00:05
スピーカー 1
アイテム番号 SCP-1027-JP オブジェクトクラス ユークリッド
特別収容プロトコル SCP-1027-JPは、標準人型生物収容ユニットに収容し、毎日標準的な食事と2.5リットルの水分を与えてください。
移動が必要な際は、SCP-1027-JP-Fを支えるための補助具を使用してください。 また可能であれば、SCP-1027-JPの精神状態をより良好に保つため、
対象自身やSCP-1027-JP-Fの外観についての好意的な感想を定期的に言い聞かせることが推奨されています。
スピーカー 2
説明 SCP-1027-JPは、ウワンブの欠損、軽度のメラニン色素欠乏がみられる10代後半の日本人少女です。
スピーカー 1
SCP-1027-JPの首筋には継ぎ目のないチタン製チョーカーが装着されています。 チョーカーには以下の内容が印字されています。
スピーカー 2
日本小類層犬 T-496MP
スピーカー 1
SCP-1027-JPには、自身は人でなく一種の花であるとする得意な認識があり、誰かが自身の姿を見て美しいと感じることが自身にとって最大の幸福であるとします。
この影響もあってか、SCP-1027-JPは一般的な人における8歳前後の知能しか持たず、財団による教育の試みもほとんど効果がありませんでした。
SCP-1027-JPの右腕の血損部からは、皮膚を突き破るように未知のケンカ植物かな? 以下、SCP-1027-JP-Fが生えており、ツルはSCP-1027-JPの体に巻きつくように伸びています。
SCP-1027-JP-Fは光合成を行わず、SCP-1027-JPの体内と同化している根を通じて水分・栄養を受け取っています。
スピーカー 2
そのためか、SCP-1027-JP-Fは光合成色素を持たないアルビノになっており、体全体が白色化しています。
スピーカー 1
SCP-1027-JP-Fに咲く花は月下美人の花に類似していますが、常に微弱な生態発光を発生させます。
この花は通常の月下美人同様、夜間に開花して日中はしぼみますが、1年中落下することはありえません。
SCP-1027-JP-Fの花は開花中強い咆哮を放ちます。この咆哮はそれを嗅覚で感じた生物の意識を誘引し、糖水させる効果を持ちます。
03:00
スピーカー 1
この影響を受けた生物は一種の快感を覚え、何度も嗅いだ場合には中毒症状に陥る場合もあります。
しかし、SCP-1027-JP自身がこれを何かの目的に利用しようとする様子は確認されておらず、これはSCP-1027-JPにも無自覚に発生する現象であると考えられます。
日付は黒塗り修正されております。 SCP-1027-JPは警察に保護された後に財団に引き渡されました。
SCP-1027-JPは保護以前、県に在住する実業家の黒塗修生・氏によってその存在を引得して所有されていたようですが、氏自らが警察に申し出てSCP-1097-JPを引き渡しました。
スピーカー 2
氏はSCP-1027-JPを入手した経緯について、知人と詳細不明の人物から購入したと主張しています。 以下、氏へのインタビューログです。
スピーカー 1
不器。竹内研究員は警察組織の一員を偽って対象に調子を行っています。 民間人との対話のため、ここではSCP-1027-JPを彼女と呼称しています。
録音開始。竹内研究員。 気分はいかがですか?
氏。 まあ、多少良くなったよ。ありがとう。やはり罪悪感が募っていたからな。
これで良かった。今はそう思うよ。 竹内研究員。
あなた、そして彼女の元の所有者がしたことは正しく人身売買であり、法律上許されることではありません。
ですが、最終的にはあなたがご自身から罪を認め、あの子に続く不幸な運命を断ち切ったことは称賛に値すると私は思います。
氏。 ありがとう。それで、あの子をどこから買ったかだったな。
スピーカー 2
竹内研究員。 ええ、我々もそこが気がかりなのです。
スピーカー 1
氏。 2年ほど前の休日の夜になるか、私の自宅に突然知人がやってきて、私に見せたいものがあると言って連れ出したんだ。
私は少し怪しく思ったが、暇で退屈していたこともあったからついて行った。 行った先は小さなビルの貸し部屋でね。
スピーカー 2
そこに他に一人の男と一人の女、そしてあの子がいたんだ。 竹内研究員。そこで彼女を買ったのですね。
スピーカー 1
氏。 そうだ、ろくでもない話だがな。
スピーカー 2
けれども私も初めてあの子を目にした瞬間息を呑んだよ。 わかるだろう。彼女はこれまで目にしてきた多くの中でも格段にきっかいで、だが美しかった。
06:03
スピーカー 2
それに彼女、そしてあの花には引き込まれるような不可思議な魅力がある。
竹内研究員。 ええ、よくわかりますよ。
スピーカー 1
氏。 それで奴らにも押されて、私は流されるままにあの子を買ってしまった。
スピーカー 2
実際あの子もずっとにこやかに、にこやかにしていたから罪悪感もなかった。 私は愚かだった。
スピーカー 1
竹内研究員。 その知人というのは今どこに?
スピーカー 2
氏。 わからない。あれ以来温真不通だ。私もあいつに会う手段がなくなっているのに気づいて、ようやくあいつが元からかたぎれない世界の人間だったんだと知ったよ。
スピーカー 1
竹内研究員。 彼女を譲り受けて、その後はどうしていたのですか?
スピーカー 2
氏。 私はあの子を養子として育てようと考えたよ。妻に先立たれ、子供もいなくて孤独だったからな。
スピーカー 1
だが見ての通り彼女は自分は花だと思い込んでいるんだ。 私がいくら福を買い与え、うまい飯を用意してやって面白い話を聞かせても、
スピーカー 2
彼女はまるで自分が観葉植物であるかのように振る舞って、それらに興味を示さない。 彼女は私が彼女に見とれて美しいと呟くことでしか微笑まないんだ。
竹内研究員。 そして最終的にはあなたも彼女を物のように扱うようになったと。
スピーカー 1
氏。 もっと外に連れ出し、人と触れ合わせるべきかとも考えた。 だが当然そんなことできるわけなかった。
スピーカー 2
そんなまま2年経ち、いつからか私はもうあの子の美貌と花の虜になっていた。 あの子も私もそれが幸せなことだと信じて疑わなくなっていた。
竹内研究員。 続けてください。
スピーカー 1
氏。 だがあの子の姿を見ていた時ふと、彼女が2年の歳月を経て少しずつ大人になっていたのに気づいたんだ。
こんな年になれば本来なら勉学に励み、将来を探求し、多様な人々と交流し、恋人もいたかもしれない。
スピーカー 2
そんなことを思い、ようやく我に返った。 やはりこの子は人らしく生きるべきなんだと気づいたよ。
このままではいけないと。 そしてそれを叶えるには私はあまりに力不足で、もうこれしか手がなかったんだ。
スピーカー 1
どうか許してほしい。 竹内研究員。
なるほど。よく話してくださいましたね。 氏。
スピーカー 2
一つ聞いていいか。 あの子はどうなるんだ。
スピーカー 1
竹内研究員。 しばらくは我々が保護観察します。
09:04
スピーカー 1
彼女が何か洗脳のようなものを受けているのだとすれば、その影響を一刻も早く取り除かなければいけません。
そして時が来たら、彼女を社会へと自然な形で送り出せるよう最善を尽くすつもりです。
氏。 そうか。
ありがとう。これでいい。 録音終了。終了報告書。
インタビュー後、氏にはSCP-1027-JP-Fの影響を緩和するための精神治療を一定期間施した後、
クラスAの記憶処理を施して解放しました。 ほい。日付修正されています。
財団のエージェントが黒塗修正県、黒塗修正氏の破棄された日本小類層圏の研究施設を調査していた際、屋内に大規模な植物育成施設を発見。
この施設にはSCP-1027-JP-Fとほぼ同じ外見特徴を持つ植物が多数、植えられたまま放棄されていました。
スピーカー 2
これらの植物の多くは根が動物性の未知の有機体に変形していました。 これらの多くは不完全な形をした人の体のような外見構造をしていました。
スピーカー 1
例としては、獅子のいずれかが不自然に結合したようなもの、肥大した頭部のようなもの、テラトマ状になっているもの等が挙げられます。
中には人の胎児の形に近いものもありましたが、それらもほとんどガキケージのような状態になっていました。
スピーカー 2
これらの植物と有機体は長時間放置されていたためか、いずれも枯れて腐敗していました。
スピーカー 1
財団はこの施設がSCP-1027-JPの生産流通の大元であったとして調査を続けています。
SCP-1027-JPについては多くの研究員が、もともとどこかから拉致された普通の少女であり、そこに何かしらの処置がなされることで、あの花が腕から生え、今の状態に至ったのだと考えていました。
それ故に、あれが自身は花であるというのは、洗脳か何かによるものであると皆が思い込んでいたのです。
どうやら順序は逆だったようです。
黒塗り修正、博士。 SCP-1027-JP、日本人女性。
DNA検査結果から推定して判定、モンゴロイド系であることは明らかですと予想ということですね。
スピーカー 2
テラトマジョウって何だろう? テラトマジョウ、わからん、出てこない。
スピーカー 1
植物が生えた少女の見た目。
スピーカー 2
右腕がケッソン、アルビノになっている。
12:05
スピーカー 2
首には継ぎ目のないチョーカーがついている。 日本生類創券と書いている。
スピーカー 1
これはあれですね、SCP財団とはまた別の秘密組織みたいな感じですね。 幼虫医団、幼虫医団体となっています。
日本生類創券、生きる類で作る研究ですね。
概要としては、日本生類創券は主に得意な生物や生命体に関して言及されることがある存在です。
これには動植物から昆虫、魚類、生命を持つように振る舞う物体等々多岐にわたります。
それらのほぼ全てに自然界及び通常の現代科学ではありえない異常改造が見受けられ、一般的な倫理観に縛られている様子は見えません。
スピーカー 2
何らかの技術を保有する研究施設、もしくは研究者団体ではないかと考えられていますが、いまだその実態は捕捉されていません。
スピーカー 1
なお当初は日本生類創券が生み出した異常存在を直接流通販売を行うことはないものと考えられていましたが、
稀にSCP-483-JPやSCP-1919-JPのように自身らの生成物を製品として流通させるような例も確認されています。
スピーカー 2
しかし依然としてその組織的な目的は不明のままです。
スピーカー 1
という要注意団体として、SCP財団がチェックしている団体の一つが作った実験体の一つということですね。
スピーカー 2
花から人体が出てくる。
人体から花が出ているわけではなく逆ということですね。
自身は人ではなく一種の花であるとする得意な認識があり、自分の姿を見て美しいと感じてもらうことが自身にとって最大の幸福であると。
スピーカー 1
右腕の血栓部から皮膚を突き破るように。 ケンカ植物であってたのかなこれ。
スピーカー 2
鶴。 あってますね。ケンカ植物。
スピーカー 1
鶴はSCP-1027-JPの体に巻き付くように伸びています。
スピーカー 2
抗合性を行わず体内と同化している根を通じて体から水分栄養を受け取っています。
抗合性を行わない。 鶴がアルビノになっているのか。
月下美人に類似しています。 月下美人どんな花だと。
スピーカー 1
画像にあるやつですね。白いクラゲみたい。
15:02
スピーカー 2
画像で見た感じ。月下美人の花に類似していますが常に微弱な生態発光。光ってますと。
この花は通常の月下美人同様、夜開いて日中はしぼんでいますが、1年中枯れることはないと。落ちることはないと。
スピーカー 1
花は開花中強い匂いを出します。この匂いで生物を誘引し、 催眠状態のようなものに陥らせると。
スピーカー 2
この影響を受けた生物は一種の快感を覚え、何度も嗅いだ場合には中毒症状に陥る場合もあります。
スピーカー 1
しかし、少女自身がこれを何かの目的に利用しようとする様子は確認されていませんと。
無自覚に発生されている現象の一つでしょうと。
屋内に大規模な植物育成施設を発見。この施設にはこの SCP とほぼ同じ外見特徴を持つ植物が多数植えられたまま放棄されていました。
これらの植物の多くは根が動物性の未知の有機体に変形していました。
これらの多くは不完全な形をした人の体のような外見構造をしていました。
獅子のいずれかが不自然に結合したもの。肥大した頭部のもの。テラトマ状になっているもの。
スピーカー 2
テラトマ状気になるなぁ。
失敗作ってことかな。を捨てたと。
スピーカー 1
なんかグロいの出てきた。テラトマ体。検索してはいけないこと。
スピーカー 2
まあまあ、危機系体ってことですね。 これちょっと検索注意ですね。
テラトマ体に危機系児になってしまっている。 これらはいずれも腐っていると。
スピーカー 2
鼻も枯れていると。
スピーカー 1
あの鼻が腕から生え、今の状態に至った。
どこかから拉致された普通の少女が改造されて、鼻が腕から生える状態になったのだと思っていましたが、
どうやら順序は逆だったようですと。 植物から
スピーカー 2
人間っぽいものが生まれたよということですね。
ユークリッドなのは何でだろう。 特性判別しきれてないからかな。
医師を持って…まあ、医師持ってるってことか。 8歳前後の知能しか持たずなので。
この少女に対するインタビューは行わなかったのかな。 というSCPですね。
18:06
スピーカー 2
では次は ノーマルSCPでお会いしましょう。
さよなら。