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Traveling Beyond Covers | 98年待ったバス『Blanco y Verde』#148
2026-09-09 05:45

Traveling Beyond Covers | 98年待ったバス『Blanco y Verde』#148

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「私は、バスが来るのを98年待った」



白と緑。

二つの色と、一本の直線。



カルメン・エレーラは、1940年代から幾何学的な抽象画を描き続けました。



ニューヨークの美術市場から長く評価されないまま、初めて絵が売れたのは2004年。彼女が89歳のときでした。



やがて作品は、美術館のコレクションへ収められていきます。



98歳になったエレーラは、遅れて届いた評価を「バス」にたとえ、笑いながら語りました。



今朝は、代表的な連作《Blanco y Verde(ブランコ・イ・ベルデ/白と緑)》と、彼女が引き続けた線をたどります。



【今回の引用】



“I waited 98 years for the bus to come.”



— Carmen Herrera



〈番組による訳〉



「私は、バスが来るのを98年待った」



【引用出典】



Carmen Herrera

ドキュメンタリー映画『The 100 Years Show』(2015年)での発言



監督:Alison Klayman



映画公式サイト

https://carmenherrerafilm.com/



引用確認資料:

Artnet News

“Carmen Herrera, Who Sold Her First Painting Aged 89, Turns 100”

https://news.artnet.com/market/carmen-herrera-turns-100-303360



※日本語訳は、本番組による独自訳です。



【人物・作品に関する参考資料】



Whitney Museum of American Art

Carmen Herrera: Lines of Sight

https://whitney.org/exhibitions/carmen-herrera



Smithsonian American Art Museum

Blanco y Verde

https://americanart.si.edu/artwork/blanco-y-verde-80437



Walker Art Center

A Visit with Carmen Herrera

https://www.walkerart.org/reader/a-visit-with-carmen-herrera/



最終閲覧日:2026年9月5日



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Traveling Beyond Covers

月曜から木曜、朝5時58分配信。

ひとつの言葉とその向こう側にある人生をたどる5分間です。

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ソフィ(MC・ラジオDJ・ナレーター)

BGM・Jingle制作:SOPHIE

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Creative Direction & Concept: SOPHIE 

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This work was created using generative tools and prompt-based sound design.  

The prompts used in sound generation were crafted to reflect personal memory, silence, and tactile intimacy.

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00:04
Traveling Beyond Covers
案内役のソフィです。
本が言葉以上の世界になり、ページをめくるたび、旅はさらに深まっていきます。
う、各本が言葉以上の世界になり、ページをめくるたび、旅はさらに深まっていきます。
う、各本が言葉以上の世界になり、ページをめくるたび、旅はさらに深まっていきます。
Traveling Beyond Covers
時刻は朝5時58分を回りました。おはようございます、ソフィです。
今朝も言葉の向こう側へお供します。
私はバスが来るのを98年待った。
キューバに生まれ、パリとニューヨークで幾何学的な抽象画を描いたアーティスト。
カルメン・エレイラの言葉です。
1948年、33歳のエレイラは夫と共にパリへ渡りました。
第二次世界大戦が終わって3年、様々な国から芸術家が集う街で、彼女は偶像から離れていきます。
画面から形を削り、色を減らし、直線を残す。
やがて白と緑、わずか2色で構成されたブランコ・イ・ベルデの連作へたどり着きました。
スペイン語で白と緑。
白い画面を鋭い緑の三角が横切る。
何も描かれていないように見える余白も形の一部として働きます。
1954年、エレイラはニューヨークへ戻りました。
当時のニューヨークでは、画家の体の動きが見えるような激しい抽象表現が注目を集めていました。
その中で、彼女の静かで高質な気化学は温かく迎えられませんでした。
女性であること、キューバから来た移民であること。
ホイットニー美術館は後に、その両方による差別が彼女を長く美術市場の外に置いたと記しています。
展示の機会はわずかにありました。けれど、作品は売れませんでした。
それでもエレイラは線を引き続けました。流行に合わせて絵を変えることもしませんでした。
10年、20年。
1998年、ニューヨークの小さな展覧会で、1950年代に描いた白と黒の作品が紹介されました。
少しずつ、彼女の絵を見る人が現れ始めます。
03:04
2004年、エレイラが89歳の時、初めて一枚の絵が売れました。
その後、ニューヨーク近代美術館やホイットニー美術館、ロンドンのテイトギャラリーなどが彼女の作品を収蔵しています。
長く来なかった評価が90代になって続けて届き始めました。
そして、98歳の頃、エレイラは自分に起きたことをバスに例えました。
バスを待っていればいつかは来ると言うでしょう?そう言ってから彼女は笑いながら続けます。
私はバスが来るのを98年待った。
誰も自分の仕事を気にかけなかった。受け入れてもらうのは難しかった。
今は受け入れられた。それでいい。
彼女はそんな風に語りました。
2016年、101歳になったエレイラの作品およそ50点がホイットニー美術館に並びました。
展覧会の名前はLines of Sight。
バスが来るまで彼女がしていたのはただ待つことではありませんでした。
線を引き、色を置き、次のキャンバスへ進むことでした。
続けるとはいつか何かが来ると信じることではなく、何も来ない時間にも自分の線を引き続けることなのかもしれません。
05:45

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