Evernoteの乗り換え先として名前が上がることが多いNotionですが、そもそも用途やコンセプトが違うよという解説をしました。といいつつも、情報を溜め込む場所の発展形として乗り換えも考えられるのかもといった話もしています。
=== 目次 ===
EvernoteとNotionは用途が違う
クラウドサービスかオンラインツールか
個人向けかチーム向けか
情報の整理の仕方の違い
情報を溜め込む場所の発展形
乗り換える場合のヒント
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アシカガキャスト。
EvernoteがイタリアのIT企業に買収されました。
Bending Spoonsという会社で、動画や画像の編集ツールを提供しているところということです。
知らないところだなと思っていたんですが、レミニというアプリを開発しているところでした。
レミニは画像を高画質化するツールなんですが、結構有名なツールだと思います。私もインストールしていました。
このBending Spoons社は、自社の独自技術をEvernoteに適用することで、有用性を高めリーチを強化すると言っているそうで、
Evernote自体はツールとして今後も残り続けるということだと思います。
とはいえ、やはり買収とかの話が出てくると、このツール大丈夫かなと、別のツールへの乗り換えを考えるきっかけにはなりますよね。
で、Evernoteからの乗り換え先といえば、今勢いのあるNotionの名前が上がると思います。
と言いつつ、EvernoteとNotionはメモアプリ、ノートアプリと言ってしまえば同じカテゴリーのツールですが、
やっぱり色々とコンセプト的なところから違っているので、どう違うのかというのをせっかくなのでこの機会にまとめてみました。
まず、クラウドサービスかオンラインツールかという違いです。
Evernoteは基本的にはデスクトップアプリなんですね。パソコン上にインストールして使うアプリケーションです。
データの保存先もそのデバイスのストレージなんですね。
ただ、Evernoteがその出た当時画期的だったのが、クラウドを使って同期できるということです。
何と同期するかというと、複数のパソコンで同期するということです。
今、Evernoteのそもそものコンセプトということで、出た当時の話をしています。
なので、スマホと同期とかそういう時代ではまだなくて、インターネットを経由して複数のパソコンで同じメモが見られる、同期されるということがすごいこと便利なことだったんですね。
家のパソコンと職場のパソコン、デスクトップパソコンとノートパソコン、それらで自動的に勝手に放っておいてもデータが同期されるということで、当時ドロップボックスとともにこれからの時代はクラウドサービスだと盛り上がっていました。
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一方で、Notionはウェブブラウザーで使うツールで、データは全てクラウド上に保存されています。
これはネット環境が整って、ウェブ周りの技術も進歩したことによって可能になったことですね。
スマートフォンではブラウザーだけで処理するには限界があるので、専用のアプリで対応していますが、常にデータはクラウド上にあるというのは同じですね。
Evernoteももちろん後にスマホ用のアプリが出ています。
パソコン版は全てのデータを同期して、それぞれのデバイスのストレージに溜め込んでいるんですが、スマホのアプリ版は全てを同期はしなくて、クラウド上にあるデータを必要な度にダウンロードしているような仕組みになっています。
さらにEvernoteもNotionと同じように、ウェブブラウザ上で全ての機能を使えるようになっています。
多分近年ウェブ版に力を入れていると思うんですが、最初の頃は不具合も多くて、ウェブ版にはあまり良い印象を持ってない人も多いんじゃないかと思います。
次に個人向けかチーム向けかも違っています。
Evernoteはもともと一人で使うツールで、Notionはチームで使うことを前提としているツールだと思います。
もちろん今はEvernoteにもチームプランというのがありますし、Notionは個人で使っても十分便利なんですけども、
そもそもの設計思想として、Evernoteは個人向け、Notionはチーム向けになっているはずです。
Evernoteは脳の拡張、脳みその脳ですね。外部の脳というコンセプトです。
一方Notionは、Notion自体がワークスペースという言い方をしています。
チームが仕事をするためのオンライン上のポータル的な場所ですね。
なのでグループウェアと競合するものといった方がわかりやすいと思います。
チャットとかフロー情報はSlackを使って、ストック情報、ためていく情報にはNotionを使うと。
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SlackとNotionでグループウェア的な使い方をしているところが多いようです。
社内のナレッジベースを作るツールということで、Wikiを置き換えるツールという考え方もできると思います。
Wikiはみんな知っているWikipediaのベースにもなっているツールです。
Wikipediaみたいに情報をため込んでおく、社内のナレッジベース、社内マニュアル的なものを構築するとか、そういうのに使われているツールですね。
次にEvernoteとNotionでの情報の整理の仕方についてです。
Evernoteでは作っていったノートをStackとNotebookというもので階層構造にすることができます。
まあフォルダ分けみたいなものですね。
あとそれぞれのノートにタグというものをつけることができます。
ハッシュタグみたいなもので一つのノートに複数のタグをつけることができるので、フォルダ分けとはまた違った形で分類できて、後から同じタグを組むノートだけを絞り込んだりできるんですね。
Notionにはタグ付けのような機能はなくて、作っていくページに親子関係を持たせることができます。
階層構造ですね。
あとNotionの大きな特徴なんですが、データベースとして情報を扱うこともできるようになっています。
データベースの中にページを作ることもできて、先ほど話していたEvernoteのタグ付けと同じようなことはデータベースでできますし、
カテゴリーごとに並べ替えるとか、作った日付で並べ替えるとか、データベースの作り込み次第でいくらでも複雑なことができます。
ただ複雑なことをやろうとするとデータベースの作り込みが必要になってくるので、ちょっと難しい面もありますよね。
使いこなすためのハードルがちょっと高いですよね。
なのでNotionはノーコードツールという捉え方もできると思います。
それなりには大変だけど、エンジニアとかではなくてもノーコードで業務内容に合わせた社内ポータルが作れたり、タスク管理の仕組みが作れたりとノーコードツールでもあるんですね。
ここまで話してきたように、そもそもEvernoteとNotionは用途とかコンセプトが違ったツールだと思っているんですが、
それでも情報をため込んでいく場所の発展形として、Evernote的な発想からNotionにチェンジするということは考えてもいいのかなと思っています。
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そのきっかけは、Notionのユーザー事例の動画にケンスーさんが出演していて、それを見たことです。
ケンスーさんはネット界の有名人で、クリエイター向けのサービスを作っているあるという会社の社長です。
ケンスーさんは情報をただストックしていくだけの文書管理ツールだと、時間が経つと文書が多くなるので使いにくくなりますよねと。
で、雑多な文章をいっぱいため込んでおいて検索して探し出すという発想もあるけど、みんなそんなに検索って使いこなせないよねということを言っています。
そしてNotionの場合は、その先がデータベースになっているので破綻しないと。情報をストックしていきたいんじゃなくて、社内のアセットとなるデータベースを作っているというつもりでNotionを使っていると言っていたんですね。
これは会社でチームで使うという話でしたが、雑多に溜め込んで検索では解決できないというのは個人の情報整理でも同じだと思うので、Notionにデータベース的に溜めていくという考え方にチェンジしていくのもありなのかなと感じました。
最後にEvernoteからNotionに乗り換えようかなと思っている人へのヒントですが、NotionにはEvernoteからデータをインポートする機能があります。私は使ったことはありません。
Webページをクリップしてページの内容を自動で保存するChromeの拡張機能があります。Evernoteと同じようにWebクリップしていくことができると思います。画像やPDFの中の文字を検索する機能はNotionにはないはずです。これはEvernoteの方が優れている点ですね。
今回は以上です。
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