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気持ちを上手く伝えるコツ。“ひとりでクリームまで塗らない”
2026-07-29 20:25

気持ちを上手く伝えるコツ。“ひとりでクリームまで塗らない”

▶︎今夜のお話:「思っていることを咄嗟に言葉にするのが苦手で、いざ言葉にすると、本当に言いたかった訳じゃないって気持ちが残る……」というお悩みのリスナーさんからのお便りをご紹介します。

今夜の勝手に貸出カードは、元「チャットモンチー」のドラマーであり、現在は作家・作詞家として活躍されている高橋久美子さんの『いい音がする文章 あなたの感性が爆発する書き方』です。

高橋さんがいい音がすると引用するのは、向田邦子さんのエッセイ。「自分の音」を知り、自分だけの音を奏でるにはーー?

▶︎今夜の勝手に貸出カード

・高橋久美子さん『いい音がする文章 あなたの感性が爆発する書き方』(ダイヤモンド社)  https://amzn.to/4wor1A2 

▶︎こちらもおすすめ

・いしわたり淳治さんの『言葉にできない想いは本当にあるのか』② (朝日新聞出版) https://amzn.to/4fK6Y8q  

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サマリー

このエピソードでは、自分の気持ちを言葉でうまく表現できないというリスナーの悩みに応え、高橋久美子さんの著書『いい音がする文章 あなたの感性が爆発する書き方』を紹介します。著者は元チャットモンチーのドラマーであり、作詞家としても活躍しています。本書では、言葉は意味だけでなく音としても相手に響くという視点から、向田邦子さんのエッセイなどを引用し、文章の「音」や「リズム」について解説しています。また、言葉だけでなく表情や態度といったノンバーバルな要素もコミュニケーションにおいて重要であること、そして自分の「音」を知るためには書くことが有効であると語られています。

リスナーの悩みと本の紹介
真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、第255夜を迎えました。 今夜のお便りをご紹介します。
ペンネーム amuさんからいただきました。
こんばんは、こんばんは。
いつもバタやんさんの優しい声に引き込まれて、移動の車の中で聞いています。
私は思っていることを言葉にするのが苦手で、とっさに聞かれるとすぐに答えられなくて、
答えたとしてもそれが言いたかったわけでもなかったなぁと思うことがあります。
なので気持ちをノートに書くなどしています。
言葉を使って表現するのがうまくなりたい。
そんな悩みにあった本があれば紹介してほしいです。といただきました。
ありがとうございます。車の中で聞いてくださってるんですね。
どんなシチュエーションで聞いている気候って思うんだろうって知りたいなぁといつも思うので、教えていただいて嬉しいです。
そうですね。それが言いたかったわけでもなかったなぁって後から思うことありますよね。ありますね。
自分の気持ちを言葉を使って表現するのがうまくなりたいというリクエストに、
今夜の勝手に貸し出しカードは、高橋久美子さんのいい音がする文章、あなたの感性が爆発する書き方という本にしました。
高橋久美子さんとチャットモンチー
感性が爆発するってすごいですよね。
感情が爆発しちゃまずいかもしれないですけど、感性が爆発するっていいことですよね。
爆発してみたいなっていう。
高橋久美子さんって名前を聞いて、誰でしょう、どういう人なんだろうって思って、作家、作詞家、ドラマーとあります。
そして帯にはスピッツの草野正宗さんがコメントを寄せてらっしゃるというところで、ますますあれ誰だろうって思ったんですけども、高橋久美子さんは元チャットモンチのドラムの方なんですね。
作詞家としてAB中とか、他のアイドルの楽曲だったりとか、他の様々なアーティストの方に作詞をしたり、楽曲提供をしたりされていて、今は作家としても執筆活動もされているようなんですね。
チャットモンチって3人の女性バンドで、3人とも作詞をするっていうスタイルだったらしいんですね。
私も結構チャットモンチの歌が好きで、よく聴いてたんですけど、ボーカルの橋本さんの顔は特徴的で、声も特徴的で、よくわかってたんですけど、
失礼ながらドラムの方の顔と名前はちょっとはっきりわかってなかったですね。
そしてドラムの方は途中で何回か変わった記憶があって、スリーサムバンドってなんかいろいろ大変なのかなと思ったような記憶もありました。
そんな話はいいとして、ドラマーで作詞をされる方の文章論、文章術って面白そうだなと思って買ってみたんです、こちら。
文章術と「リズム」
ちょっと自分自身の話で言うと、編集者だった頃に読者の方とかブロガーさん向けに文章講座みたいなものをオンライン上で担当してたことがあったんですね。
だから文章術の本みたいなのを結構たくさん読んできました。
今も多分、文章術川渡り絵とか文章術和体案とかって、ネットで検索するといろいろいっぱい記事が出てくるかもしれませんね。
その頃に読者の方というか講座を受けてくださっている方から質問をいただいて、書きたいこととか書かなくてはいけないことっていうのが決まっている。
会社とかだったりしたらいついつまでに何々ついて書くとか決まってますし、ライターさんとかブロガーさんであれば書きたいテーマっていうのが決まっていて、
でもなかなか書き出せないっていう時にどういうふうにまとめていいかわかんないっていうような時にどうすればいいですかっていう質問をいただいたことがあったんですね。
その時に私は、私の場合はそのジャンル書こうとしているジャンルの好きな人、ビジネス系ならビジネス系、映画ドラマ票なら映画ドラマ票だし、
日常を綴ったエッセイだったらそういうジャンル、プライベートにせよ仕事にせよ書こうとしている、書かなきゃいけないジャンルっていうのが一定あると思うんですけど、
そのジャンルのこの人の文章は好きだな、読みやすいなって思える人とか尊敬している人とかの文章を少し読んでからある一定のボリューム読んでから書き始めると、
その人のリズムみたいなのが自分の体の中に入ってきて、すって書き出しやすくなるんですよっていう話をしたんですよ。
でも多分ちょっとこれなんかあんまりうまく伝わってないかもって思っていて、全然伝わってなかったかもしれないと思うんですね。
果てって感じで、誰かの文章を読むとその人のリズムが体に入ってきて、一緒に走り出すみたいな感じで同じペースで走り出せるっていう感じが私の中にはすごくあるんですけど、
それがちょっとうまく説明できなかったなってずっと気になってたんですけど、この本を読んで、まさに私が言いたかったのはこういうことだっていうのをすごく思えたんですよね。
私はリズムっていう言い方を知ってましたけど、高橋さんはビートって言ったり、いい音って言ったりしてますね、この本の中で。
言葉は意味の前にまず音で相手の体をノックするビートであるっていう感覚をおっしゃっていて、それが非常にドラマらしいなと思って。
同じ文章だったとしても読む人によって、私は読む時の私のしゃべるリズムとか、行き継ぎをするリズムとかがどうしたって入ってきちゃうから、同じ文章を読んでも同じリズムとか同じビートにはならないのかもしれない。
その人はその人のビートがあり、それは相手の体をノックするっていう感覚が面白いなというふうに思いましたね。
「いい音がする文章」の解説
この本の前書にですね、この本をどうしてアムさんにご紹介したいなと思ったかというと、この本の前書に気持ちはあふれているのに、言葉にするとまるで自分の気持ちと違ったり、他人が書いたみたいになったりすることがありませんかっていうことが書いてあって、
それがまさにアムさんが書いておられた、思っていることを言葉にするのが苦手で、いざ言葉にするとそれが自分の言いたかったことじゃなかったなっていう気持ちが残るっていう感覚と一緒だなと思ったんですよね。
高橋さんでさえ、言葉のプロの方でさえそんなふうに思ったりすることもあるんだなという気づけられた前書きでした。この本はタイトルにある通り、良い音がする文章っていうのは一体何なのか。
逆に良い音がしない文章っていうのは何なのかっていうのを実例を挙げながら、高橋さんの感性で解説をしてくださっている本になっています。なので、いわゆる文章術のハウツー本とか、書き方を学べる文章っていうことではないかもしれないですね。
この後ちょっと解説したいと思ってるんですけど、この本の中にはとにかくとにかくたくさん引用がされていて、高橋さんがいいなと思った文章とか歌詞とかですね。
例えば文豪と呼ばれる夏目漱石クラスの文豪の文章とか、スピッツの歌の歌詞とか、昔から子供たちに歌われている童謡の歌詞とか、みんなが知っている絵本の一節とか、それが高橋さんから見て、どこが素敵でどこが優れていると思えるのか。
それが音なのか、リズムなのか、言葉選びなのか、描写なのか、みたいな感じで、細かく分析、解説されています。
このポッドキャストの中で、私も過去に何回か、作詞家の石渡隼さんの本をご紹介したことがあるかと思うんです。
作詞家の方がヒットソングの歌詞をどこがどう素晴らしいのか、どこが心に刺さるポイントになっているのかっていうのを解説するっていうこと自体が、多分私自身がすごく好きなのかもしれないですね。
昔はカンジャムって言って、今はエイトジャムか、スーパーエイトさんの音楽番組がとても好きなんですけど、あれもまさにそんな感じで、プロの方がプロの楽曲のどこが素晴らしいかを解説するっていうのが、とても好きなんですね。
これはちょっと、ある種ミステリーなんですよね。ミステリー小説を読んだような醍醐味というか、ミステリーの種明かしみたいなもので、ファイダニットですね。なぜそれをやったかというと、
なぜ言い通したのか、それを名探偵が解説する鮮やかさを楽しむみたいな感じでしょうか。
高橋さんがピックアップしたいいなと思った歌詞とか文章とか、いっぱい紹介したいくだりがあるんですけれども、
ちょっとあんまり言うとネタガレになっちゃうので、ぜひ読んでいただくとしまして、
向田邦子さんのエッセイ「犬の銀行」
一つだけ選びますね。一つだけ選ぶとすると、高橋さんが向田久彦さんのエッセイを選んでいるんですね。
これがとても心に残ったので、ちょっと紹介したいと思います。
向田久彦さんの犬の銀行というエッセイを紹介されています。ちょっと読みますね。
向田久彦とまるで私の弟みたいだが、れっきとした犬の名前である貝駒と呼ばれる中型の日本犬で、美しい栗色の毛並みをしていた。
20代の中頃、ほんの10ヶ月ばかりの短い付き合いだったが、この犬は私にいろいろなことを教えてくれた。
もらわれてきた時はコッペパンぐらいの小犬だった。
とありまして、この小犬が前足をちょっと脱臼しちゃうんですね。
病院に連れて行くということになりまして、また続きを読みますね。
高橋さんはこの冒頭から、なんと自然で美しい流れだろうと思った。コッペパンくらいの小犬、もうたまらないと絶賛してまして、確かにこの犬の名前である。
むこう田哲丸っていう名前から始まって、これが何で、自分が20代の頃に飼っていた犬の話だというふうに振り返っている話なんだということが分かって、その小犬はコッペパンくらいだったっていうね、かわいいですよね。
その病院の会話にも非常に無駄がなくて、小説のようであると確かに。
その犬に苗字をつけるっていうことが、とても慈愛を感じて、小説からも香ってくる、そのむこう田さんの香りがすごくするっていうふうに絶賛をしています。
エッセイは初めは緩く始まって、でも芯を食っているっていうのが活犬だっていうふうにたかしさんは書いていらして、むこう田さんのエッセイはまさにそんな感じで、冗談のような柔らかく始まって芯を食っているみたいなものが多い感じがしますね。
自分は今動物飼ってないんですけど、もし犬とか猫とか飼うとしたら、苗字つけたいなって思うぐらいにはちょっとした印象を残すという見事なエッセイですね。
たかしさんはバズを狙うと自分の音が消えていくとか、自分の音をコントロールして出せるようになるには、みたいに書いていて、その表現も独特なんですよね。
ノンバーバルコミュニケーションと自分の音
自分が書いた文章とかメールで打った言葉を自分の音っていうふうには私自身捉えたことがなかったけれども、確かにそうですよね。言葉というのは音を作っていると言えるかもしれないですね。
ポッドキャストなんかは音でお伝えしているので、よりそれを実感しますけれども、向田邦子さんの時代にはバズルとかSNSとかもなかったわけなんですけれども、そんな中でどうやって大ヒットを続けてらしたんで、
ヒットを狙うことと自分の音を失わないということをどうやって両立してきたんだろうなっていうようなことをこれを読みながら考えたりしました。さて今日はこのいい音がする文章から紙フレーズをご紹介したいと思います。
読みますね。
はい。
はい。
会話だとしたら その時の表情とか 腕を組みながら喋っているのか
前のめりなのか よそ見しているのか 言い踊ったりしているのか
それとも 仕立てるような喋り方なのか 目が笑っていないとか
言葉以上に ノンバーバルなもので伝わる
ノンバーバルなものから伝わる本音の方が 大きいかもしれないですよね
だから 何が言いたかったかというと
アムさんがうまく伝えられなかったなって 思っていたとしても
実は伝わっているかもしれないなと 思ったといいますか これを読んで
すごく感謝をしているんだけど 思ったより ちゃんと感謝を伝えられなかったって
思っていたとしても 表情とか いろんなもので伝わっているかもしれないし
ちょっとムッとしてたとしたら それはそれで伝わっているかもしれないなと思ったっていう
だから 言葉だけに頼らなくてもいいし
一気一遊 自分の言葉が伝わらなかったなとかっていう風に
一気一遊しなくてもいいかもしれないっていう風に 思ったりしました
出版社は結構付箋文化なので
いろいろ ゲラとか交流誌とか
本もよかったら読んでくださいみたいな時に
付箋を貼って誰かに渡すってことが 非常に多いから
いろんなバージョンの付箋を
ごめんなさいとか お願いしますとか
急いでくださいとか 申し訳ない
早いとか そんないろんなバージョンの付箋を 用意したりしてたんですけど
最近はあまり使わなくなりましたが
そんな風に言葉の内容以上にパッケージで伝えたり
字の丁寧さで伝わることもあるかもしれないですし
怒り散らしてるみたいなのが出るかもしれないですし
言葉だけじゃない
それからあまり説明をしすぎないで
相手を信じるっていうのは
確かになってすごく思ったのでした
ここの本の中に
自分の音を知るっていうことも何度も書いてあるんですけど
自分の音ってどうやって知るの? と思いますよね
人気を書くっていうのはすごく
自分の音を知る上でいいですよと
できれば手書きというか実際にリアルに書くか
プリントアウトとかをして閉じると
自分の音っていうのがよく分かるようになる
みたいなことが書いてありました
よかったらぜひ読んでみてください
エンディング
リクエストありがとうございました
さて そろそろお時間になってしまいました
真夜中の読書会 おしゃべりな図書室では
皆さんからのお便りをもとに
おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介しています
リクエストのお便り、ご感想は
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お届けしたのは
講談社のバタヤンこと河童理恵でした
また水曜日の夜にお会いしましょう
おやすみなさい おやすみ
20:25

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