「レーベルとお金を分け合う。タダではないんだ」
AIに『夏の終わりみたいな曲を』と頼めば、数秒で一曲できあがる時代です。Spotifyの1再生はざっくり0.4円〜0.7円。年に約1,450万円以上を稼いだアーティストは、何百万人が曲を出す世界でたった12,500組。録音された音楽の希少さは、AIによってさらに溶けていきます。
ところが、そのタダになっていくはずの音楽の世界で、世界最大級の配信プラットフォームTwitchが、わざわざ大金を払って『生身の人間』を囲い込み始めました。プロデューサーの職業病として、こういうニュースは『誰がいくら払い、誰が権利を持ち、誰が得をするのか』というお金の流れで読むと、景色が変わるんです。
きっかけは2026年6月26日のDJ配信イベントでしたが、本当の構造変化はその2年前、2024年6月に起きていました。Twitchはユニバーサルやソニーなどとライセンスをむすぶ『Twitch DJ Program』で、DJが払うべき使用料の50%を肩代わりし、DJ配信者を4倍に増やして約15,000人を収益化させたのです。
囲われたのは録音された曲ではなく、『いま、この瞬間に、生身の人間が曲を選んでつないでいく』という行為でした。今回は、AIが曲を無限に作れる時代に、なぜプラットフォームが『曲を選ぶ人間』にお金を払い始めたのかを、お金の流れから読み解いていきます。
▼話したこと
・Twitchが2024年6月に使用料の50%を肩代わりし、約15,000人のDJを収益化させた本当の狙い
・録音音楽をめぐる長年の膠着——年50件から毎週数千件へ膨れた著作権侵害通知の歴史
・コピーできるものは安く、できないものは高い——AIが『制作』までタダに近づけた地図の更新
・いちばん高く買われているのは『その人が選んだ』という署名、HUMAN SELECTという概念
・値段を見分ける物差し:『量産できなさ』×『署名の濃さ』の掛け算で読む
・ライブネイション3.4兆円と録音音楽4.3兆円、SoundCloud・Spotify・Amazonへの物差し適用
・日本は『誰が選んだか』の在庫を最も持つ国——推し活やDJ文化が世界の通貨になる時代
▼note記事
AIが音楽を量産する時代に、Twitchが15,000人のDJに金を払う理由。
https://note.com/keke_ent/n/n500a4382f2a4
▼朝日けけ。SNS
note:https://note.com/keke_ent
substack:https://substack.com/@asahikeke
Get full access to エンタメビジネス実況中継 at asahikeke.substack.com/subscribe
感想
まだ感想はありません。最初の1件を書きましょう!