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  2. #11 道路設計
2021-04-24 16:16

#11 道路設計

交通計画に続いて、道路設計について専門外なりに語っていきます。バリカンの例えを多用し過ぎてしまった・・・。

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建コンのアレこれの建コンのアレです。よろしくお願いします。
ちょっと時間が空いてしまいましたけれども、このですね、分野のシリーズはちょっと勉強しながらやってるので、更新の頻度がちょっと下がり気味です。
ちょっとゴールデンウィークに取りためたりして、ちょっとあまり間が空かずに配信していきたいなぁと思っています。
今回は道路設計について、引き続き私専門じゃないながら、私の理解で話をしていきたいと思います。
前回の交通計画では、道路というのは誰でも使える公共空間、インフラ中のインフラという話をしました。
逆に、道路じゃない場所の多くは私有地である場合が日本では多いということで、私有地に一旦なってしまうと、後から道路を拡幅したりとかですね、
もしくはそういった市街地に新しい道路を作るというのは非常に難しいので、道路というのは計画的に整備するのが大事なんですよという話をしました。
今日は計画した道路の設計の話をします。
道路交通計画の文脈では市街地のイメージで話をしたんですが、道路設計ではイメージしやすくするために、どちらかというと山道のイメージで説明をしていきます。
では、参ります。
道路設計ですけれども、皆さんの身の回りというか住んでいる場所から一番近い山をイメージしてください。
山の名前とか知らなくてもいいです。丘でもいいです。とにかく自分が住んでいる場所よりも高くなっている場所をイメージしてください。
そして世の中が仮に更地だと仮定をして、その山の反対側に行く道を設計するとします。
よろしいですかね。身近な山を、架空の山でもいいですよ。
もう架空の山でもいいんだけど、イメージしてその山の裏側に行きますよという道路を設計するとします。
まっすぐバーッと登っていって、バーッと降りていく道をイメージしてください。その山の。
バリカンでいうと、おでこからまっすぐ髪の毛を刈っていって、頭頂部を通って頭部に行く感じ。バリバリバリバリと行くと、道路で行きますよね。
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では何かイメージ、違和感。違和感を感じませんか。まっすぐ山を越える道路ってあまり見たことないですよね。
その違和感っていうのは、多分急勾配になっちゃうんですよね。そんな急な坂って作っていいのかなと。
それは鋭い視点でして、違和感を感じた方はですね。
そうなんです。これはですね、ちょっと後で話をしますけれども、道路を作るときには、要は設計をするときには守らなきゃいけない要件が決まってます。
決まりがあるってことです。平たく言うと。その決まりを守らなきゃいけなくて、その決まりの中に坂道のきつさ、これを縦断勾配って言います。
この縦断勾配の制約なんかがあったりして、あんまり急な坂道っていうのは作れないんですね。
ということで、もうこの時点で山をまっすぐ越える道は坂道急になりそうだなっていう違和感を感じた時点で、もうあなたはそれ、道路設計をして片足突っ込んでるようなもんですね。
じゃあもうちょっと言って、急じゃない道路を作ろうと思ったらどうすればいいか。山を越えたり、あくまで反対側に行きたい。これはもう交通計画とかで決まるわけです。
ここからあそこに行く、1日の交通量がこんぐらいの道路が必要ですと、これは前の回で話した交通計画で決まってくるわけです。
山の反対に行きたいですと、急な勾配にならないようにするにはどうすればいいか。これは山の裾を回り込むように道路を作ると勾配は緩やかになるんですね。
バリカンの説明でもう一回言うと、おでこから斜め上に登って後頭部に行く感じ。そうすると一番高いところ通らないんですね。
米紙でもいいんですけど、米紙のちょっと上で斜めに行って反対に行くと勾配が緩くなるんです。
ここで大事なのは、これぐるっと回り込むっていう話を今しましたけども、勾配を緩くしようとするとどうしてもカーブが発生します。
これ非常に重要なポイントで、山っていうのはアップダウンがあるわけですけど、どうしてもアップダウンを緩やかに何とかしようとするとどうしても道路っていうのはくねくねカーブが出てきちゃうんですね。
カーブはカーブで、先ほど同じ決まりで、あまりにきついカーブっていうのは安全な走行のために設計しちゃいけないことになっていて、カーブの制約と縦断、勾配の制約をいい具合のバランスで設計していくというのが、これが道路設計の一つの大きなポイントです。
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山に道路を作るとどうしてもくねくねになっちゃうよっていうのは、以前に番外編の中央構造船の回でGoogleマップを見ながらお話をしてますので、興味があったらそっちも見てください。
ちなみに番外編っていうのは、不明なシーズンっていうところの中にちょっとずつ増えていくようにしてますので、見てみてください。
ということで、縦断勾配とカーブをうまく設計していきます。
この縦断のアップダウンを線で表せるので、縦断線形といって、カーブで道路がまたくねくねになるんですけど、これを平面線形といいますね。
ちなみに線形って、数学の言葉で線形っていうと直線のことなんですけど、道路でいう線形っていうのはカーブとか折れのことを言うんですよね。面白いですよね。線の形ってことですね。
道路設計でもう一個重要な話があって、道路の幅って山道で歩道がなかったとして、対向2車線の片側1車線の合わせて2車線の道路だとすると、だいたい10メートルくらい幅がいるんですよ。
速攻とか路肩とかってもうちょっと10メートルちょっとかな、いるんですよ。10メートルの幅があるってイメージしてください。
最後にもう一回バリカンのイメージ持ってきます。
おでこから始まるバリカンのルート、これを道にさっきから例えてるわけですけど、これ幅がちゃんとあってね、バリカンの幅を水平にキープしたまま、おでこから側頭部に移動させると血出ますよね。
イメージできます?車が横に滑り落ちないように水平な、道路だったら10メートルですけど、バリカンだったらバリカンの幅の道路をね、おでこから側頭部に水平をキープしたままグワーッと動かすと血が出ますよね。頭蓋骨を削る格好になるのがわかりますかね。
例えを間違えてるかもしれない。伝わりにくい例えをしている可能性があるんですけど、何が言いたいかっていうと、幅10メートルとか10何メートルの道路を山に作るってなったら、これどうしても山を一部削ったり、あるいは足らないところ、片側を持ったりするってことが必ず、基本的に必ず出てくるんですね。
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削ったら削った山が崩れてこないようにいろんな処置をしなきゃいけないんです。壁を作ったり、溶壁って言うんですけど。同じように溶壁ってのは山が崩れるのを止めるためにも作るし、反対側のこの、えーと、なんて言ったらいいのかな、崖に落ちていく方が落ちないように水平な道路を作る。横方向にね、幅方向に水平な道路を作るために壁を作ったりするんですよ。
というわけでですね、いろんな道路、車乗る方、バス乗る方でもいいです。あ、同じこと電車でも言えるんで電車乗っててもいいです。見てみてください。脇に壁があることあると思いますけど、それはまさに今イメージしていただいたようにアップダウンをある程度のきつさに抑えるためにカーブを作ったりして。
カーブを作ったりしながら山を削ったり盛ったりする必要があって、山っていうか丘でもなんでも、とにかく土を盛ったり削ったりする必要が必ず出てきて、そういった附帯構造物っていうのかな、名前合ってるかな、附帯構造物っていうのは溶壁だったりを設計するのも道路設計の一部です。
そういった壁だけじゃなくて、雨が降ったときに路面が水浸しになっちゃうと困るので、道路速攻ですね。雨を流すための速攻を設計したり、速攻も雨の量から計算して幅と深さがいくつだっていうのを決めて、それに合うようなサイズの速攻を、これ規格が決まってるんですけど、なんか160ミリとか何百ミリとか。
選んでいくっていう。その速攻をどうするかっていうのも道路設計。それから照明。道路を照らすための照明。照明は電気設計に入ってくるんですけど、そういった附帯構造物も含めた設計を道路設計って言います。
という感じですね。平たい大間からの説明でした。
あとちょっと触れておきたい。ごめんなさい。追加があって、照明はあれとしても、周りに民家とか建物があったときに建物の標高との擦り付けとかの検討なんかも出てきます。
それと標識ね。標識とかライン。白線引いてあるじゃないですか。中央のラインとか。そういうのの検討もします。
さらにそういった標識とかラインについては警察と協議をしたり、雨水については下水の機関と協議をしたりっていう協議も出てきたりします。
それから川を越える場合には、これは河川の管理者と協議が出るんですけど、これは橋の回でいずれ追々触れていきたいと思います。
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あと交差点の設計とかもあるってことですね。
で、最後に先ほどから決まり決まりと、勾配とかカーブの決まりがあるって言ってる。その決まりの紹介をします。
それは道路構造例。道路構造例という。これはね、政令なんですね。政令っていうのは、政治のせいに命令の例です。で、定められてます。
さっきからね、銃弾っていう漢字も説明すると、これ鉄砲の弾のことじゃなくて、縦。銃弾の銃は縦。弾は断面の弾です。
で、その銃弾の勾配のきつさを一定にしなきゃいけない。一定っていうか、きつすぎちゃいけないとか、カーブもきつすぎちゃいけないっていうのは、何のためかっていうと、これ自動車が安全に走行できるためなんですよね。
だから今の道路っていうのは、自動車をメインに考えられた決まりの下で設計されてるんですよね。
それって今言えば当たり前にも感じますけども、歴史の中で考えたらそれって別に当たり前じゃないんですよね。
今から100年くらい前の1920年にできた古い道路構造例では、馬車のカーブの軌跡とかを基にした決まりも含まれてたそうです。
で、その古い道路構造例っていうのは1958年くらいまで有効だったらしいんで、60数年前くらいまでは車だけじゃなくてバスもあったと。
年齢が今65歳とか70歳の人、身の回りにいらっしゃいますか。
その方が生まれた頃っていうのは、自動車が道の主役ではなかったっていうことなんですよね。
でも今では自動車が安全に通れるためにいろんな決まりが決まってて、その決まりを守って山の向こう側に行くような道を設計すると、カーブが出てきたり壁を作ったりしなきゃいけないっていうことなんです。
それをね、私専門じゃない身からすると、あんまり当たり前と思わないほうが面白いなと思って、もしかして未来にね、そのルールを根本的に変えたほうが社会がうまくいくような世界ってのもあり得るかもしれないぐらいに構えておくと、なんとなく設計って面白くなるんじゃないかなーなんて思ったりします。
道路構造例は政令って言うんですけど、昔社会科の授業で法律、政令、条例っていうのが出てきたんですよ。条例は覚えてますかね。
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法律も覚えてますよね。その間に政令ってのがあって、法律は知ってるけど政令ってなんだよって思うかもしれないんですけど、この道路構造例がまさに政令なんで、意外と社会科、中学校の社会科とも関わってたりします。
ちょっと今日は長く喋っちゃったかもしれませんけれども、道路の設計ってのはそういう感じで、交通計画でどこからどこまで、どれぐらいの交通量を想定した道路が必要ですってなってから、実際にその道路を設計するためには先ほど言ったみたいにいろんなことを考えて、いろんなバランスを取ったりして、いろんな協議もいるし、二重の構造物なんかも含めた設計が必要だということになります。
それが健康の仕事の一つの分野になっているということです。
長くなってしまいましたけれども、最後までお聞きいただいてありがとうございました。
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