金曜日の夜、仕事を終えて街を抜け、映画館へ向かう。平日の身体から少しずつ離れていく、その時間もまた映画の一部なのかもしれません。
リドリー・スコット監督『ラストサバイバー』。冒頭とラストに流れるHozier「Like Real People Do」を手がかりに、『エイリアン』『ブレードランナー』『プロメテウス』『エイリアン:コヴェナント』へ。長いキャリアのなかでリドリー・スコットが繰り返し撮ってきた「人間とは何か」という問いについて考えます。
文明が消えた世界で、犬と暮らす。死者を思い出す。音楽を聴く。コーヒーを淹れる。誰かと関係を結ぶ。セスナのエンジンを切り、風の中にただ浮かぶ。
ただ生き延びるためには、必要のないことばかりです。けれど、その無駄な時間が画面に増えていくほど、そこに人間の姿が浮かび上がってくる。
人間であることではなく、人間のように何かをすること。
“Real People”ではなく、“Like Real People Do”。
平日をなんとか生き抜いた夜、スクリーンの中でエンジンが止まり、飛行機が静かに浮かぶ。その時間こそが、少しだけこちらの身体を軽くさせる。
今回は、そんな話です。
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