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2023-05-29 11:05

ついにPhotoshopに画像生成AIが標準搭載(第655回)

Adobe Photoshopのベータ版に搭載されたAI画像生成機能について使ってみた感想などを話しました。画像の選択した部分にプロンプトで生成した画像を追加できるんですが、使い勝手はいいしクオリティも高いと感じました。

=== 目次 ===
Photoshopベータ版にAI画像生成機能
画像内の選択した部分に要素を生成
AI画像生成はコラージュとは違う
ジェネレーティブ塗りつぶしにできること
レイヤーに分かれて生成されるので便利
コンテキストタスクバーも新搭載
Adobe Fireflyにも同様の機能が追加
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Photoshopに画像生成AIの機能が標準搭載
ついに、Adobe Photoshopに画像生成AIの機能が標準で搭載されました。
まだ、Photoshopのベータ版に搭載されたという話なんですが、
Adobe Fireflyという画像生成AIの機能が、 Photoshopでプラグインなど必要なく使えるようになっています。
もともと、PhotoshopにはAIを使った画像処理の機能がいくつか組み込まれていたんですが、
今流行りの生成系AI、Generative AIのMid JourneyやStable Diffusionに対抗するような
プロンプト、呪文と呼ばれるテキストから画像を生成する機能が、いよいよPhotoshopにも搭載されました。
ということで、早速使ってみました。
なお、この画像生成AI、Adobe Fireflyの機能が搭載されたPhotoshopのベータ版は、
Adobe Creative Cloudのユーザーであれば、誰でもダウンロードして試すことができます。
Photoshopユーザーじゃないよという人も、Adobe Fireflyで同じ機能を試すことができるんですが、
Photoshopの方がやっぱり使いやすくて、機能的にもちょっと機能が豊富になっています。
Adobe Fireflyは登録が必要なんですが、今まだベータ版なので、誰でも無料で使えるようです。
Photoshopに搭載された画像生成AIの機能ですが、ただプロンプトで、言葉で画像を生成させるだけではなくて、
ベースとなる画像の中の一部分を選択して、そこにうまくなじむように言葉で画像を生成できるんですね。
草むらの写真の一部を選んで、そこにお花を生成させるとか、
部屋の写真の壁に額縁に入った絵を飾るとか、棚を置くとか、
そういうことが複数の写真を使ってコラージュすることなく、テキストで指示するだけでできちゃうんですね。
Photoshopのジェネレーティブ塗りつぶしの優れた機能性
実際やってみたんですが、かなりいい感じに元の画像になじんだ感じで画像を作ってくれます。
ここで念のために言っておくと、画像生成AIが画像を生成するのはコラージュとは全く違います。
AIはたくさんの画像を学習データとして見てはいるんですが、それらの画像のデータベースを持っているわけではないです。
あくまでも学んだだけで学習したいろんな画像をコラージュして生成しているわけではないです。
ただそれでも学習したデータの要素が強く出てしまうケースもあるので、
他の画像生成AIと違って、Adobe Fireflyでは権利上問題のない画像だけを学習データとしているので安心ですよと言っています。
AIが自動でコラージュしてくれる機能もあったらあったで便利ですよね。
ただアドビの画像素材のアドビストックはクリエイティブクラウドとは別料金なので、
アドビストックの画像を自動でコラージュしてくれるみたいな機能がつくとしたら別料金になってくるでしょうね。
でフォトショップの画像生成AIを使った話に戻りますが、
同じようなことは画像生成AIのダーリーとかドリームスタジオというステーブルディフュージョンを使ったブラウザで使える画像生成AIのサービスでもできるんですが、
画像の中の一部分に新たな画像を馴染むように生成させるという機能においてはこのフォトショップの機能が一番優れているように感じました。
ジェネレーティブ塗りつぶしにおけるその他の機能性
アドビの説明によると画像の周囲の領域を分析し適切な影、反射、照明、遠近感を備えた新しいコンテンツを自動的に生成するということでした。
ちなみにフォトショップのこの機能はジェネレーティブ塗りつぶしという名前になっています。
英語版だとジェネレーティブフィル、英語的に発音するとジェネラティブフィルと言った方がいいと思います。
これはAIで画像を画像の中に追加するだけでなく、画像の外側にキャンバスサイズを広げて画像がない部分に追加することや、画像の中のいらない部分を消すこともできるようになっています。
いらない部分を消すのと、画像を拡張させる、キャンバスサイズを広げて写ってない部分をデッチ上げる、この作業においては命令文としてのテキストのプロンプトは必要ありません。
何も文字を入力せずにジェネレーティブ塗りつぶしをすれば、いらないものを消したりキャンバスサイズを広げて写ってない部分をデッチ上げて生成してくれたりします。
画像の中のいらない部分を消す機能は元々Photoshopにあって、Photoshopが得意とすることだったんですが、この機能自体もPhotoshopの新しいバージョンで強化されています。
こっちもAIを使っているはずですが、ジェネレーティブ塗りつぶしの方の機能とは別に両方の機能が共存するような形になっています。
Photoshopのこのジェネレーティブ塗りつぶし機能の便利なところは、元画像そのものには手を加えていないので、いつでも元の画像に戻すことができます。
AIで生成した画像はジェネレーティブレイヤーというレイヤーとして上に重なっていくので、後からここの生成した部分はやっぱりいらないとか表示非表示切り替えられますし、
通常AIが3つの画像を生成してくれるので、そこからどれがいいか選ぶんですが、その生成したバリエーションも全部残っているので、後からやっぱりこっちがいいやと切り替えることもできます。
後からまた同じ言葉で画像をさらに生成したり、命令の言葉を変えてもう1回同じレイヤーで生成したりもできます。ここはやっぱりPhotoshopに機能が統合されている強みですね。
従来のPhotoshopの操作に慣れている人だったら、ここレイヤーで表示非表示切り替えられるんだとすぐわかるようなインターフェースになっています。
インターフェースの話で言うと、今回のPhotoshopのベータ版からコンテキストタスクバーというメニューバーが表示されるようになっています。
これは次に行うアクションのために内容が変化するツールバーです。例えば画像の中の一部を選択したら、その後選択範囲を反転するのかなとか、次にやりそうな機能がバーに並ぶんですね。
で、このバーの一番左の目立つところにジェネレイティブ塗りつぶしのボタンが表示されます。そのボタンを押すとプロンプと何を生成させるかのテキストを入れるフィールドになるので、そこに文字を入力してその横の生成のボタンを押せばAIが画像を生成するんですね。
このコンテキストタスクバーがまさに画像生成AIのためにできたみたいなツールバーなんですが、これのおかげでAIでの画像生成がとても使いやすいですね。
Photoshop以外の画像生成AI
これまでもプラグインで画像生成AIの機能をPhotoshopにプラスすることはできて、私はアルパカというのとStabilityというステーブルディフュージョンのエンジンを使ったプラグインを使ったことがあります。
ただこれらのプラグインに比べて今回のPhotoshopのGenerative塗りつぶしの機能は断然使いやすいですね。画像を生成するのにかかる時間も結構早いと思います。
多少待たされることもありますが、普通に他の作業をせずに待っていられるくらいの時間でだいたい生成されます。
なおこのPhotoshopに搭載された画像生成AIのベースになっているAdobe FireflyにもGenerative塗りつぶしという名前の機能が追加されています。
以前アシカガキャストでFireflyを紹介した時に今使えるのは3つの機能ですと説明しましたが、4つ目の機能としてGenerative塗りつぶしが追加されています。
Adobe Fireflyの方はさすがにPhotoshopみたいにAIが生成した画像がレイヤーに分かれたりしていないので、後からやっぱりこの生成やめたとか戻すことができないですし、生成したバリエーションの中からこれを使いますと1回決めたら後から変えることもできません。
ということでついにAdobe Photoshopに画像生成AIが標準搭載されましたという話でした。
アシカガコウジがお届けしました。
11:05

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