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詩吟の魅力を発信する、【詩吟ちゃんねる】
おはようございます。こんばんは。詩吟チャンネルのheyheyです。 このチャンネルは詩吟歴20年以上、準詩班の資格を持っていて、全国大会の優勝経験もある私、heyheyが詩吟というとってもマイナーな日本の伝統芸能のその魅力を
わかりやすく伝えていくチャンネルになっております。 僕は月下木道は声や腹式呼吸に関する話、
最近日は詩吟に関する話ということで毎回日替わりでやっております。 今日は土曜日に向けた、違うな、日曜日に向けた内容で詩吟ですね。
休日だからいつもよりちょっとのびのびとたっぷりめにお話ししたいと思います。 では、
今日詩吟ご紹介していきたいとおもいます。 多分ですね、これ詩吟されている方もあんまり聞いたことがないんじゃないかなと思われます。
立山連邦、ご存知ですか?立山連邦、富山県のところですね。 そこの山の一つ鶴木岳です。作者は作り道秋山という方ですね。
ただこれグーグルで調べたんですけど全然出てこないんですね。 僕は詩吟の師匠から教えてもらった漢詩なんですけれども、
僕のふるさとが富山県なんで、 この詩出してくれたんだと思いますけど、やっぱあのふるさとの漢詩っていうのは嬉しいですね。
ということで、どういう詩なのか、まずは詩文をですね、読んでいきたいとおもいます。
鶴木岳 草甲として
ひけいきなり 両頭ゆき溶けて
利縁をおさむ 宮殿にそば立ちて
親友をふし 岐路の夕震は我が気となす
まあこれ文章だけ言ってもちょっと難しいんで、解説をさらさらっとしていきます。 鶴木岳 草甲として、草甲としてというのは高くそびえ立っているという意味ですね。
ひけいきなり、あたりの景色がとても奇抜だというものです。 この鶴木岳はですね、立山連邦の中でもめっちゃ異色なんですね。
変わっているんです。あまりに鶴木のように鋭いから雪がですね、なかなか積もらないんですよ。 だから冬の真っ白な雪の世界において鶴木岳だけがですね、もう何か黒っぽいというかグレーと言いますか、
岩花が見えていると、遠くからでも見えるということで、このひけいきなりということになります。
涼冬、雪溶けて美縁を治む。 涼冬というのは雪を、冬をしのぐという意味ですね。雪が溶けて美縁、美しいその縁ですね。
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縁、公縁の縁、美縁を治む。雪が溶けると、もうそのあたりはとても美しい自然があるということになります。
宮殿にそば立ちて、宮殿というのは数字の宮に天ですね。天、空の天。 宮殿にそば立ちて親友を払拭しということで、ここはもう天上階にそびえ立っていると、まるでそのように見える。
それほどに鋭く高いところにいるんですね。 鶴木岳は標高なんと2999メートルということで、もうそれほどにも天にそびえ立っているように見える
ということです。そういう山がですね、親友心の憂いを払拭していると、私の心を、ちょっとした悩みもですね、もうどうでもいいよと思わせてくれるんです。
キロの遊春は我が木となす。キロというのは、なんだったかなこれ。 季節。季節を通じてその道は、季節の木に道と書いてキロです。キロの遊春は、幻想的なこの雰囲気。幽霊の幽ですね。幽幽白書の幽です。
日春。優れた厳しい山っていう意味ですね。ちょっと雑な言い方だな。 我が木となす。私の木。元気というか、この木の元ですね。木になるということで、この険しい鶴木岳の景色が、もう私にエネルギーを与えてくれるというお話になります。
なんか今日いつもより僕テンション高いですね。この詩韻の中でですね、この漢詩の中で、僕が好きなジャンルが2つあってですね。一つは戦国武将の、もうあの情景豊かな力強い漢詩。戦争ものとかもなんですけれども、戦国絵巻のような内容。
そしてもう一つがですね、大自然の険しい険しい、もうそれを描いた険しい大自然。これがですね、この力強く吟じる詩吟においてやっぱり気持ちがとっても乗りやすいんですね。伸び伸びと遠くまで吟じていいんだなっていう感じになるから、楽しいんですよ。
ということで、この詩選んでみました。作道秋山さん、ちょっとどういった何年の頃の方かわからないですけれども、今日はこの漢詩を選ばさせていただきました。この剣だけの険しさ、素晴らしい大自然。もうこれが伝われば嬉しいなということで、早速吟じていきたいと思います。
ちょっと伸び伸びやりすぎてですね、音がもし割れたら申し訳ないです。ちょっと音量うまいこと調整して聴いてみてください。それではいきます。
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いきなりりょうとうゆきとけて
いえんのきゅうてんにそば立ちて
しんにゅうおふしきろのゆうしんがわが人をなす
あー楽しかった。ちょっとですね、いつもよりテンションがあってだいぶ高いキーから始めましたね。もうサビの部分がきついこときついこと。まあ声量バランス的にはちょうど良くなったかもしれないんですけど、まあこういうふうに相対音感で歌っていいこの詩吟のこの難しさですね。テンションを上げすぎるとサビが辛くなるということでした。
こんな感じですね。まあ楽しい。詩吟っていうのはですね、もうあの堅苦しいとかおじいちゃんおばあちゃんがやってるそういうイメージだけで終わらせてほしくないんですね。
あのやっぱいい漢詩があるんですよ。その人の気持ちに合った漢詩がですね、必ず見つかります。もう昔の人の、もう昔のお偉い人がですね、いろんないろんな漢詩を山ほど作ってるんで、だからそれをですね、もう自分に合ったやつを見つけてのびのびと声を出す。
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まあそれがやっぱり詩吟の素敵な在り方なんじゃないかなと、楽しむポイントなんだと僕は思っています。
ということで今回ちょっといつもよりたっぷり目にですね、詩吟の魅力について語ってみました。
まああのマイナーな世界ですけれども、面白さが伝わったのであれば幸いです。
それでは詩吟の魅力を発信する詩吟チャンネル。今回は以上です。どうもありがとうございました。バイバイ!