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#10『今世紀最大の理不尽 それでも、結婚がしたかった』自分をほどく、結婚の考察
2026-04-10 19:00

#10『今世紀最大の理不尽 それでも、結婚がしたかった』自分をほどく、結婚の考察

【本日紹介の一冊】

『今世紀最大の理不尽 それでも、結婚がしたかった』(文藝春秋、鳥飼 茜・著)

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【エピソード概要】

鳥飼茜さんは、女性が社会でぶち当たる壁をリアルに描き切る人気漫画家です。彼女が3度目の結婚を前にして、どうしても伝えたかったことは何か。今回の対話の中で、「そういえば、男性は結婚についてエッセイを書かないな。男性は妻が死んでからエッセイ書くかも……」なんて発見もありつつ楽しくお話ししました。結婚について女性がどんなことを考えているのか、男性の方が触れるきっかけになりますように。


【チャプター】

() オープニング

() 30代女子にとっての結婚ハードル

() 恋愛・結婚の自己犠牲のしんどさ

() 夫婦別姓について

() 男性は妻が死んでからエッセイを書く⁉︎

() フェミニズムを読みたい『焼き芋とドーナツ』

()  エンディング


【出演】

プレゼンター :刀根 明日香

ナビゲーター :首藤 淳哉


【関連書籍】

焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史


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【収録場所】

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サマリー

本エピソードでは、漫画家・鳥飼茜のエッセイ『今世紀最大の理不尽 それでも、結婚がしたかった』を深掘りする。女性が結婚において直面する理不尽さや自己犠牲の辛さ、そして夫婦別姓の問題について考察。また、男性はなぜ結婚についてのエッセイを生前に書かないのかという問いかけから、男女間の結婚観の違いやコミュニケーションのあり方についても触れる。後半では、フェミニズムの視点から『焼き芋とドーナツ』を紹介し、歴史の中に埋もれた女性たちの声に光を当てる。

オープニングと書籍紹介
こんにちは、BIBLIO JAM始まりました。本日のプレゼンターのトネアスカです。 こんにちは、本日のナビゲーターの志藤淳也です。
この番組は、話題の新刊ノンフィクションをじっくり深掘りしていくポッドキャスト番組です。 今回も、日本橋浜町のブックカフェハマハウスさんからお届けしております。
トネさん、ついに2週目ですね。はい。 今日は大丈夫ですか、今回は。 今日もおすすめ持ってきました。
今日はですね。 わかりました。マイペースでありがとうございます。早速。
何ですか、今日は。 今日はエッセイをご紹介します。文芸春秋から出ている、今世紀最大の理不尽、それでも結婚がしたかったです。
著者は漫画家の鳥貝朱音さん。どういう人かというと、女性が抱えている傷とかトラウマを漫画にリアルにですね、描き切って、女のジャンルを切り開いた開拓者なんです。
ある意味、社会派のようなイメージがありますけど、今回は漫画じゃなくてエッセイ。
そうです。今回エッセイ、フィクションではないので、鳥貝さんの思想をダイレクトに伝わってくるのが面白いところですね。
でも、漫画と変わらない点としては、鳥貝さんがこのエッセイをやっぱり描かざるを得なかった、その出来事っていうのがあったっていうことですね。
鳥貝さんはいつも描く目的とか、描かなきゃいけない理由っていうのを明確に持っていらっしゃる方なので、エッセイという形を今回撮っていますけれども、社会を知るノンフィクションとして、とても面白さがありました。
要するに気楽なエッセイじゃないっていうことですよね。
そうですね。モノモースっていう意味です。
結婚のハードルと自己犠牲の辛さ
この本のタイトルは、今世紀最大の理不尽、それでも結婚はしたかったなんですけども、鳥貝朱音さんが3度目の結婚を控えているんです。
これ取り上げたかった理由にもなるんですけども、私まだ結婚したことないんですね。今34歳なんですけども、結婚っていつも頭の中にはあるんですよ。
なるほど。
喋りにくいですよね。
今回はなんか、もしかして私、男代表みたいな感じになりますかね。
ぜひ首都さんと話したかったテーマではあるんです。
例えば、同世代女子と話してて、よく話題に出てくるんですけども、結婚はあんまりイメージわかんないけど、子供が欲しいって言うんです。
でも今、子供が欲しいってなると、結婚って避けては通れないなっていうふうに、深くは考えてないんですけども、同世代女子と話してて、掛け込み寺として結婚相談所っていうのが上がってくるわけですよ。
結婚相談所ってリアルな結婚相談所のこと?
そうです。
あ、掛け込み寺。
そこを行かないといけないかなっていう悩みをランチしながら話すんですよ。
そんな話してるの?
結婚ってめちゃくちゃハードルが高いことなんですけども、鳥貝朱音さんは、私にとってすごい高いハードルを2度も飛んで、さらに3度目を控えているんですよね。
なるほど。
その経験値の差っていうのがやっぱりすごいなって思ってしまって、この本を読まざるを得ない気持ちになってしまいました。
じゃあ鳥さん、そういうことであれば私も言ってしまいます。
私は1回ハードルを飛んでいます。
そして転びました。
そして2回目のハードルを飛びました。
そういう経験者ですね。
存じ上げませんでした。
でもその経験値が私、ほんとリスペクトしちゃいます。
リスペクトなのか。
ズバリ、この本の読みどころっていうとどういうところになります?
読みどころの一つはですね、なぜ鳥貝朱音さんが、結婚もそうなんですけども、まずこの本をなぜ書いたかという理由の部分です。
ここに至るまで2度の結婚生活があるんですけども、2度目の結婚生活から学んだことを私はすごくハッとした気持ちで読みました。
どんなことですか?
一言で言うと、恋愛だったり結婚の呪縛の辛さ、絶望とか自己犠牲のしんどさっていうのがそこに書かれてたんですよ。
彼女の経験として、2度目の結婚っていうのは同業者、つまり漫画家との結婚ですね。
もともと相手の方が知名度が彼女よりもあったんですよ。
あとは彼女の、彼女もおっしゃってる通り、性格も相まって常に男性の下手に出てしまう。
彼に認めてもらいたいとか、結婚生活を維持したいという思いから、例えば喧嘩してる時は彼女が最終的には折れて、いろんなことを彼に合わせながら過ごしてました。
彼女は自身の中でこれに違和感を持ちつつも、結婚生活に納得するふりをして日々を過ごしていた。
でも歯車が合わなくなって結婚した後に振り返ると、その日々は恐怖に縛られていた日々だとおっしゃってます。
結婚されてる時に、2回目の結婚の時、同業の漫画家の方で、簡単に言ってしまうと、鳥川さんよりもはるかに売れているような漫画家の方で、結構結婚生活の中でも権力勾配っていうのかな、上下関係みたいなものが生まれていて、それが非常にきつかったということですね。
私印象的だったのが、鳥川さん自身が今は女性の自由を願うフェミニストとして堂々に声を出せるそうなんですけども、2度目の結婚の時はフェミニストとして仕事の慰慮が入ると断っていたそうです。
自分が怖さを感じながら結婚生活をしていることで、女性の自由について発言することが嘘をついているってご自身が思ってしまうということがあったそうなんです。
鳥川さんって、すごく誠実な方ですね。
そうなんです。
でも、そういう誠実な方だからこそ、ちょっと自分苦しめちゃうところもあるのかもしれないですけどね。
男性視点からの結婚観と夫婦別姓
そこも共感ポイントになっていて、鳥川やかねさん大好きなファンの方たくさんいらっしゃると思うんですけども、この本をビブリオジャムで紹介するのは正直難しいなと思ったんですよ。
ビブリオジャムの聴講している方って男性も多いと思うので、男性がどんなふうに考えるのかって私あまりイメージができなかったんですね。
首都さん、実際に男性がこの本を読んでどうでしたか?
すごく端的に言うと、ものすごく男性よりもこんなことまで考えてるんだっていう、いろいろ深く考えてるんだなっていうのは思いましたね。
でもね、それは僕も結婚生活の中で妻から言われることのひとつで、いつも不意打ちをくらぶんですよね。
自分がそんなに深く考えてないようなことを言われるんですよ。
例えば、適当な例をあげますが、彼女が仕事ですごく理不尽な思いをしたというようなことがあったとするでしょ。
そうすると、それを聞かされたときに、僕はすぐ解決すればいいっていう発想にピッていっちゃうんですよ。
だから、そうすればいいじゃん、そんなやつみたいな。こう対応すればいいじゃんって言って、それで僕の中で終わるんですよ、それは。
だけどね、あるときね、結構彼女溜め込んでたみたいにそれを一気に言われたことがあって、
そういうことはあなたに求めていないんだと。
ただ私の話を聞いて、大変だったねって言ってほしいんだって言うんですよ。
正直ね、その発想は僕にはゼロだったんですよ。
確かに女性は溜め込む部分が、いろいろ考えるが、あまりそれを人に押しつけちゃいけないとか思ったりして、溜め込んじゃうところもあると思うんですけど。
わかります。今回紹介せっかくさせていただいたので、この本もいろんな男性に届くきっかけになればいいなというふうに私も思います。
この本では非常に大きなテーマとして、夫婦別姓っていう問題がありますよね。
それが今世紀最大の理不尽の一つではあって、性を変えるっていう、女性が性を変えていくことに対して疑問が一個ありますよね。
これを機に私も夫婦別姓について考えてみたんですけど、この本の最後に婚姻制度夫婦別姓制度の関連年表があるんですね。
法制度として同性結婚が確立したのは1898年明治31年の民法の時ですね。
家制度を基礎として固守が絶対とされた時みたいです。
しかも固守というのは長男がなるわけですけど、これは明治時代の家制度における絶対的なリーダーということになりますね。
ここからは前回中野亜美さんも本で触れていた部分であるんですけども、
終戦を迎えて新憲法が確立する時に家制度が廃止されて、夫婦の平等の権利というのが定められました。
その後は1970年代に入って女性の社会進出が進んで、1975年に初めて選択的夫婦別姓制度を求めるものが国会に提出されたそうです。
そうです。だから実はもうこの夫婦別姓をめぐる議論というのはものすごい実は歴史があって、
要は政治家何やってんだっていう話ですよね。
そうですよね。50年前からこんな議論をしてるんですね。
そうですね。
今の政権になって、旧姓使用の法制化という動きもありますけども、これも根本的な解決にはならないみたいですね。
ならないです。旧姓使用を法制化するぐらいだったら夫婦別姓でいいじゃんっていう、もはやぐるぐる回りすぎてどうしていいかわからなくなっちゃってるんだと思うんですけど、
とっとと夫婦別姓すればいいんですよ、こんなものはって話ですね。
ほんまですよね。結婚の法制度っていろいろ課題があって、自立婚も選択する人もいると思うんですけども、
それでもまだ若者の中にはまだまだ法的に結婚を望む人たちもたくさんいるわけですよね。
そうですね。
ただただ生涯一緒にいたいっていう気持ちから法律婚を選ぶ人たちいるんですけども、
法制度のせいで女性が自分のルーツを断ち切って男性に合わせることっていうのが、やっぱりこれは女性が強いられている理不尽の一つだと思います。
司藤さんと私、今日お話ししたかったものもう一つありまして、
男性のエッセイに見る結婚観の差異
私、男性が結婚について書いたエッセイってなかなか見かけないなと思ってるんですよ。
それは面白い論点かもしれないな。
書いてないわけじゃないけど、もろ結婚そのものでエッセイみたいなのっていうのは、
有名なところでいうと文芸法論家の江藤潤さんの書いた「妻と私」とかね、
作家の城山三郎さんの「そうかもう君はいないのか?」っていうエッセイとか、
でもどっちも奥さん亡くなってからですね。
なんか今面白いなと思いました、そこは。
なんで生きてる間にそういうこと書かないのかな。
奥さんが亡くなってからエッセイを書いちゃう。
亡くなってからですね。
しかもちょっとなんかエモく振り返るみたいなところはあるかな。
考えないようにしてるとかですか?
なんか深いかもこれ。なんでだろう。
そうですね。亡くなってから初めて、なんだ愛してたみたいなこと言うみたいな。
いて当たり前感ちょっとありますよね。
そういうところがあるのかも。
いやー不思議だなと思って。
言われてみれば不思議だ。
『焼き芋とドーナツ』と女性史
鳥かいあかねさんの本に戻しますと、
鳥かいあかねさんはそれでも夫婦別姓の話もある中で、
それでも結婚したいっていうことで、
まずは夫婦別姓に対して鳥かいさんなりのアンサーを、
実はこの本で出してるんですよ。
詳しいことまではお伝えできないですけども、
そこまで実際考えて行動まで移すことへのリスペクトがすごくあって、
この本を読んで初めて結婚について考えを広げられて、
とても貴重な経験になりました。
僕鳥さんにアドバイスできる立場にはありませんが、
経験で言うのならば、
僕の場合は一回やって失敗してみないとうまくいきませんでしたね。
失敗まで込みですね。
失敗してその経験を持ってではないととはいえ、
離婚はめちゃくちゃエネルギーを使いますね。
別にオススメしてるわけじゃないですよ。
練習に一回とか。
でも失敗から得るものもあるけど、
失敗したときはそれなりに大変です。
何のアドバイスもなってないですけど。
わかりました。
『女工哀史』と日常茶飯の世界
何かその他、結婚について考えるときに他に読んだ本とかあります?
結婚ではないんですけども、
フェミニズムについてちょっと思考を広げたくて、
湯沢範子さんの焼き芋とドーナツ、日米氏スターフッドの交流誌を読みました。
これはいい本ですね。
いい本でした。
いい本です。
この中でとっても面白くて、
特に私が衝撃を受けたのが、
もう一つの女高愛詩のエピソードです。
女高愛詩っていうのは、
日本のロポルタージュの古典といってもいいですけどね、
細井脇蔵さんという人が書いた、
劣悪な女高たちが働かされている労働環境を描いたロポルタージュですよね。
はい。でも実はですね、
その細井さんの影にもう一人の執筆者がいたんです。
そうですね。
それが細井さんの内縁の妻だった高井俊夫さんという女性です。
彼女自身も女高として働いて、
細井さんの取材や執筆を支え続けた方です。
ところが細井さんが亡くなった後ですね、
彼女は席を入れていないという理由だけで、
女子屋としての権利も莫大な印税も全て取り上げられてしまいました。
もう本当に理不尽そのものの話ですね。
そうです。
彼女はその後、
ご自身の言葉で私の女高愛詩という本を書くんですね。
はい。
女子屋の柚澤さんは、
細井さんの書いた女高愛詩には、
自由とか人権といった立派な言葉はあるけれども、
そこには個別の女高の姿というのがほとんど出てこなかったと指摘します。
男ってね、論を語りたがるんですよね。
女高愛詩もそんな感じ。論は語るんだけどっていうね。
女性はですね、論も好きなんですけど、
どっちかというと、
例えば普段食べるものとか、
普段の生活とか、
そういったものが大切なんですよ。
この本でも、生々しい職場の人間関係だったり、
仕事帰りに食べる焼き芋の味とか、
生活のディティールがすごく詰まっていて、
柚澤さん、この女子屋さんはですね、
これを日常茶飯の世界と呼びますが、
男の方たちが啓示した私という死後が、
たくさん存在しているんですよね。
そうですね。
だから、こういう一人一人の生きる実感というのを見事に、
実は救い上げているのは高井俊夫さんの方だったということですよね。
しかもこの俊夫さんの物語を1970年になって掘り起こしたのが、
彼女と同じように宝石工場で働きながら、
夜間短大で学んでいた女子学生たちだったというのも、
胸が熱くなりました。
フェミニズムへの目覚めとエンディング
自分自身、私はですね、
今までフェミニズムの本だったり、
女性史を実は手に取ってこなかったんですよ。
女性を強調することに抵抗感がありましたし、
今、私自身職場で、
同僚の男性と全く同じ条件で働いているということもあって、
女性だからと言って理不尽を受けたことを、
あまり意識したことがなかったんですよね。
でもやっぱり今日のエッセイとか、
先ほどドーナツの話を読んで、
例えば今ニュースを見てみても、
女性別姿の問題がたくさん出てきますけれども、
社会の構造の問題だったり、
昔から残る当たり前となってしまった不平等のこと、
短すぎて慣れてしまった女性への目線というのが、
まだまだ自分の周りにたくさんあるんだなというのを知りました。
これを知って、世界がちょっと違って見えてきたなという、
貴重な経験を得ることができました。
鳥谷さんは鳥谷さんのこのエッセイ、
婚席祭壇理不尽、
読み終えて結婚というものに対して印象が変わったとか。
結婚はですね、私自身は一回経験してみたいですよね。
考えるの面白そう。
日常の悩みって。
もしかして失敗してもいいから一回やってみたらって言ってるような感じに捉えてません。
そんな進め方してないですからね。
でもそういう時代ってあるかなと私は思ってます。
時代。
重く考えずにいい人がいたらどんどん挑戦したいと思う。
どんどん挑戦したい。分かりました。あえて止めません。
ビブリオジャム第10回になりましたけどいかがでしたでしょうか。
ノートにビブリオジャムのマガジンがありますので、
ぜひ皆さんフォローしていただいてこの番組の感想もお送りください。
今日も日本橋浜町のブックカフェ浜ハウスさんからお届けいたしました。
今回のプレゼンターの鳥谷飛貴でした。
ナビゲーターの首都純也でした。
それではまた次回お会いしましょう。
19:00

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