アイテム番号 SCP-398-JP
アイテム番号 SCP-398-JP オブジェクトクラス セーフ
特別収容プロトコル SCP-398-JPが存在する建物は、財団が買収し管理しています。
SCP-398-JPは内部に設置した監視カメラにより、そのサイクル中に例外的な変化がないかが常に監視されます。
内部に存在する人型実態の SCP-398-JP-1へのインタビューは、担当職員の許可を得た上で行ってください。
説明 SCP-398-JPは、県に存在するアパートの105号室です。
内部に時空間的異常が生じており、室内に存在しているすべてのものは、1980年8月の状態を保ち続けていると考えられます。
SCP-398-JP内の物体は、外部からの干渉を受けた場合や、外部に持ち出された場合、
深夜0時、日本標準時JSTにおけるもの、深夜0時を経過した時点で、1980年8月1日の状態1へと戻ります。
また、外部からSCP-398-JP内に持ち込まれたものは、これらの効果を受けません。
SCP-398-JP内部には、50代の日本人女性に似た人型実態以下、SCP-398-JP1とするが存在しています。
SCP-398-JP1も、室内のものと同様に、1980年8月1日の状態を維持しており、その記憶は深夜0時を境にして消去されるようです。
SCP-398-JP1は、定時にSCP-398-JPを退出する様子が確認されていますが、SCP-398-JP外で、SCP-398-JP1を観測することはできません。
調査の結果、SCP-398-JP1は、105号室を1970年に借りた、と何らかの関係があることが推測されます。
なお、現在の所在は不明ですが、の勤務先には、1980年8月1日以降も、定年になるまでが雇用されていた、という記録が存在しています。
SCP-398-JP1は、自身がある1日を繰り返している、という状況を知覚することはできませんが、外部から持ち込まれたものは、通常の時間を指し示すため、これにより異常を把握することができます。
しかし、SCP-398-JP1の記憶が消去されてしまうことから、異常を知覚させる取り組みは意味を成しません。
SCP-398-JP1の行動
以下は、SCP-398-JP1の行動を表にしたものです。
なお、SCP-398-JP1の行動パターンには、微細な時間の変化が見られます。
記録を開く
およその時間、0時から5時30分
SCP-398-JP1の行動
SCP-398-JP1は、自室に相当する部屋で眠っています。
5時30分から6時45分
5時30分に目覚まし時計のアラームが鳴り、それによりSCP-398-JP1が目覚めます。
服を着替えた後に浴室の洗面台で顔を洗い、調理場で朝食の調理を開始します。
メニューは白米、目玉焼き、ソーセージ、わかめと豆腐の味噌汁、青菜のお浸しで一定です。
6時45分前後
調理を中断し、自室とは異なる別室の扉の前で、ヨリコという人物に起きてご飯を食べるよう催促します。
6時45分以降から7時30分
SCP-398-JP1が朝食をリビングの食卓に並べ、食べ始めます。
この時、食卓に並ぶ料理は2人分であり、SCP-398-JP1の対面の席に置かれています。
SCP-398-JP1が朝食を食べ終わり食器を下げた後
7時30分を過ぎると、もう一つの食事はSCP-398-JP1によって冷蔵庫にしまわれます。
7時30分から8時15分
SCP-398-JP1は食器を洗浄します。
それが終わると自室に戻り、スーツとおもわしき服装に着替えます。
8時15分から8時27分
机の上に書き置きを置くと、ガスの元栓やコンセントの抜き差しを確認した後、玄関から退出します。
退出の瞬間にSCP-398-JP1は消失し、外部では一切観測されません。
17時32分
SCP-398-JP1が玄関を開けて、SCP-398-JP内に侵入します。
この時、外部ではSCP-398-JP1が玄関を開ける様子は観測されません。
SCP-398-JP1は食材や日用品が入った袋を持っており、消失中に量販店で買い物を行ったと推測されます。
注釈
購入元は実在していた量販店でした。
また、物品の購入日は1980年8月2日となっており、製造年月日や賞味期限が確認できるものはこの年月に対し妥当なものとなっています。
加えて、確認できるものについては実際に製造されていたことが判明しています。
17時40分から18時20分
SCP-398-JP1は調理場で2人前の夕食を作り始めます。
メニューは白米、唐揚げ、茄子と油揚げの味噌汁、中華クラゲの和え物で一定です。
調理完了後、SCP-398-JP1は一人分の料理を取り分け、冷蔵庫にしまいます。
18時30分から19時20分
SCP-398-JP1は食卓を挟むようにテレビに対面して座り、食事を開始します。
この時、冷蔵庫内に朝食が残っていた場合、SCP-398-JP1は夕食にこれを加えます。
なお、テレビには1980年8月2日に実際に放映された番組が表示されます。
19時20分から20時50分
食べ終わった食器を片付けた後、リビングで雑誌を読み始めます。
雑誌を読み終わった後、SCP-398-JP1は浴室に30分ほど滞在します。
21時から22時
SCP-398-JP1は家計簿をつけます。
22時から0時
SCP-398-JP1が自室に戻り就寝します。
保委1
SCP-398-JP1が残す書き置きの内容は以下の通りです。
よりこえ
朝ごはん冷蔵庫に入れておきました。
疲れていると思うけど、休日もちゃんと起きないと生活リズムが崩れますよ。
ヨリコとの関係
保委2
財団職員の調査により、よりこの部屋のベッドの下から手書きの書類が複数発見されました。
この書類は日付が変更されてもSCP-398-JP9に戻らないため、外部から持ち込まれたものであると推測されます。
以下はその一部の内容です。
発見日
1990年3月25日
日付が変わるたび、私とあなたの距離は遠ざかっていきます。
私の知るあなたは私の記憶のまま、あなたの知る私はあの時のままで。
あなたは今の私のことを知らないのでしょう。
ただ私だけがあなたから離れていきます。
もしくは私があなたを置き去りにしてしまったのでしょうか。
今も未来もやがて過去になります。
私はあなたが将来きっと先に行くであろうという事実に耐えられませんでした。
今はもうあなたを失うことはありません。
ただあなたの未来とあなたとの未来も私は奪ってしまいました。
こんなつもりではなかったのです。
私もあなたとともにずっと同じ日々を送れると思ったのです。
きっとこれは罰なのでしょう。
あなたより先に行くであろう私を、私のわがままを許してください。
あなたが朝私を起こす時にどうか扉を開けてください。
ナオの娘であるヨリコは2000年に50歳で病死していることが確認されています。
建造物。時空間のタグがついています。
悲しいお話ですね。
同じ時が流れ続ける、時がリセットされる部屋。
そこにいる人物398JP1は同じ1日を繰り返している。
そしてこの現象を起こした人物は娘のヨリコさん。
私の知るあなたは私の記憶のまま、あなたの知る私はあの時のままで。
私はあなたが将来きっと先に行くであろうという事実に耐えられませんでした。
母親が不良の事故とか病気でない限りは基本的に
上の世代、おじいちゃんおばあちゃんお母さんお母さんお父さんの世代が先に亡くなっていくというのはわかりますが
それに耐えられなかった娘さんヨリコさんが
何らかの手段を得たんでしょうね。
同じ時間を繰り返すことができるという技を、技術を手に入れてしまった。
こんなつもりではなかった。私もあなたとともにずっと同じ日々を送れると思った。
なので一緒にいたかったんですね。
ただただ一緒にループしていたかった。
2000何歳で50歳代ってことは
1980年代を繰り返しているので
30何歳と50何歳の母子ですかね。
父親の存在が全く記述されていないところを見るに
シングルマザーとかだったのかもしれないですね。
一緒に同じ時を永遠に、なんかあれですね、あの
異能力系の漫画とか映画とかで
たまにあるやつですね、敵側の思想として
愛する人と同じ時を永遠に繰り返したいから
先へ行かないループを繰り返す
でそれを止める主人公たちみたいな
未来があるから生きていけるんだみたいなね
感じて戦うみたいなのを思い出しましたが
この母親はより子さんがすでに亡くなっていることを知らないまま
より子さんに書き置きを書いてはご飯を作って食べて買い物して
疲れていると思うけど休日もちゃんと起きないと生活リズムが崩れますよ
これあれかな深読みしたらあれですけど
あのより子さんが何か精神的な病に
とかもありそうですね
お仕事に圧迫されてみたいなこともありそうです
が真実は闇の中って感じですね
このSCP398 JP1お母さんに対するインタビュー記事とか
あったらちょっと見たいなという気持ちもありますが
この辺にしておきましょうか
ではまた次回お疲れ様です