにすごいね。
問題にして覚えることの効果
スピーカー 2
自分でも結構すげえなって思ったんですよね、今。
スピーカー 1
フラッシュカードを作成するときに情報の分解が行われて、それが何回も出てくることによって脳に定着していくっていう流れ。
当たり前の勉強法だけど、当たり前の勉強法をプログラミングに当てはめたことがこれまでなかったのね。
なんか知らんけど、なんかコード書いてたら馬なるやろみたいな、非常に雑な感じしかなかったけど、
いや、やっぱ読む力を鍛えるとか、コードを覚えるっていうのが大切だった。
スピーカー 2
そうですね、絵単語を毎回調べとったらアカウント一緒ですもんね。
全く一緒だもんな。
スピーカー 1
そこをあんまり考えたくて、コピーしたらいいかぐらいの気持ちがあまりにも雑すぎたなと。
そのコーディング力も上がらないわなっていうのを改めて考えさせられた本でしたね。
スピーカー 2
俺たちの世代が、いいタイミングでGoogleが出てきてしまったせいで、
特にプログラムと、そんなことはGoogleればいいっていう風になってしまうんですよね。
スピーカー 1
確かにそうやね。結局、4項文とかifはGoogle前に手で書いて覚えたから、別の言語を書いてるのも元々英語学館ないからそうやけど、
でも例えば、パイソンはGoogle語に覚えて、やっぱり時々わからないようになるよね。
そのごく簡単な語文でも、あれどうやったかなーっていうことがしょっちゅうあって、
まともに勉強してないってことなんだろうなというのは思います。
スピーカー 2
でしょうね。だから多分、極論パイソンでコロンはいらないみたいなことすらも問題にしてもいいのかもしれないし、暗記の方はね。
スピーカー 1
確かに。見たらパッとわかるから、困ることはないけど、
パイソンとJavaScriptが似てる単語を使いながら違う動きをするのとかは、あれは問題にしないと一生勘違いする気がするね。
スピーカー 2
そういうのもあれでしょうね。自分用の問題ですからね。
スピーカー 1
そうやって問題にする段階でちょっと理解が生まれるし、それを繰り返し覚えたら定着していくっていう、
そういうプロセスもちゃんと勉強というか学習の姿勢で臨んだ方が学習効果が高いんだろうなというところを改めて。
だからプログラミングって僕はずっと実際にコードを書くことが修行の道だとかずっと思ってたけど、やっぱ違うんだなっていうのはちょっと思いました。
正規表現の練習と活用
スピーカー 2
そうですね、それで思い出したけど、やっぱ正規表現が書けないのって、まさにそれでね、数字を指定する場合って言われて、俺秒で出てこないんですよね。
スピーカー 1
Dやね、スラッシュD、バックスラッシュDか。
スピーカー 2
1から9とかでもいいでしょ、0から9か。
スピーカー 1
カッコつけて1から9でもどっちでも同じ動きする。Dの方が書きやすいけど、大文字のDと小文字のDで違う。
スピーカー 2
一番覚えてるのはね、やっぱり一時期めっちゃ練習したからなんだよね、俺。
スピーカー 1
練習してる。多分俺よりはるかに身体化されてるんですよね、そこは。
VSコードの検索って正規表現が使えるんで、これを入れたらどう検索結果が違ってくるのかをかなりの精度でやったから、
使えるものは全部は使えへんけど、日常的な正規表現はもう検索しなくても使えるようになったね。
最初はほんまに、こんな人間のすることではない。ずっと思ってたけどね。
読めないから、結局そう、一緒だよね。正規表現が読めないんだよね、誰かが作ったパターンが。
スピーカー 2
バックスラッシュとかがね、どこに入れたらいいかわからなくてね。
スピーカー 1
でもやっぱその、読めると書けるがね、両方に進行してきて、ある時から急に辞書引かなくても、ググらなくてもよくなったね。あれは不思議な体験。
スピーカー 2
正規表現をストレートに手で書けるとやっぱ楽ですよね。
スピーカー 1
早いよ、やっぱりそれは。
スピーカー 2
俺だってチャットGPTにしかやってもらってないもん、もはや。
スピーカー 1
日常で使う回数が少ない場合は、かけられるコスト的にそれでいいけど、テキスト扱う仕事をしてると結構正規表現使うから。
スピーカー 2
文章を書く人はね、結構バカにできないですよね、それによる便利さっていうのが。
スピーカー 1
しかもなんか、自分でデータ処理とかもするからさ、スクリプト書いて。
全部エバーノートです、みたいな人は多分いらんと思うけど、自分のローカルファイルに保存しといて、それで何とかするみたいな時って、検索するときに正規表現が使えると使えないとでは天と地の差があるから。
だからやっぱ説実性なんだよね、俺は結局のところ。
スピーカー 2
で、おそらく今が再びローカル化が帰ってきているから、そのあたりの知識も役に立つっていうところにもなってきてますからね、再び。
スピーカー 1
僕が正規表現を覚えたときにちゃんとGPDがあったら、多分覚えられてると思う。聞くもん、絶対。
だからそこの楽をどんだけ我慢できるかで脳に入る度合いが変わってくる。
スピーカー 2
さらに正規表現にしても英語にしても、あと10年もあったら本当にいらんくなるかもしれんっていう悩みもあって。
スピーカー 1
だからそうなんよね、でもどうなんやろな。
スピーカー 2
本当にはいらんくならないですけどね、そういう意味で言うと。
スピーカー 1
これ結構大きな問題につながってると思って。確かに正規表現は使えなくても困らない世界に来たときに、正規表現覚えなくてもいいよっていう話になって。
じゃあ例えば完全高性能なAI化できましたときに、人間はもう何も覚えなくていいか問題になってきて。
でも多分それは違うと思うんだよね。何が違うのかはちょっとまだ分からないけど。
例えば正規表現を覚えるという過程において、正規表現の知識とは別に何か脳の処理が変わってる気がするのだよね、予感として。
スピーカー 2
直感が身についてるんですよね、正規表現のストレートな効果で言えば。
スピーカー 1
で、その正規表現を覚えるのとは別の抽象的な機能が変わってる気がするんだよね。物事を捉えるときの視点が何か少し変化してるような気がする。
スピーカー 2
たとえば正規表現で言うと、何て言うんだろうな、文末文統の意識みたいなものは。
正規表現という存在を知っていれば、仮に5行ぐらい開けといても後から全部空白行1個にできるから、やっといていいやって思えるとか。
スピーカー 1
そういうのも確かにあるね。
スピーカー 2
そういう小さな変化はあるかもしれないですね。文末の丸は忘れてても、一番最後が鍵カッコを閉じるじゃないときなら丸を付け足すっていう正規表現を書けばいいやって思えるとか。
スピーカー 1
確かに確かに。だからそのノウハウに限らないけど、やっぱり何かを身体化するということは、ただ知識が増えるっていうことだけじゃない気がするんだよね。
勉強と身体化の関係
スピーカー 1
たとえば尻尾を動かす訓練した人は、やっぱそれまでの自分とは違う自分になっている気がするよね。
スピーカー 2
だからあとはあれですよね。それをどれだけ自分が重視して、その体験をどれだけやっていこうとするのか。
スピーカー 1
そういう体験がたぶんね、楽しさの根源じゃないかなと思ってて。
そこを、公理主義的、楽しさの有無で考えた時に、覚えることって真面目に取り組んだら面白いよねっていう話で。
やっぱその暗記の苦痛感っていうものが、僕らの学習を妨げている気がするね。
スピーカー 2
ちょうどいいわ。次回のブックカタリストで、記憶の科学っていうのを紹介しようと思ってたんですけど、つながる話がいっぱいあるかも。
スピーカー 1
その辺は譲りますけど、人間が仮に勉強しなくても日常生活が遅れるようになったとしても、こうやって身体化する活動っていうそのものは、たぶん楽しさの根源と結びつくし、
それはたぶん、暇と退屈を遠ざける、たぶん一番効果的な方法じゃないのかなと思いますね。
スピーカー 2
人間が何もしなくても良くなってしまうと、やばいのが退屈なことなんですよね。
スピーカー 1
おそらくはね。
スピーカー 2
結局それって勉強が一番退屈じゃなくなることなんじゃないっていう。
スピーカー 1
そういう気がするから、実用的なこともそうでありますけど、それ以外にも何かを学んでいく。だからただ知識に触れるということじゃなくて、身体化できるレベルまで持っていくっていう楽しみを知っていくのはいいことじゃないかなと思います。
スピーカー 2
なんか面白いですね。全部勉強だったのに、全部答えじゃないけど、全部身体化に関わることだった。
スピーカー 1
だからある人は勉強っていうのは身体化っていうことなんやと思いますよ。身体化じゃないと思い込まされてる?僕らが。
勉強っていうのは知識の習得やと、知識の確認やと思わされてるけど、実はそうじゃない。
何かが使えるようになるということは、それはまさに知識が使えるようになってから、その知識が身体化するということなのだという、その勉強感がたぶん新しい地平線ではないかなと。
スピーカー 2
難しいのが、最初の最初はどこかに身体化以前の、ただ知識として身につけないといけない要素がゼロにはできないこと。
そりゃそうだ。
そこをある程度学べばそれを理解できるようになるからいいのかな。
英語の学習
スピーカー 1
うん。それを続けてたらいつかはっていうことはなく、どっかで別の階段にシフトすることが分かってたら全然いいと思いますけど。
だから当然その英語を読もうっていう、それは分からなくても読もうって言われても、その愛が何か分からなかったら読めないわけですから。
最低限の単語は必要ですけども、まあでもその単語をマスターしたら英文が読めるようになるとかいう考え方はやっぱりちょっとずれてるよなとは思いましたね。
スピーカー 2
そうですね。英単語の意味が全部分かればいいでもないし。
スピーカー 1
ないね。ないね。
スピーカー 2
でも英単語の意味がある程度分からないといけないしっていう。
スピーカー 1
だから英単語の意味が分かるっていうのは子供っぽいイメージだと、ある単語の意味してることが一つ分かるっていう。
だからウォーターなら水って訳せることが分かるって感じだけど、実際は一つの文の中でその単語がどんな役割を果たしてるのか分かるっていうことだから。
うん。
だから暗記じゃなくて、なんやろな関係性を紐解く的なところですからあれは。
スピーカー 2
シナプスの結合ですもんね、結局は。
スピーカー 1
前後の中でこの文がどういう役割を果たしてるか。それも知識じゃなくて、おそらくパターンですよね、きっと。
こういうパターンやったらこういう意味になってるっていうのを覚えて引き出せるようになるということなので。
だからその、知識英語って言うと知識学習みたいなものは基礎ではあるけども、中間段階ではもう違うよなと。
最終段階はたぶんもっと違うでしょうけど、何回ぐらい考えられそうですね、これは。
学習の理解
スピーカー 2
まあそうですね、いろいろと。まあやっぱあの、いろいろ学ぶことは面白いなっていうのを思い知った感じと。
全体的にやっぱどんなところもそういう身体化みたいなのを重視しようとしている傾向はありそうですね。
スピーカー 1
しかもそれは身体化なので時間がかかることがもうほぼ避けがたいっていうところも付随してきますね。
スピーカー 2
まあそうですね、だからそこをどうやって乗り越えるかですね、あとは。
スピーカー 1
だからそれは結局楽しいことをするということに尽きるわけですね、それは。
続けられることを続ければいいということでもある気がするし。
結論は単純なんですけど、そこに至るまでの理解は、だからそこに至るまでの理解を邪魔する理解があって、それを取り除いていかないといけないという感じですね。
スピーカー 2
という感じですね。
では今回もこのぐらいにしたいと思います。
ブックカタリストは番組を支援していただけるサポーターを募集しております。
サポーターの方にはコンテンツのアーリーアクセスとか収録後のアフタートークの視聴、月1回の読書会の参加、本編使用時の台本などいろいろ特典を用意しています。
アフタートークは漫画とか小説とかそういう本編では紹介しないような本の紹介も行っておりますので、気になる方は概要欄のリンクから飛べるブックカタリストの公式ページをご覧ください。
それでは今回もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございます。
01:05:04

コメント

スクロール