なるほど、すごく状況をよくわかりますね。
こちらのお便り、ご紹介が実はだいぶ遅くなってしまいまして、もうもしかしたらこのペクパーさんは4年目かもしれないな、後輩君はお元気ですかね。
このお便りを読んで、すごくずっと印象に残っていて、というのはお便りをくださった方が、新人だけど社会人経験もあるし、偉そうにしないようにしようとか、尊重しようとしている姿勢とか、
でも一方で、悪く言われている動機がかわいそうだなって思うところとか、
その個人的な感情とどうやって切り分けたらいいんだろうっていうお悩み自体がすごくいいなって思ってたんですよね。
だから印象に残っていて、そんな後輩君に時間を取られずに距離を取ったらいいよ、くらいに思ってはいたんですけれども、
後輩の彼のこともとても印象に残っていたっていうのは、一概に悪いやつとも言えなそうって言いますか、
部の飲み会とかにはちゃんと参加してるんですね。大人数の飲み会に参加もしてるし、なんか盛り上げなきゃって気持ちもあるのかなと思ったりして、
そうやって動機を下げて笑いを取るみたいな、誰かを下げて笑いを取るっていうのはよくあることじゃないですか。
でも彼の立場だと下げる相手が動機ぐらいしかいないから、そういう会話になっちゃうのかなと思ったりして、
悲しくもあり、意味軸もあり、彼なりの処生術として、ストラグルの途中って感じなのかなって想像したりして、
はい、今はまた違う形で笑いを取れるようになっているといいなって思ったりしました。
彼の相悪を聞い取るみたいな処生術はどこから来たのか、もともとの素質なのか、
一回味を占めて、そういう話をするとウケるって思って、そういう面が強く出ちゃったのか、そんなことをぐるぐると考えてたんですけど、
最近、興味深い本を見つけたので、今日はそちらをご紹介したいなと思います。
今夜の勝手に貸し出しカードは、沢谷天音さんと伊達陽久さんの教著の
ブリリアントジャーク 静かにチームを壊す人たちという本にしました。
えーと、ブリリアントジャークっていう言葉、ご存知でしょうか。
ブリリアント、輝かしい、優秀な人っていう意味と、ジャーク、嫌なやつ、有害な人っていうのを組み合わせた言葉で、
ブリリアントジャークっていうのは、優秀だけど有害な人っていうのを指したビジネス用語ですかね。
もともとはシリコンバレーとかで使われ始めた言葉みたいなんですけど、
一躍有名にしたのはネットフリックスです。
ネットフリックスが、ネットフリックスって人材育成とか、人材採用とか、結構独特な方針を持ってやっていて、
HR業界では注目されがちな企業で、本も海外の本も含めていっぱい出てるんですよね。
ネットフリックスにはカルチャーデックっていう、企業文化の指針みたいなものを公言していて、
今もサイトで公開されてると思うんですけど、名文化してるんですよね。
その中でネットフリックスが高い成果をあげるブリリアントな一方で、
傲慢な態度とか協調性の欠如により周りの人に悪影響を及ぼすジャークな人材をブリリアントジャークと呼んで、
そういう人たちのうちには居場所はないんだっていうことを言ったっていうことで注目が集まりました。
具体的には、今出てるやつは経験豊富なチームや、学校の中では何人かのブリリアントジャークが存在するかもしれないが、
私たちの見解では彼らはチームワークに支払わせる代償が大きすぎるんだ、高すぎるんだと。
ブリリアントジャークを私たちは容認しない、なぜならチームワークに損失をもたらすからだと言ってるんですね。
ネットフリックスの創業者もどんなに天才であっても、周囲を萎縮させて心理的安全性を奪う人材は結果としてチームの生産性を大きく下げてしまうっていうことを言っていて、
ネットフリックスはそういう人を取らないよっていうことだと思うんですけど、これはなかなかすごいことを言うな、そうなんだろうなと思いますけれども、
名言、企業として名言できることではないから、人事にいる私としてはすごいなって思いましたね。
例えば面接とかそういった短い時間の中でも、この人はとっても優秀だなっていうふうに思う一方で、ちらっとどこか人を小馬鹿にしそうな気配を感じたり、
笑いを取る中に、うっすらとにひるさっていうか、皮肉屋な一面が見えたり、
ちょっとさっき言ったような人を下げて笑いを取るみたいなのが癖になっている人っていうのは、ちょっと気づくところはありますよね。
面接官にはとても丁寧な振る舞いだけど、秘化室とか案内をする道中の女性に対してちょっと上からなところがあるとか、小馬鹿にする感じがあるみたいなものはわかるものですよ。
でも、経歴の華やかさとか受け答えの優秀さを和書きしてまで、その有害かもしれない可能性で取らないっていう決断をできるか、言えるかっていうと、結構これは難しいなって思いますね。
この本の中では、これまでの職場の名もなき和官と言いますか、優秀だけど一緒に働くと疲弊する人っていう人の正体を心理学とか組織論とか知見から解き明かそうとしている本になります。
仕事じゃなくても、この本を読んでて思ったのは、習い事の集まりとか、お仕方のグループとか、PTAとかお母さんの集まりでもいいんですけど、
何らか組織っていうのは、そういうブリリアントジャックな人がいるなっていうのは、あの人がいるとすごい助かるとか、いろいろ決めてくれてありがたいとか、有能だなって思うけど、
ちょっと嫌な感じがするんだよなとか、あの人の言動にやや傷つくことがあるんだよねっていう人っていますよね。
この本を今日紹介したのは、おばあさんの後輩さんがこの6つのどれかのタイプに当てはまるとか、若手エースのブリリアントジャックに違いないっていうことを言いたいわけじゃないんです。
誰しもがブリリアントな一面と転職をされるってことは、それだけのブリリアントな一面があって決まっていることでしょうから、
ブリリアントな一面があって、一方でジャークな一面も持っていて、何かのきっかけなのか蓄積なのかによって、
ジャークな方、トキシックなって書かれたりしてましたけど、有害な方の一面が強く出ることがあるってことなのかなと、この本を読んで強く思いました。
先ほど言った6つのタイプは、どのタイプの場合でも、ある種の勤勉さとか組織に貢献したい、自分が役に立っている感じをキープしたいっていう気持ちが背景には、
ちゃんとあって、そう思うからこそ、入った敵になってしまったり、自分の仕事、私の正義っていうのを守ろうとして保守的になったりしがちなわけですよね。
難しいなと思うのは、上の人には丁寧だったり、きちっと仕事をしてくれる側面しか見えづらかったりするので、
裏では因出な側面があっても、マネジメント層には認識されにくいっていうことなのかなと思います。
それがもしかすると、ペクパーさんのような現場の教育係的な立場からすると、両面が見えるから、上の人にきちんとしてたり、一生懸命やってる一面と、やや因出な側面というのの両方が見えるから、
悩ましいんだろうなぁと思いましたね。
言い方とか指導の仕方を間違えると、間違ってなくてもなんですけど、もしかするとペクパーさんの方が厳しすぎるとか細かすぎるとか、意地悪だって言われちゃうリスクがありますよね。
というわけで、この本に書かれている処方箋も参考になるかなと思う。
一方で、この本に書かれていることは、結構マネジメント層、もうちょっとペクパーさんよりは上の層の人たちだったりとか、あるいは人事総務的な専門領域にいる人向けのものが多いように感じましたので、
すぐに取り入れたりしてどうこうっていう本じゃないかもしれないんですけど、
なんで今日ご紹介したいなと思ったのかっていうと、この本はそのブリリアント・ジャークを個人の性質とか気質とか、個人の性格の問題っていうふうに片付けるんじゃなくて、
なぜその振る舞いが許されて強化されてしまうのかっていう組織の構造に目を向けているところなんですね。
だから、ペクパーさんが個人的な感情と仕事上での付き合い方をどうやって切り離したらいいんだろうって悩まれていた。
一つの答えとしては、その人のせいとか私のせいということじゃなくて、どうしてそういう振る舞いが許され強化されてしまうのかという組織の構造っていうレイヤーに目を向けると、解決はしなくてもちょっと気は楽になるかなと思いました。
人は名前が付くとちょっとホッとするっていうか救われるところもあるかなと思いますよね。
一方でラベリングしたくなっちゃうっていうのも口座としてあって、あの人がブリリアント・ジャークだ、まさにって聞いてて思い浮かぶ人いると思うんですけど、私もいますけれども、
そういって名前を付けてラベリングすることでちょっとだけ留意が下がるみたいな効果もあるっちゃありますけれども、
それで終わりじゃなくて、じゃあどうしてジャーク化しちゃうんだろう、ジャーク強めになっちゃうんだろうっていうのに少しだけ思いを馳せてみるという本でしょうか。
あの、その後輩さんの例えのように、今ここにいない人の悪口を言って、すごく距離を詰める最大の特効薬じゃないですか。
良くないってわかってるけど、やっぱ効果的面だからやめられないんですよね。効果的面っていうのはちょっと笑いが増えるとか盛り上がるとか、
実は私もこんなことがあって、あんなことがあって、あの人もそういうとこあるよねとかって、新たな話が展開したりしやすいから。
この本の中でも、ブリリアント・ジャークは新たなミニブリリアント・ジャークをまた生むっていう話が出てきて面白いなと思ったんです。
ブリリアント・ジャークタイプのリーダーとか経営者っていうのは、それが見本となって、また新たなブリリアント・ジャークタイプを育てちゃうということなんですけど、まあそうですね。
周りの人の、特に憧れている人の振る舞いとかコミュニケーションを、人は無意識に真似てしまうものだから、
こういう冗談を言ってもいいんだとか、こういうコミュニケーションの取り方をしてもいいんだっていうふうに、話題面化しちゃうんだと思うんですよね。
ちょっと話が飛ぶんですけど、私が昔いた編集部で編集長が、編集者とかスタッフが読者の悪口ばっかり言うようになったら、その雑誌は終わりに近づいている、
終わりに向かっているんだっていうことをすごく言ってて、心に残っています。
読者というのは、つまりお客さんなわけなんですけれども、どんな商売でも、客商売でもそうじゃなかったとしても、
お客さんの悪口って、お得意クライアントも含めてお客さんの悪口って、格好の飲み会の酒の魚ですよね。
特に常連客、お得意様っていうのは、厄介と噛み一重、めんどくさい人と噛み一重ですから、
そういう人の話をしたりすることで、ちょっと日々のストレスとか、うさを晴らすっていうのはもちろんあると思うんですけど、
それがやっぱり職場の雰囲気、職場のコミュニケーションとして向上化してしまうと、やっぱりその悪口は商品に伝播すると言いますか、
結果的には商品となって、サービスとなって出てきちゃうっていうことなんだと思うんです。
この本では6つのタイプ、それぞれこういうタイプっていう、王様タイプとはっていうのを解説した後に、
実例としてある会社のある上司をケースに紹介してるんですね。
もちろん本当のリアルじゃなくて、いろんな人とか会社の話をミックスしてるなと思うんですけど、
そのケーススタディみたいなのがとてもリアルで面白くて、
池井戸潤さんの小説とかをちょっと読んでるような、そんな気持ちにさせられる本でした。
ブリリアントジャークな人そのものが何かやらかしたり、会社の存続を脅かしたりする失敗をして勝つというよりかは、
その人を良しとしちゃってるような会社の風土が、
何らか大きい不祥事に繋がったりとか、
そういうことが起こっていることが、上層部にエスカレーションしづらい風土になっちゃってるっていう話から取り返しました。
その人が売り上げの大きい部分を支えているとか、大きいお得意さま、重要なお得意さんとの関係性を握っているとか、
特定の業務の専門知識がその人に集中しているみたいな状態だと、代わりに対応できる人がいないから、
ちょっと問題行動があったり、若干周りの人が心理指摘安全性が脅かされていたとしても、
はっきり指摘をできない、会が効かないからという、そんな組織だと、結果的に異物混入とか、
リコール隠しとか、工場での事故とか、別の人の不正があって大きな不祥事になるとか、
そういった企業のレピテーションリスク、会社の存続自体を揺るがすようなリスクが生じやすいということなんだと理解しました。
短期的には人が辞めちゃうとか、メンタルヘルスの人が増えるとか、採用したばっかりの人が辞めてしまうとか、そういったこともあると思うんですけど、
その会が効かない人を作ってしまう怖さという感じですかね。
余人をもって変えがたいは余人をもって変えましょうって、つい最近私もある人に言われてそうかって思ったんですけど、
人は誰でも何かのきっかけで弱さが出たり、闇落ちをしたりすることはあるから、
余人をもって変えがたいという状況は、どんな人であれリスキーなんだということかと思いました。