第二百四十五話『大切なものを守り抜く』-【愛媛篇】漫画家 谷岡ヤスジ-
2020-05-09 12:54

第二百四十五話『大切なものを守り抜く』-【愛媛篇】漫画家 谷岡ヤスジ-

愛媛県出身の漫画家に、手塚治虫、赤塚不二夫と並び称され、天才と謳われた男がいます。
谷岡ヤスジ。
その画風は、大胆で自由。
極度にまで省略された線はまるで一筆書きのようですが、読者はそこに、人生の無常や哀しさ、生きるための哲学を読み取りました。
赤塚不二夫は、こんなコメントを残しています。
「谷岡マンガの出現は、強烈だった。従来の漫画のセオリーを無視していたが、インパクトがあった。なかでもセリフがうまかった。ボクが思うに、セリフづくりが一番うまかったんではないか。漫画というのはセリフは補助的な役目で、ある意味では無駄なスペースでもある。しかし彼の作品ではセリフに絵にもまさる面白さがあって、それがひとつの漫画でもあった。毎週、おなじみのキャラクターを登場させ、同じパターンを繰り返しながら、なぜか面白い。不思議だった。彼は天才だった」。
文筆家で『暮らしの手帖』の編集長だった松浦弥太郎は、谷岡が切り取るワンシーンを、20世紀を代表する写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソンと同じ構図だと評しました。
コピーライター糸井重里は、谷岡が描くユートピア「村(ソン)」に触発され、1980年、矢野顕子に詞を書きました。
『SUPER FOLK SONG』。
時を経て、2017年、糸井は再び、谷岡の世界観を再現するかのように『SUPER FOLK SONG RETURNED』を書き、配信されたジャケット写真には、谷岡ヤスジ作品『アギャキャーマン』が使われたのです。
下ネタありのぶっとんだギャグマンガ。
そこには救いも癒しもない。
それでも読者からの人気は高く、芸術家たちは絶賛しました。
谷岡マンガには、どんな秘密があるのでしょうか?
彼が画くシンプルな水平線の向こうには、荒れ狂う海が隠れていたのです。
孤高の漫画家・谷岡ヤスジが人生でつかんだ、明日へのyes!とは?

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