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2023-08-14 12:52

EP.11 世界のポッドキャスト事情について調べてみた

「音声広告実験隊」は、音声広告に関わる様々な実験・検証を行い、音声広告の現在・未来について考えていく番組になります。聞き流しているだけでデジタル音声広告の現状や活用可能性をなんとなく把握できる、そんな番組を目指しています。毎週月曜更新。
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【参考記事・リンク】
2023年版ポッドキャスト統計まとめ1(世界編)
https://audiostart.info/2023/05/17/podcast-statistics-1/

IABが「2022年米国ポッドキャスト広告レポート」を発表、前年比26%増加の好調ぶり
https://audiostart.info/2023/05/15/podcast-report-iab2022/

「ポッドキャスト国内利⽤実態調査2022」が発表!
https://audiostart.info/2023/02/28/podcastreport/

台湾のポッドキャスト動向レポート2023、ポッドキャストリスナーは47.8%と活況
https://audiostart.info/2023/07/27/taiwan-podcast/

その他音声市場関連レポート
https://audiostart.info/category/01/

Summary

世界のポッドキャスト事情について調べてみました。日本ではポッドキャストの普及が遅れており、市場規模やリスナー数は他の国と比べてまだ低いと考えられますが、大きな伸びしろがあります。

00:02
音声広告実験隊、今回もロボットスタートの中の人2名と、外の人1名でお送りします。
ところで、先週は番組をお休みされてましたよね。
はい、先週は会社全体で夏休みをいただいておりまして、番組概要欄を通じて告知したつもりだったんですが、お伝えできておらず、大変失礼いたしました。
今後は同じことが起きないように気をつけていきましょう。
世界のポッドキャスト市場の規模と成長
さてさて、今回のテーマについて教えていただいてもよろしいでしょうか。
はい、今回は世界のポッドキャスト事情について調べてみた、です。
前回、アメリカやイギリスの状況に触れさせていただきましたが、本日は世界全体で見た場合や、その他の国の状況を含めてお伝えできればと考えております。
はい、実は今回のテーマは私から依頼したものでして、日本はポッドキャストの普及が遅れているというのは、いろんなところでお聞きしておりますけれども、
実際にこの世界全体ですとか、他の国と比較した場合に、どんな状況なのかをイメージを持ちたいと考えて依頼をさせていただきました。
はい、その視点ですと、ダニエル・ルビーさんがまとめられている世界のポッドキャスト統計というのが参考になるかと思いますので、
今回はこの統計を中心にお話しできればというふうに考えております。
やっぱりこの世界の情報をまとめられてる方がいらっしゃるんですね。
はい、彼の統計の中でも2023年における世界のポッドキャスト市場の規模は235億ドルというふうに言われていますから、
規模の観点から見てもまとめる人がいても当然の状況かというふうに思います。
日本円に直すと3兆円を超える感じですか。
それをお聞きした上で、過去いただいた情報を振り返ると、例えば数十数百億円のM&Aですとか、
式上場企業も出ているっていうお話には納得感が出てきました。
え、ということは今まであんまり信じてなかったという感じですか。
例えばですよ、日本のスタートアップ領域で50億円ですとか、100億円のM&Aという話になると、本当年間に数件しかないわけですよ。
それがポッドキャストですとか、デジタル音声広告領域から生まれているというのは、正直にわかに信じがたい部分がありました。
いやー、カミオさん、さすがにこのビッグウェーブに乗り遅れてますよ。
あれ、なんかどっかで聞いたことあるような言葉ですね。
例えば、弊社が行うアドネットワークの領域、さらに国を米国に限定しても、メガフォン社をSpotifyさんが2億3500万ドル、
現代の日本円で約340億円での買収をはじめ、AdvertiseCastさんであったり、ミットロールさんであったり、他にもこういった事例はたくさんあるんですね。
そんな状況なんですね。
ちなみに先ほどの235億ドルという市場規模は、単純なポッドキャスト広告だけではなく、もちろん周辺領域も含めて計算しているかと思いますが、
統計の中では、7年後の2030年には約5.5倍の1,311億ドルになるということを予測しています。
7年後には20兆円市場ですか。
ざっくり年間成長率を計算すると、26、7%程度で推移を予測しているイメージですかね。
また、IAEさんのレポートの中を見てみると、2022年の米国ポッドキャスト広告の成長率は26%だったというデータもありますので、
先ほど言った年間成長率26から27%というのは、あまり無理のない数字じゃないかと思います。
むしろ世界全体で見ると、米国以上に伸びしのある国というのは多いかと思いますので、
それ以上の成長になる可能性すら十分に想定されるのではないかなというふうに思います。
この点を考える上で、アメリカのシェアがどれくらいかというのも参考情報になるかと思いますけども、何かここに関わるデータってございますか。
これはリスナー数で見ていくと、世界のポッドキャストリスナー数というのは4億2,400万人なんですね。
これに対してインサイダー・インテリジェンスのレポートによると、米国で毎月ポッドキャストを聞くリスナー数は1億4,400万というデータがあります。
これを参考にすると、だいたい30%ぐらいになりますかね。
30%というとかなりの影響力ですね。
ちなみに中国もデジタル音声コンテンツが普及しているという印象がありますけれども、現状はどのような状況なんでしょうか。
少し前のデータになりますが、2018年に行われたグローバルウェブインデックスの調査によると、中国は29%がポッドキャストを聞いており、カナダの31%に次ぐに、また米国の26%を上回るとあります。
この数値を前提とすると、世界のポッドキャストリスナー数は大きく4億2,400万人を上回ってしまうのですが、この調査に関しては、もしかしたら取材した都市や属性により偏りがあるのかもしれません。
一時期は米国と同じぐらい中国の話を聞いていたんですが、最近は聞く機会が減った印象があります。
私自身、音声広告領域の記事を毎日2本から4本程度制作をして、そのための情報収集を日々しているんですが、
最近中国に関しては、なかなか信頼の受けるデータが見つかりにくいということもあって、今一つ正確にイメージできていないというのが正直なところです。
他のインターネットサービスと同様で、その国ならではのプラットフォームで展開している場合は、なかなかデータが見えにくいでしょうし、統計に反映されにくいという要素もあるのかもしれませんね。
はい、まさにそうなんですね。引き続き情報は収集していきたいと思っていますが、
ボックスネットの調査によると、昨年の中国におけるポッドキャストの年間成長率は43.6%で、世界5位というデータもありますので、
人口規模を含めると注目すべき国の一つであることは間違いないのかなと思います。
なるほど。ちなみに先ほど、世界のポッドキャストリスナーが4億2,400万人となりましたけれども、
大人るさんと朝日新聞さんが行われた日本の視聴者数の統計が1,680万人とあったかと思うんです。
そこから計算すると、日本のシェアってだいたい4%くらいのイメージになりますかね。
その数値を前提とすれば、広告市場の立ち上がりやビジネスへの活用はかなり遅れているという状況にあるというふうに捉えています。
見方を変えると、伸びしろがあるようにも感じますね。
現状は一部のメジャーなポッドキャストにしか実質的に広告を出行する仕組みがないので、当然の状況と言えます。
一方、米国同様、アドネットワークを構築するプレイヤーが増え、多くのポッドキャストに広告を出行できる仕組みができると、状況が少しずつ変わっていくのではないかと考えています。
確かに収益機会が増えると、コンテンツの量と質が向上して、市場の拡大につながるという循環が始まりますよね。
最近の事例では動画領域が分かりやすいですが、インターネットコンテンツがこの構造になることは、これまでと変わらないと考えています。
ガラケー時代に広告市場を立ち上げようとした若かれし日が懐かしいなというふうに思います。
ガラケーとか言うと年齢がバレちゃいますよね。
あら、そうだった。
ちなみに、世界全体のポッドキャストの数、いわゆる番組数はどれくらいあるのでしょうか。
番組ベースで500万、エピソードベースでは7000万を超えているとのことでして、番組内容としては国によってばらつきがありますが、エンタメ、ビジネス、スポーツ領域、この辺りは共通して人気のようです。
ここまでの数が作られるとなると、今度はこの製作者を支援するようなビジネスですとか、ツールも生まれてきそうな印象がありますが、この辺りはどのような状況なんでしょうか。
ポッドキャスト広告とAI技術の活用
はい、まさにその通りで、特に最近ではAIの活用が進んでいるようですね。
おー、興味深いですね。
よくあるのが、番組をGenerative AIを活用して作成するという方向性でして、
米国においては、AIによるポッドキャストは毎月4500万人に視聴されているという状況になっており、
さらに世界規模で見ると、2023年末までに30億ドルの価値を生み出すという予測まであるんですね。
これ聴取者が認識して聞いているのか、認識していないのかも気になるところですが、数字を聞くとかなりの勢いを感じますね。
そうですね。また、番組改善や運営の効率化のためにAIを活用するといったケースも増えておりまして、
最大コストを50%下げることにもつながっているというふうにされていますね。
こちらに関してはどこまでをAIと呼ぶのか、ツールと呼ぶのか線引きが難しい気もしますが、
少なくとも支援機能が充実し始めているのは間違いなさそうですよね。
ちなみに先ほど中国の話が出てきましたけれども、その他のアジアの国はどのような状況なんでしょうか。
地理的に近い国ですと、最近台湾での市場調査というのが行われてまして、
その内容を見ますと、ポッドキャストを聞いたことがある人が48%というふうにされておりまして、
特に16歳から40歳の年齢では50%を超えるということですので、
これは日本と比べれば日本よりはるかに利用されているという状況かなというふうに思います。
また、韓国では成人の58%が毎月ポッドキャストを視聴しているということですので、
同様に生活に浸透していると考えられます。
確かにこれらの国と比較しても、日本はこれからと言えそうですね。
見方を変えると伸びしろがあるということで、個人的には今日の話を前向きに受け止めました。
え、もう締めに入ってます?
前回取り上げたイギリスのビデオポッドキャストに関する論争に関してもちょっとお話をしたいと思ってたんですが。
とても面白そうな匂いもしますけれども、
今日はいただいた情報で頭がパンパンなので、改めての機会によろしくお願いします。
はい。
ということで、今日はこのあたりにしましょうか。
本日もお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
音声広告に興味のある方、音声広告についてもっと知りたい方、こんな検証をお願いしたいという方がいれば、概要欄にあるリンクよりお気軽にご連絡ください。
それではまた。
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