00:05
SCP-CN-590-HOY-2、O5-9とO5-9の複生体とのやりとりにおいて、
複生体側がSCPアノマリーの立場上であるにも関わらず、
O5-9オリジナルの方に何か要求をしていましたね。
人員が必要だと。ちょっと貸してくれないか、くれないかっていう風に言って、
まあちょっとふざけたような口調、なめたような口調をしており、
それでオリジナルの方のO5-9が激情し、銃で打ち殺してしまった。
その後、ウージュ博士に後処理を頼むと話しており、
ちょっと精神錯乱状態というか、疲弊した様子を見せていたんですが、
ふと振り返ると、複生体のO5-9が再び現れというか、
蘇ってというような感じですかね。
そして一番最後のところが、アクセスできなくなっている隠蔽措置が施されており、
真の内容を今から確認するところです。
この話はここまでにしてくれとO5-9が言った次からですね。
複生体O5-9、ああ、この話は終わりにする。異論はない。
だがな、
はぁ、坊やよ。我慢しているのが丸明かりだぞ。
彼らは君の腹心だ。捨てるのはもったいなく感じているのだろう。
そして彼らも、番号が9の男の正直さと才能に憧れて、それだけでついてきてくれているのだ。
苦渋の決断だとはわかるが、しかし、なあ、申し訳ない。
誠に申し訳ない。
君たちがそれに狙われないようにするために、君たちのことを考えてあえてもう一つの、
9、もう一つの要求だと。
だから無理な。
複生体、もう一つの、9、はっきり言うが無理なご相談だ。
お前、複生体、もう一つの要求をさせてもらう。
身を起こして机を叩く。
黙れ、人の話を聞け。
数秒の沈黙。
ああ、悪い。失礼した。取り乱してしまったよ。どうか多めに見てくれ、なあ。
話を続ける。
私の要求は、我々、あるいは既財団の言葉で、SCP-CN590のことに深入りしないことだ。
調査も、鑑賞もやめるように頼む。
そして、マザーにいるそれについてだが、あれは君たちにとってあまりにも遠い存在だ。
現時点では、君たちチャイルドの財団は触らない方がいい。
03:00
旧神派の指導者、いや、元指導者として、一切の史上が混ざらない本当の気持ちとして、私の名誉にかけて誓って。
ふくなくとも、現時点では、現時点ではね、590には触れない方がいいと思うのだよ。
まだ発展水準は足りない。私からは、以上だ。
このちっぽけな要求をどうか飲んでほしい。ここでお願いする。どうか、諦めてくれ。
マザーの17億人に代わって感謝する。
ああ、もしかすると、なぜこれだけの人数しかないことに疑問に思うかもしれん。
中世の歴史なら知っているだろう。そしてまあ、君もわかるはずだ。
人を殺すのは財団のお箱だ。君の専門でもあるのだがね。へへへ。
9.
17億。私が驚かないのは失望させたかね。何に言おうと君の要求など飲むはずがない。
前にもはっきりと言ったはずだ。不可能であると。
ふん。名誉にかけて誓うだと。
大層、私のことに詳しいようだが、君のことについて私も随分と知っているものだ。
巨減壁の人間が名誉にかけて誓って何になる?
調査と鑑賞は我々財団の、財団による財団のための行動だ。
それをするかどうかは財団が決めることで、偽物ごときにとやかく言われる筋合いはない。
財団を何だと思っているんだ?福祉施設か?人ではもうくれてやったからっていい気になって。
副正体。
えー。長いため息。
はぁ。本当にやめてくれないのか?もう少し考えてみてはどうだ。警察に決断するのはあまり良くないぞ。
顔を上げる。
9.
交渉する余地はない。と言ったはずだ。
自分の身分をわきまえろ。私にも立場というものがあるのだからな。
要求は断じて飲まん。その破天荒で色鮮やかな創造力であまり私を困らせないことだ。
なあ。なあ、偽物君よ。
副正体。
はっはっは。まあ、いいだろう。
はぁ。まったくおいぼれたものだ。人を説得するのもままならないとは。
君みたいに若気のいたりでいられたらここまで落ちこぼれることもなかったというのになあ。
ああ、そうだ。そうしよう。君はしばし待ってくれ。私は電話をかける。その間に冷静になっておくれ。
体調が悪いのならちゃんと休むのだぞ。
そうだ。それとなあ。私のいない間に君が言ったことは全部聞こえているぞ。
これで番号がナインの男の昔話はまた過筆されることになるなあ。
はっはっは。
06:00
大笑い。
副正体。電話をかける。
もしもし。四星協会の本部か。
ああ。ああ。いや、私以外に誰がいる。
へへ。この声はライ君だね。
ええ。まあ、体は健康だぞ。まるで新品みたいになあ。
いや、O5なんて呼ばないでくれ。何がO5って話だ。はっはっは。
いや、この老いぼれが若者の話に付き合う暇はないぞ。
そうだなあ、ライ君。まず君たちのボスに取り付いてくれ。
え?どのボスだって?
ピエールのお孫さんは実務に関わっていないじゃないか。
諸君以外に誰がいる。
全く手が焼ける子だなあ。
もちろん諸君にだよ。
言った言った。
ああ、そうそう。続けて。
諸君か?
ああ、まあ、体は無論健康そのものだ。いちいち聞かんでくれ。
健康でなくなったって復活装置がある限りどうってことはないではないか。
心配せんでくれ。
ええ。
ああ。では本題だ。
私の居場所はわかるな?
そうだ。またネズミが屋上で騒ぎ始めた。
それで君たちに電話をしたのだ。
ああ。
ええ。そのネズミの穴を君たちで何とかしてくれ。
ああ、ああ、そうだ。
無論前に言っておいたやり方で、だ。
ああ。
それでも何とかできなかったらまた連絡する。
その時になったら大勢を動員してでも追い払う。
そうだ。まったく。
私だけではない。他の議員たちも困っているのだ。
ネズミがうるさくて仕事もできやしないってな。
どこからともなくネズミが急に出てきたらもう大変だ。まったく。
続けて。
いや、それはまだせんでくれ。
クモの巣の方は一旦様子見だ。
慌てることはない。
必要になったらまた連絡する。その時にでもやってくれ。
ああ、そうだ。いい子だ。
早くしてくれ。な。
そうそうそう。どうしても手土産を持ってくるというのなら本にでもしてくれ。いいな。
ねえ、言ってくれ。
ああ、今すぐだ。まだ野暮用があるからな。
君たちはそのままネズミの駆除に当たってくれ。私は立ち会いできない。
いや、間接的になら立ち会いできるかもしれんな。
そうだ。来てくれ。
ああ、ええ。あまり待たせるなよ。
何?3分?素晴らしい。実に素晴らしい。
数ヶ月ぶりでここまで効率が高くなったとは。実にいい。
ああ、ではな。
ああ、そうだ。ピエールの孫ちゃんをあまりサボらせるなよ。
チャイルドに呼んでおいたのは協力させるためではないからな。
09:01
ああ、以上だ。ではな。
9.ほほう。議会に生活サービスを担当する部署もあるとはな。
用意周到なことだ。しかしどうやら財団の記録にはないようだ。
帰ったら説明を追加しなければならんな。
で、電話が終わったところでまだ何かあるのか。
ないなら今回のインタビューは終了だ。そのふざけた要求とやらはもう言わないことだな。
副正体。
まあまあ急ぐことはない。言ったはずだろ。こんなせっかちではいずれ足を救われると。
今は何もないが、そこでしばらく座ってもいいではないか。
何せ急に要件が入るかもしれないからな。
ここでそれを対処してもいいぞ。配置は君の執務室とそっくりにしてある。
公務を処理するのに支障は出るまい。そうだろ。
ははは。
9。
ここに残る必要があるとでも。私は忙しいのだ。
インタビューが終了した以上、君に無駄な時間を費やすつもりはない。
財団の未来のために、部下には任せられないこともあるのだ。
私が自ら処理しなければならない仕事がな。
もういいだろ。インタビューは終了だ。
副正体。
いや、待て。財団に尽くしたいのはわかるが、メリハリをつけるのも大事ではないか。
何も考えずにゆっくりと休め。急に要件が入る確率はそう高くはないだろう。
まあ、とにかく何も考えずに、私の顔を立てると思って座って休んでくれ。
9。腰をかけて腕時計を見る。
面白い。君の執着を勝って座ってやらんでもない。
9。どんな芝居を演じてくれるか楽しみにしているぞ。
無論、何を企んでも無駄だからな。
私を殺す時期を伺っているというのなら、必ず君が先に死ぬ。
無意味な足掻きをしないことだ。
対象者は笑顔を浮かべたまま返答せず、約3分間059と対象者は沈黙。
9。もういいだろ。数分間も休んだことだ。私はそろそろ失礼する。
では今日のインタビューは、
10。ウージュ博士はノックせずに入室。
先生、ドアをノックせずに申し訳ございません。
思い詰めた様子で。
先ほどから、サイトの玄関にて四星競泳と自称する不明の集団が騒ぎを起こしているようです。
メンバーは皆、10代、20代の見た目で、白黒ストライプのネクタイを着用しています。
見たところ学生のようですが、200人ほどいるとのことです。
問題は、
9。体制を変える。
セキュリティスタッフを呼んで対処させろ。機動部隊でもいい。
12:00
学生ごときの愚行の衆に何ができる。
突っ立ってないでさっさと行け。
机を叩き、起き上がり、対象者を指さす。
偽物君、これが君の用意した芝居だというのか。
たかが学生の群れで、標準的な財団のサイトをどうこうできるとでも。
ウージュ博士。
機動部隊についてですが、
最も近い部隊は任務のため、ここから100km離れた地点への派遣が決まっており、
インタビュー開始から間もなくサイトを出発しています。
しかも、着信音の鳴る通信機で返答。
何、財団のネットワークが監視されているだと。
サイバー攻撃があったのか。
ないのに何をグダグダ言っているんだ、この。
バトウ。
これでもサイバーセキュリティ担当か。
そのまま放っておいて。
着信音の鳴るもう一機の通信機で返答。
もしもし、どうだ。
セキュリティスタッフは奴らを制圧したのか。
何だと。
もう11階。
1から11階を占拠しているだと。
なら12階まで引け。
ウーリュー。
これ以上奴らに好き放題させると、
もう兄貴とは呼ばないからな。
セキュリティスタッフが全員遵職でもしない限り、
1階分でも諦めるんじゃない。
特にここまでの隠し通路の存在は絶対に知られてはならない。
そうだ、奴らは地下3階に気づいているか。
まだ。
ならいい。
何だと。
アノマリーを持っているだと。
複数の。
待て、待て待て待て。
一旦落ち着くんだ。
冷静になるんだ。
早まるな。
ゆっくりと話せ。
彼らの持っているアノマリーは財団の記録にあるか。
ない?
くそ、これは。
ん?
ああ、ユークリッドクラスのオブジェクトは見つかるはずがない。
前回の移転でサイトには政府クラスしか残ってないからな。
いや、まだユークリッドクラスは1体だけある。
あの電卓だ。
それが使えるかどうか確かめておけ。
とにかくSCPでも使って耐えるんだ。
ん?
そうか。
ああ、ああ。
いいだろう。すぐ稼いに行く。
そうだ、武器庫から使えそうなものを持って行ってくれ。
俺には…
ないん。
もういい。
立ち上がる。
ウージュ君。
君。
数秒の沈黙。
君から伝えておけ。
もう抵抗を。
声が小さくなり。
諦めるんだ。
5階の防衛を突破して11階にまで乗り込んできている以上、
もう奴らを止めることは到底できない。
君たちだけでどうにかできる相手ではないのだ。
その集団の者に伝言を頼む。
すぐに結果が出る。
双方は一旦抗戦をやめるように、と。
奴らは間違いなく私を狙っているのだ。
それと、ウージュ君。
君は一旦出て行け。
15:00
ここは、私が蹴りをつける。
長い溜息。
059は焼酎しきった様子で再び背もたれに寄りかかる。
ウージュ博士は退室。
9。
つくり笑顔で。
その…
偽…
複生体君。
これ一体どういうつもりかな。
複生体。
いや、そうしてくれなくてもいいぞ。
私の口調が気に入らないのなら、無理して真似しなくてもいいもの。
それとな、私がしたいことなんて、君がちゃんとわかっているはずではないか。
我々のことにあまり調査や干渉をしないように忠告したかっただけだ。
しかし、君の口からはもうはっきりと…
9。
密かに両手を握りしめて。
いや、いやいやいやいや。
まだ交渉の余地がある。
まだあるぞ。
いや、我々のような穴から出てきたネズミと違って、心が寛大な君のことだ。
どうか機嫌を直してくれ。
なあ、機群が撤退していれば、ここまで乗り込んでさえしなければ、財団のことを外に漏らしてさえしなければ、君の要求は全てこの私059が飲むよ。
へへへ。
どうか落ち着いて、冷静になってくれ。
10。
調査をしないこと、だろ。
これくらい簡単なことだ。
今後は一切調査をしないと約束しよう。
その、アノマリーを持っている君の精鋭部隊をどうか。
複製体。
いやあ、異常性もほとんど失われているマザーのSCPの劣化コピーをいくつか持っているというだけで、特に精鋭でもなんでもないぞ。
もしそれが本当に精鋭なら、君に喋られる立場もなかっただろうね。
そうだろう?
へへへ。
よかろう。
君が調査や鑑賞をしないことを約束した以上、この老いぼれも信用するしかない。
むろん、君の恩恵には感謝するよ。
立ち上がり。
もう帰っていいぞ。
その子たちは君を傷つけることがない。
すぐに撤退を命じるからなあ。
それと、O5-9はその場を離れようとする。
複製体。
それと、今回の面会は私の要望だっただろう?
なら島にも私がつけさせてもらおう。
はっはっは。
ご寛大なことにちっぽけな要求を二つも呑んでくれた以上、私から言うことはもうないが。
それではインタビューを終了する、とな。
君も財団の素晴らしい未来のためにせいぜい頑張ることだ。
隊長には気をつけるのだぞ。
時間があったらいい茶葉を持って行ってやるよ。
どうだ、坊や?
調子が悪そうだねえ。
贈ろうか?
18:01
へへ。いいっていいって。
失礼する。
失礼するよ。
贈らなくてもいい。贈らなくてもいいよ。
059はよろめきながらドアまで移動。
待機していたウージュ博士に支えられ退出。
複製体。
机上の書類を整理しながらつぶやく。
話を聞いてくれれば、そこまでしなくて済んだものを、
うん、後悔しているだろうな。
歌い出す。
ラララー。
団結せよ世界連邦。
平和の未来を作ろう。
それにしてもあの子たち、人の話を聞かないな。
クモの巣はそっとしておけと言ったのに。
まったく、手が焼ける。
歌い終わってからの数分間、隊長は呆然としていた。
その後、顔から笑みが消え。
無表情なまま、機上の書類を適当にめくる。
そして、深く椅子に腰をかけ、長くため息をしてから、
うつろな目で、騒がいの太陽の方向へ視線を向けて数分。
複製体。
うつむいて腕時計を見ながらつぶやく。
2時45分か。
偶然だな。
あの時もちょうど2時45、いや、46分だったか。
対象者は立ち上がり、右手を胸に添える。
目を閉じ、祈るように。
すまん、首相卿。
かつて私が君たちを深淵に突き落してしまった。
私がやらなければならなかった。
だが私は信じていた。
そして信じている。
私は愛し、乗り越えようとしている。
これで、許しを得られるのだろうか。
いや、それはさすがにないか。
対象者はしばらくの間沈黙。
計画は茨の道だが、必ずや成し遂げる。
適任者は見えてきた。
時も満ちようとしている。
すべての罪を贖うと誓った。
君たちに犯した罪も含めて。
これから多くのことが始まる。
そして、私も私のものでないすべてを返すだろう。
対象者は咳払いをし、読み上げる。
我は人の粉あり。
我信じ。
我愛す。
これまでは。
我悟り。
我超越せん。
いつまでも。
はあ。
対象者は振り返り、
太陽の方向に視線を向け、
続けて読み上げる。
宗教に公理あり。
超越に鎮臨あり。
あらがみに救済あり。
人類に精神あり。
公理か、信仰か、鎮臨か、虚無か、
救済か道化か、精神か権力か、
21:03
疎外の宗教を信ずることたるや、
哀れかな。
自我の理性をすつることたるや、
哀れかな。
対象者は虚ろな目で執務室を退室。
記録終了。
編集ログ。
2015年4月4日、
O5-9の命令により、
本インタビュー及び下記に掲載する通達を含む
当保委全体に対して
隠蔽措置が適用されました。
O5-9または特別アクセス許可を
保有する職員または
コア編集者以外に対する
隠蔽措置は解除されません。
あぜくら。
2015年4月4日。
あぜくらをはじめとする特別行動ユニットの
配置転換及び新機動部隊結成に関わる
諸事項について、
財団職員各位、
レベル4管理官数名の検討、
報告及び詳細な現状考察により、
SCP財団、CN支部、模範職員、
あぜくらをはじめとする先進的な行動チーム、
あぜくら特別行動ユニット、
以下ユニットと故障に対し、
下記の配置転換を行うものとする。
あぜくらを含むユニットメンバーは全員、
元部署である第1行動チーム情報部門から、
第2行動チームの機動部隊へ転任するとともに、
元の研究員的な組織構造を
機動部隊的な隊長・隊員構造へ再編する。
組織構造の再編に伴い、
あぜくら及び総博士などを含む
グループによる集団指導制を、
あぜくらを隊長とする隊長制に変更する。
同時に、財団CN支部における
機動部隊のコードネーム命名に関するガイドライン、
第15番、及び数名のレベル4管理官や
ユニットメンバーの意見に基づき、
059の最終決定を経て、
ユニットの再編により結成された
機動部隊の番号はゼータ59、
コードネームは1と切る、とする。
当機動部隊は、
SCP-CN-590への侵入を主要任務とし、
任務配分や目標計画の特殊性を鑑み、
その指揮権は、
SCP-CN-5901個体、059に異常する。
以上は決定事項である。
また、ユニットからの離脱は許可されない。
当機動部隊の特殊性を鑑み、
ゼータ59隊長・アゼクラは特別準備作業のため、
以下の扱いを受ける。
アゼクラの機動部隊での勤務予定日は、
数日繰り下げるものとする。
日数は未定である。
それ以外のユニットメンバーは、
即日より059複製隊に着任を報告するものとする。
以上、059、2015年3月30日。
24:03
インタビューのやり取りで、
私を含めた部隊を複製隊の059へ
指揮権を移譲したというところですね。
任務が059の任務、
違う、SCP-CN-590への侵入。
複製隊の059は何をしようとしているんでしょうね。
コア編集者の権限を確認しました。
非表示の内容を開示します。
では最後、メールを読んで今回終えようと思います。
少し短いかもしれませんが。
そうでもないですね。
ようこそ、あぜくら様。
あぜくらによるホイさん、フキ等インタビュー後の関連メールログ。
このメールをもっと早く見つけていれば、
あれ以上、無自覚に悪事に加担することもなかっただろうに。
全くもって運命のいたずらだ。
幸い、今は先生に仕えて正しい道に戻っている。
メールの原本は地下室5番目の隠し扉の向こうの
パソコンデスクの右から3番目の引き出しにある
くり抜いた現代看護辞典の中に置いてある
電子ロックの小箱の中の2冊目。
ユートピアの第59ページに挟まれている。
付属されている特殊伝統で照らすと文字が浮かび上がる。
暗証番号は0011125901592834。
すべてがうまくいくように。
あぜくら、ここに突起する。
2016年5月18日、メモ。
To Dr. Wooju from O5-9
件名、セキュリティ部門の活性化、機動部隊の任務配置変更、
及び常駐機動部隊の勤務時間変更についてのO5意見、
並びに元地球事務局職員の待遇、賃金改善の命令実行に向けての意思伝達に関する指示、
機密指定、メール管理者によるアクセスを禁ず。
一緒ですね。
セキュリティクリアランス検知Memeが作動中ですが、
このコピーはMeme除去してます。
Wooju博士。
全くもって腹立たしい。
偽物の文材で私に指図するだと。
体操いい度胸みたいだが、彼にそんな資格は断じてない。
こちらがおとなしく調査を控えるとでも、私を何だと思っているのだ。
これで、あぜくら君を一旦引き止めた意図は分かっただろう。
後で君だけにいくつかのことを伝えるから、
あぜくら君にこのメールをそのまま転送するわけにはいかないが、
今から話すあぜくら君への伝達事項は君から話しておいてくれ。
偽物のところに着任する次第、すぐにでも、着任し次第かな、
27:01
すぐにでも情報収集を始めるように。
契約違反、だからなんだ。
迂闊に動くな、だなんてクソくらいだ。
あぜくら君についてだが、ついでに以下のことも伝えてくれ。
いくつかその子にやってもらうことがある。
まず第一に考えがまとまったのだが、
やはり君がアップロードしたホイ3全体をあぜくら君に隠蔽してもらった方がいい。
無論、その前に公開してはならない部分が非表示になっているかをしっかり確認することだ。
その子に一文字たりとも見せるなよ。
第二に、これは重要なことだ。私の言う通りに伝えてくれ。
SCP-CN-590全体に隠蔽措置を適用してもらう。
太字の通り、全部だ。
そして、元地球関連事務総局から問題のないものをリストアップしてくれ。
条件は二つだ。
まず、私に対して忠実であること。
そして能力だ。
不合格のものはどこかへ転任させておけ。局の規模を縮小しても構わない。
隠蔽された590のアクセス権限は、残りの問題のないものに与える。
もちろん、一般職員の目をそらすために、目立たない偽文章をカバーページとして作ってもらう必要がある。
カバーページの内容を本当のSCP-CN-590にするためには、
まあレベル4数名と養殖にいるレベル3、そして私の服審に記憶処理を行えばいい。
一般職員に対してはカバーページの処理優先度を下げていれば十分だ。
これでもう気づかれることはないだろう。
好奇心が強すぎる職員でもいたら、この前に言ったミーム抹殺エージェントで対処しよう。
あぜくらくんに渡してカバーページに搭載してもらう。
私からはO5命令でそれを裏付けよう。
それと、だ、本物のファイルの方の特別編集権限をあぜくらくんに分けておけ。
いろいろとやりやすくなる。
私か、あるいは君がいつか使うことになるかもな。
最後に四つ星競泳とやらの侵入の件も塗りつぶしておけ。
目撃者は皆記憶処理だ。
反抗する者はいつものやり方で処置する。
あぜくらくんのことに関しては以上だ。君から伝えてくれ。
これからは君に関する重大な決定を話す。
第一に、君もくれぐれも慎重にことを運ぶことだ。
31日に機動部隊にSCPを持たせて四つ星競泳とやらを調査するよう頼んだのだが、
たったの3分で財団のサイトまで行ける場所はそう遠くはないはずにもかかわらず、
2日間も調査したのに何も発見できなかった。
これに対しては目を光らせておけ。
そして機動部隊が帰った後、議会の承認を得ずに機動部隊がユークリットクラスを任務中に使用したことを見学に来た研究員が目撃したとかで、
30:09
13と1が私の責任を問うてきたのだ。
今後見学を公実に工作をしてくる他支部のごくつぶしを見かけたらすぐ処分するように。
君はただ大胆にやれ。後始末は私がする。
第2に、これは重要事項だ。
ずっと前から、半年ぐらい前から仕込みをしておいたのだが、詳細は話せば長くなる。
とにかくセブンの支配下で規模が5番目だったマダガスカル支部をなんとか手に入れたのだ。
君が将来O5の職務を引き継ぐからな。
仕事の内容はあらかじめ知っておいた方がいい。
詳細は私の自宅に来てからだ。
この決定についてだが、590の秘密が解明されつつある今、私の地位は脅かされるかもしれん。
元地球事務総局はもう大っぴらに動いてはならん。
局を受経事務研究企画部の下部組織にして、局の本部をマダガスカル支部に移転しておけ。
瞬間移動系のSCPの使用を許可する。
用事課590への実地調査が必要ならそれを使え。
情報の伝達もまずマダガスカルで一周回らせてからCNに転送するように。
マダガスカルにいる君たちの情報がその偽物に捕まされることもないだろう。
局のことを知っている無関係の者はファイルを隠蔽した時の方法で処置する。
無論、あそことて危険がないわけではないが、有事の際の対策は考えてある。
これまで他のO5から四十余りの支部の指揮権を手に入れたが、
あえて君をマダガスカル支部に配置したのは、その支部の指揮権以上はまだ周知されていないからだ。
何か問題があったら元々いる職員のせいにしろ。議会が急断したらセブンの責任にする。
彼らの目を反らさせれば後は安泰だ。
あと一つ、マダガスカルの倫理委員会はまだ掌握しきれていない。
だがそのメンバーは全て軟禁してある。
君はなるべく早くあそこに行って、彼らを説得なりなんなりするがいい。
説得が失敗した場合の処置は君に任せる。
とにかく、どんな手段を使ってでも絶対に本部の倫理委員会に連絡を取らせないことだ。
まあ、私はいつもぬかりのないようにことをしてきたが。
倫理委員会が不審に思う点など、せいぜいこの前の件ぐらいしかないのだよ。
そしてその件も君のメールと広角処分でうまくごまかされている。
倫理委員会は大きな脅威にはなり得ない。
そして近々、彼らにも手を出してみたいと思っている。
だが、ゆめゆめ油断するな。
まったく、財団の観察機関と政治体制はまるでハリボテのようだ。
33:05
未だに異常に気づかないなんて、逆に心配してしまうものだ。
君が守備よくすべてを成し遂げることを期待する。
そして今すぐ、SCP-CN-590の調査を始めろ。念入りにな。
O5-9、2015年4月3日
To O5-9 From Dr.Uju
件名、O5-9命令の意思伝達過程の記録及びいくつかの提案、機密指定です。
コピーはmemeを除去されています。
尊敬するO5-9様、未来を見据えた選択と綿密で偉大な計画には感覚いたします。
あなたの完璧な段取りを見てやっと、私のやり方がいかにおろそかで、
先見の銘に欠け、目の前の利益しか見えていなかったかということに気づかされました。
そんな私がO5の役職に努まるのでしょうか。
しかし、あなたの決定である以上、私は私の最善を尽くします。
あなたの命令であれば、このUjuが剣の山でも火の海でも超えてみせると誓ったのです。
だからこそ、あなたに教わった人と仕事との向き合い方を、これからも堅持していきたいと思います。
あなたに追いつけることは永遠にないかもしれませんが、あなたを模範に努力をしていくつもりです。
本題に入る前に、あなたに報告しなければならないことがあります。
この件については、私は謝罪しなければなりません。
あなたがメールで言及した他支部から見学に来た研究員ですが、それは私が許可したものです。
まさかこれほど太刀の悪いことが起きるとは、完全に想定していませんでした。
当人は身分登録の際に、他支部からの訪問者としてではなく、サイトCN21のスタッフとして登録を行っていました。
これほど露骨な行為は、思うに1と13が直に命令したものかもしれません。
その方々にもどうかお気をつけください。
それだけでなく、少し手がかりを手に入れたのです。
公式にCN支部への見学訪問が登録されている支部は数多くあります。
しかし、管理者別に分類すると、それらに1、2、3、4、6、7、8、11の管理する支部しかない事実が判明しました。
つまり、それ以外の05の管理する支部からは、公式に登録された見学訪問が一度もなかったのです。
これは怪しい点だと思います。
不審な職員が紛れ込んだのは私の不注意が招いたことであり、私の責任です。どうか私を処分してください。
36:02
あなたに忠実な部下にとっての教訓になれればなおさらのことです。
先ほどに述べた私の結論に対しても、どうか十分にご注意ください。
また、前述と関連のあるついさっきのことですが、たった1時間前、055はメキシコ支部でCN支部を批判する集まりを主催しました。
具体的には、我々の独自の機動部隊番号の使用や実用主義的な支部改革を批判し、
特にあなたに対しては、のれん分けして本部を孤立させようとしていると非難していました。
その上、前回の12部と同じく、メキシコ支部職員の不満感情を扇動しています。
これに対しても十分ご注意ください。
あなたの決定に関しては、私はほぼ全て実行し、あぜくら君にも伝えました。
あなたの決定の意図を説明した際には、あぜくら君もあなたの計画の偉大さと正確さに感心していました。
もちろん、話すべきではないことは一言も話していません。
なお、あの後は複製体O5-9に対する艦隊制を強化しましたが、不審な動きはありませんでした。
また、総局の人間をリストアップした後、気づかれないように数回に分けて、
複数の航空会社からマダガスカルへの航空券を購入しました。
部門併合の手続きもプリントし、あなたが応援すれば即座に効力を持つようにしてあります。
総局の財団ネットワーク上のドメインも、秘密裏に儒教事務局の方へ移転しました。
それらに関してはどうかご心配なさらないでください。
あなたが許可したSCPについても、マダガスカルでのテレポートポイント設置及び機材の移転準備も完了しています。
記憶処理が完了次第、あなたが命令を下すと、すぐさま全員を移転することができます。
向こうに到着すれば、590への調査は即座に開始されるでしょう。
5月11日までにマダガスカルでの準備がすべて完了する見込みです。
あなたの命令を我々は必ず完璧に成し遂げます。
また、セブンの第二管理中核であったマダガスカル支部の掌握、おめでとうございます。
あなたの目標は遠くない未来に達成されるでしょう。
宇宙博士、2015年4月3日
以上がホイ3となっています。
私を含むITキルという特殊部隊を複製体O5-9に譲らざるを得ない状況だった。
めちゃくちゃ強い複製体の部下が出てきたから。
譲ったはいいけど、無座無座、命令通り動かさせるつもりはないとオリジナルのO5-9は言っているわけですね。
宇宙博士経由でいろいろと拡作しているようですが、私はこれを知らない状態なんですね。
39:05
知らないまま動かされていた。
このメールにもっと早く気づけていれば、というふうに言ってましたね。
私は複製体の方の9を崇拝というか、ここから先のホイでもしかしたら何か私と複製体の9とのやりとりがあるのかもしれないですね。
現状接触がないので、なんでこっちの9を裏切るような形の文脈が所々見られるのかというのはまだ分からないです。
宇宙博士も今のところこっちのO5-9に従っているようなので、
以前私のメモの中で確か宇宙博士と私は複製体の9の方を信仰しているみたいなことを書いていたので、
我々が9に裏切られる日がそのうち出てくるんじゃないでしょうか。
ホイは6までありますが、ホイ5が非表示と普通の表示のものがあるので、もしかしたらあと6,7エピソードぐらいかかるかもしれませんが、お付き合いください。
もし現状全貌を確認してから、私の把握できていないながらも何だろうという反応を楽しみたいという方がいらっしゃるのであれば、
おそらくこれ結構有名オブジェクトだと思うので、YouTubeなりなりでSCP-CN590で検索されると何かしら解説だったりがあるのかと思います。
私は調べたことないので分かりませんが、多分あると思うので、そちらで全体を把握しながらお聞きいただいても楽しめるかと思います。
では、また次回。お疲れ様です。